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公開番号2025159629
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-21
出願番号2024062350
出願日2024-04-08
発明の名称不織布およびそれを用いて得られた製品
出願人JNC株式会社,JNCファイバーズ株式会社
代理人
主分類D04H 1/541 20120101AFI20251014BHJP(組みひも;レース編み;メリヤス編成;縁とり;不織布)
要約【課題】 優れた柔軟性を有しつつ、強度の低下や毛羽立ちが抑制された不織布を提供する。
【解決手段】 ポリエステル系樹脂を主成分とする高融点成分と、前記ポリエステル系樹脂より融点が低い熱可塑性樹脂を主成分とする低融点成分で構成された熱接着性複合繊維を含む不織布であって、前記熱接着性複合繊維の交点が不織布全体にわたって熱接着しており、ドレープ係数が0.1~0.5である、不織布。
【選択図】 なし
特許請求の範囲【請求項1】
ポリエステル系樹脂を主成分とする高融点成分と、前記ポリエステル系樹脂より融点が低い熱可塑性樹脂を主成分とする低融点成分で構成された熱接着性複合繊維を含む不織布であって、前記熱接着性複合繊維の交点が不織布全体にわたって熱接着しており、ドレープ係数が0.1~0.5である、不織布。
続きを表示(約 430 文字)【請求項2】
100℃で5分間熱処理したときの厚み変化率が50%以下である、請求項1に記載の不織布。
【請求項3】
前記低融点成分の熱可塑性樹脂がポリオレフィン系樹脂である、請求項1または2に記載の不織布。
【請求項4】
ポリエステル系樹脂を主成分とする高融点成分と、前記ポリエステル系樹脂より融点が低い熱可塑性樹脂を主成分とする低融点成分で構成された熱接着性複合繊維を含むウェブを形成する工程と、前記ウェブ全体にわたって前記熱接着性複合繊維の交点を熱接着する工程と、前記熱接着工程の後に、前記ポリエステル系樹脂のガラス転移温度の+10℃以上、前記低融点成分の熱可塑性樹脂の融点の-10℃以下の温度範囲で圧密する工程とを含む、不織布の製造方法。
【請求項5】
請求項1または2に記載の不織布を使用した、吸収性物品。
【請求項6】
請求項1または2に記載の不織布を使用した、衛生材。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、優れた柔軟性と強度を有する不織布およびそれを用いて得られる製品に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
使い捨ておむつや生理用ナプキン、衛生マスクなどに用いられる不織布には、着用時の快適な使用感を求めるため、クッション性や柔軟性(ドレープ性)などの風合いのよい素材が好まれる。クッション性のよい素材としては、熱接着性繊維からなるウェブを循環式熱風熱処理機で熱接着した不織布(スルーエアー不織布)が広く用いられ、嵩高なクッション性のある不織布として好まれて使用されている。一方、スルーエアー不織布は、不織布全体にわたって繊維交点が熱接着されているため、曲げに対して不規則な山(ツノ)が出やすく、柔軟性に乏しい不織布となり、肌との隙間が生じ、尿洩れなどを誘発させるという問題が発生し易いため、クッション性および柔軟性を両立させたスルーエアー不織布が求められている。
【0003】
一方、柔軟性に優れる不織布を製造する方法として、繊維ウェブをエンボスロール等によって挟んで、その一部分を圧着扁平化によって接着させる方法が知られている(例えば、特許文献1)。このような不織布は、繊維ウェブを部分的に圧着扁平化させるものであるため、圧着部分と非圧着部分との境界等で折れ曲がりやすくなり、ある程度の柔軟性がある不織布となる。しかしながら、圧着扁平化された部分は溶融フィルム化され硬く、肌触りを悪化させる。その他、繊維ウェブを機械的または水流により絡合させる方法が知られている(例えば、特許文献2)。このような不織布は、繊維を絡合させるものであるため柔軟性に優れる不織布となるが、繊維交点は接着していないため、強度が低下してクッション性は低くなり、毛羽立ちも生じやすいという問題がある。
【0004】
また、繊維ウェブをパンチングプレートで覆った状態のまま、コンベアネットで搬送しながら循環式熱風熱処理機で熱接着した不織布が知られている(例えば、特許文献3)。このような不織布は、繊維接着部分が圧着扁平化されないため、嵩高で柔軟性に優れた不織布となる。しかしながら、繊維が接着していない領域が存在するため、強度の低下や毛羽立ちが生じやすいという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2002-30524号公報
特開2015-190065号公報
特開2001-3253号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
以上のように、不織布の柔軟性を向上させようとする試みはあるが、いずれも強度の低下や毛羽立ちが生じやすい不織布しか得られていないのが現状である。このような状況に鑑み、本発明の目的は、優れた柔軟性を有しつつ、強度の低下や毛羽立ちが抑制された不織布を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
発明者らは上述の課題を解決するために検討を重ねた。その結果、特定の熱接着性複合繊維を含み、不織布全体にわたって繊維交点が熱接着された不織布を、特定の条件で圧密処理することで、前記課題を解決できることを見出し、本発明の完成に至った。
【0008】
すなわち、本発明は以下の構成を有する。
[1]ポリエステル系樹脂を主成分とする高融点成分と、前記ポリエステル系樹脂より融点が低い熱可塑性樹脂を主成分とする低融点成分で構成された熱接着性複合繊維を含む不織布であって、前記熱接着性複合繊維の交点が不織布全体にわたって熱接着しており、ドレープ係数が0.1~0.5である不織布。
[2]100℃で5分間熱処理したときの厚み変化率が50%以下である、[1]に記載の不織布。
[3]前記低融点成分の熱可塑性樹脂がポリオレフィン系樹脂である、[1]または[2]に記載の不織布。
[4]ポリエステル系樹脂を主成分とする高融点成分と、前記ポリエステル系樹脂より融点が低い熱可塑性樹脂を主成分とする低融点成分で構成された熱接着性複合繊維を含むウェブを形成する工程と、前記ウェブ全体にわたって前記熱接着性複合繊維の交点を熱接着する工程と、前記熱接着工程の後に、前記ポリエステル系樹脂のガラス転移温度の+10℃以上、前記低融点成分の熱可塑性樹脂の融点の-10℃以下の温度範囲で圧密処理する工程とを含む、不織布の製造方法。
[5][1]~[3]のいずれかに記載の不織布を使用した、吸収性物品。
[6][1]~[3]のいずれかに記載の不織布を使用した、衛生材。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、優れた柔軟性を有しつつ、強度の低下や毛羽立ちが抑制された不織布を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
実施例および比較例におけるドレープ係数測定の手順(3)の写真撮影時の概要図である。
本発明の実施例3におけるドレープ係数測定時の手順(3)で撮影した円板を乗せた不織布サンプル全体の写真である。
本発明の比較例2におけるドレープ係数測定時の手順(3)で撮影した円板を乗せた不織布サンプル全体の写真である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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