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公開番号2025083987
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-02
出願番号2023197709
出願日2023-11-21
発明の名称光硬化型導電性ペースト
出願人JNC株式会社
代理人
主分類C09D 11/52 20140101AFI20250526BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】
導電性を主として、耐溶剤性、基板への密着性等の硬化膜特性と、硬化前のペーストの保存安定性とを両立可能な光硬化型導電性ペースト、導電性硬化膜、およびその用途を提供する。
【解決手段】
導電性フィラー(A)、光重合樹脂前駆体(B)、および、光重合開始剤(C)を含み、前記導電性フィラー(A)が表面を銀で被覆された銅であり、前記光重合樹脂前駆体(B)が、三官能の(メタ)アクリレートを含むことを特徴とする、光硬化型導電性ペースト。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
導電性フィラー(A)、
光重合樹脂前駆体(B)、および、
光重合開始剤(C)
を含み、
前記導電性フィラー(A)が表面を銀で被覆された銅であり、
前記光重合樹脂前駆体(B)が、三官能の(メタ)アクリレートを含むことを特徴とする、
光硬化型導電性ペースト。
続きを表示(約 750 文字)【請求項2】
前記光重合樹脂前駆体(B)が、一官能、二官能および四官能以上の(メタ)アクリレートからなる群から選ばれる1種以上の(メタ)アクリレートをさらに含む、請求項1に記載の光硬化型導電性ペースト。
【請求項3】
前記光重合樹脂前駆体(B)である三官能(メタ)アクリレートが、アクリル当量90以上220以下であることを特徴とする、請求項1に記載の光硬化型導電性ペースト。
【請求項4】
前記光重合樹脂前駆体(B)が、エトキシ化グリセリントリアクリレートを含むことを特徴とする、請求項3に記載の光硬化型導電性ペースト。
【請求項5】
前記導電性フィラー(A)の形状が樹状である、請求項1に記載の光硬化型導電性ペースト。
【請求項6】
前記導電性フィラー(A)の配合量が、前記光硬化型導電性ペーストの総質量に対して55~80質量%であることを特徴とする、請求項5に記載の光硬化型導電性ペースト。
【請求項7】
前記導電性フィラー(A)が球状またはプレート状から選択される1つ以上の形状であり、かつ、前記導電性フィラー(A)の平均粒径が2~8μmである、請求項1に記載の光硬化型導電性ペースト。
【請求項8】
前記導電性フィラー(A)の配合量が、前記光硬化型導電性ペーストの総質量に対して、85~90質量%であることを特徴とする、請求項7に記載の光硬化型導電性ペースト。
【請求項9】
請求項1に記載の光硬化型導電性ペーストを光硬化することで得られる導電性硬化膜。
【請求項10】
請求項9に記載の導電性硬化膜を有する基板。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電気回路の形成や、セラミックコンデンサの外部電極形成などに用いられる光硬化型導電性ペーストに関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
導電性ペーストは、樹脂系バインダーと溶媒からなるビヒクル中に導電性フィラーを分散させた流動性組成物であり、電気回路の形成や、セラミックコンデンサの外部電極の形成などに広く用いられている。
【0003】
導電性ペーストの主成分である導電性フィラーは、その導電性の高さから従来銀粉が多用されてきたが、主にコスト面の理由から、昨今は銅粉を用いることが汎用化されつつある。ただし、銅粉は空気中で酸化され易く、銅紛表面の酸化膜は接続抵抗の増大をもたらすという課題を抱えていたため、銅粉表面の酸化を防止する方法が種々提案されている(特許文献1および2)。
【0004】
なかでも、粒子表面を耐酸化性のある銀で被覆する銀コート銅粉は、銅粉表面の酸化を防ぎつつ、高導電性および耐マイグレーション性等に優れた複合導電性フィラーとして公開されている(特許文献3)。
【0005】
一方、導電性ペーストには、樹脂の硬化によって導電性フィラーが圧着されて導通が確保される樹脂硬化型と、焼成によって有機成分が揮発して導電性フィラーが焼結して導通が確保される焼成型がある。しかし、焼成型の導電性ペーストを塗布する場合、有機成分を揮発させるために、数十から数百℃程度の加熱プロセスが必須であった。また、樹脂硬化型の導電性ペーストであっても、ペーストに含まれる溶剤等の有機成分を揮発させたり、樹脂を硬化させるために、同じく数十から数百℃程度の加熱プロセスが必須となる場合がほとんどであった。そのため、ポリエチレンテレフタレート(PET)のような熱に弱い素材からなる基板に対して導電性ペーストを用いることができず、その応用範囲は限られていた。
【0006】
このような実情から、加熱することなく、室温で紫外線などを照射するだけで硬化させることができるため、熱に弱いプラスチックなどの基板にも適用することができ、また、各種基板に対する印刷性、印刷精度、密着性が良好で、かつ、安定した導電性を示す銅粉や銀コート銅粉といった導電性フィラーに適用することが提案されている(特許文献4および5)。
【0007】
しかしながら、特許文献4および5では、導電性ペーストの流動状態での経時(保存)安定性については検討されていなかった。一方、本願発明者らにおいても、銀コート銅粉およびいくつかのアクリレート化合物からなる光硬化性導電性フィラーについて検討を行ったところ、調製直後のペーストを用いて導電性硬化膜を得ることはできたが、当該ペーストについては、調製後数日以内でのゲル化現象がみられ、輸送・保管等の面から実用に耐えうる保存安定性を有するとは言い難いものであった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開平8-73780号公報
特開2005-129424
特開平10-152630号公報
特開平4-283211
特開2016-14111
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は上記のような実情に鑑みてなされたものであり、ペースト状態においては良好な保存安定性を有し、本発明の光硬化型導電性ペーストから得られた硬化膜は、良好な導電性、高い耐溶剤性、良好な基板との密着性等の硬化膜特性を有する、光硬化型導電性ペーストを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、鋭意検討の結果、銀コート銅粉からなる導電性フィラー、三官能性光重合樹脂前駆体、および、光重合開始剤を含む光硬化型導電性ペーストが、ペースト状態での良好な保存安定性と、光硬化後における高い導電性を両立できるものであることを見出し、本発明を完成させた。
(【0011】以降は省略されています)

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