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公開番号2025069945
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-01
出願番号2024184481
出願日2024-10-18
発明の名称黒色顔料及び黒色顔料分散液
出願人御国色素株式会社
代理人個人
主分類C09B 67/20 20060101AFI20250423BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】高い黒色度と高い赤外線透過率を兼ね備えた顔料及び顔料分散液を提供する。
【解決手段】ペリレン系黒色顔料であって、かつプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート0.01重量%含有液の分光透過率曲線が以下の(i)及び(ii)を満たす黒色顔料。
(i)透過率10%となる波長が700nm以上
(ii)波長800nmの透過率が60%以上
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ペリレン系黒色顔料であって、かつプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート0.01重量%含有液の分光透過率曲線が以下の(i)及び(ii)を満たす黒色顔料。
(i) 透過率10%となる波長が700nm以上
(ii) 波長800nmの透過率が60%以上
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
ペリレン系黒色顔料が、下記の化学式(I)~(V)のいずれか1種以上で示される構造を有する顔料であることを特徴とする請求項1記載の黒色顔料。
TIFF
2025069945000008.tif
217
170
式中、R
1
およびR
2
は同一で、それぞれ同一で、それぞれブチル基、フェニルエチル基、メトキシエチル基、4-メトキシフェニルメチル基を示す。


、R

は互いに独立にフェニレン、ナフチレンまたはピリジレンであり、これらはそれぞれC

~C
12
のアルキル、C

~C

のアルコキシ、ヒドロキシル、ニトロおよび/またはハロゲンにより一置換または多置換されていてもよく、Xはハロゲンであり、nは0~4の整数である。


~R
11
は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1~12のアルキル基、炭素数1~6のアルコキシ基、または水酸基を示す。
【請求項3】
ペリレン系黒色顔料 を含む黒色顔料分散液であって、かつプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート0.01重量%分散液とした際の分光透過率曲線が以下の(i)及び(ii)を満たす黒色顔料分散液。
(i) 透過率10%となる波長が700nm以上
(ii) 波長800nmの透過率が60%以上
【請求項4】
ペリレン系顔料が、下記の化学式(I)~(V)のいずれか1種以上で示される顔料であることを特徴とする請求項3記載の黒色顔料分散液。
TIFF
2025069945000009.tif
217
170
式中、R
1
およびR
2
は同一で、それぞれ同一で、それぞれブチル基、フェニルエチル基、メトキシエチル基、4-メトキシフェニルメチル基を示す。


、R

は互いに独立にフェニレン、ナフチレンまたはピリジレンであり、これらはそれぞれC

~C
12
のアルキル、C

~C

のアルコキシ、ヒドロキシル、ニトロおよび/またはハロゲンにより一置換または多置換されていてもよく、Xはハロゲンであり、nは0~4の整数である。


~R
11
は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1~12のアルキル基、炭素数1~6のアルコキシ基、または水酸基を示す。
【請求項5】
分散液中の顔料の分散粒子径のD90が350nm以下であることを特徴とする、請求項2記載の黒色顔料分散液。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、可視光吸収率が高く黒色度に優れ、かつ赤外線透過率に優れた黒色顔料及びこれを含有する黒色顔料含有組成物に関する。
続きを表示(約 3,400 文字)【背景技術】
【0002】
ペリレンジイミド骨格を有する、いわゆるペリレン系黒色顔料は、高い着色力と堅牢度を有することで知られ、液晶表示装置用ブラックカラムスペーサ、個体撮像素子等様々な用途での有機黒色顔料としての使用が提案されている。また、高い赤外線透過特性を有することから、遮熱塗料での使用が提案されている。
【0003】
例えば、特許文献1、特許文献2では、液晶表示装置のブラックカラムスペーサを形成するための感光性樹脂組成物において、可視光を吸収しつつ紫外線や赤外線を透過する絶縁性黒色顔料としてペリレンブラックを用いていることが記載されている。特許文献3では、有機ELディスプレイにおける遮光性の画素分割層を形成するための感光性組成物において、絶縁性に優れて着色力が高い有機黒色顔料としてペリレン系黒色顔料の使用が提案されている。特許文献2でも、カラーフィルター組成物における可視光吸収着色剤としてペリレンブラックが例示されている。
特許文献4では、赤外線に対する吸収率が一定値以下の顔料を含有する赤外線透過層形成用組成物が提案され、好適な顔料の例としてペリレンブラックが記載されている。
【0004】
特許文献5では、包装用アルミニウム箔に印刷するための印刷インキにおいて、黒色顔料として樹脂被覆されたペリレンブラックを使用することが提案され、このインクで印刷された表示は、赤外線透過性に優れていると記載されている。
特許文献6では、ペリレンブラックまたはラクタムブラックを含む顔料分散液と、所定の反応性モノマーと光開始剤とを含むインクジェット用紫外線硬化赤外線透過インク組成物が提示されている。
特許文献3では、可視光線を遮光し赤外線を透過する光フィルターにおいて、500~700nmの可視領域における高い遮光性と800nm以上の近赤外領域における高い透過性を有する着色剤であるペリレン系着色剤を、青色又は緑色着色剤、及び黄色及び赤色着色剤と共に用いることが記載されている。
【0005】
これらの従来技術では、ペリレンブラックは予めホモジナイザーで撹拌してからビーズミルで分散処理したり(文献2)、他の顔料と混合して用いられたり(文献1、文献2、文献3)、樹脂やシリカで被覆して用いる(文献4、文献5)ことも提案されている。また、高い黒色度を有するNIR透過性黒色顔料とするために粗製ペリレン顔料を乾式粉砕した後に再結晶させることも提案されている(文献7)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2015-191234
特開2017-226821
再表2018/038083
特開2002-060698
特開2005-132461
特表2018-517001
特表2007-522297
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、ペリレンブラックを単に感光性材料等他の成分と混合しても均一な性能が得られないことがわかった。さらに、前述のように予め溶媒や分散剤と分散して分散液として用いる場合でも性能の向上が十分でないことがわかった。
すなわち、赤外領域の透過率が十分でなく、赤外線センサー用途にはさらに性能の向上が必要であった。他方、透過率を上げるために塗膜を薄くすると、可視光の遮蔽が不十分となり、センサーの誤作動の要因となるおそれがある。可視光を十分に吸収するためにペリレンブラックの添加量を増やすと赤外光の透過率が下がってしまう。ペリレンブラックの赤外線透過率は100%ではないため、濃度が増えれば、透過率は下るためである。
【0008】
また、複数の顔料を混ぜて黒色度を上げる方法では混合の工程が煩雑である上、赤外領域の透過率と可視光領域の吸収率の両立が不十分という問題は十分に解決できていなかった。黒色度を上げるため複数の顔料を混ぜれば各々の顔料の可視光吸収を反映して混合顔料全体の透過率も下がるためである。
このように、赤外光を十分に透過し可視光を十分に吸収する顔料、特に単一の顔料で十分な赤外線透過率と可視光吸収率を有する顔料が求められていた。
【課題を解決するための手段】
【0009】
そこで、発明者らは以上の課題を解決するため、検討を重ねた。
その結果ペリレン系黒色顔料を特定の状態にまで微細化することにより、透過率曲線を調整することができ、特に好ましい可視光吸収率と赤外線透過率を得ることができることが分かり、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、
(1) ペリレン系黒色顔料であって、かつプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート0.01重量%含有液の分光透過率曲線が以下の(i)及び(ii)を満たす黒色顔料、
(i) 透過率10%となる波長が700nm以上
(ii) 波長800nmの透過率が60%以上
(2) ペリレン系黒色顔料が、下記の化学式(I)~(V)のいずれか1種以上で示される構造を有する顔料であることを特徴とする上記(1)記載の黒色顔料、
TIFF
2025069945000001.tif
217
170
(式中、R
1
およびR
2
は同一で、それぞれ同一で、それぞれブチル基、フェニルエチル基、メトキシエチル基、4-メトキシフェニルメチル基を示す。


、R

は互いに独立にフェニレン、ナフチレンまたはピリジレンであり、これらはそれぞれC

~C
12
のアルキル、C

~C

のアルコキシ、ヒドロキシル、ニトロおよび/またはハロゲンにより一置換または多置換されていてもよく、Xはハロゲンであり、nは0~4の整数である。


~R
11
は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1~12のアルキル基、炭素数1~6のアルコキシ基、または水酸基を示す。)
(3) ペリレン系黒色顔料 を含む黒色顔料分散液であって、かつプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート0.01重量%分散液とした際の分光透過率曲線が以下の(i)及び(ii)を満たす黒色顔料分散液、
(i) 透過率10%となる波長が700nm以上
(ii) 波長800nmの透過率が60%以上
(4) ペリレン系顔料が、下記の化学式(I)~(V)のいずれか1種以上で示される顔料であることを特徴とする上記(3)記載の黒色顔料分散液、
TIFF
2025069945000002.tif
217
170
(式中、R
1
およびR
2
は同一で、それぞれ同一で、それぞれブチル基、フェニルエチル基、メトキシエチル基、4-メトキシフェニルメチル基を示す。


、R

は互いに独立にフェニレン、ナフチレンまたはピリジレンであり、これらはそれぞれC

~C
12
のアルキル、C

~C

のアルコキシ、ヒドロキシル、ニトロおよび/またはハロゲンにより一置換または多置換されていてもよく、Xはハロゲンであり、nは0~4の整数である。


~R
11
は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1~12のアルキル基、炭素数1~6のアルコキシ基、または水酸基を示す。)
【0010】
及び、
(5) 分散液中の顔料の分散粒子径のD90が350nm以下であることを特徴とする、上記(1)記載の黒色顔料分散液、
にある。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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