TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2025009931
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-20
出願番号2024099901
出願日2024-06-20
発明の名称トンネル支保工の連結構造とトンネル支保工の施工方法
出願人大成建設株式会社,ユニタイトシステムズ株式会社
代理人個人,個人
主分類E21D 11/40 20060101AFI20250109BHJP(地中もしくは岩石の削孔;採鉱)
要約【課題】一対の分割支保工の連結を、簡易、効率的かつ高精度に行うことを可能にする、トンネル支保工の連結構造とトンネル支保工の施工方法を提供する。
【解決手段】トンネル支保工の連結構造100において、第2分割支保工20の第2継手板25に貫通孔27A,27Bが開設され、第1分割支保工10の第1継手板15に雄部材30の基部35が取り付けられて先端34が第2継手板から突設し、雄部材30は収容溝33と側面開口36を備え、収容溝33には一対の爪40が側面開口36を介して内外に出入り自在に配設され、一対の爪40の基部側の端部42が弾性材50によって付勢されて側面開口36を介して外側に張り出している際に、爪40の備える係合凹部45と側面開口36の壁面36aが面接触した状態で係合し、雄部材30が貫通孔27A,27Bに挿通され、第1継手板15と第2継手板25の広幅面同士が当接している。
【選択図】図9B
特許請求の範囲【請求項1】
鋼製で円弧状の第1分割支保工と第2分割支保工のそれぞれの一端にある第1継手板と第2継手板が連結されることにより形成される、トンネル支保工の連結構造であって、
前記第2継手板には貫通孔が開設され、
前記第1継手板には、前記貫通孔に挿通されて前記第2継手板に係合される雄部材の基部が取り付けられ、該雄部材の先端が該第2継手板から突設しており、
前記雄部材は、その内部に収容溝を備え、該収容溝は該雄部材の側面の対向する位置にある側面開口に連通しており、
前記収容溝は、前記雄部材の先端側から基部側に向かって末広がりの楔状を呈しており、
前記収容溝には、一対の爪が前記側面開口を介して該収容溝の内外に出入り自在に配設され、該一対の爪の基部側の端部が弾性材によって付勢されており、
前記雄部材が前記貫通孔に挿通され、前記第1継手板と前記第2継手板の広幅面同士が当接し、前記一対の爪の基部側の端部が前記第2継手板の広幅面に係合もしくは対向していることを特徴とする、トンネル支保工の連結構造。
続きを表示(約 1,700 文字)【請求項2】
前記一対の爪はその側方に係合凹部を備えており、
前記一対の爪の基部側の端部が弾性材によって付勢されて前記側面開口を介して外側に張り出している際に、前記係合凹部と該側面開口の壁面が面接触した状態で係合していることを特徴とする、請求項1に記載のトンネル支保工の連結構造。
【請求項3】
前記貫通孔は、切羽側に位置する第1貫通孔と、坑口側に位置する第2貫通孔を含み、
前記雄部材は、第1貫通孔に挿通される第1雄部材と、前記第2貫通孔に挿通される第2雄部材を含み、
前記第2雄部材に比べて、前記第1雄部材の長さが長く設定されていることを特徴とする、請求項1に記載のトンネル支保工の連結構造。
【請求項4】
鋼製で円弧状の第1分割支保工と第2分割支保工のそれぞれの一端にある第1継手板と第2継手板が連結されることにより形成される、トンネル支保工の連結構造であって、
前記第2継手板と前記第1継手板にはそれぞれ、貫通孔に含まれる第1貫通孔と第2貫通孔が開設され、該第2貫通孔に比べて該第1貫通孔が切羽側に位置しており、
前記第1継手板には、前記第1貫通孔に挿通されて前記第2継手板に係合される、雄部材に含まれる第1雄部材の基部が取り付けられ、該第1雄部材の先端が該第2継手板から突設し、
前記第2継手板には、前記第2貫通孔に挿通されて前記第1継手板に係合される、雄部材に含まれる第2雄部材の基部が取り付けられ、該第2雄部材の先端が該第1継手板から突設しており、
前記雄部材は、その内部に収容溝を備え、該収容溝は該雄部材の側面の対向する位置にある側面開口に連通しており、
前記収容溝は、前記雄部材の先端側から基部側に向かって末広がりの楔状を呈しており、
前記収容溝には、一対の爪が前記側面開口を介して該収容溝の内外に出入り自在に配設され、該一対の爪の基部側の端部が弾性材によって付勢されており、
前記雄部材が前記貫通孔に挿通され、前記第1継手板と前記第2継手板の広幅面同士が当接し、前記一対の爪の基部側の端部が前記第2継手板の広幅面に係合もしくは対向していることを特徴とする、トンネル支保工の連結構造。
【請求項5】
前記一対の爪はその側方に係合凹部を備えており、
前記一対の爪の基部側の端部が弾性材によって付勢されて前記側面開口を介して外側に張り出している際に、前記係合凹部と該側面開口の壁面が面接触した状態で係合していることを特徴とする、請求項4に記載のトンネル支保工の連結構造。
【請求項6】
前記第2雄部材に比べて、前記第1雄部材の長さが長く設定されていることを特徴とする、請求項4に記載のトンネル支保工の連結構造。
【請求項7】
前記弾性材は、第1片と、該第1片の両端から屈曲して延びる二つの第2片と、それぞれの該第2片から外側へ屈曲して延びる第3片を有する、側面視形状が略Ω状を呈しており、
前記一対の爪の基部側の端部が一対の前記第3片により付勢されていることを特徴とする、請求項1又は4に記載のトンネル支保工の連結構造。
【請求項8】
前記弾性材は、中央バネと、該中央バネの両端に連続する一対の端部バネとを備えた圧縮コイルバネであり、
前記中央バネの外径が前記端部バネの外径よりも大きく、
前記一対の爪の基端側の端部が、前記一対の端部バネにより付勢されていることを特徴とする、請求項1又は4に記載のトンネル支保工の連結構造。
【請求項9】
前記一対の爪の基部側の端部にはそれぞれ嵌合溝が設けられ、
前記嵌合溝に対して前記第2片の半分以上の長さ範囲が収容された状態で、前記第3片の先端が嵌まり込んでいることを特徴とする、請求項7に記載のトンネル支保工の連結構造。
【請求項10】
前記一対の爪の基部側の端部にはそれぞれ嵌合溝が設けられ、
前記嵌合溝に対して前記端部バネの端部が嵌まり込んでいることを特徴とする、請求項8に記載のトンネル支保工の連結構造。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、トンネル支保工の連結構造とトンネル支保工の施工方法に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
例えば山岳トンネルにおける鋼製支保工の建て込みにおいては、ベースマシンに左右二本のエレクタが装備された支保工建て込み装置を用いて、それぞれのエレクタにて左右に分割されて円弧状をなす一対の分割支保工を把持して支保工を形成し、孔壁に沿って建て込まれた支保工に対してコンクリートを吹付けて支保工を孔壁に固定する方法が適用される。ベースマシンには、分割支保工を把持する一対のエレクタの他、コンクリートの吹付けを行う吹付け機、作業員が搭乗できるバスケットブームなど、様々な機器が装備されている。
【0003】
ここで、特許文献1には、弧状に分割された一対の分割支保工が上端部において相互に連結されているアーチ状の支保工を、切羽に建て込むトンネル支保工の建て込み方法が開示されている。このトンネル支保工の建て込み方法では、一対の分割支保工のうち、一方の上端部には、他方の上端部に形成された凸型連結部と係合可能な凹型連結部が設けられており、一対の分割支保工を着脱可能に把持する一対のハンドを有するエレクタ装置を切羽に配置し、一対の分割支保工を把持した状態の一対のハンドを相対移動させて凹型連結部に凸型連結部を係合させることにより、一対の分割支保工をアーチ状に連結する支保工連結工程を有する。凹型連結部は、円形孔である挿抜孔部と、挿抜孔部に連通して、挿抜孔部の直径よりも小さい幅を有する長孔である係止孔部とを有し、トンネル支保工の建て込みにおいては、エレクタ装置を制御して、凸型連結部を凹型連結部の挿抜孔部に挿通した後、凸型連結部を係止孔部へ移動させることにより、凸型連結部と凹型連結部の連結を図るものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2019-2277号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載のトンネル支保工の建て込み方法によれば、トンネル支保工を建て込む際に、切羽における人手作業を回避し、安全性と作業性を向上できるとしている。しかしながら、エレクタ装置を制御して、凸型連結部を凹型連結部の挿抜孔部に挿通した後、凸型連結部を係止孔部へ移動させることによって凸型連結部と凹型連結部の連結を図ることから、エレクタ装置の制御は容易でなく、トンネル支保工の建て込みに際して装置の操作に関する高い技能を要する。
【0006】
本発明は、一対の分割支保工の連結を、簡易、効率的かつ高精度に行うことを可能にする、トンネル支保工の連結構造とトンネル支保工の施工方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成すべく、本発明によるトンネル支保工の連結構造の一態様は、
鋼製で円弧状の第1分割支保工と第2分割支保工のそれぞれの一端にある第1継手板と第2継手板が連結されることにより形成される、トンネル支保工の連結構造であって、
前記第2継手板には貫通孔が開設され、
前記第1継手板には、前記貫通孔に挿通されて前記第2継手板に係合される雄部材の基部が取り付けられ、該雄部材の先端が該第2継手板から突設しており、
前記雄部材は、その内部に収容溝を備え、該収容溝は該雄部材の側面の対向する位置にある側面開口に連通しており、
前記収容溝は、前記雄部材の先端側から基部側に向かって末広がりの楔状を呈しており、
前記収容溝には、一対の爪が前記側面開口を介して該収容溝の内外に出入り自在に配設され、該一対の爪の基部側の端部が弾性材によって付勢されており、
前記雄部材が前記貫通孔に挿通され、前記第1継手板と前記第2継手板の広幅面同士が当接し、前記一対の爪の基部側の端部が前記第2継手板の広幅面に係合もしくは対向していることを特徴とする。
【0008】
本態様によれば、第2分割支保工の有する第2継手板の貫通孔に対して、第1分割支保工の有する第1継手板から突設する雄部材を挿通して双方を接続するに当たり、弾性材により付勢されている一対の爪が雄部材の側面開口から出入り自在に配設され、貫通孔に雄部材を挿通させた際に、側面開口から張り出している一対の爪が雄部材の収容溝に入り込み、一対の爪が貫通孔を通過した際に一対の爪が側面開口から張り出して、該爪の端部が第2継手板の広幅面に係合もしくは対向して、第1分割支保工と第2分割支保工を連結する。
すなわち、第2分割支保工の有する第2継手板の貫通孔に対して、第1分割支保工の有する第1継手板から突設する雄部材を挿通させるだけの操作により、第1分割支保工と第2分割支保工が連結されたトンネル支保工の連結構造が形成できる。
【0009】
ここで、「一対の爪の端部が第2継手板の広幅面に係合もしくは対向している」とは、爪の端部が第2継手板の広幅面に接触して係合していることと、爪の端部と第2継手板の広幅面の間にクリアランスがあり、双方が対向していることを意味している。後者の形態であっても、爪が第2継手板の広幅面に張り出していることから、第1継手板と第2継手板はクリアランスの範囲内で相対移動できるに過ぎず、連結構造は形成される。
例えば、弧長が同一もしくは略同一の第1分割支保工と第2分割支保工を適用し、双方の第1継手板と第2継手板の広幅面同士をトンネルの天端位置において当設させ、貫通孔に雄部材を挿通させて第2継手板に係合させることにより、トンネル支保工の連結構造が形成される。
【0010】
また、本発明によるトンネル支保工の連結構造の他の態様において、
前記一対の爪はその側方に係合凹部を備えており、
前記一対の爪の基部側の端部が弾性材によって付勢されて前記側面開口を介して外側に張り出している際に、前記係合凹部と該側面開口の壁面が面接触した状態で係合していることを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

個人
高速道路トンネルの強靭化法
2か月前
能美防災株式会社
水噴霧設備
4か月前
株式会社奥村組
削孔システム
5か月前
株式会社神島組
破砕工法
2か月前
株式会社奥村組
シールド掘進機
4か月前
株式会社奥村組
シールド掘進機
4か月前
株式会社奥村組
シールド掘進機
4か月前
戸田建設株式会社
ロックボルト
2か月前
株式会社奥村組
シールド掘進機
3か月前
株式会社奥村組
シールド掘進機
3か月前
株式会社奥村組
シールド掘進機
4か月前
株式会社奥村組
インバート用打設設備
3か月前
株式会社堤水素研究所
発破装置
5か月前
株式会社奥村組
インバートの打設方法
3か月前
株式会社奥村組
テールシールの交換構造
4か月前
株式会社エステック
掘削機及び掘削装置
1か月前
日本車輌製造株式会社
油圧ユニット
1か月前
日特建設株式会社
ビット及び削孔機
5か月前
株式会社エステック
カッターヘッド及び掘削機
4か月前
大成建設株式会社
トンネルの変位予測方法
4か月前
株式会社郡産業
ハンマーグラブ用ソケット
3か月前
西松建設株式会社
土層分布検知方法
1か月前
鉱研工業株式会社
二重管ドリルロッドの接続用治具
3か月前
株式会社ケー・エフ・シー
注入材施工管理システム
2か月前
株式会社奥村組
シールド掘進機の後胴部の伸縮方法
4か月前
ニシオティーアンドエム株式会社
トンネル工事用作業装置
3日前
ケミカルグラウト株式会社
貫通位置予測方法
4か月前
システム計測株式会社
ケリーバ保持治具
1か月前
株式会社フジタ
トンネルの出来形管理方法および装置
3か月前
株式会社ケー・エフ・シー
導水構造及びその構築方法
3か月前
戸田建設株式会社
ずり搬出装置
3か月前
個人
発電用掘削方法および発電用掘削装置
2か月前
大成建設株式会社
爆薬装填システムと切羽穿孔機
4か月前
鹿島建設株式会社
トンネル掘削機
4か月前
鹿島建設株式会社
トンネル掘削機
1か月前
大成建設株式会社
シールドトンネルとその施工方法
3日前
続きを見る