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公開番号
2025109745
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-25
出願番号
2025077064,2020107125
出願日
2025-05-07,2020-06-22
発明の名称
粘着シートおよびその利用
出願人
日東電工株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
C09J
7/38 20180101AFI20250717BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約
【課題】耐変形性が高くかつ衝撃耐性の高い接合を形成可能な粘着シートを提供すること。
【解決手段】粘着剤層を有する粘着シートが提供される。上記粘着シートは、以下の特性(a)および特性(b)を有する。
(a)引張試験により測定される弾性率が3.0MPa以上である。
(b)せん断衝撃試験により測定される衝撃耐性が2.0J/(10mm)
2
以上である。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
粘着剤層を含む粘着シートであって、
下記の引張試験により測定される弾性率が3.0MPa以上であり、かつ下記のせん断衝撃試験により測定される衝撃耐性が2.0J/(10mm)
2
以上である、粘着シート。
[引張試験]
前記粘着剤層に、照度300mW/cm
2
、積算光量3000mJ/cm
2
の条件で紫外線を照射し、50℃で48時間のエージングを行った後、前記粘着剤層を幅10mm、長さ150mmのサイズにカットして試験片を調製する。23℃、50%RHの環境下において、引張試験機を用いてチャック間距離120mm、引張速度50mm/分の条件で前記試験片の引張試験を行って応力-変位曲線を求め、その初期傾きから弾性率[MPa]を算出する。
[せん断衝撃試験]
JIS K6855に基づく振り子型接着せん断衝撃試験機を使用してせん断衝撃試験を行う。測定サンプルとしては、10mm角の前記粘着剤層の第一面を、25mm角、厚さ1.7mmの化学強化ガラス板の中央部に貼り合わせた後、前記粘着剤層の第二面を40mm角のステンレス鋼板(SUS304BA板)の中央部に貼り付けて5Nの加重で10秒間圧着し、次いでオートクレーブ処理(50℃、0.5MPa、15分)を行い、前記ガラス板側から照度300mW/cm
2
、積算光量3000mJ/cm
2
の条件で紫外線を照射した後、50℃で48時間のエージングを行ったものを使用する。
前記測定サンプルを前記ステンレス鋼板が下側になるように固定し、23℃、50%RHの環境下において、前記ガラス板の外周側面にハンマーエネルギー2.75J、ハンマー速度3.5m/秒の条件でハンマーを当てた際の吸収エネルギー[J]を測定することにより、衝撃耐性[J/(10mm)
2
]を求める。
続きを表示(約 1,700 文字)
【請求項2】
以下の剥離試験により測定される剥離強度が1.0N/10mm以上である、請求項1に記載の粘着シート。
[剥離試験]
前記粘着シートを幅10mm、長さ150mmのサイズにカットして調製した試験片を、2kgのゴムローラーを一往復させてガラス板に圧着し、オートクレーブ処理(50℃、0.5MPa、15分)を行った後、前記ガラス板側から照度300mW/cm
2
、積算光量3000mJ/cm
2
の条件で紫外線を照射する。これを50℃で48時間エージングした後、23℃、50%RHの環境下において、引張試験機を用いて剥離角度180度、引張速度60mm/分の条件で前記ガラス板から前記試験片を引き剥がす際の剥離強度を測定する。
【請求項3】
前記粘着剤層は、ポリマー(A)と光反応性モノマー(B)とを含有する、請求項1または2に記載の粘着シート。
【請求項4】
前記光反応性モノマー(B)は、分子内に環構造と2個以上のエチレン性不飽和基とを有する化合物B1を含む、請求項3に記載の粘着シート。
【請求項5】
前記化合物B1は、前記エチレン性不飽和基1個当たりの分子量が100g/mol以上である、請求項4に記載の粘着シート。
【請求項6】
粘着剤層を含む粘着シートであって、
前記粘着剤層は、ポリマー(A)と光反応性モノマー(B)とを含有し、
前記光反応性モノマー(B)は、分子内に環構造と2個以上のエチレン性不飽和基とを有する化合物B1を含み、
前記化合物B1は、前記エチレン性不飽和基1個当たりの分子量が100g/mol以上である、粘着シート。
【請求項7】
下記の引張試験により測定される弾性率が3.0MPa以上である、請求項6に記載の粘着シート。
[引張試験]
前記粘着剤層に、照度300mW/cm
2
、積算光量3000mJ/cm
2
の条件で紫外線を照射し、50℃で48時間のエージングを行った後、前記粘着剤層を幅10mm、長さ150mmのサイズにカットして試験片を作製する。23℃、50%RHの環境下において、引張試験機を用いてチャック間距離120mm、引張速度50mm/分の条件で前記試験片の引張試験を行って応力-変位曲線を求め、その初期傾きから弾性率を算出する。
【請求項8】
下記のせん断衝撃試験により測定される衝撃耐性が2.0J/(10mm)
2
以上である、請求項6または7に記載の粘着シート。
[せん断衝撃試験]
JIS K6855に基づく振り子型接着せん断衝撃試験機を使用してせん断衝撃試験を行う。測定サンプルとしては、10mm角の前記粘着剤層の第一面を、25mm角、厚さ1.7mmの化学強化ガラス板の中央部に貼り合わせた後、前記粘着剤層の第二面を40mm角のステンレス鋼板(SUS304BA板)の中央部に貼り付けて5Nの加重で10秒間圧着し、次いでオートクレーブ処理(50℃、0.5MPa、15分)を行い、前記ガラス板側から照度300mW/cm
2
、積算光量3000mJ/cm
2
の条件で紫外線を照射した後、50℃で48時間のエージングを行ったものを使用する。
前記測定サンプルを前記ステンレス鋼板が下側になるように固定し、23℃、50%RHの環境下において、前記ガラス板の外周側面にハンマーエネルギー2.75J、ハンマー速度3.5m/秒の条件でハンマーを当てた際の吸収エネルギー[J]を測定することにより、衝撃耐性[J/(10mm)
2
]を求める。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか一項に記載の粘着シートと、前記粘着剤層に接合されたフィルム部材と、を含む、粘着シート付きフィルム部材。
【請求項10】
請求項1~8のいずれか一項に記載の粘着シートを被着体に貼り合わせることと、
前記粘着シートに紫外線を照射して前記粘着剤層を光硬化させることと、
をこの順序で含む、積層体製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、粘着シート、粘着シート付きフィルム部材および積層体製造方法に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)
【背景技術】
【0002】
一般に、粘着剤(感圧接着剤ともいう。以下同じ。)は、室温付近の温度域において柔らかい固体(粘弾性体)の状態を呈し、圧力により簡単に被着体に接着する性質を有する。このような性質を活かして、粘着剤は、典型的には粘着剤層を含む粘着シートの形態で、様々な分野において広く利用されている。粘着シートに関する技術文献として、特許文献1が挙げられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2016-017113号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
粘着剤には用途に応じて様々な特性が求められる。それらの特性のなかには、一方の特性を改善しようとすると他方の特性が低下する傾向にある等、高レベルで両立させることが困難なものがある。このように両立が難しい関係にある特性の一例として、応力に対して変形しにくい性質(以下、「耐変形性」ともいう。)と、衝撃に耐えて被着体との接合を維持する性質(以下、「衝撃耐性」ともいう。)と、が挙げられる。
【0005】
そこで本発明は、耐変形性が高くかつ衝撃耐性の高い接合を形成可能な粘着シートを提供することを目的とする。本発明の他の目的は、上記粘着シートを含んで構成された粘着シート付きフィルム部材を提供することである。本発明のさらに他の目的は、上記粘着シートを利用する積層体製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この明細書によると、粘着剤層を含む粘着シートであって、以下の特性(a)および特性(b)を有する粘着シートが提供される。
(a)下記の引張試験により測定される弾性率が3.0MPa以上である。
(b)下記のせん断衝撃試験により測定される衝撃耐性が2.0J/(10mm)
2
以上である。
[引張試験]
上記粘着剤層に、照度300mW/cm
2
、積算光量3000mJ/cm
2
の条件で紫外線を照射し、50℃で48時間のエージングを行った後、上記粘着剤層を幅10mm、長さ150mmのサイズにカットして試験片を作製する。23℃、50%RHの環境下において、引張試験機を用いてチャック間距離120mm、引張速度50mm/分の条件で上記試験片の引張試験を行って応力-変位曲線(以下、「S-S曲線」ともいう。)を求め、その初期傾きから弾性率[MPa](以下、引張弾性率ともいう。)を算出する。
[せん断衝撃試験]
JIS K6855に基づく振り子型接着せん断衝撃試験機を使用してせん断衝撃試験を行う。測定サンプルとしては、10mm角の上記粘着剤層の第一面を25mm角、厚さ1.7mmの化学強化ガラス板の中央部に貼り合わせた後、上記粘着剤層の第二面を40mm角のステンレス鋼板(SUS304BA板)の中央部に貼り付けて5Nの加重で10秒間圧着し、次いでオートクレーブ処理(50℃、0.5MPa、15分)を行い、上記ガラス板側から照度300mW/cm
2
、積算光量3000mJ/cm
2
の条件で紫外線を照射した後、50℃で48時間のエージングを行ったものを使用する。
上記測定サンプルを上記ステンレス鋼板が下側になるように固定し、23℃、50%RHの環境下において、上記ガラス板の外周側面にハンマーエネルギー2.75J、ハンマー速度(衝撃速度)3.5m/秒の条件でハンマーを当てた際の吸収エネルギー[J]を測定することにより衝撃耐性[J/(10mm)
2
]を求める。
【0007】
上記特性(a)を満たすことにより、例えば上記粘着シートの使用状態において、上記粘着剤層は高い耐変形性を発揮し得る。上記特性(a),(b)を満たす粘着シートは、耐変形性が高くかつ衝撃耐性の高い接合を形成し得ることから、例えば部材の接合や固定の目的に好ましく用いられ得る。
【0008】
また、この明細書によると、粘着剤層を含む粘着シートであって、該粘着剤層がポリマー(A)と光反応性モノマー(B)とを含有する粘着シートが提供される。上記粘着シートのいくつかの態様において、上記光反応性モノマー(B)は、分子内に環構造と2個以上のエチレン性不飽和基とを有する化合物B1を含む。上記化合物B1は、上記エチレン性不飽和基1個当たりの分子量が100g/mol以上であることが好ましい。かかる粘着剤層を有する粘着シートによると、耐変形性が高くかつ衝撃耐性の高い接合が好適に形成され得る。
【0009】
ここに開示されるいずれかの態様に係る粘着シートは、以下の特性(c)を満たすものであり得る。特性(c)を満たす粘着シートは、例えば部材の接合や固定等の目的に好ましく用いられ得る。
(c) 以下の剥離試験により測定される剥離強度が1.0N/10mm以上である。
[剥離試験]
上記粘着剤層の第一面を、2kgのゴムローラーを一往復させてガラス板に圧着し、オートクレーブ処理(50℃、0.5MPa、15分)を行った後、上記ガラス板側から照度300mW/cm
2
、積算光量3000mJ/cm
2
の条件で紫外線を照射する。これを50℃で48時間エージングした後、23℃、50%RHの環境下において、引張試験機を用いて剥離角度180度、引張速度60mm/分の条件で上記ガラス板から上記試験片を引き剥がす際の剥離強度を測定する。
【0010】
この明細書によると、ここに開示されるいずれかの粘着シートと、該粘着シートの粘着剤層に接合されたフィルム部材と、を含む、粘着シート付きフィルム部材が提供される。上記粘着シート付きフィルム部材によると、耐変形性が高くかつ衝撃耐性の高い接合を好適に形成し得る。
(【0011】以降は省略されています)
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