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公開番号2024178899
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-25
出願番号2024067014
出願日2024-04-17
発明の名称分析デバイス
出願人キヤノン株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類G01N 27/28 20060101AFI20241218BHJP(測定;試験)
要約【課題】簡便で測定電位の安定した分析を行うことができる分析デバイスを提供することを目的とする。
【解決手段】多孔質基材の内部に設けられた流路壁で囲まれた流路領域を有する分析デバイスであって、前記流路領域は、第一流路室、第二流路室、及び前記第一流路室と前記第二流路室とを繋ぐ流路を有し、前記第一流路室には、参照電極が配置されており、前記第二流路室には、作用電極が配置されており、前記流路領域における検体の進行方向を基準としたとき、前記第一流路室の上流に、又は前記参照電極の表面に電解質が配置されており、前記電解質が配置された位置の上流に、成分Aが配置されており、前記成分Aが、検体中の蛋白質の立体構造を変化させる作用を及ぼす成分であることを特徴とする。
【選択図】図1A
特許請求の範囲【請求項1】
多孔質基材の内部に設けられた流路壁で囲まれた流路領域を有する分析デバイスであって、
前記流路領域は、第一流路室、第二流路室、及び前記第一流路室と前記第二流路室とを繋ぐ流路を有し、
前記第一流路室には、参照電極が配置されており、
前記第二流路室には、作用電極が配置されており、
前記流路領域における検体の進行方向を基準としたとき、前記第一流路室の上流に、又は前記参照電極の表面に電解質が配置されており、
前記電解質が配置された位置の上流に、成分Aが配置されており、
前記成分Aが、検体中の蛋白質の立体構造を変化させる作用を及ぼす成分であることを特徴とする分析デバイス。
続きを表示(約 480 文字)【請求項2】
前記成分Aと前記電解質が、隣接している又は混合している領域を有する請求項1に記載の分析デバイス。
【請求項3】
前記成分Aが、蛋白質とミセルを形成する作用を有する成分である請求項1に記載の分析デバイス。
【請求項4】
前記成分Aが、界面活性剤である請求項3に記載の分析デバイス。
【請求項5】
前記成分Aが、非イオン性界面活性剤である請求項4に記載の分析デバイス。
【請求項6】
前記成分Aが、Tween20である請求項5に記載の分析デバイス。
【請求項7】
前記成分Aが、水溶性高分子である請求項1に記載の分析デバイス。
【請求項8】
前記成分Aが、塩である請求項1に記載の分析デバイス。
【請求項9】
前記成分Aが、カオトロピック塩である請求項8に記載の分析デバイス。
【請求項10】
前記成分Aが、L-(+)-アルギニン-塩酸塩である請求項8に記載の分析デバイス。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、多孔質基材の内部に流路領域を形成した分析デバイス、該分析デバイスを用いた電解質濃度測定システム及び電解質濃度測定方法に関するものである。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
近年、微細流路を利用して1つのチップ内で効率的(微量、迅速、簡便)に化学分析を行うデバイスが、生化学の研究、医療、創薬、ヘルスケア、環境、食品、等の幅広い分野で注目されている。
【0003】
分析デバイスの中でも、紙を基材としたデバイスは『μPADs』(microfluidic paper-based analytical devices)と呼ばれ、紙の毛細管現象を利用して検体や検査液を浸透させることで化学分析を行うことができる。このデバイスのメリットとしては、小型、低コスト、持ち運びが容易、廃棄性が高い(燃やすだけで廃棄完了)、大掛かりな装置がいらない、等が挙げられる。この新しい分析デバイスが実用化されることにより、誰でも、簡単に、低コストで、POC(point of care)による検査診断が可能になると言われている。
【0004】
そのほかにも、上述のμPADsのメリットから、医療設備が十分に整っていない途上国や過疎地、迅速な救急活動が必要な災害現場、感染症の広がりを水際で食い止めなければならない空港等での活用が期待されている。また、日常の健康状態を管理・モニタリングするヘルスケアデバイスや、通常の医療現場における様々な病理診断デバイスとしても注目を集めており、その用途は多岐にわたる。
【0005】
上記病理診断における生化学検査の一つとして電解質検査がある。電解質(Naイオン、Kイオン、Clイオン等)は、体内の水分量やpHを一定に保つことや、神経の伝達や筋肉を正常に働かすこと等、生命維持に必要不可欠であり、電解質検査は、血中や尿中の電解質イオン濃度を測定し、体内のイオン濃度バランスを確認する検査である。
【0006】
一般的に体内の電解質濃度に変化が生じた場合、腎機能やホルモンのはたらきに異常が発生している可能性が高い。そのため、電解質検査は病気のスクリーニングに不可欠な検査である。またそのほかにも、災害現場等で患者の生理機能(生命維持)を確認する上でも大変重要な検査である。この電解質測定をμPADsで行うことを目指す研究が様々な大学や企業で行われている。
【0007】
非特許文献1では、Naイオン及びKイオンの濃度測定のための分析デバイスが提案されている。この分析デバイスは、検体を分注するための分注部を持ち、分注された検体が分注部から作用電極及び参照電極それぞれの領域へと浸透することによって、両電極を電気的に接続させて電位差測定を行う。またこの分析デバイスでは、参照電極において安定した電位を得るためにKClのイオン結晶を参照電極上に堆積させており、測定時においてKClが検体へ溶解することで、参照電極領域のClイオンを高濃度に保持し、安定した参照電極の電位を得ることができる。また、μPADsではないが(使用する基材が多孔質基材ではない)、特許文献1には、作用電極部に供給される検体液と、参照電極部に供給される基準液が液絡部で接触することで、安定した電位を得るマルチイオンセンサプレートが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開平11-194109号公報
【非特許文献】
【0009】
Nipapan Ruecha, Orawon Chailapakul, Koji Suzuki and Daniel Citterio,“Fully Inkjet-Printed Paper-Based Potentiometric Ion-Sensing Devices”, Analytical chemistry,August 29, 2017 Published, 89, pp.10608-10616
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、非特許文献1のような構成では、血清や血漿等、成分中に蛋白質を含む検体の測定においては、検体が電解質層(KCl層)を浸透する時に、水和している蛋白質の水和水が電解質に奪われやすく、蛋白質の塩析や凝集が発生しやすい。その結果、塩析・凝集した蛋白質が流路内の検体の浸透を阻害し、測定電位が不安定になることや測定時間が長くなることがあった。
(【0011】以降は省略されています)

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