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公開番号
2025098854
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-02
出願番号
2023215258
出願日
2023-12-20
発明の名称
水性インキ組成物
出願人
ぺんてる株式会社
代理人
主分類
C09D
11/18 20060101AFI20250625BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約
【課題】暗色紙に筆記した文字や図柄の発色が良く、乾燥させた塗膜上に再筆記してもカスレが発生せず、経時筆記性も良好な水性インキ組成物を提供する。
【解決手段】少なくとも着色樹脂粒子、水溶性アクリル系樹脂、水、pH調整剤からなる水性インキ組成物であって、前記着色樹脂粒子の含有量が20重量%以上35重量%以下で、顔料容積濃度{(着色樹脂粒子容積+着色樹脂粒子以外の粒子容積)/(着色樹脂粒子容積+着色樹脂粒子以外の粒子容積+水溶性アクリル系樹脂容積)}×100(%)が86%以上99%以下であり、前記pH調整剤が少なくとも難揮発性の水溶性塩基性物質、及び/または不揮発性の水溶性塩基性物質で、インキのpHが6.0以上である水性インキ組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
少なくとも着色樹脂粒子、水溶性アクリル系樹脂、水、pH調整剤からなる水性インキ組成物であって、前記着色樹脂粒子の含有量が20重量%以上35重量%以下で、顔料容積濃度{(着色樹脂粒子容積+着色樹脂粒子以外の粒子容積)/(着色樹脂粒子容積+着色樹脂粒子以外の粒子容積+水溶性アクリル系樹脂容積)}×100(%)が86%以上99%以下であり、前記pH調整剤が少なくとも難揮発性の水溶性塩基性物質、及び/または不揮発性の水溶性塩基性物質で、インキのpHが6.0以上である水性インキ組成物。
続きを表示(約 130 文字)
【請求項2】
沸点180℃以上の水溶性有機溶剤を含む請求項1に記載の水性インキ組成物。
【請求項3】
前記水溶性アクリル系樹脂の重量平均分子量が4000以上、200000以下である請求項1または請求項2に記載の水性インキ組成物。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、暗色紙に筆記した文字や図柄の発色が良く、乾燥させた塗膜上に再筆記してもカスレが発生せず、経時筆記性も良好な水性インキ組成物に関する。
続きを表示(約 7,200 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、着色樹脂粒子は簡便に多様な発色を持たせる事ができ、また、異なる着色剤で着色した着色樹脂粒子であっても樹脂組成が同じだとインキ中で単一物質とみなせるため混色や色変更のリスクが小さい等の利点から、水性インキの着色剤として好適に使用されている。高発色な筆跡を担保するために多量の着色樹脂粒子を添加したインキでは、乾燥後の筆跡や面塗り塗膜の上(乾燥させた塗膜上)に再筆記すると、チップ内に乾燥塗膜のカスが巻き込まれ、重度な筆記カスレが生じてしまうという問題や経時的に筆記不能になるという問題があった。
例えば、特許文献1では、実施例1で、着色樹脂粒子を20重量%使用し、水溶性アクリル系樹脂を添加していないインキが開示されている。また、特許文献2では、実施例3および4で着色樹脂粒子を約30重量%添加し、水溶性アクリル系樹脂を使用しないインキが開示されている。このような、着色樹脂粒子の添加量が多く、水溶性アクリル系樹脂が添加されていないインキでは、インキ乾燥時の着色樹脂粒子同士の固着が強く、膜厚も厚くなる事から、乾燥塗膜へ再筆記する際にチップ内に巻き込まれた乾燥塗膜のカスがチップ内に詰まり、筆記カスレが発生する。
一方、特許文献3では、実施例3で着色樹脂粒子を21重量%使用し、結合剤(紙面への定着剤)として、水溶性アクリル系樹脂を5重量%使用した水性インキが開示されている。しかしながら、水溶性アクリル系樹脂添加量が多く、顔料容積濃度が低いため、乾燥塗膜中の水溶性アクリル系樹脂の固着が強くなってしまい、乾燥塗膜へ再筆記する際にチップ内に巻き込まれた乾燥塗膜のカスがチップに詰まり、筆記カスレが発生する。また、経時的な水分蒸発及びpH低下により、着色樹脂粒子、酸化チタンが凝集。インキ流動性低下による筆記カスレも発生する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2016-132749号公報
特開2000-219839号公報
特開2001-180177号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、暗色紙に筆記した文字や図柄の発色が良く、乾燥させた塗膜上に再筆記してもカスレず、経時的な筆記カスレも発生しない水性インキ組成物を提供する事を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、少なくとも着色樹脂粒子、水溶性アクリル系樹脂、水、pH調整剤からなる水性インキ組成物であって、前記着色樹脂粒子の含有量が20重量%以上35重量%以下で、顔料容積濃度{(着色樹脂粒子容積+着色樹脂粒子以外の粒子容積)/(着色樹脂粒子容積+着色樹脂粒子以外の粒子容積+水溶性アクリル系樹脂容積)}×100(%)が86%以上99%以下であり、前記pH調整剤が少なくとも難揮発性の水溶性塩基性物質、及び/または不揮発性の水溶性塩基性物質で、インキのpHが6.0以上である水性インキ組成物を第一の要旨とし、沸点180℃以上の水溶性有機溶剤を含む事を第二の要旨とし、前記水溶性アクリル系樹脂の重量平均分子量が4000以上、200000以下である事を第三の要旨とするものである。
【発明の効果】
【0006】
着色樹脂粒子を使用したインキで筆跡の発色、特に暗色紙での発色を良好にするためには、着色樹脂粒子添加量を20重量%以上にする必要がある。着色樹脂粒子添加量を20重量%以上としたインキにおいて、乾燥させた塗膜上に再筆記してもカスレが発生しないためには、水溶性アクリル系樹脂の添加が必要となる。
水溶性アクリル系樹脂は、アルカリ中和によって水中に溶解しており、高発色を目的とした着色樹脂粒子を20重量%以上含むインキに水溶性アクリル系樹脂を添加すると、インキ中の着色樹脂粒子などの粒子に吸着し粒子間に存在する。
このインキの乾燥塗膜においても、着色樹脂粒子間にアクリル樹脂が存在するものとなる。乾燥塗膜上に再筆記した際に、乾燥塗膜のカスがチップ内に混入した場合でも、チップ内のインキ中に存在するアルカリ水溶液により、水溶性アクリル樹脂は直ちに再溶解し、乾燥塗膜のカスが解れ、カスレを発生する事はない。一方、水溶性アクリル樹脂を含まない塗膜は、着色樹脂粒子同士が固まり、乾燥塗膜のカスがチップ内に混入した場合、インキ中の水分では直ちに解れず、カスレが発生する。
着色樹脂粒子と水溶性アクリル樹脂とより少なくともなる塗膜の顔料容積濃度{(着色樹脂粒子容積+着色樹脂粒子以外の粒子容積)/(着色樹脂粒子容積+着色樹脂粒子以外の粒子容積+水溶性アクリル系樹脂容積)}×100(%)は86%以上99%以下である事が必要である。顔料容積濃度が86%未満になると、アクリル系樹脂層が厚くなり再溶解に時間がかかってしまうため、筆記カスレが発生する。99%より大きくなると水溶性アクリル系樹脂が不足し、乾燥塗膜中に着色樹脂粒子同士が固着した解れにくい部分ができてしまうため、筆記カスレが発生する。
ところで、水溶性アクリル樹脂を使用したインキを充填したボールペンは経時的に水分が蒸発し、インキのpHが下がる傾向にある。この現象はペン先では特に顕著である。インキのpHが低下すると水溶性アクリル樹脂が不溶化し、本発明のインキのような高顔料濃度のインキでは着色樹脂粒子の凝集が起こる。その結果、インキの流動性が低下、カスレが発生する。そこで少なくとも難揮発性の水溶性塩基性物質及び/または不揮発性の水溶性塩基性物質でpH調整したインキを使用し、経時後もpHが6.0以上になるようにする事で、水溶性アクリル樹脂の不溶化を防ぎ、経時後のカスレを防止する事ができる。
更に塗膜上に筆記した際のカスレについては、沸点180℃以上の蒸発し難い水溶性有機溶剤を添加すると、これが見掛けの乾燥塗膜中に長時間含んだ状態が維持される。沸点180℃以上の水溶性有機溶剤を含有する塗膜は本来の塗膜強度が発現できておらず、衝撃に対して解れやすい。このため水溶性アクリル樹脂が十分に再溶解されていない状態でも、チップ内に混入した乾燥塗膜のカスは筆記時の衝撃でより速く解れる。
また、水溶性アクリル系樹脂の重量平均分子量が4000以上だと着色樹脂粒子間に密に存在し、着色樹脂粒子同士の固着を防ぐため好ましい。200000以下だと、乾燥塗膜中で着色樹脂粒子間に皮膜として存在する水溶性アクリル系樹脂が再溶解しやすいため好ましい。
【発明を実施するための形態】
【0007】
着色樹脂粒子の具体例としては、SW-111(平均粒径1.0μm以下)、SW-112(平均粒径1.0μm以下)、SW-113(平均粒径1.0μm以下)、SW-114(平均粒径1.0μm以下)、SW-115(平均粒径1.0μm以下)、SW-116(平均粒径1.0μm以下)、SW-107(平均粒径1.0μm以下)、SW-117(平均粒径1.0μm以下)、SW-127(平均粒径1.0μm以下)、SW-137(平均粒径1.0μm以下)、SW-147(平均粒径1.0μm以下)、SW-128(平均粒径1.0μm以下)(以上、シンロイヒ株式会社)、ルミコールNKW-2101E(平均粒径0.4μm)、同NKW-2102E(平均粒径0.4μm)、同NKW-2103E(平均粒径0.4μm)、同NKW-2104E(平均粒径0.4μm)、同NKW-2105E(平均粒径0.4μm)、同NKW-2106E(平均粒径0.4μm)、同NKW-2107E(平均粒径0.4μm)、同NKW-2117E(平均粒径0.4μm)、NKW-2127E(平均粒径0.4μm)、同NKW-2137E(平均粒径0.4μm)、同NKW-2147E(平均粒径0.4μm)、同NKW-2167E(平均粒径0.4μm)、同NKW-2108E(平均粒径0.4μm)、同NKW-2109E(平均粒径0.4μm)、同NKW-C2102E(平均粒径0.4μm)、同NKW-C2103E(平均粒径0.4μm)、同NKW-C2104E(平均粒径0.4μm)、同NKW-C2105E(平均粒径0.4μm)、同NKW-C2117E(平均粒径0.4μm)、同NKW-C2147E(平均粒径0.4μm)、同NKW-C2167E(平均粒径0.4μm)、同NKW-C2108E(平均粒径0.4μm)、同NKW-6002E(平均粒径0.1μm)、同NKW-6013E(平均粒径0.1μm)、同NKW-6004E(平均粒径0.1μm)、同NKW-6005E(平均粒径0.1μm)、同NKW-6007E(平均粒径0.1μm)、同NKW-6047E(平均粒径0.1μm)、同NKW-6077E(平均粒径0.1μm)、同NKW-6008E(平均粒径0.1μm)、同NKW-6038E(平均粒径0.1μm)、同NKW-6202E(平均粒径0.4μm)、同NKW-6203E(平均粒径0.4μm)、同NKW-6253E(平均粒径0.4μm)、同NKW-6204E(平均粒径0.4μm)、同NKW-6205E(平均粒径0.4μm)、同NKW-6207E(平均粒径0.4μm)、同NKW-6277E(平均粒径0.4μm)、同NKW-6208E(平均粒径0.4μm)、同NKW-6258E(平均粒径0.4μm)、同NKW-6200E(平均粒径0.4μm)、同NKW-3202E(平均粒径0.1μm)、同NKW-3203E(平均粒径0.1μm)、同NKW-3204E(平均粒径0.1μm)、同NKW-3205E(平均粒径0.1μm)、同NKW-3207E(平均粒径0.1μm)、同NKW-3277E(平均粒径0.1μm)、NKW-3208E(平均粒径0.1μm)(以上、日本蛍光化学(株))等が挙げられる。また非着色樹脂粒子を染料で着色し使用する事もできる。これらの着色樹脂粒子は、単独、あるいは2種以上混合して使用しても良い。着色樹脂粒子の使用量は、インキ組成物全量に対し20重量%以上35重量%以下である事が必要である。着色樹脂粒子の使用量が20重量%未満では発色が十分ではなく、35重量%を超えるとペン先でのつまりや吐出不良を起こし、筆記カスレが発生する。市販されている樹脂粒子分散液を用いる場合は、樹脂粒子分散液中の固形分量を用いて、樹脂粒子の使用量を計算する事ができる。また、着色樹脂粒子の平均粒径が0.1μm以上1.0μm以下であると、着色樹脂粒子としては高い光散乱能を有している事から、この範囲外の粒径と比べ高い隠蔽力を示す。そのため、平均粒径が0.1μm以上1.0μm以下の着色樹脂粒子をインキ中に20重量%以上35重量%以下含む事で酸化チタンや中空粒子を使用しなくても、暗色紙でも高い視認性を得る事ができるので好ましい。本明細書における平均粒径は、株式会社島津製作所製ナノ粒子径分布測定装置、SALD-7100(レーザー回折法)にて測定した体積分布基準による平均粒径(体積平均径)である。
【0008】
水溶性アクリル系樹脂は、乾燥塗膜に再筆記した際に乾燥塗膜のカスがチップ内に混入した時にも筆記カスレを起こさないために使用するものである。水溶性アクリル系樹脂は着色樹脂粒子に吸着し、乾燥時に着色樹脂粒子間に水溶性アクリル系樹脂が存在する。着色樹脂粒子と水溶性アクリル系樹脂から少なくともなる乾燥塗膜のカスは、チップ内でインキ中に存在するアルカリ水溶液により直ちに再溶解し解れる。
水溶性アクリル系樹脂は、アクリル系モノマーを、アクリル系モノマーや非アクリル系モノマーと重合して作製する事ができる。使用できるモノマーは、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n-ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸t-ブチル、アクリル酸2-エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n-ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸t-ブチル、メタクリル酸n-ヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸n-オクチル、メタクリル酸2-エチルヘキシル、メタクリル酸n-デシル、メタクリル酸n-ドデシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸ステアリル、スチレン、酢酸ビニル、アクリロニトリル、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、アクリル酸2-ヒドロキシエチル、アクリル酸ヒドロキシプロピル、メタクリル酸2-ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシプロピル、アクリルアミド、N-メチロールアクリルアミド、グリシジルメタクリレート等が挙げられる。
【0009】
前記モノマーを重合する際に重合開始剤が使用される。その具体例は、アゾビスイソブチルニトリル、ジターシャリーブチルパーオキサイド、ターシャリーブチルハイドロパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、パラクロロベンゾイルパーオキサイド、ターシャリーブチルイソブチレート、ターシャリーブチルパー-2-エチルへキサノエート、ラウロイルパーオキサイド等が挙げられる。
【0010】
市販の水溶性アクリル系樹脂を使用しても良い。水溶液のものとして、ジョンクリル52J(重量平均分子量1700、固形分量60.0%)、同PDX-6157(重量平均分子量6000、固形分量34.0%)、同57J(重量平均分子量4900、固形分量37.0%)、同60J(重量平均分子量8500、固形分量34.0)、同61J(重量平均分子量12000、固形分量30.5%)、同62J(重量平均分子量8500、固形分量34.0%)、同63J(重量平均分子量12500、固形分量30.0)、同70J(重量平均分子量16500、固形分量30.0%)、同PDX-6180(重量平均分子量14000、固形分量27.0%)、同HPD-196(重量平均分子量9200、固形分量36.0%)、同HPD-71(重量平均分子量17250、固形分量28.0%)、同HPD-96J(重量平均分子量16500、固形分量34.0%)、同PDX-6137A(重量平均分子量1600、固形分量28.0%)、同501J(重量平均分子量12000、固形分量29.5%)、同354J(重量平均分子量8500、固形分量33.5%)、同6610(重量平均分子量8500、固形分量33.5%)、同JDX-6500(重量平均分子量10000、固形分量29.5%)、同PDX-6102B(重量平均分子量60000、固形分量24.5%)等が挙げられる。固体のものとして、ジョンクリル67(重量平均分子量12500)、同678(重量平均分子量8500)、同586(重量平均分子量4600)、同587(重量平均分子量17000)、同680(重量平均分子量4900)、同682(重量平均分子量1700)、同683(重量平均分子量8000)、同690(重量平均分子量16500)、同693(重量平均分子量6000)、同819(重量平均分子量14500)、同HPD-671(重量平均分子量17250)、同JDX-C3000A(重量平均分子量10000)、同JDX-C3080(重量平均分子量10000)(以上、BASF(独国)製)等が挙げられる。固体のものは、アンモニア水や水酸化ナトリウム水溶液等の塩基性成分で、水溶性アクリル系樹脂のカルボキシル基を中和し、水溶化して使用する。アンモニア水のような揮発性塩基性成分を使用すると、インキが乾燥した後、耐水性のある筆跡が得られる。これらの水溶性アクリル系樹脂は1種または2種以上混合して使用する事ができる。水溶性アクリル系樹脂の使用量は顔料容積濃度が86%以上99%以下となるように添加する事が好ましい。顔料容積濃度が86%未満になると、アクリル系樹脂層が厚くなり再溶解に時間がかかってしまうため、筆記カスレが発生する。99%より大きくなると水溶性アクリル系樹脂が不足し、乾燥塗膜中に着色樹脂粒子同士が固着した解れにくい部分ができてしまうため、筆記カスレが発生する。アクリル樹脂の再溶解速度を考えると、顔料容積濃度は88%以上がより好ましく、92%以上がさらに好ましい。また、着色樹脂粒子同士の固着を十分に防ぐ事を考えると、顔料容積濃度は98.5%以下がより好ましく、97.5%以下がさらに好ましい。また、水溶性アクリル系樹脂の重量平均分子量が4000以上だと着色樹脂粒子間に密に存在し、着色樹脂粒子同士の固着を防ぐため好ましい。200000以下だと、乾燥塗膜中で着色樹脂粒子間に皮膜として存在する水溶性アクリル系樹脂が再溶解しやすいため好ましい。
顔料容積濃度{(着色樹脂粒子容積+着色樹脂粒子以外の粒子容積)/(着色樹脂粒子容積+着色樹脂粒子以外の粒子容積+水溶性アクリル系樹脂容積)}×100(%)の計算で使用するそれぞれの材料の容積は、材料の比重と、インキ中の重量%より算出できる。市販されている水溶性アクリル系樹脂水溶液を用いる場合は、水溶性アクリル系樹脂水溶液中の固形分量を用いて、水溶性アクリル系樹脂の使用量を計算する事ができる。水溶性アクリル系樹脂水溶液の固形分量については、樹脂水溶液中の揮発成分を揮発させた後に残った不揮発分の量を固形分量とした。
(【0011】以降は省略されています)
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