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公開番号
2024145800
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-15
出願番号
2023058308
出願日
2023-03-31
発明の名称
導水構造及びその構築方法
出願人
株式会社ケー・エフ・シー
代理人
個人
主分類
E21D
11/38 20060101AFI20241004BHJP(地中もしくは岩石の削孔;採鉱)
要約
【課題】コンクリート躯体の壁面や表層部を流れ伝う水が導水路の下方に漏水することを防ぎ、流れ伝う水を導水路に確実に回収して導水できる。
【解決手段】コンクリート躯体100に斜め上向きに切り込まれ、略水平方向に延設されたスリット溝1と、前壁21と底板22と取付壁23とから構成され、取付壁23がコンクリート壁面103に取り付けられ、コンクリート壁面103と対向する前壁21と底板22とで略水平方向に延びる導水用空間CSを形成する水切りカバー2と、一方の端部31がスリット溝1に差し込まれ、他方の端部32の先端縁321が前壁21の上端部211に近接配置され、導水用空間CSに断面視略U字状に敷設され略水平方向に延設される水切りシート3と、前壁21の上端部211に近接配置された水切りシート3の他方の端部32の先端縁321の位置を保持する保持部である折返し部44を備える導水構造。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
コンクリート躯体にコンクリート壁面から斜め上向きに切り込まれ、略水平方向に延設されたスリット溝と、
前壁と、前記前壁の下端から前記コンクリート壁面に向かって延びる底板と、前記底板のコンクリート壁面側の端部から下方に延びる取付壁とから構成され、前記取付壁が前記コンクリート壁面に取り付けられ、前記コンクリート壁面と対向する前記前壁と前記底板とで略水平方向に延びる導水用空間を形成する水切りカバーと、
幅方向の一方の端部がスリット溝に差し込まれ、他方の端部の先端縁が前記前壁の上端部に近接配置され、前記導水用空間に断面視略U字状に敷設され且つ前記導水用空間に沿って略水平方向に延設される水切りシートと、
前記前壁の上端部に近接配置された前記水切りシートの他方の端部の前記先端縁の位置を保持する保持部とを備えることを特徴とする導水構造。
続きを表示(約 740 文字)
【請求項2】
前記水切りシートの一方の端部に前記スリット溝の壁面に係止される係止突起が形成されていることを特徴とする請求項1記載の導水構造。
【請求項3】
前記スリット溝が水平方向に対して10度~30度の傾斜角度で設けられることを特徴とする請求項1記載の導水構造。
【請求項4】
前記水切りカバーの前記前壁の上端部の高さが前記スリット溝の口元の高さと略対応する位置に配置されていることを特徴とする請求項1記載の導水構造。
【請求項5】
トンネル覆工コンクリートの前記コンクリート躯体において、上半コンクリートより下側の位置に前記スリット溝、前記水切りカバー及び前記水切りシートが設けられることを特徴とする請求項1~4の何れかに記載の導水構造。
【請求項6】
請求項1記載の導水構造の構築方法であって、
前記コンクリート躯体に取付アンカーを打設し、帯状平板のカッターガイドを前記取付アンカーに取り付けて略水平方向に仮設する第1工程と、
コンクリートカッターに設けられたベースプレートを前記カッターガイドに載置し、前記カッターガイドに沿って略水平方向に移動させるようにして、斜め上向きに切り込まれる前記スリット溝を略水平方向に形成する第2工程と、
前記カッターガイドを前記取付アンカーから取り外す第3工程と、
前記取付アンカーに前記取付壁を固定して前記水切りカバーを設置する第4工程と、
前記水切りシートの一方の端部を前記スリット溝に差し込み、他方の端部の先端縁を前記前壁の上端部に近接配置して前記保持部で位置を保持する第5工程とを備えることを特徴とする導水構造の構築方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば上下方向に打ち継がれたコンクリートの打ち継ぎ目からの漏水のようなコンクリート表面を流れ伝う水を導水する導水構造及びその構築方法に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)
【背景技術】
【0002】
コンクリート表面を流れ伝う漏水や雨水のような水を導水樋で受け、水平方向に導水を行う構造として、コンクリート壁面側に弾力性の高い止水板が設けられた取付部材をコンクリートに打設されたアンカーでコンクリート壁面に固定し、アンカーの固定によって止水板をコンクリート壁面に押し付けると共に、取付部材に連結してアンカーと取付部材の下方にコンクリート壁面から離間する導水樋を設け、コンクリート表面を流れ伝う水を取付部材の湾曲部で導水樋に導水する特許文献1の導水構造がある。そして、コンクリート表面は粗面(不陸)であることが多く、止水板をコンクリート壁面に密着させるのが難しい場合もあることから、特許文献1の導水構造では、取付部材の上端部に止水シール部材を設け、止水シール部材をコンクリート壁面に弾発的に当接させ、コンクリート壁面に止水シール材と止水板の双方を押し付けることによって、流れ伝う水が導水樋の下側に流れ落ちることを防止している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平11-323833号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、例えば地下に設置されるトンネルのようなコンクリート躯体では、躯体表面が湾曲して平面でなく、更に常時地山に湧水がある。そのため、特許文献1の導水構造を設けても、コンクリートの打ち継ぎ目等から染み出してきた水が、止水シール材や止水板とコンクリート躯体の壁面との間を通って導水樋の下方に回り込み、導水樋の下から漏水することが懸念される。
【0005】
本発明は上記課題に鑑み提案するものであって、コンクリート躯体の壁面や表層部を流れ伝う水が導水路の下方に漏水することを防ぎ、流れ伝う水を導水路に確実に回収して導水することができる導水構造及びその構築方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の導水構造は、コンクリート躯体にコンクリート壁面から斜め上向きに切り込まれ、略水平方向に延設されたスリット溝と、前壁と、前記前壁の下端から前記コンクリート壁面に向かって延びる底板と、前記底板のコンクリート壁面側の端部から下方に延びる取付壁とから構成され、前記取付壁が前記コンクリート壁面に取り付けられ、前記コンクリート壁面と対向する前記前壁と前記底板とで略水平方向に延びる導水用空間を形成する水切りカバーと、幅方向の一方の端部がスリット溝に差し込まれ、他方の端部の先端縁が前記前壁の上端部に近接配置され、前記導水用空間に断面視略U字状に敷設され且つ前記導水用空間に沿って略水平方向に延設される水切りシートと、前記前壁の上端部に近接配置された前記水切りシートの他方の端部の前記先端縁の位置を保持する保持部とを備えることを特徴とする。
これによれば、コンクリート壁面やその表層部を伝ってきた漏水が斜めのスリット溝に差し込まれた水切りシート上を伝って流れ、導水用空間の断面視略U字状の水切りシート上に集められ、水平方向に導水される。また、導水路を構成する部材の上側にアンカー打設等の取付構造が設けられると、そこからコンクリート表層部に水みちができてしまうが、水切りカバーの取付壁を導水用空間の下方に配置してコンクリート壁面に取り付けることにより、このような表層漏水も防止することができる。即ち、コーキング等の後処理を行わなくても、コンクリート躯体の壁面や表層部を流れ伝う水が回り込んで導水路の下方に漏水することを防ぐことができ、流れ伝う水を導水路に確実に回収して導水することができる。
【0007】
本発明の導水構造は、前記水切りシートの一方の端部に前記スリット溝の壁面に係止される係止突起が形成されていることを特徴とする。
これによれば、水切りシートの一方の端部をスリット溝に確実に定置することができ、例えば柔らかい材質の水切りシートを用いても水切りシートの一方の端部がスリット溝からずり落ちることを防止できる。
【0008】
本発明の導水構造は、前記スリット溝が水平方向に対して10度~30度の傾斜角度で設けられることを特徴とする。
これによれば、コンクリート躯体の欠けの発生や水切りシートのスリット溝からのずり落ちを確実に防止することができる。即ち、斜め上向きのスリット溝の傾斜角度が45度を超えるとコンクリート躯体が欠けやすくなったり、水切りシートがスリット溝から落ちやすくなるが、このような事態が発生することを確実に防止することができる。
【0009】
本発明の導水構造は、前記水切りカバーの前記前壁の上端部の高さが前記スリット溝の口元の高さと略対応する位置に配置されていることを特徴とする。
これによれば、斜め上向きのスリット溝から勢いよく水が出てきてしまった場合でも、水切りカバーの前壁で受け止め、導水路に導水することができる。また、水切りカバーの前壁の上端部の高さを上げ過ぎてしまうと、施工時やメンテナンス時に作業者の手が入らなくなって施工性が低下するが、水切りカバーの前壁の上端部の高さをスリット溝の口元の高さと略対応する位置に配置することにより、このような施工性の低下を防止することができる。
【0010】
本発明の導水構造は、トンネル覆工コンクリートの前記コンクリート躯体において、上半コンクリートより下側の位置に前記スリット溝、前記水切りカバー及び前記水切りシートが設けられることを特徴とする。
これによれば、上半コンクリートと下半コンクリートの打ち継ぎ目からの漏水を効果的に集め、導水路で確実に防止することができる。
(【0011】以降は省略されています)
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