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公開番号2024180183
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-26
出願番号2023099672
出願日2023-06-16
発明の名称積層体及びPTP包装シート
出願人DIC株式会社
代理人個人,個人
主分類B32B 15/08 20060101AFI20241219BHJP(積層体)
要約【課題】本開示の積層体及びPTP包装体は、環境負荷を低減し、かつ耐熱性、耐摩擦性、密着性、耐ブロッキング性及びにラビング強度に優れる。
【解決手段】 本開示は、金属箔、前記金属箔上に設けられる第1インキ層及び前記第1インキ層上に設けられるニス層を有する積層体であって、
前記第1インキ層中のバインダー樹脂成分(1)としてブチラール系樹脂を含有し、かつ前記ニス層中のバインダー樹脂成分(2)としてブチラール系樹脂を含有する、積層体である。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
金属箔、前記金属箔上に設けられる第1インキ層及び前記第1インキ層上に設けられるニス層を有する積層体であって、
前記第1インキ層は、ブチラール系樹脂を含有し、かつ前記ニス層は、ブチラール系樹脂を含有する、積層体。
続きを表示(約 640 文字)【請求項2】
前記ブチラール系樹脂が、前記第1インキ層に含まれる樹脂成分中の最も含有量が多い構成成分である、請求項1に記載の積層体。
【請求項3】
前記ニス層は、前記ブチラール系樹脂及びポリイソシアネート化合物を含有する、請求項1又は2に記載の積層体。
【請求項4】
前記金属箔、前記金属箔の一方の面上に設けられる第1インキ層、前記第1インキ層上に設けられる前記ニス層、前記金属箔の他方の面上に設けられるヒートシール層を有する、請求項1又は2に記載の積層体。
【請求項5】
前記ヒートシール層は、αオレフィン-(メタ)アクリル酸エステル共重合体を含有する、請求項1又は2に記載の積層体。
【請求項6】
前記金属箔と前記ヒートシール層との間に設けられる第2インキ層を有し、
前記第2インキ層は、ブチラール系樹脂含有する、請求項4に記載の積層体。
【請求項7】
前記第1インキ層及び/又は前記第2インキ層は、ベタ塗りの色表示インキ層、並びに文字及び/又は柄を表示する情報表示インキ層を含む多層印刷により構成される多層印刷層である、請求項5に記載の積層体。
【請求項8】
PTP包装の蓋材用である、請求項1又は2に記載の積層体。
【請求項9】
薬剤を収容可能な複数の凹部を有する容器シートと、前記凹部を覆う蓋材である請求項1又は2の積層体と、を有するPTP包装体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、積層体及びPTP包装シートに関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
錠剤又はカプセル剤等の医薬品の包装に用いられているPTP(プレススルーパック)包装体は、医薬品等の内容物を収容するポケット状の凹部及び該凹部の端部に設けられたフランジ部を備えた容器と、前記蓋材とから構成されている。そして、前記蓋材(即ち、PTP用蓋材)は、基材となる金属箔(例えば、硬質アルミニウム箔(硬質アルミ箔とも称する。))と、該金属箔の一方の面上に順次形成されたインキ層及びニス層とを備え、必要により前記金属箔の他方の面上に順次形成された印刷層及びヒートシール層と、を備える。そして、容器の凹部に医薬品等の内容物を収容した後、容器のフランジ部に蓋材のヒートシール層を接触させ、熱融着することにより通常包装を行っている。また、このようなPTP包装体の各材料としては、容器には塩化ビニル樹脂、インキ層には硝化綿系樹脂、ニス層にはエポキシ・メラミン系樹脂、そしてヒートシール層には塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体が、現在一般的に使用されている。
【0003】
しかし、特に医薬品PTP包装体のインキ層で硝化綿系樹脂を使用した製品において、発がん性のNDMA(ジメチルアミン)が検出されたことから、当該製品において検出されたNDMAは、インキ層の原料の硝化綿系樹脂に起因するものではないかと疑われており、硝化綿系樹脂フリーのインキ層の要望が高まっている。
また、ダイオキシン等の環境ホルモンの排出を抑制・防止する観点から、海外(EU等の一部地域)では塩素系樹脂(塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体等を含む)の使用が制限されているため、塩素系樹脂フリーのPTP包装体に対する関心が高まっている。
【0004】
このような人体又は環境への悪影響を及ぼしうる物質を低減する循環型社会の構築といった低環境負荷に関する技術として、特許文献1が挙げられる。当該特許文献1には、エポキシ樹脂、ポリビニルブチラール樹脂及びホルムアルデヒド吸収剤を含む組成物、並びに当該組成物からなる耐熱被覆層を有する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2018-2922号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記特許文献1によれば、熱硬化時に発生するホルムアルデヒドをホルムアルデヒド吸収剤で吸収することにより、ホルムアルデヒドの発生量を抑制できるとしている。しかし、当該特許文献1の第1印刷層には、ブチル化メラミン樹脂が好ましいと記載されている。そのため、メラミンとホルムアルデヒドとを反応させて通常製造されるメラミン樹脂中に未反応のホルムアルデヒドが残留する等の理由から、実際にどの程度ホルムアルデヒドの発生量を抑制しうる技術であるか疑問視されうる。
【0007】
また、引用文献1には、印刷層用インキ組成物は塩化ビニル・酢酸ビニル共重合樹脂を含有する旨も記載されているため、低環境負荷に関する技術としては不十分である。更には、PTP用蓋材に使用する場合、ヒートシール時の加熱温度に耐える耐熱性、表面層の耐摩擦性及びラビング強度、隣接する層同士の密着性等も実用に足りうる高いレベルが要求される。
【0008】
そこで、本開示は、環境負荷を低減し、かつ耐熱性、耐摩擦性、密着性、耐ブロッキング性及びにラビング強度に優れた積層体、並びに当該積層体を有するPTP包装体を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
そこで本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、インキ層及びニス層中のバインダー樹脂成分としてブチラール系樹脂を含有する積層体を用いることにより、環境負荷を低減し、かつ耐熱性、耐摩擦性、密着性、耐ブロッキング性及びにラビング強度に優れることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0010】
[1]金属箔、前記金属箔上に設けられる第1インキ層及び前記第1インキ層上に設けられるニス層を有する積層体であって、前記第1インキ層はブチラール系樹脂を含有し、かつ前記ニス層はブチラール系樹脂を含有する、積層体。
(【0011】以降は省略されています)

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