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公開番号
2024173231
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-12
出願番号
2023091520
出願日
2023-06-02
発明の名称
床版継手構造および床版接合方法
出願人
大成建設株式会社
代理人
弁理士法人磯野国際特許商標事務所
主分類
E01D
19/12 20060101AFI20241205BHJP(道路,鉄道または橋りょうの建設)
要約
【課題】施工性に優れ、かつ、コスト低減化を図ることができ、なおかつ、鉄筋同士の連続性を確保できる床版継手構造および床版設置方法を提案する。
【解決手段】間隔をあけて配置されたプレキャスト床版2同士を接合する床版継手構造1およびこの床版継手構造1を利用した床版接合方法である。床版継手構造1は、プレキャスト床版2の端面から突出する主鉄筋3と、主鉄筋3の先端に形成された定着体4と、定着体4を囲うリング状部材5と、主鉄筋3、定着体4およびリング状部材5を巻き込むようにプレキャスト床版2同士の隙間に充填された充填材6とを備えている。プレキャスト床版2同士は、定着体4同士を突き合せた状態で敷設されており、突き合わされた二つの定着体4,4は、同一のリング状部材5により囲われている。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
間隔をあけて配置されたプレキャスト床版同士を接合する床版継手構造であって、
前記プレキャスト床版の端面から突出する鉄筋と、
前記鉄筋の先端に形成された定着体と、
前記定着体を囲うリング状部材と、
前記鉄筋、前記定着体および前記リング状部材を巻き込むように前記プレキャスト床版同士の隙間に充填された充填材と、を備え、
前記プレキャスト床版同士は、前記定着体同士を突き合せた状態で敷設されており、
突き合わされた二つの前記定着体は、同一の前記リング状部材により囲われていることを特徴とする、床版継手構造。
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【請求項2】
前記リング状部材の開口端には、前記鉄筋を挿入可能な溝が形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の床版継手構造。
【請求項3】
前記リング状部材は、前記鉄筋を挟む一対の分割体を組み合わせることにより形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の床版継手構造。
【請求項4】
前記リング状部材の内面と、前記定着体の側面との間に挿入される間詰鋼材をさらに備えていることを特徴とする、請求項1に記載の床版継手構造。
【請求項5】
前記リング状部材の内周面に前記鉄筋と当接するガイド部を備えていることを特徴とする、請求項1に記載の床版継手構造。
【請求項6】
端面から鉄筋が突出する一対のプレキャスト床版を間隔をあけて配置する設置工程と、
前記鉄筋の端部にリング状部材を取り付ける連結工程と、
前記プレキャスト床版同士の隙間に充填材を充填する充填工程と、を備える床版接合方法であって、
前記鉄筋の先端には定着体が形成されており、
前記設置工程では、前記定着体同士を突き合せた状態で前記プレキャスト床版を配置し、
前記連結工程では、突き合わされた前記定着体を同一の前記リング状部材により取り囲むことを特徴とする、床版接合方法。
【請求項7】
前記連結工程では、前記定着体の側面と前記リング状部材の内面との間に間詰鋼材を挿入することを特徴とする、請求項6に記載の床版接合方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、プレキャスト床版の床版継手構造および床版接合方法に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)
【背景技術】
【0002】
プレキャスト床版の接合部では、プレキャスト床版を所定の間隔をあけて並設し、隣り合うプレキャスト床版同士の隙間に間詰めコンクリート等の充填材を打設する。このとき、プレキャスト床版の端面から突出させた鉄筋同士を連結することで、プレキャスト床版同士の連続性を確保する。
鉄筋同士を連結する方法としては、各鉄筋を充填材に定着させ、充填材を介して連結する方法や、鉄筋同士を重ねて配置する重ね継手による方法がある。ところが、これらの方法では、鉄筋の突出長が大きくなり、その結果、接合部の幅(プレキャスト床版同士の間隔)が大きくなってしまう。接合部の幅が大きくなると、充填材の量も多くなり、施工の手間やコストが増加してしまう。
特許文献1には、プレキャスト床版に配筋された主筋の端部をループ状に加工しておき、両プレキャスト床版の主筋が互い違いになるように配置した状態で、ループ状の鉄筋内に配力筋を配筋する床版継手構造が開示されている。
ところが、ループ状の鉄筋の内側に配力筋を配筋する作業には手間がかかる。また、鉄筋の端部をループ状に加工する作業にも手間がかかる。さらに、隣り合うプレキャスト床版の主筋の軸心同士が偏心してしまう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2010-236258号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、施工性に優れ、かつ、コスト低減化を図ることができ、なおかつ、鉄筋同士の連続性を確保できる床版継手構造および床版設置方法を提案することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
このような課題を解決するために、本発明の床版継手構造は、間隔をあけて配置されたプレキャスト床版同士を接合するものであって、前記プレキャスト床版の端面から突出する鉄筋と、前記鉄筋の先端に形成された定着体と、前記定着体を囲うリング状部材と、前記鉄筋、前記定着体および前記リング状部材を巻き込むように前記プレキャスト床版同士の隙間に充填された充填材とを備えている。前記プレキャスト床版同士は、前記定着体同士を突き合せた状態で配置されており、突き合わされた二つの前記定着体は同一の前記リング状部材により囲われている。定着体同士は当接していてもよいし、定着体同士の間に隙間を有していてもよい。
また、本発明の床版接合方法は、端面から鉄筋が突出する一対のプレキャスト床版を間隔をあけて配置する設置工程と、前記鉄筋の端部にリング状部材を取り付ける連結工程と、前記プレキャスト床版同士の隙間に充填材を充填する充填工程とを備えており、前記鉄筋の先端には定着体が形成されており、前記設置工程では前記定着体同士を突き合せた状態で前記プレキャスト床版を配置し、前記連結工程では突き合わされた前記定着体を同一の前記リング状部材により取り囲む。
かかる床版継手構造および床版接合方法によれば、定着体同士を突き合せた状態でプレキャスト床版が配設されるため、鉄筋の軸心の偏心が抑制される。また、リング状部材を介して鉄筋同士を連結することで、鉄筋同士の接合性を確保できる。そのため、プレキャスト床版同士の間隔を最小限に抑えることができ、ひいては、充填材の量を削減することが可能となり、作業性の向上およびコスト低減化を図ることができる。
【0006】
前記リング状部材の開口端に前記鉄筋を挿入可能な溝が形成されていれば、リング状部材が鉄筋から外れ難くなる。
また、前記リング状部材は、前記鉄筋を挟む一対の分割体を組み合わせることにより形成されたものであってもよい。このとき、リング状部材を構成する分割体同士は、接着剤、磁石、溶接、ネジ等により固定する。
前記リング状部材の内面と、前記定着体の側面との間に挿入される間詰鋼材をさらに備えていてもよいし、前記リング状部材の内周面に前記鉄筋と当接するガイド部を備えていてもよい。こうすることで、充填材の充填時に、リング状部材が回転することを防ぐことができる。
【発明の効果】
【0007】
本発明の床版継手構造および床版接合方法によれば、施工性の向上とコスト低減化を図ることができ、かつ、鉄筋同士の連続性を確保することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明の実施形態に係る床版継手構造を示す平面図である。
第一実施形態のリング状部材を示す図であって、(a)は側面図、(b)は正面図、(c)は分割体の斜視図である。
床版接合方法の手順を示すフローチャートである。
床版接合方法の各工程を示す平面図であって、(a)は設置工程、(b)は連結工程、(c)は充填工程である。
継手部の応力状態を示す平面図である。
第二実施形態のリング状部材を示す斜視図である
第三実施形態の床版継手構造を示す平面図である。
間詰鋼材を示す斜視図である。
第四実施形態の床版継手構造を示す平面図である。
(a)はリング状部材の他の形態を示す断面図、(b)はリング状部材のその他の形態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
<第一実施形態>
第一実施形態では、間隔をあけて配置された一対のプレキャスト床版2,2を接合する床版継手構造1について説明する。図1に床版継手構造1の概要を示す。
床版継手構造1は、図1に示すように、プレキャスト床版2の端面から突出する主鉄筋3と、主鉄筋3の先端に形成された定着体4と、定着体4を囲うリング状部材5と、主鉄筋3、定着体4およびリング状部材5を巻き込むようにプレキャスト床版2同士の隙間に充填された充填材6とを備えている。
【0010】
プレキャスト床版2は、コンクリート部材からなる。プレキャスト床版2の端面(他方のプレキャスト床版2側の面)からは、主鉄筋3が突出している。
主鉄筋3は、プレキャスト床版2内に所定の間隔をあけて配筋されている。主鉄筋3の先端には、定着体4が固定されている。
本実施形態の定着体4は、主鉄筋3の断面形状よりも大きな形状の鋼鈑からなる。なお、定着体4の構成は、主鉄筋3の断面形状よりも大きな形状を有していて、鉄筋3に一体に固定することが可能であれば、限定されるものではない。また、定着体4を主鉄筋3と一体に成形してもよい。主鉄筋3と一体成形される定着体4は、例えば、主鉄筋3の端部に鍛造加工等を行うことによって製造できる。プレキャスト床版2同士は、互いの定着体4同士を当接させた状態で敷設されている。なお、定着体4同士は、必ずしも当接している必要はなく、隙間を有した状態で突き合せていてもよい。
(【0011】以降は省略されています)
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