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公開番号
2025129833
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-05
出願番号
2024026747
出願日
2024-02-26
発明の名称
クッション体
出願人
日本エステル株式会社
代理人
主分類
D04H
1/4391 20120101AFI20250829BHJP(組みひも;レース編み;メリヤス編成;縁とり;不織布)
要約
【課題】ポリウレタンフォームが使用されているクッション体の代替用途として使用できる弾力性を有し、耐久性や肌当たりの良好な柔軟性を併せ持つクッション体を提供する。
【解決手段】第一の立体捲縮繊維と第二の立体捲縮繊維と熱バインダー繊維とを構成繊維とするクッション体であって、第一の立体捲縮繊維の立体捲縮数が、第二の立体捲縮繊維の数よりも多く、第一の立体捲縮繊維の単繊維繊度が、第二の立体捲縮繊維の繊度よりも小さく、第一の立体捲縮繊維と第二の立体捲縮繊維の混合比率が同一もしくは第一の立体捲縮繊維の比率が大きく、クッション体の構成繊維の単繊維繊度がいずれも10デシテックス以下、クッション体の構成繊維のいずれもがエチレンテレフタレートを繰り返し単位とするポリエステルにより構成され、熱バインダー繊維のバインダー成分が結晶性ポリエステルよりなるクッション体。
【選択図】 図1
特許請求の範囲
【請求項1】
第一の立体捲縮繊維と第二の立体捲縮繊維と熱バインダー繊維とを構成繊維とするクッション体であって、
第一の立体捲縮繊維の立体捲縮数が、第二の立体捲縮繊維の立体捲縮数よりも多く、
第一の立体捲縮繊維の単繊維繊度が、第二の立体捲縮繊維の単繊維繊度よりも小さく、
クッション体中における第一の立体捲縮繊維と第二の立体捲縮繊維の混合比率が同一もしくは、第一の立体捲縮繊維の比率が大きく、
クッション体を構成する構成繊維の単繊維繊度がいずれも10デシテックス以下であり、
クッション体の構成繊維のいずれもが、エチレンテレフタレートを繰り返し単位とするポリエステルにより構成されてなり、
熱バインダー繊維のバインダー成分が結晶性ポリエステルにより構成され、構成繊維同士がバインダー成分により熱接着されていることを特徴とするクッション体。
続きを表示(約 580 文字)
【請求項2】
第一の立体捲縮繊維の単繊維繊度が3デシテックス以下であり、第二の立体捲縮繊維の単繊維繊度が4デシテックス以上であることを特徴とする請求項1記載のクッション体。
【請求項3】
第一の立体捲縮繊維の立体捲縮はコイル状の立体捲縮であり、第二の立体捲縮繊維の立体捲縮は繊維軸方向に捩れたループ状の立体捲縮であることを特徴とする請求項1または2記載のクッション体。
【請求項4】
第一の立体捲縮繊維のコイル状の立体捲縮は、潜在捲縮能が顕在化したものであって、立体捲縮数が50~150個/25mmであり、第二の立体捲縮繊維の立体捲縮数が5~20個/25mmであることを特徴とする請求項3記載のクッション体。
【請求項5】
クッション体中に、熱バインダー繊維は10~30質量%混合されてなり、熱バインダー繊維の単繊維繊度が3~6デシテックスであることを特徴とすると請求項1または2のいずれか1項記載のクッション体。
【請求項6】
熱バインダー繊維の熱バインダー成分が、融点160℃~210℃の結晶性ポリエステルであり、テレフタル酸、1,4-ブタンジオール、エチレングリコール、ジエチレングリコールを構成成分とする共重合体により構成されることを特徴とする請求項1または2記載のクッション体。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、全ての構成繊維が、エチレンテレフタレートを繰り返し単位とする複数のポリエステル繊維により構成されるクッション体に関するものである。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、マットレスやベットマット等の寝具や、ソファ、椅子、自動車シート等の座席用中綿やクッションやマットに適用するクッション体は、安価で成型が容易であり、弾力性が良好であるとして、ポリウレタンフォームが多く使用されている。しかしながら、ポリウレタンフォームは、透湿性に劣り、蓄熱性があるため蒸れやすいという欠点があり、また、リサイクルが困難であり、焼却処分における燃焼時の発生熱量が大きく、燃焼時に含窒素系のガスが発生するため、環境的な観点から問題がある。
このようなポリウレタンの問題を解決する技術として、特定の共重合ポリエステルからなるポリエステル系バインダー繊維により主体繊維を熱接着することを、本件出願人は提案している。(特許文献1)
【0003】
特許文献1によれば、ポリエステル系バインダー繊維は、ハードセグメントであるポリヘキサメチレンテレフタレートと、ソフトセグメントであるポリテトラメチレングリコールとのブロック共重合体により構成される共重合ポリエステルエーテルからなる繊維であって、共重合ポリエステルの融点が100℃~150℃であり、熱接着処理温度を低く設定することが可能であり、優れた柔軟性と曲げ回復率を有する不織布やクッション等の繊維製品を低コストで得ることができるという効果を奏するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第6885588号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記した特許文献1では、優れた柔軟性と曲げ回復率を有する不織布等を得ることができるが、熱バインダー成分の融点が100℃~150℃であり、融点が低いために前記した利点を有する一方、クッション等の製品を得る加工工程で、熱成形等の熱処理を施す場合には適用しにくく、また、クッション体の製品を使用の際に、高温下でくりかえし使用した場合にはへたりやすい恐れがある。
【0006】
本発明は、ポリウレタンの欠点であるリサイクルや環境的な問題が発生せず、ポリウレタンフォームが使用されているクッション体の代替用途として使用できる弾力性を有するクッション体であって、さらには、耐久性や肌当たりの良好な柔軟性を併せ持つクッション体を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、上記の課題を解決するために鋭意検討を行った結果、本発明に到達した。
【0008】
すなわち、本発明は、第一の立体捲縮繊維と第二の立体捲縮繊維と熱バインダー繊維とを構成繊維とするクッション体であって、
第一の立体捲縮繊維の立体捲縮数が、第二の立体捲縮繊維の立体捲縮数よりも多く、
第一の立体捲縮繊維の単繊維繊度が、第二の立体捲縮繊維の単繊維繊度よりも小さく、
クッション体中における第一の立体捲縮繊維と第二の立体捲縮繊維の混合比率が同一もしくは、第一の立体捲縮繊維の比率が大きく、
クッション体を構成する構成繊維の単繊維繊度がいずれも10デシテックス以下であり、
クッション体の構成繊維のいずれもが、エチレンテレフタレートを繰り返し単位とするポリエステルにより構成されてなり、
熱バインダー繊維のバインダー成分が結晶性ポリエステルにより構成され、構成繊維同士がバインダー成分により熱接着されていることを特徴とするクッション体を要旨とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、構成繊維がすべてエチレンテレフタレートを繰り返し単位とするポリエステルにより構成され、特定の2種の立体捲縮繊維を主体となる繊維と、特定の熱バインダー繊維とから構成されるため、耐久性を有しながら、肌当たりが良好で、柔軟性を有し、かつポリウレタンフォームと同程度以上の弾力性を有するクッション体を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
実施例1で用いた第二の立体捲縮繊維のサイドビュー写真(倍率30倍)である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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