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公開番号2025011738
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-24
出願番号2023114019
出願日2023-07-11
発明の名称液体吐出装置
出願人キヤノン株式会社
代理人弁理士法人谷・阿部特許事務所
主分類B41J 2/165 20060101AFI20250117BHJP(印刷;線画機;タイプライター;スタンプ)
要約【課題】吐出面に対するシール性を向上させる。
【解決手段】液体を吐出する吐出ヘッドを保持する保持手段と、吐出ヘッドの吐出面をキャッピングするキャップ機構と、キャップ機構により吐出面をキャッピングするためのキャッピング位置に吐出ヘッドを位置決めする位置決め手段と、第1の姿勢にある場合にはキャッピング位置に位置決めされた吐出ヘッドの吐出面からキャップ機構を離間させ、第2の姿勢にある場合にはキャッピング位置に位置決めされた吐出ヘッドの吐出面にキャップ機構を当接させる退避部材と、を備え、吐出ヘッドが位置決め手段によりキャッピング位置に位置決めされている状態において、保持手段が吐出ヘッドに対して相対的に変位することにより、退避部材が第1の姿勢と第2の姿勢との間で姿勢を変化させる。
【選択図】図25
特許請求の範囲【請求項1】
液体を吐出する吐出ヘッドを保持する保持手段と、
前記吐出ヘッドの吐出面をキャッピングするキャップ機構と、
前記キャップ機構により前記吐出面をキャッピングするためのキャッピング位置に前記吐出ヘッドを位置決めする位置決め手段と、
第1の姿勢にある場合には前記キャッピング位置に位置決めされた前記吐出ヘッドの前記吐出面から前記キャップ機構を離間させ、第2の姿勢にある場合には前記キャッピング位置に位置決めされた前記吐出ヘッドの前記吐出面に前記キャップ機構を当接させる退避部材と、
を備え、
前記吐出ヘッドが前記位置決め手段により前記キャッピング位置に位置決めされている状態において、前記保持手段が前記吐出ヘッドに対して相対的に変位することにより、前記退避部材が前記第1の姿勢と前記第2の姿勢との間で姿勢を変化させる、ことを特徴とする
液体吐出装置。
続きを表示(約 1,600 文字)【請求項2】
前記吐出ヘッドが前記キャッピング位置から離間した位置にある場合、前記退避部材は前記第1の姿勢にある、ことを特徴とする
請求項1に記載の液体吐出装置。
【請求項3】
前記保持手段に対する前記吐出ヘッドの相対位置を維持しつつ、前記保持手段が動くことにより、前記吐出ヘッドは、前記キャッピング位置と前記キャッピング位置から離間した位置との間で移動する、ことを特徴とする
請求項1に記載の液体吐出装置。
【請求項4】
前記保持手段が変位する方向と同一の方向に前記保持手段と前記吐出ヘッドが相対的に変位することが可能なように、前記吐出ヘッドは、前記保持手段により保持されている、ことを特徴とする
請求項1に記載の液体吐出装置。
【請求項5】
前記吐出ヘッドは、前記吐出ヘッドが前記キャッピング位置から離間した位置から前記キャッピング位置に向かう方向と同一の方向に前記保持手段に対して変位するように付勢されていて、
前記吐出ヘッドの前記保持手段に対する前記キャッピング位置から離間した位置から前記キャッピング位置に向かう方向の相対的な変位は所定の相対位置で制限されている、ことを特徴とする
請求項4に記載の液体吐出装置。
【請求項6】
前記位置決め手段により前記キャッピング位置に位置決めされた前記吐出ヘッドの前記吐出面から離間した位置から前記位置決め手段により前記キャッピング位置に位置決めされた前記吐出ヘッドの前記吐出面に当接した位置に向かう方向に前記キャップ機構を付勢する第1の付勢部材と、
前記第2の姿勢から前記第1の姿勢に姿勢を変える方向に前記退避部材を付勢する第2の付勢部材と、
を更に備え、
前記吐出ヘッドが前記キャッピング位置から離間した位置にある場合に、前記第2の付勢部材による前記退避部材を介しての付勢力が、前記第1の付勢部材による付勢力よりも強く前記キャップ機構に対して作用することにより、前記キャップ機構は、前記位置決め手段により前記キャッピング位置に位置決めされた前記吐出ヘッドの前記吐出面から離間する、ことを特徴とする
請求項1に記載の液体吐出装置。
【請求項7】
前記吐出ヘッドが前記位置決め手段により前記キャッピング位置に位置決めされている場合に、前記吐出ヘッドに対して相対的に変位する前記保持手段が、前記第2の付勢部材による付勢力を相殺する方向の力を前記退避部材に作用させることにより、前記キャップ機構は、前記位置決め手段により前記キャッピング位置に位置決めされた前記吐出ヘッドの前記吐出面に当接する、ことを特徴とする
請求項6に記載の液体吐出装置。
【請求項8】
前記吐出ヘッドが前記キャッピング位置から離間した位置にある場合、前記キャップ機構は、自重により、前記位置決め手段により前記キャッピング位置に位置決めされた前記吐出ヘッドの前記吐出面から離間する、ことを特徴とする
請求項1に記載の液体吐出装置。
【請求項9】
前記キャップ機構は、リンク部材により前記退避部材と結合されており、
前記吐出ヘッドが前記位置決め手段により前記キャッピング位置に位置決めされている場合に、前記吐出ヘッドに対して相対的に変位する前記保持手段が、前記自重による力を相殺する以上の力を前記退避部材に作用させることにより、前記キャップ機構は、前記位置決め手段により前記キャッピング位置に位置決めされた前記吐出ヘッドの前記吐出面に当接する、ことを特徴とする
請求項8に記載の液体吐出装置。
【請求項10】
前記位置決め手段は、前記吐出ヘッドに備わる位置決め部材と、トレイに備わる位置決め部材とを備える、ことを特徴とする
請求項1に記載の液体吐出装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、液体吐出装置に関する。
続きを表示(約 3,100 文字)【背景技術】
【0002】
従来、記録媒体である記録紙や樹脂シート等にインク液滴を吐出して文字や画像などを記録する液体吐出装置が知られている。この液体吐出装置としては、次のようなタイプのものがある。第1のタイプの液体吐出装置は、液体吐出ヘッドが記録媒体の搬送方向に交差する方向に往復移動しながらインクの液滴を吐出して記録を行うシリアル型液体吐出装置である。第2のタイプの液体吐出装置は、液体吐出ヘッドが本体に対して移動せず、姿勢が決まった状態で記録媒体の搬送に合わせて液体吐出ヘッドからインクの液滴を吐出して記録を行うラインヘッド型液体吐出装置である。このような液体吐出装置において、液体吐出ヘッドのノズルに空気が触れつづけるとノズル内のインクが乾燥し、増粘・固着する可能性がある。また、ノズル内のインクに紙粉や塵埃が混入すると、ノズルに目詰まりが生じ、インク吐出の不良による記録品質の低下、液体吐出ヘッドの故障が生じる可能性がある。特許文献1にはこの課題を解決する液体吐出装置が開示されている。この液体吐出装置は、昇降可能な液体吐出ヘッドと、液体ヘッドの吐出口面をキャップすることができるキャップ手段と、キャップ手段を支持することができる支持手段を有する。液体吐出ヘッドが下降してキャップ手段の第1の面が吐出口面をキャップしているときに支持手段はキャップ手段の第1の面に対向する第2の面を支持する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2019-43116号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示されている液体吐出装置においては、キャップ位置決め部材によって液体吐出ヘッドを移動させながら、液体吐出ヘッドの液体吐出面をキャップ手段に当接させる。このため、液体吐出ヘッドの液体吐出面とキャップ手段が当接した状態で位置決めがされる。これにより、液体吐出ヘッドの液体吐出面とキャップ手段が当接してから液体吐出ヘッドが動いてしまうため、液体吐出ヘッドの液体吐出面がキャップ手段に対して位置がずれてしまい、シール性が損なわれる可能性がある。
【0005】
本開示は上記の課題に鑑みてなされたものであり、吐出面に対するシール性を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一実施形態は、液体を吐出する吐出ヘッドを保持する保持手段と、前記吐出ヘッドの吐出面をキャッピングするキャップ機構と、前記キャップ機構により前記吐出面をキャッピングするためのキャッピング位置に前記吐出ヘッドを位置決めする位置決め手段と、第1の姿勢にある場合には前記キャッピング位置に位置決めされた前記吐出ヘッドの前記吐出面から前記キャップ機構を離間させ、第2の姿勢にある場合には前記キャッピング位置に位置決めされた前記吐出ヘッドの前記吐出面に前記キャップ機構を当接させる退避部材と、を備え、前記吐出ヘッドが前記位置決め手段により前記キャッピング位置に位置決めされている状態において、前記保持手段が前記吐出ヘッドに対して相対的に変位することにより、前記退避部材が前記第1の姿勢と前記第2の姿勢との間で姿勢を変化させる、ことを特徴とする液体吐出装置である。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、吐出面に対するシール性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
液体吐出装置の内部構成を示す概略正面図
記録部のシート搬送部筐体の斜視図
液体吐出ヘッド昇降機構の正面と左側面を示す斜視図
メンテナンス位置にある液体吐出ヘッドの右側面を示す図
メンテナンス位置にある液体吐出ヘッドの左側面を示す図
メンテナンス位置にある液体吐出ヘッドの正面と左側面を示す部分斜視図
記録部に位置決めされた液体吐出ヘッドと付勢部材を示す図
キャップユニットから液体吐出ヘッドが離間した状態を示す図
キャップユニットに対する液体吐出ヘッドの位置決め動作が完了した状態を示す図
液体吐出装置の制御構成を示すブロック図
液体吐出ヘッドの斜視図
複数の液体吐出ヘッドがそれぞれの記録位置に位置決めされた状態を示す図
印刷時の液体吐出ヘッドとキャップトレイとクリーニングトレイの配置を示す斜視図
印刷時の液体吐出ヘッドとキャップトレイとクリーニングトレイの配置を示す正面図
キャッピング時の液体吐出ヘッドとキャップトレイとクリーニングトレイの配置を示す斜視図
キャッピング時の液体吐出ヘッドとキャップトレイとクリーニングトレイの配置を示す平面図
クリーニング時の液体吐出ヘッドとキャップトレイとクリーニングトレイの配置を示す斜視図
クリーニング時の液体吐出ヘッドとキャップトレイとクリーニングトレイの配置を示す平面図
クリーニング機構の構成を示す図
液体吐出ヘッドとキャップトレイとクリーニングトレイの配置の変更を説明するための概念的正面図
液体吐出ヘッドとキャップトレイとクリーニングトレイの配置の変更を説明するための概念的正面図
印刷時の液体吐出ヘッドの位置決め動作のフローチャート
クリーニング時の液体吐出ヘッドの位置決め動作のフローチャート
液体吐出ヘッドの位置決め部材がキャップユニットの液体吐出ヘッド位置決め部材に当接した直後を示す説明図
液体吐出ヘッドがキャッピングされている状態を示す説明図
他の実施形態において液体吐出ヘッドの位置決め部材がキャップユニットの液体吐出ヘッド位置決め部材に当接した直後を示す説明図
他の実施形態において液体吐出ヘッドがキャッピングされている状態を示す説明図
【発明を実施するための形態】
【0009】
(第1実施形態)
以下、図面を参照して本開示の実施の形態を説明する。図1の紙面における上下方向(Z方向)を装置上下方向、紙面における左右方向(X方向)を装置幅方向、紙面を垂直に貫く方向(Y方向)を装置奥行き方向という。また、紙面手前側(+Y側)は装置正面側であり、紙面奥側(-Y側)は装置背面側である。
【0010】
(液体吐出装置)
図1に示す本実施形態の液体吐出装置1は、ロール状に巻かれた連続シートを使用した高速ラインプリンタである。液体吐出装置1は、巻出ロール部2、第1ダンサー部3、第1主搬送部4、蛇行矯正部5、搬送検出部6、マークセンサ部7、記録部8、第1スキャナ部9を内部に含む。また、本実施形態の液体吐出装置は、第1乾燥部10、第2乾燥部11、冷却部12、第2スキャナ部13、第2主搬送部14、第2ダンサー部15、巻取ロール部16、メンテナンス部17を内部に更に含む。シートSは、図中の実線で示したシート搬送経路に沿って搬送され、各ユニットで処理がなされる。図1に示すように、シートSの搬送方向(以下、単に「搬送方向」という。)は、液体吐出装置1の内部で変化するが、シートSの幅方向(以下、「シート幅方向」という。)は基本的には一定であり、装置奥行き方向に一致する。シート幅方向の一方(+Y側)は装置正面側であり、他方(-Y側)は装置背面側である。
(【0011】以降は省略されています)

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