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公開番号2024175356
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-18
出願番号2023093080
出願日2023-06-06
発明の名称玉掛用器具
出願人有限会社サエキ
代理人個人,個人
主分類B66C 1/14 20060101AFI20241211BHJP(巻上装置;揚重装置;牽引装置)
要約【課題】高所作業や柱の設置作業が容易になる玉掛用器具を提供する。
【解決手段】玉掛け紐SLが挿通される貫通孔11hを有する本体部11と、本体部11に設けられた、玉掛け紐SLの輪状部分Aに係合可能に設けられた係合部15と、を備えており、本体部11の貫通孔11hは、玉掛け紐SLの表面Sfが接触する、対向する一対の接触面12f,13fを有している。玉掛け紐SLによる搬送部材Tの保持や開放を簡単にできるので、玉掛け作業を行う作業者の負担を軽減でき作業時間も短縮できる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
玉掛け紐が挿通される貫通孔を有する本体部と、
該本体部に設けられた、玉掛け紐の輪状部分に係合可能に設けられた係合部と、を備えており、
前記本体部の貫通孔は、
玉掛け紐の表面が接触する、対向する一対の接触面を有している
ことを特徴とする玉掛用器具。
続きを表示(約 620 文字)【請求項2】
前記本体部には、
前記貫通孔と連通された、該貫通孔に玉掛け紐を配置する際に玉掛け紐が通される開口が設けられている
ことを特徴とする請求項1記載の玉掛用器具。
【請求項3】
前記本体部の開口は、
前記貫通孔に玉掛け紐が挿通される方向と交差する位置に設けられており、
前記一対の接触面のうち一方の接触面が設けられている部分が前記本体部の開口に対して着脱可能に設けられている
ことを特徴とする請求項2記載の玉掛用器具。
【請求項4】
前記本体部が、
互いに平行な一対の軸部を備えており、
該一対の軸部は両者間に前記貫通孔が形成されかつ該一対の軸部の周面によって前記接触面が形成されるように設けられている
ことを特徴とする請求項1記載の玉掛用器具。
【請求項5】
前記一方の接触面が設けられている部分が、
先端部に雄ねじが形成された軸状の部材によって形成されており、
前記本体部は、
前記開口を形成する、互いに対向する一対の開口形成部を有しており、
該一対の開口形成部は、
一方の開口形成部には前記軸状の部材を挿通する貫通孔が形成されており、
他方の開口形成部には前記軸状の部材の雄ねじが螺合する雌ねじ穴が形成されている
ことを特徴とする請求項4記載の玉掛用器具。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、玉掛用器具に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
木材の柱や鉄筋等の建築材料等を束ねて運搬する際には、玉掛け用の帯やスリングが使用される(例えば特許文献1、2参照)。玉掛け用の帯やスリング(以下では単に玉掛け紐という)には、通常、その両端に輪状になった部分(以下ではアイという)が設けられており、玉掛け紐を建築材料等の周囲に掛け回わした状態で一方のアイに他方のアイを通して締め付けることによって玉掛け紐に建築材料等が保持される。
【0003】
詳しく言えば、地面などに置かれている建築材料等の下方に一方のアイを通して玉掛け紐を建築材料等の下方に配置し、その状態で一方のアイを他方のアイに通す。すると、玉掛け紐が輪状になり、玉掛け紐が建築材料等の周囲に掛け回わされた状態となる。その後、他方のアイを玉掛け紐に沿って建築材料等に向かって移動させれば、玉掛け紐を建築材料等に密着させることができるので、建築材料等が玉掛け紐によって束ねられた状態で保持される。この状態で、一方のアイをクレーンのフックなどに引っ掛ければ、クレーンによって建築材料等を吊り上げることができ、吊り上げた建築材料等を所望の場所に移動させることができる。そして、所望の場所に移動した後、他方のアイから玉掛け紐を抜いて、玉掛け紐を建築材料等の下から引き抜けば、玉掛け紐を建築材料等から外すことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2020-121856号公報
実公昭52-53575号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、建築材料等の搬送は複数回繰り返される場合がある。例えば、複数本の建築材料等を搬送する場合、いくつかの建築材料等は最初に搬送した場所で使用され、いくつかの建築材料等は次に搬送した場所で使用される場合がある。このような場合、搬送するたびに上述したような玉掛け作業、つまり、玉掛け紐によって建築材料等を束ねる作業と玉掛け紐を建築材料等から取り外す作業が行われる。玉掛け紐は長いものは8m以上のものもあり、建築材料等の周囲に玉掛け紐を掛け回わすたびに一方のアイを玉掛け紐に通したり、建築材料等から玉掛け紐を外すたびに他方のアイから玉掛け紐を抜いたりする作業は作業者にとって労力を要するし時間も要する作業になる。すると、建築材料等を搬送するたびにこれらの作業を行うことは、作業者の負担が大きくなるしまた作業効率も悪くなる。
【0006】
本発明は上記事情に鑑み、玉掛け作業における作業者の負担を軽減でき作業時間の短縮も可能になる玉掛用器具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の玉掛用器具は、玉掛け紐が挿通される貫通孔を有する本体部と、該本体部に設けられた、玉掛け紐の輪状部分に係合可能に設けられた係合部と、を備えており、前記本体部の貫通孔は、玉掛け紐の表面が接触する、対向する一対の接触面を有していることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明の玉掛用器具によれば、玉掛け紐による搬送部材の保持や開放を簡単にできるので、玉掛け作業を行う作業者の負担を軽減でき作業時間も短縮できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本実施形態の玉掛用器具10の概略説明図であって、(A)は概略側面図であり、(B)は概略正面図である。
本実施形態の玉掛用器具10の概略斜視図であって、(A)は軸部材13が取り付けられた状態であり、(B)は軸部材13が取り外された状態である。
玉掛け紐SLに本実施形態の玉掛用器具10を取り付ける作業の概略説明図である。
玉掛け紐SLに本実施形態の玉掛用器具10を取り付ける作業の概略説明図である。
本実施形態の玉掛用器具10を使用して搬送部材Tを玉掛けする作業の概略説明図である。
他の実施形態の玉掛用器具10B,10Cの概略説明図である。
本実施形態の玉掛用器具10を使用して搬送部材Tを吊り下げる例を示した図であり、(A)はチョーク吊りの例であり、(B)はバスケット吊りの例である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本実施形態の玉掛用器具は、搬送部材を玉掛け紐によって束ねて搬送する際に使用される器具であり、玉掛け作業を行う作業者の負担を軽減できるようにしたことに特徴を有している。
(【0011】以降は省略されています)

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