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公開番号
2025134282
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-17
出願番号
2024032098
出願日
2024-03-04
発明の名称
インクセット
出願人
株式会社日本触媒
代理人
主分類
C09D
11/104 20140101AFI20250909BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約
【課題】
本発明は、インクの貯蔵安定性、基材への密着性、耐スクラッチ性、耐アルコール性が良好な水性インクならびにオーバーコート液が提供することを目的とする。
【解決手段】
顔料を含有する水系インク(A)と、水系オーバーコート液(B)を有するインクセットであり、水系インク(A)に水不溶性ポリエステル樹脂が含まれ、水系オーバーコート液(B)に水溶性ポリエステル樹脂が含まれることを特徴とするインクセットである。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
顔料を含有する水系インク(A)と、水系オーバーコート液(B)を有するインクセットであり、水系インク(A)に水不溶性ポリエステル樹脂が含まれ、水系オーバーコート液(B)に水溶性ポリエステル樹脂が含まれることを特徴とするインクセット。
続きを表示(約 390 文字)
【請求項2】
ポリエチレンテレフタレート基材に適用される請求項1に記載のインクセット。
【請求項3】
水系インク(A)がデジタル印刷用である請求項1に記載のインクセット。
【請求項4】
水系オーバーコート液(B)がアナログ印刷用である請求項1に記載のインクセット。
【請求項5】
インク(A)が白色インクである請求項1に記載のインクセット。
【請求項6】
請求項1から5に記載のインクセットを用いて得られた印刷物。
【請求項7】
請求項6に記載の印刷物を用いて得られたトレー。
【請求項8】
ポリエチレンテレフタレート基材へ、顔料を含有する水系インク(A)を塗布する工程(1)、および水系オーバーコート液(B)を有するインクセットを塗布する工程(2)を有する印刷物の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、非吸収性基材に使用できる水系インク及びオーバーコート液を含んだインクセットに関するものである。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
PETフィルムやOPPフィルムといった非吸収性基材上へインクを印刷した後に、インクの印刷塗膜の性能を向上させるため、印刷層の表面にオーバーコート液にて保護層を形成する方法が検討されている。
【0003】
たとえば、特許文献1には印刷層上に配置される、透明保護層を形成するための、バインダー樹脂およびイソシアネート硬化剤を含有するオーバーコート剤であって、前記バインダー樹脂は、ポリエステル系樹脂をバインダー樹脂全体の30質量%以上含有し、前記ポリエステル系樹脂は、二塩基酸と多価アルコールとに由来する構成単位をポリエステル系樹脂全体の50質量%以上含有し、前記バインダー樹脂と前記イソシアネート硬化剤のいずれか、または両方が、芳香族基、脂環族基およびピラノース基から選ばれる少なくとも一種の環状構造を有する、オーバーコート剤が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2021-138856号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら特許文献に記載のような硬化剤を使用したオーバーコート液は、貯蔵時の粘度変化などの懸念がある。加えて非水系オーバーコート液であり、臭気の面で満足のいくものではなかった。この課題を解決するためにはインクおよびオーバーコート液を水系化することが必要であるが、水系化した場合、塗工後の乾燥工程で水の揮発に伴う気化熱により塗工基材が冷やされるため、樹脂の成膜が不十分となってしまいインクおよびオーバーコート塗膜の強度が不十分になってしまう懸念がある。加えてアモルファスポリエチレンテレフタレート(以下A-PETとも記載する)基材からなる食品トレーやシュリンクPETからなるシュリンクフィルムといった印刷後に熱で成形または収縮させるPET基材に適用する場合、乾燥工程に供与できる熱量に制限があるため、水系化した際に十分な塗膜強度を出すことがより困難であった。
そこで本発明は、貯蔵安定性が良好であり、得られる印刷物の塗膜の密着性、耐スクラッチ性、耐アルコール性が良好な新規の水性インク、オーバーコート液の提供を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は、前記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、顔料を含有する水系インク(A)と、水系オーバーコート液(B)を有するインクセットであり、水系インク(A)に水不溶性ポリエステル樹脂が含まれ、水系オーバーコート液(B)に水溶性ポリエステル樹脂が含まれることを特徴とするインクセットを用いた際に良好な貯蔵安定性を有するとともに、得られる印刷物の塗膜の密着性、耐スクラッチ性、耐アルコール性も優れることを見出し、本発明を完成させた。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、貯蔵安定性、基材への密着性、耐スクラッチ性、耐アルコール性が良好な水性インクならびにオーバーコート液が提供される。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の一実施形態に関して以下に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。なお、本明細書において特記しない限り、数値範囲を表す「A~B」は、「A以上、B以下」を意味する。
【0009】
本開示のインクセットとしては、顔料を含有する水系インク(A)と、水系オーバーコート液(B)を有するインクセットであり、水系インク(A)に水不溶性ポリエステル樹脂が含まれ、水系オーバーコート液(B)に水溶性ポリエステル樹脂が含まれることを特徴とする。
「水系」とは、水系媒体を用いていることを意味し、水系媒体とは、媒体中で水が最大割合を占めている媒体を意味する。
【0010】
<水系インク(A)>
本開示の水系インク(A)としては、顔料を含有する水系インクである。
本開示の水系インク(A)の用いる顔料としては、有機顔料と無機顔料があげられるが、用いる顔料は特に限定されない。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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