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公開番号2025068641
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-30
出願番号2023178540
出願日2023-10-17
発明の名称表面保護シート
出願人日東電工株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C09J 7/38 20180101AFI20250422BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】アクリル系ポリマーを含む水分散型粘着剤組成物から形成された粘着剤層を備え、従来の表面保護シートよりも強粘着力を示しつつ、被着体に対して低汚染性であり、外観品質に優れた表面保護シートを提供する。
【解決手段】粘着剤層と、該粘着剤層を第一面上に支持する支持基材とを含む表面保護シートが提供される。上記粘着剤層は、アクリル系ポリマーと水分散型粘着付与剤とレベリング剤と架橋剤とを含む水分散型粘着剤組成物から形成される。上記水分散型粘着付与剤の含有量は上記アクリル系ポリマー100重量部に対し5重量部以上40重量部以下であり、上記レベリング剤の含有量は、上記アクリル系ポリマー100重量部に対し0.3重量部以上3重量部以下である。
【選択図】図1


特許請求の範囲【請求項1】
アクリル系ポリマーと、水分散型粘着付与剤と、レベリング剤と、架橋剤とを含む水分散型粘着剤組成物から形成された粘着剤層と、
第一面および第二面を有するシート形状であって前記粘着剤層を前記第一面上に支持する支持基材と、を含む表面保護シートであって、
前記水分散型粘着付与剤の含有量は、前記アクリル系ポリマー100重量部に対して5重量部以上40重量部以下であり、
前記レベリング剤の含有量は、前記アクリル系ポリマー100重量部に対して0.3重量部以上3重量部以下である、表面保護シート。
続きを表示(約 590 文字)【請求項2】
前記支持基材は、少なくとも前記第一面がポリオレフィン系樹脂により構成されている、請求項1に記載の表面保護シート。
【請求項3】
ステンレス鋼板に対して、引張速度10mm/分、剥離角度180度の条件で測定される剥離強度S

が1.3N/20mm以上10.0N/20mm以下である、請求項1または2に記載の表面保護シート。
【請求項4】
厚さが20μmより大きく100μm以下である、請求項1または2に記載の表面保護シート。
【請求項5】
前記粘着剤層の厚さが2μm以上20μm以下である、請求項1または2に記載の表面保護シート。
【請求項6】
アクリル系ポリマーと、水分散型粘着付与剤と、レベリング剤と、架橋剤とを含む水分散型粘着剤組成物を用意することと、
第一面および第二面を有するシート形状の支持基材の前記第一面に前記水分散型粘着剤組成物を直接塗布して粘着剤層を形成することと、を包含し、
ここで、前記水分散型粘着付与剤の含有量は、前記アクリル系ポリマー100重量部に対して5重量部以上40重量部以下であり、
前記レベリング剤の含有量は、前記アクリル系ポリマー100重量部に対して0.3重量部以上3重量部以下である、
表面保護シートの製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、表面保護シートに関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
一般に、粘着剤(感圧接着剤ともいう。以下同じ。)は室温付近の温度域において柔らかい固体(粘弾性体)の状態を呈し、圧力により簡単に被着体に接着する性質を有する。このような性質を活かして、粘着剤は、基材の一方の表面に粘着剤層を設けた基材付き片面粘着シートの形態で、種々の用途に幅広く利用されている。例えば、上記基材付き片面粘着シートは、金属板に貼り付けられて、金属板の絞り加工、曲げ加工、打抜き加工等の際に該金属板表面を保護する表面保護シートとして好ましく利用されている。表面保護用の粘着剤または粘着シートに関する技術文献として、特許文献1が挙げられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2018-16677号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
表面保護シートは、保護目的を達成した後、適当なタイミングで被着体から除去される。したがって、例えば金属板加工用の表面保護シートには、加工後の金属板(ワーク)から上記表面保護シートを容易に剥離除去しうる性質が求められる。一方で、例えば金属板加工用の表面保護シートには、金属板の加工の最中に、被着体である金属板から浮きや剥がれの不具合が生じない程度の粘着力が求められる。特に、プレス加工(典型的には絞り加工)のように、圧力を加えて金属を立体的に塑性変形させるような金属板加工用の表面保護シートには、浮きや剥がれの発生を抑制するために、従来の表面保護シートよりも強い粘着力が必要とされる。
【0005】
また、表面保護シートには保護対象である被着体を汚染しない性質が求められる。一般に粘着剤は、加熱により粘着力が上昇したり、粘着剤由来成分が移動したりしやすくなるため、被着体に対する汚染性の悪化が促進される傾向にある。そこで、たとえ表面保護シートが保護対象である被着体に貼り付けられた状態で加熱されたとしても、被着体を汚染しにくい表面保護シートが実現されれば特に有利である。従来の表面保護シートよりも強い粘着力を有しつつ、たとえ加熱処理が施されても低汚染性を示すような表面保護シートが実現すると、金属板のプレス加工と、プレス加工品への樹脂注入および加熱処理を含むような一連の成型体の製造工程において、保護対象の被着体の表面に貼り付けたまま、途中で新たな表面保護シートに貼りかえる作業を挟むことなく、一貫して被着体の表面保護に用いることが可能になるため、製造効率の観点から好ましい。
【0006】
ところで、アクリル系ポリマーをベースポリマーとする水分散型粘着剤組成物は、粘着成分の分散媒として水を用いるため、環境負荷軽減の観点から好ましく、これを用いて形成された粘着剤層の揮発性有機化合物(VOC)放散量低減の観点からも有利である。しかし、上記水分散型粘着剤組成物に対して、粘着力向上を目的として粘着付与剤を添加すると、水分散型粘着剤組成物を塗工して粘着剤層を形成する際に、該組成物の塗膜にハジキが生じやすくなることがある。塗膜のハジキは、乾燥後に得られる粘着剤層の形状に反映され、該粘着剤層に凹み(甚だしい場合には粘着剤層の欠如)等の外観欠点を生じる原因となる。
【0007】
本発明は、上記の事情に鑑みて創出されたものであり、アクリル系ポリマーを含む水分散型粘着剤組成物から形成された粘着剤層を備え、従来の表面保護シートに比べて強い粘着力を示しつつ、被着体に対して低汚染性であり、外観品質に優れた表面保護シートを提供することを主な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この明細書により提供される表面保護シートは、アクリル系ポリマーと水分散型粘着付与剤とレベリング剤と架橋剤とを含む水分散型粘着剤組成物から形成された粘着剤層と、第一面および第二面を有するシート形状であって上記粘着剤層を上記第一面上に支持する支持基材と、を含む。ここで上記水分散型粘着付与剤の含有量は、上記アクリル系ポリマー100重量部に対し5重量部以上40重量部以下であり、上記レベリング剤の含有量は、上記アクリル系ポリマー100重量部に対し0.3重量部以上3重量部以下である。かかる構成の表面保護シートは、水分散型粘着付与剤の効果により粘着力が向上しやすく、また、レベリング剤の効果により水分散型粘着付与剤を添加することに起因するハジキ性の上昇を抑制することができ、外観品質に優れたものとなり得る。また、水分散型粘着付与剤およびレベリング剤の含有量がそれぞれ所定の範囲に制限されていることにより、被着体に対して低汚染性を示すものとなりやすい。
【0009】
いくつかの好ましい態様において、上記支持基材は、少なくとも上記第一面がポリオレフィン系樹脂により構成されている。ここに開示される技術によると、粘着力が向上しながら水分散型粘着剤組成物のハジキの発生が抑制される。このため、ポリオレフィン系樹脂のように、水分散型粘着剤組成物のハジキが発生しやすい低極性材料で表面が構成された基材に対して、ここに開示される技術を適用することは特に有意義である。いくつかの態様において、上記支持基材は、ポリオレフィン系樹脂フィルムからなる単層の支持基材である。
【0010】
いくつかの好ましい態様において、上記表面保護シートは、ステンレス鋼板に対して、引張速度10mm/分、剥離角度180度の条件で測定される剥離強度(粘着力)S

が1.3N/20mm以上10.0N/20mm以下である。引張速度10mm/分という、通常の測定条件よりも低速度で剥離して測定される剥離強度S

が上記の範囲内である表面保護シートによると、プレス加工などの金属板加工を行う際の金属板の表面保護などに用いた場合であっても、被着体からの剥がれや浮きが生じにくい。
(【0011】以降は省略されています)

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