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公開番号2024139144
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-09
出願番号2023049955
出願日2023-03-27
発明の名称シールド掘進機
出願人株式会社奥村組
代理人個人
主分類E21D 9/093 20060101AFI20241002BHJP(地中もしくは岩石の削孔;採鉱)
要約【課題】後胴部が二重構造になったシールド掘進機において、後胴プレートの長さを短くした場合におけるセンサのケーブルと後胴内筒部との干渉を防止する。
【解決手段】後胴内筒部5baおよび後胴内筒部5baに後続設置されて軸方向に移動して後胴プレート5bを伸縮させる後胴外筒部5bbからなる後胴プレート5bと、後胴外筒部5bbの外周面に設けられたシール剤供給管14と、シール剤供給管14と連通して後胴外筒部5bbに形成された外筒部側貫通孔H1と、機内から外筒部側貫通孔H1を通りシール剤供給管14内に配設されて後胴外筒部5bbに設置されたセンサSと電気的に接続され、後胴外筒部側と機内側とに分離可能なケーブルCと、外筒部側貫通孔H1に選択的に嵌め込まれ、機内側のケーブルCaに取り付けられた接続プラグ24、および外筒部側貫通孔H1を閉塞する閉塞プラグ25とを有する。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
地盤を掘削するカッタヘッドが進行方向先端に回転可能に設置された前胴部と、
前記前胴部に後続して設けられた後胴内筒部、および前記後胴内筒部に後続して当該後胴内筒部と部分的に重なり合って設置されて軸方向に移動可能とされた後胴外筒部を備えた後胴部と、
前記後胴外筒部の軸方向に沿って当該後胴外筒部の外周面に設けられた配管と、
前記後胴外筒部の切羽側で且つ前記後胴内筒部と重なり合う部分よりも立坑側において前記配管内と連通して前記後胴外筒部に形成された外筒部側貫通孔と、
機内から前記外筒部側貫通孔を通り前記配管内に配設されて前記後胴外筒部に設置された電子機器と電気的に接続され、後胴外筒部側と機内側とに分離可能なケーブルと、
機内側の前記ケーブルに取り付けられ、前記後胴部の長さが相対的に長くなった第1の状態で後胴外筒部側の前記ケーブルと機内側の前記ケーブルとを連結して前記外筒部側貫通孔に嵌め込まれる接続部材と、
前記後胴部の長さが相対的に短くなった第2の状態で後胴外筒部側の前記ケーブルと機内側の前記ケーブルとを分離して前記外筒部側貫通孔に嵌め込まれる閉塞部材と、
を有することを特徴とするシールド掘進機。
続きを表示(約 760 文字)【請求項2】
前記接続部材および前記閉塞部材は、前記外筒部側貫通孔内への水の浸入を防止する止水構造となっている、
ことを特徴とする請求項1記載のシールド掘進機。
【請求項3】
前記後胴外筒部の内周面から内側に突出して環状に設けられて前記後胴外筒部の軸方向に間隔を開けて複数配置され、前記後胴外筒部と当該後胴外筒部内でトンネルを形成するセグメントの外周との間をシールするテールシールをさらに有し、
前記電子機器は、少なくとも1つの前記テールシールに装着され、当該テールシールの姿勢を検出するセンサである、
ことを特徴とする請求項1記載のシールド掘進機。
【請求項4】
前記後胴外筒部の内周面から内側に突出して環状に設けられ、前記後胴外筒部の軸方向に間隔を開けて複数配置されて当該後胴外筒部とトンネルを形成するセグメントの外周との間をシールするテールシールと、
複数の前記テールシールの間で前記後胴外筒部と前記セグメントで囲まれるように形成され、シール剤供給手段から圧送されたシール剤が供給されるシール室とをさらに有し、
前記電子機器は、前記シール室に設置され、前記シール室内のシール剤の充填圧を計測する圧力計である、
ことを特徴とする請求項1記載のシールド掘進機。
【請求項5】
前記後胴内筒部には、前記第2の状態において前記外筒部側貫通孔と連通するとともに前記接続部材が嵌め込み可能とされた内筒部側貫通孔が形成され、
前記第2の状態では、後胴外筒部側の前記ケーブルと機内側の前記ケーブルとを連結して前記接続部材を前記内筒部側貫通孔に嵌め込む、
ことを特徴とする請求項1~4の何れか一項に記載のシールド掘進機。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、シールド掘進機に関するものである。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
地盤を掘削してトンネルや地下鉄などシールドトンネルの掘削に使用される装置として、シールド掘進機が知られている。
【0003】
このシールド掘進機はスキンプレートの進行方向先端にカッタヘッドが回転可能に設置されており、当該カッタヘッドにはビットが円周状・放射状に複数配置されている。そして、カッタヘッドを掘削面(切羽)に押し付けて回転させながら進むことにより、地盤が円形に掘削されていく。このとき、シールド掘進機の機内では、筒状に組み立てられたセグメントがシールド掘進機の掘進に合わせてスキンプレートの後方に押し出される。
【0004】
このようなシールド掘進機を用いてシールドトンネルの曲線部を施工する際には、中折れジャッキによりシールド掘進機を中折れ操作して当該シールド掘進機を曲線に合わせて屈曲させている。
【0005】
ここで、シールド掘進機を構成するスキンプレートの後端には、シールド工事においてスキンプレートとセグメントの間をシールしてシールド掘進機内への地下水侵入を防止するためのテールシールが設けられている。このテールシールはセグメントの外周面に押し当てられた状態でシールド掘進機の掘進に伴って移動する。また、シールドトンネルの長距離化が進んでいる(一般的に、1.5km以上が長距離、3.0km以上が超長距離と呼ばれる。)。
【0006】
このようなシールドトンネルの長距離化に伴うテールシールの劣化や損傷(シール部材自体の変形、ワイヤブラシの抜けや変形など)に因って、セグメントに不具合が生じたり、推力が異常に上昇したりする等、様々なトラブルが発生している。そして、テールシールの不具合はテールシールが変形した後に発生しているものと思われる。そこで、テールシールのトラブルを未然に回避するために、テールシールにセンサ(電子機器)を装着しておき、掘進途中におけるテールシールの姿勢を検出することが行われている。
【0007】
例えば、特許文献1には、セグメントに接触しているテールシールの曲げを検出する曲げセンサをテールシールに設けておき、曲げセンサが検出したテールシールの曲げ量に基づいてテールシールのシール状態を判断する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2016-180226号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
さて、前述したシールドトンネルの施工において、施工場所によっては、急曲線掘進が必要な場合がある。このとき、シールド掘進機の最大中折れ角によっては、要求される急曲線に追従しにくかったり、余掘りが大きくなったりすることがある。
【0010】
そこで、スキンプレートを構成する後胴プレート(後胴部)を、径の異なる2つの筒を組み合わせた二重構造にして後胴内筒部とこれに後続するとともに軸方向に移動可能な後胴外筒部で構成し、直線施工では後胴プレートの長さを長くし、曲線施工では短くすることで、シールド掘進機の施工性を向上させることが考えられる。
(【0011】以降は省略されています)

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