TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024173778
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-12
出願番号2024086473
出願日2024-05-28
発明の名称脚部ベンド用のアダプタ、脚部ベンド、および、排水配管構造
出願人株式会社クボタケミックス
代理人安田岡本弁理士法人
主分類F16L 55/00 20060101AFI20241205BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】立て管から脚部ベンドに落下した排水により形成された水膜を、少ない部品点数で構成された水膜切断突起により切断する。
【解決手段】脚部ベンド用のアダプタ120は、立て管2000と立て管接続部112との間に設けられる、樹脂製の一体物である。このアダプタ120は、略中空円筒形状の上段部130と下段部140とを含み、上段部130は、内周側に、立て管2000を接続するための弾性リング190が内周側以外の方向へ移動することを規制する規制部132を含み、下段部140は、外周側に脚部ベンドを接続する嵌合部142を含むとともに、下段部140の周方向における横主管接続部118の側において下段部140の下端から下方に延設された、立て管2000の内周面よりも内周側に突出する水膜切断突起146を備える。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
立て管または集合管と接続される立て管接続部と、横主管と接続される横主管接続部と、前記立て管接続部および前記横主管接続部を接続する曲管部と、を備える樹脂製の脚部ベンド用のアダプタであって、
前記アダプタは、前記立て管または前記集合管と前記立て管接続部との間に設けられる、樹脂製の一体物であって、
前記アダプタは、略中空円筒形状の上段部と下段部とを含み、
前記上段部は、内周側に、前記立て管または前記集合管を接続するための接続部材が内周側以外の方向へ移動することを規制する規制部を含み、
前記下段部は、外周側に前記脚部ベンドを接続する嵌合部を含むとともに、前記下段部の周方向における前記横主管接続部側において前記下段部の下端から下方に延設された、前記立て管または前記集合管の内周面よりも内周側に突出する水膜切断突起を備えることを特徴とする、アダプタ。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記水膜切断突起は、1つの突起物から形成されることを特徴とする、請求項1に記載のアダプタ。
【請求項3】
前記水膜切断突起は、前記立て管接続部の管芯から前記横主管接続部の方向を見た正面視で略三角形の形状を備える1つの突起物から形成されることを特徴とする、請求項1に記載のアダプタ。
【請求項4】
前記アダプタの管芯は、前記脚部ベンドの前記立て管接続部の管芯に対して、前記水膜切断突起側に位置することを特徴とする、請求項1に記載のアダプタ。
【請求項5】
前記下段部は、外周側の前記脚部ベンドを接続する嵌合部と、内周側の前記立て管または前記集合管からの排水が流れる管壁を形成する内壁部との二重構造であることを特徴とする、請求項1に記載のアダプタ。
【請求項6】
前記水膜切断突起は、前記二重構造の内周側である内壁部から延設されたことを特徴とする、請求項5に記載のアダプタ。
【請求項7】
前記下段部は、内周側に、前記アダプタへの前記立て管または前記集合管の挿入長さを規制する複数の位置決め突起部を含み、前記位置決め突起部は内周側へ向けて斜め下方向に傾斜した形状を備えることを特徴とする、請求項1に記載のアダプタ。
【請求項8】
前記複数の位置決め突起部は、円環状のリブで支えられ、前記リブの下端部は、内周側へ向けて斜め下方向に傾斜した形状を備えることを特徴とする、請求項7に記載のアダプタ。
【請求項9】
立て管または集合管と接続される立て管接続部と、横主管と接続される横主管接続部と、前記立て管接続部および前記横主管接続部を接続する曲管部と、を備える樹脂製の脚部ベンドであって、
請求項1~請求項8のいずれかに記載のアダプタが、前記立て管接続部に設けられたことを特徴とする脚部ベンド。
【請求項10】
建物の最下階に施工される排水配管構造であって、
立て管または集合管と、
横主管と、
請求項9に記載の脚部ベンドと、
前記立て管または前記集合管と前記アダプタとを接続するための接続部材と、を含み、
前記規制部により移動が規制された前記接続部材により、前記立て管または前記集合管と前記脚部ベンドとが前記アダプタを介して接続されたことを特徴とする、排水配管構造。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、複数層を有する建物の排水設備において、各層を貫いて配管された立て管または集合管(立て管に代表させて記載する場合がある)の下流側の端部と、下層の床スラブの下にて横方向に配管された横主管の上流側の端部とを接続する樹脂製の脚部ベンド(脚部継手と記載する場合がある)に関し、特に、脚部ベンドに接続される様々な立て管サイズごとに、および、様々な横主管サイズごとに多種類の脚部ベンドを商品展開することなく(たとえば横主管接続部の呼び径125、150、200に対して立て管接続部の呼び径125、100の6種類の脚部ベンドを商品展開することなく)、立て管(特に呼び径100)から脚部ベンドに落下した排水により形成された水膜を少ない部品点数で構成された水膜切断部(水膜切断突起と記載する場合がある)で確実に切断でき、立て管直下に空間的余裕を生じさせて(流下する排水の面を通過する空気量を多く確保できて)管内圧力の上昇を抑制できる、脚部ベンド用のアダプタ、脚部ベンド、および、排水配管構造に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
高層マンション等の複数層を有する建物の排水設備では、各層を貫いて配管された排水立て管系統に各層の排水を合わせて流下させ、最下層の床スラブの下にて横方向に配管された排水横主管で屋外へ導く。そこで、排水立て管系統の下端部を排水横主管の上流側の端部に接続するために、縦方向から横方向へと円弧状に曲がった脚部継手が用いられている。このような脚部継手では、立て管から脚部継手に落下した排水により水膜が形成されると(立て管からの排水により、脚部継手内に横主管へ抜ける空気の通り道が確保できなくなり)、立て管内の予期しない負圧化や正圧化が発生してしまう。立て管内の負圧が大きいことにより排水トラップに溜まっている水が立て管側に吸引されてしまったり、立て管内の正圧が大きいことにより排水トラップに溜まっている水が室内側に噴出してしまったりして、封水破壊を引き起こすという問題点がある。
【0003】
このような問題点を解決するために、脚部継手内において排水によって水膜が形成されない空間(空気の通り道)を確保することのできる脚部継手として、たとえば特開2021-162095号公報(特許文献1)に開示された脚部継手がある。この特許文献1に開示された脚部継手は、縦管(立て管と同義:以下において同じ)が連結される第1接続部と、横管が連結される第2接続部と、前記第1接続部と前記第2接続部とを接続する曲管部と、前記第1接続部が第1受口とされた継手本体の前記第1受口と前記縦管の間に配置されるアダプタと、を有する。アダプタは、水流方向(上下方向)に短い略中空円筒形状を備え、その内周面から内方に向かって突出する一対のリブを備え、前記一対のリブは、互いに周方向に間隔をあけて配置され、下方に向かうにしたがって前記一対のリブの外方側の周方向における間隔が拡大または縮小するとともに、前記縦管の内周面に対して突出するよう形成された水膜切断手段(水膜切断部)を備える(特許文献1の請求項1、7および図1~7)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2021-162095号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に開示された脚部継手におけるアダプタは、アダプタ本体と、弾性リングと、弾性リングの離脱を規制する固定部材との3部材で構成されているために部品点数が多く組立工程が多くなるという問題点、また、アダプタ本体が備える水膜切断部は一対のリブにより形成されているためにこのリブ間に流下物が挟まるという問題点がある。また、床スラブ下面より下方における脚部継手の納まりを良くするために曲がりが急なコンパクトベンドを採用する場合があるが、急な曲がりに起因してベンド内の空間が小さくなり立て管直下に空間的余裕がなくなり(または小さくなり)ベンド内の管内圧
力の上昇を招くという問題点を、特許文献1に開示された脚部継手では十分に解決することができない可能性がある。さらに、様々な横主管サイズごとに多種類の脚部ベンドを商品展開しなければならない(横主管接続部の呼び径125、150、200に対して立て管接続部の呼び径125、100の6種類の脚部ベンドを商品展開しなければならない)という問題点を、特許文献1に開示された脚部継手では十分に解決することができない可能性がある。
【0006】
また、脚部継手において、流下する排水面を通過する空気の量を多く確保するためには、ベンド内(曲がり部)の空間を大きくする対策も考えられる。しかしながら、(たとえば、床スラブ下の空間に高さ方向の制限がある等により)ベンドサイズのコンパクト化を図る場合があり、このようなコンパクトベンドに対しては、ベンド内(曲がり部)の空間を大きくする対策により流下する排水面を通過する空気の量を多く確保することは困難である。
【0007】
本発明は、上述の問題点に鑑みて開発されたものであり、その目的とするところは、立て管または集合管から脚部ベンドに落下した排水により形成された水膜を少ない部品点数で構成されるとともに流下物が挟まることのない構造を備えた水膜切断部で確実に切断でき、立て管直下に空間的余裕を生じさせて(流下する排水の面を通過する空気量を多く確保できて)管内圧力の上昇を抑制でき、さらに様々な横主管サイズごとに多種類の脚部ベンドを商品展開することを回避できる、脚部ベンド用のアダプタ、脚部ベンド、および、排水配管構造を提供することである。また、本発明の目的は、上述したようなコンパクトベンドの採用が好ましい場合において、ベンド内(曲がり部)の空間を大きくする対策ではなく、水膜切断部により流下する排水面を通過する空気の量を多く確保することのできる、脚部ベンド用のアダプタ、脚部ベンド、および、排水配管構造を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明に係る脚部ベンド用のアダプタは以下の技術的手段を講じている。
【0009】
本発明のある局面に係る脚部ベンド用のアダプタは、立て管または集合管と接続される立て管接続部と、横主管と接続される横主管接続部と、前記立て管接続部および前記横主管接続部を接続する曲管部と、を備える樹脂製の脚部ベンド用のアダプタであって、前記アダプタは、前記立て管または前記集合管と前記立て管接続部との間に設けられる、樹脂製の一体物であって、前記アダプタは、略中空円筒形状の上段部と下段部とを含み、前記上段部は、内周側に、前記立て管または前記集合管を接続するための接続部材が内周側以外の方向へ移動することを規制する規制部を含み、前記下段部は、外周側に前記脚部ベンドを接続する嵌合部を含むとともに、前記下段部の周方向における前記横主管接続部側において前記下段部の下端から下方に延設された、前記立て管または前記集合管の内周面よりも内周側に突出する水膜切断突起を備えることを特徴とする。
【0010】
好ましくは、前記水膜切断突起は、1つの突起物から形成されるように構成することができる。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

個人
回転伝達機構
4か月前
個人
保持機
1か月前
個人
免震留具
15日前
個人
振り子式免震装置
1か月前
丸一株式会社
配管構造
6か月前
株式会社フジキン
配管
3か月前
藤井電工株式会社
フック
1か月前
個人
ロックナット
3か月前
個人
ネジの緩み防止装置
1か月前
個人
弁装置
5か月前
個人
緩み防止ナット
2か月前
個人
リンクプレート
4か月前
カヤバ株式会社
緩衝器
5か月前
株式会社ニフコ
留め具
6か月前
マフレン株式会社
自動給脂器
5か月前
カヤバ株式会社
緩衝器
14日前
株式会社キッツ
管継手
5か月前
カヤバ株式会社
緩衝器
5か月前
株式会社テイエルブイ
排気弁
2か月前
株式会社テイエルブイ
自動弁
1か月前
日動電工株式会社
保持具
1か月前
株式会社キッツ
逆止め弁
2か月前
スズキ株式会社
防振装置
3か月前
日本精工株式会社
直動案内装置
5か月前
横浜ゴム株式会社
管継手
3か月前
株式会社ナベル
直動機構
7日前
未来工業株式会社
固定体
7日前
株式会社三五
ドライブシャフト
3か月前
株式会社不二工機
電動弁
3か月前
北村精工株式会社
固定具
4か月前
株式会社フジキン
バルブ
2か月前
株式会社不二工機
電磁弁
6か月前
株式会社不二工機
電磁弁
2か月前
株式会社不二工機
電動弁
1か月前
個人
配管用エルボカバー
2か月前
帝人株式会社
衝撃吸収部材
6か月前
続きを見る