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公開番号2024173535
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-12
出願番号2023098816
出願日2023-05-30
発明の名称車両の車体
出願人グラストップ株式会社,個人,個人
代理人
主分類B62D 29/04 20060101AFI20241205BHJP(鉄道以外の路面車両)
要約【課題】リサイクル炭素繊維の有効利用と金属代替材により生産コスト及び二酸化炭素排出量を削減するためのものであり、材料強度と軽量化を実現する車両の荷台などの車体を提供する。
【解決手段】熱硬化性樹脂であるフェノール樹脂と、10mm~15mmの範囲の繊維長さである一種類もしくは二種類以上の炭素繊維と、バインダであるアラミド繊維とを含む抄造体を素形材にして形成されている炭素繊維強化プラスチック板からなる車両の車体である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
熱硬化性樹脂であるフェノール樹脂と、10mm~15mmの範囲の繊維長さである一種類もしくは二種類以上の炭素繊維と、バインダであるアラミド繊維とを含む抄造体を素形材にして形成されている炭素繊維強化プラスチック板からなる車両の車体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、鉄やステンレスと同等の曲げ強度が期待でき、鉄の五分の一、アルミニウムの二分の一の軽さを実現する防錆の炭素繊維強化プラスチック(以下、「CFRP」と称する。)製の車両の車体に関するものであり、さらに詳しくはダンプカーの荷台側板や底板、さらには自動車などのバッテリーを支える台やシャーシーなどにも利用できるものである。
これらの部位には強度の必要性から鋼材であるが、本発明は材料が鋼材と同等の強度を実現したCFRP製から成るものである。
続きを表示(約 3,100 文字)【背景技術】
【】
【背景技術】
【0002】
軽量で防錆の構造用鋼材の提供が可能となり、リサイクル炭素繊維の利用により社会ニーズに応えることができるものである。実測値として、リサイクルカーボンの炭素繊維と熱硬化性樹脂であるフェノール樹脂と、SUS304の比較では曲げ強さは、本発明の646MPaに対し、金属の曲げ強さに相当すると考えられている抗折力がSUS304の場合は520MPaで、引張強度は、本発明の304MPaに対して520MPaであった。引張強度はやや劣るもののアルミニュウムの70~130MPaなどを考えると同等以上の強度が確認できた。
【0003】
従来のダンプカーの荷台は強度が必要なことから鋼材が利用されているが、錆による劣化や重量物であることから燃費が悪く経済損失や環境にも悪影響があった。
一方では、炭素繊維の廃材は国内航空機メーカー1社で70t/年排出され、この利用方法の開発が喫緊の課題と成っている。
しかし、上記の課題解決は未だなされていない。
【0004】
車両の車体の軽量化は喫緊の課題であるが解決策が見出せていないのが現状である。これを解決するためにアルミニウム製の荷台を持つダンプカーの荷台の底面が、土砂等により傷つくのを防止し、土砂等の荷下ろし時に土砂等が荷台に残らないようにすることやアルミニウム製の荷台を有するダンプカーの荷台の底面のほぼ全面に合成樹脂板を敷設することによって軽量化の発明として特許公開2003-112666号発明(特許文献1)がある。これによると、ダンプカーの荷台はスチール製であり、空車時の重量が約10500Kgもあり、このような重い車両が走行することによる排気ガス汚染や、タイヤの摩耗による公害、道路の傷み等が社会問題となっていた。そこで、車体の重量を軽くして、1回の積載量を増やすことにより、走行回数を減らし、また、空車時の車両に軽量化による燃費の向上によって大気汚染の防止を図るべく、荷台をアルミニウム製としたダンプカーが開発されている。かかるアルミニウム製ダンプカーの車体重量は約8500Kgであり、従来のスチール製のものよりも約2000Kg軽いため、空車走行時の燃費は約20%向上していることが報告されている。しかしながら、荷台をアルミニウム製にすると、軽くなる反面、スチールと比較して金属が柔らかいために、土砂等の積込み時に荷台の表面が傷つき、その傷に土砂が入り込む結果、土砂等の荷下ろし時の土砂等と荷台底面との摩擦が大きくなり、土砂等の一部が荷台に残ったままになってしまうという欠点がある。
そのため、引用例1の発明は上述のような事情によりなされたものであり、その目的は、アルミニウム製の荷台を持つダンプカーの荷台の底面が、土砂等により傷つくのを防止し、土砂等の荷下ろし時に土砂等が荷台に残らないようにアルミニウム製の荷台を有するダンプカーの荷台の底面のほぼ全面に合成樹脂板を敷設することしたダンプカーを提供することにあるとのことである。
これにより、従来欠点の多くを解決することができているが、合成樹脂板は柔らかいため、寿命が短くさらなる改良が必要であった。
炭素繊維を利用して上記金属を使わず樹脂化による軽量化の課題は、その解決策として発明された実用新案登録第第3225768号考案(特許文献2)があるが、この考案は上記問題を解決するものとして有用なものである。その概要は、炭素繊維強化熱可塑性樹脂から成るものであり、極めて有用なるものであるが、成形上ペレット状にする必要があり、熱可塑性樹脂を使用せざるを得ないこととなる。この結果強度不足となり、利用できないこととなる。
また、ガラス繊維に熱硬化性樹脂によるものが特許番号第2907679号(特許文献3)として提案されている。またこの提案の従来例としてガラス繊維エポキシ布地で工具表面を覆う方法も開示されているが、金属製の類似品の持つトルクの40%以下の強度しかないため利用が特定されてしまうとのことである。
【0005】
バルク状の一例で、登山用カラビナとして図3に示す落下器1、カラビナ2、止具3、ロックピン4と固定バネ5からなる公開実用新案公報昭和60-15355号公報(特許文献4)であり、炭素繊維とエポキシ系熱硬化性樹脂をペレット状にしてマッチドダイ成型かトランスファー成型を行うことが開示されているが、熱硬化性樹脂の成型温度や曲げ強度が示されておらず安全のためのカラビナとしての解決策が示されているとは言えない。
【0006】
また、炭素繊維と樹脂を利用し、湿式抄紙法(本発明の抄造法に該当)としての発明で特許出願公開番号2021-55717号公報(特許文献5)があるが、使用する炭素繊維の長さが湿式抄紙法で使用前の炭素繊維の長さが1mm~50mmで、抄紙の際には短繊維である1mm~3mmと記載されており、耐摩耗性を実現するものであり、本発明の抄造法を利用しての繊維長が10mm~15mmで実現した曲げ強度は期待できない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
実用新案登録第3225768号公報
実用新案登録第3225768号公報
特許番号第2907679号公報
公開実用新案公報昭和60-15355号公報
公開特許公報2021-55717号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上記に鑑み発明された炭素繊維強化プラスチック製のCFRP板で車両の車体に使用するものであり、成形型により強度と軽さ及び防錆を必要とする車両の車体としての圧縮強度は従来の鋼材と同等の強度となるため、代替え商品の提供が可能となるものである。その成分割合が40~60w%の炭素繊維と60~40w%の熱硬化性樹脂であるフェノール樹脂から成り、定着材としてアラミド繊維を全体の中での濃度が5から8w%になるようにしたことを特徴とする炭素繊維強化プラスチック製の車両の車体の荷台の側板や底板、さらには電気自動車のモーターを支えるシャーシー(以下単に車両の車体と称する)に関するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の形鋼は、防錆で軽量かつ曲げ強度や圧縮強度が鋼材並みの強度を有する炭素繊維強化プラスチックによる軽量化と、抄造法による強度の向上を達成するものである。
【0010】
本発明の車両の車体は、図1に示す平板であり、その大きさや厚さは任意に設定でき、成型するための金型と成型するプレス機により任意に製造可能である。図2に示すものは大型のプレス機を使用しない場合の接合部の構造を示す部分斜視図であり、単位プレートごとに本発明により成型した接続用H鋼形状でつないでいくものである。接合部の固定は、接
TIFF
2024173535000002.tif
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図3と図4は、電気自動車のモーターや電池の支え材を示すものであり、H鋼形状として強度を確保しつつ軽量化を実現するものであり、上記短尺と長尺を交互に背面同士を接
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2024173535000003.tif
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これらは図5に示すように従来公知の一般的な抄造法で製造されるものであり、その工程はフロー図の通り出る。
(【0011】以降は省略されています)

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