TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2024177838
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-24
出願番号2023096201
出願日2023-06-12
発明の名称巻上機
出願人株式会社明電舎
代理人個人,個人,個人,個人
主分類B66B 11/08 20060101AFI20241217BHJP(巻上装置;揚重装置;牽引装置)
要約【課題】シャフトと回転子をより安定して固定でき、シャフトと回転子の締結部の小型化や低コスト化を図ることができる巻上機を提供する。
【解決手段】巻上機1の回転子6のボス部11は、シャフト3の一端が挿入される筒状本体と、筒状本体の内周側に突出し、シャフト3の一端側の端面に臨むフランジ部11bとを有する。フランジ部11bとシャフト3の一端は、フランジ部11bを挿通してシャフト3に対して軸方向に嵌入されたテーパピン22を介して嵌着される。テーパピン22は、フランジ部11bに固定された押さえ部材で後端側から抜け止めされる。押さえ部材は、軸方向においてピンからずれた位置でフランジ部11bにボルトで締結される固定部と、基端側が固定部に接続され、軸方向と交差方向に延びる板状の延在部と、延在部の先端側に接続されるとともにピンの後端側と当接する押さえ部と、を有する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ロープの巻き取りおよび巻き戻しを行う駆動綱車と、
前記駆動綱車の回転軸に沿って配置され、前記駆動綱車を回転させるシャフトと、
前記シャフトの一端と嵌合するボス部を有し、固定子の磁界に対する磁力により回転する回転子と、を備え、
前記回転子のボス部は、前記シャフトの一端が挿入される筒状本体と、前記筒状本体の内周側に突出し、前記シャフトの一端側の端面に臨むフランジ部とを有し、
前記フランジ部と前記シャフトの一端は、前記フランジ部を挿通して前記シャフトに対して軸方向に嵌入されたピンを介して嵌着され、
前記ピンは、嵌入方向の先端側が縮径するテーパ形状であり、前記フランジ部に固定された押さえ部材で後端側から抜け止めされ、
前記押さえ部材は、
前記軸方向において前記ピンからずれた位置で前記フランジ部にボルトで締結される固定部と、
基端側が前記固定部に接続され、前記軸方向と交差方向に延びる板状の延在部と、
前記延在部の先端側に接続されるとともに前記ピンの後端側と当接する押さえ部と、を有し、
前記押さえ部材は、前記固定部の一端を支点として前記固定部での軸方向の締め付け力を前記延在部および前記押さえ部を介して前記ピンに作用させる
巻上機。
続きを表示(約 550 文字)【請求項2】
前記押さえ部材の前記延在部と前記固定部の境界部分には、前記延在部を幅方向または厚さ方向に切り欠いた切り欠きが形成されている
請求項1に記載の巻上機。
【請求項3】
前記押さえ部材の前記固定部は、複数の前記ボルトで前記フランジ部に固定され、
前記押さえ部材の前記延在部の基端側は、前記固定部の複数のボルトの間の領域に接続されている
請求項1に記載の巻上機。
【請求項4】
前記押さえ部材の前記固定部は、前記延在部の両側に溝状の切り欠きを有し、
前記押さえ部材の前記延在部と前記固定部の境界部分は、前記固定部の外周よりも内側に位置している
請求項3に記載の巻上機。
【請求項5】
前記ピンは、テーパ状のピン本体と、前記ピン本体の後端側に形成されて引抜用の治具を連結するねじ部と、前記ピン本体と前記ねじ部の間に形成される環状の段差面と、を有し、
前記押さえ部材は、1つの前記固定部に対して前記延在部および前記押さえ部を一対有し、
一対の前記延在部および前記押さえ部は、前記ねじ部を跨いで前記ピンの両側に配置され、それぞれ前記段差面を後端側から押圧する
請求項1に記載の巻上機。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、巻上機に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、電動機で駆動綱車を回転させて乗りかごを移動させるエレベータ用の巻上機が知られている。近年では、持続可能な社会を構築する観点から、巻上機のメンテナンスや入替(リプレイス)の容易さが巻上機の性能指標の1つとして重要視されつつある。
【0003】
例えば、特許文献1は、複数本のテーパピンでシャフトに回転子を締結し、スペースの限られた機械室内で分解および組立を簡易に行える巻上機の構造を提案している。この特許文献1では、テーパピンの貫通穴にボルトを挿通してシャフトにテーパピンを締結して抜け止めする構成も提案されている。この種のテーパピンを適用する嵌合構造では、ボルトの軸力でテーパピンが押し込まれ、軸力に対してテーパ面の面圧と摩擦係数で定まる摩擦力が受け座となって、両者がバランスして静止した状態で巻上機が組立てられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2023-3611号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1で使用されるテーパピンには、ピンの抜け止め用のボルトを挿通するために軸方向に貫通する貫通穴がピンに形成されている。抜け止め用のボルトを挿通可能な大径の貫通穴をテーパピンに形成すると、構造的にテーパピンのせん断強度が低くなる。そのため、締結部の強度を確保するためにはテーパピンを大径化するか本数を増やす必要があり、その分締結部の大型化やコスト増となる点で改善の余地があった。
【0006】
また、テーパピンを適用する嵌合構造の場合、運転による負荷で面圧が上昇すると、テーパ面表面粗さ等の凹凸がつぶれて締代が低下し、テーパ面の摩擦力が低下してテーパピンは押し込まれる方向に動き易くなる。テーパピンのテーパ値は数十分の一であり、径方向には微小なつぶれであっても、押込む方向には数十倍に拡大されて動く可能性がある。
【0007】
また、特許文献1のようにテーパピンにボルトを挿通して抜け止めをする場合、稼働によるボルトの振動や他の衝撃等による外力などでテーパピンが当初の位置から更に押し込まれるとボルトが緩み、テーパピンの抜け止め機能が低下する可能性がある。そのため、シャフトと回転子をより安定して固定できる締結部の構成が要望されている。
【0008】
本発明は、上記の状況に鑑みてなされたものであって、シャフトと回転子をより安定して固定でき、シャフトと回転子の締結部の小型化や低コスト化を図ることができる巻上機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一態様に係る巻上機は、ロープの巻き取りおよび巻き戻しを行う駆動綱車と、駆動綱車の回転軸に沿って配置され、駆動綱車を回転させるシャフトと、シャフトの一端と嵌合するボス部を有し、固定子の磁界に対する磁力により回転する回転子と、を備える。回転子のボス部は、シャフトの一端が挿入される筒状本体と、筒状本体の内周側に突出し、シャフトの一端側の端面に臨むフランジ部とを有する。フランジ部とシャフトの一端は、フランジ部を挿通してシャフトに対して軸方向に嵌入されたピンを介して嵌着される。ピンは、嵌入方向の先端側が縮径するテーパ形状であり、フランジ部に固定された押さえ部材で後端側から抜け止めされる。押さえ部材は、軸方向においてピンからずれた位置でフランジ部にボルトで締結される固定部と、基端側が固定部に接続され、軸方向と交差方向に延びる板状の延在部と、延在部の先端側に接続されるとともにピンの後端側と当接する押さえ部と、を有する。押さえ部材は、固定部の一端を支点として固定部での軸方向の締め付け力を延在部および押さえ部を介してピンに作用させる。
【0010】
上記の巻上機において、押さえ部材の延在部と固定部の境界部分には、延在部を幅方向または厚さ方向に切り欠いた切り欠きが形成されていてもよい。
また、上記の巻上機において、押さえ部材の固定部は、複数のボルトでフランジ部に固定されていてもよく、押さえ部材の延在部の基端側は、固定部の複数のボルトの間の領域に接続されていてもよい。さらに、当該巻上機において、押さえ部材の固定部は、延在部の両側に溝状の切り欠きを有していてもよく、押さえ部材の延在部と固定部の境界部分は、固定部の外周よりも内側に位置していてもよい。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

株式会社明電舎
巻上機
9日前
株式会社明電舎
応答時間評価方法
1か月前
株式会社明電舎
予測装置及び予測方法
29日前
株式会社明電舎
能動制御形磁気浮上系システム
1か月前
株式会社明電舎
アキシャルギャップ型モータおよびドローン
29日前
株式会社明電舎
PMモータの温度推定装置および温度推定方法
29日前
株式会社明電舎
ろ過膜システムの制御方法および制御装置、ろ過膜システム
1か月前
株式会社明電舎
電力変換システムおよび電力変換システムの故障ユニット分離方法
1か月前
株式会社明電舎
水処理装置及び水処理方法
6日前
株式会社明電舎
ケーブルグランドの取付構造および取付方法、電装製品、ケーブルグランドの固定治具およびロックナットの締付治具
28日前
個人
懸吊装置
3か月前
ユニパルス株式会社
吊具
10か月前
ユニパルス株式会社
吊具
6か月前
ユニパルス株式会社
吊具
10か月前
個人
海上コンテナ昇降装置
21日前
ユニパルス株式会社
吊具装置
1か月前
株式会社豊田自動織機
荷役車両
9日前
株式会社豊田自動織機
荷役車両
8か月前
株式会社豊田自動織機
産業車両
1か月前
株式会社豊田自動織機
荷役車両
8か月前
株式会社豊田自動織機
荷役車両
9か月前
株式会社豊田自動織機
荷役車両
5か月前
株式会社日本キャリア工業
昇降機
4か月前
株式会社北川鉄工所
吊荷制御方法
9か月前
ユニパルス株式会社
荷役助力装置
8か月前
個人
建築部材の吊り上げ装置
2か月前
フジテック株式会社
エレベータ
11か月前
株式会社大林組
養生方法
3か月前
株式会社豊田自動織機
フォークリフト
5か月前
株式会社ニシキ
可変型吊り天秤
7か月前
大同特殊鋼株式会社
治具
9か月前
フジテック株式会社
エレベータ
11か月前
フジテック株式会社
エレベータ
10か月前
株式会社タダノ
高所作業車
2か月前
株式会社キトー
吊具
3か月前
ブラザー工業株式会社
架台
6か月前
続きを見る