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公開番号2024033995
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-13
出願番号2022137964
出願日2022-08-31
発明の名称保護具
出願人三甲株式会社
代理人個人
主分類B62B 5/06 20060101AFI20240306BHJP(鉄道以外の路面車両)
要約【課題】取付作業性の向上を図ることのできる保護具を提供する。
【解決手段】台車1のハンドル4に取付けられる保護具11は、ハンドル4を構成する筒状のパイプ体8を挟むようにして取付けられる第1部材12、及び、第2部材13と、第1部材12と第2部材13とを相対変位可能に連結する連結部14とを備えている。第1部材12、及び、第2部材13は、それぞれパイプ体8に当接可能な当接部17を備えている。また、保護具11は、連結部14により第1部材12と第2部材13とが連結された連結状態を維持しつつ、ハンドル4に対して着脱不可能な取付状態と、ハンドル4に対して着脱可能な取付解除状態とに状態変化可能に構成されている。
【選択図】 図3
特許請求の範囲【請求項1】
台車のハンドルに取付けられる保護具において、
前記ハンドルを構成する筒状、又は、棒状のハンドル構成体を挟むようにして取付けられる第1部材、及び、第2部材を備え、
前記第1部材、及び、前記第2部材は、それぞれ前記ハンドル構成体に当接可能な当接部を備え、
前記保護具は、前記第1部材と前記第2部材とを相対変位可能に連結する連結部を備え、前記連結部により前記第1部材と前記第2部材とが連結された連結状態を維持しつつ、前記ハンドルに対して着脱不可能な取付状態と、前記ハンドルに対して着脱可能な取付解除状態とに状態変化可能に構成されていることを特徴とする保護具。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
前記ハンドルに対して前記取付状態とされた前記保護具が前記ハンドルに対して相対変化不可能な取付固定状態となるように前記第1部材と前記第2部材とを連結可能な連結手段を備え、
前記保護具が前記取付状態とされた場合に、前記ハンドル構成体を挟んで前記連結部の反対側に前記連結手段が位置するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の保護具。
【請求項3】
前記連結部により前記第1部材と前記第2部材とが相対的に回動変位可能に連結されていることを特徴とする請求項2に記載の保護具。
【請求項4】
前記連結部は、前記保護具の前記取付状態を維持しつつ、前記第1部材の前記当接部と、前記第2部材の前記当接部とが遠近する直線方向への前記第1部材、及び、前記第2部材の相対変位を許容するように構成され、
前記第1部材、及び、前記第2部材は、前記保護具の前記取付状態において、前記第1部材の前記当接部と、前記第2部材の前記当接部との間の距離が最短となる近接配置状態と、前記第1部材の前記当接部と、前記第2部材の前記当接部との間の距離が前記近接配置状態よりも長くなる離間配置状態とに状態変化可能に構成されるとともに、前記離間配置状態において、前記保護具が前記取付状態から前記取付解除状態となるように相対的に回動変位可能に構成されていることを特徴とする請求項3に記載の保護具。
【請求項5】
前記保護具は、前記ハンドルに対して前記取付状態として、前記当接部を前記ハンドル構成体に当接させた場合に、前記第1部材、及び、前記第2部材が、前記近接配置状態と前記離間配置状態との間のいずれの配置状態にあっても、前記連結手段により前記第1部材と前記第2部材とを連結可能に構成されていることを特徴とする請求項4に記載の保護具。
【請求項6】
前記連結手段は、第1固定部材と、第2固定部材とを備え、
前記第1固定部材、及び、前記第2固定部材のうち、一方が、他方に対して相対的に回転変位することで相互に連結固定され、
前記第1固定部材、及び、前記第2固定部材は、前記第1部材、及び、前記第2部材とは別体として構成され、
前記第1部材、及び、前記第2部材のうち少なくとも一方は、前記第2固定部材を収容可能な収容部を備え、
前記収容部は、前記第2固定部材の回転を防止する回転防止部を備えていることを特徴とする請求項2に記載の保護具。
【請求項7】
前記取付状態において前記第1部材と前記第2部材との間に形成され、前記ハンドル構成体が挿入される挿入部を備え、
前記第1部材の前記当接部は、第1当接部と、前記第1当接部とは異なる方向に延在する第2当接部とを備え、
前記第2部材の前記当接部は、第3当接部と、前記第3当接部とは異なる方向に延在する第4当接部とを備え、
前記挿入部は、正面視で多角形状をなし、前記挿入部の少なくとも一部が、前記第1当接部、前記第2当接部、前記第3当接部、及び、前記第4当接部により構成され、前記取付状態において前記第1当接部、及び、前記第2当接部と、前記第3当接部、及び、前記第4当接部とが対向配置されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の保護具。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、台車のハンドルを把持する作業者の手を保護する保護具に関するものである。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
従来、物品の運搬等に使用される台車として、作業者が起立した状態で把持して台車を移動操作可能とするハンドルが設けられたものが知られている。当該ハンドルは、一般に、パイプ状をなす金属製のパイプ体を略コ字状に加工したものであり、その両端部が、台車のうち物品が載置される台盤に連結されている。また、ハンドルを把持する作業者の手がハンドルよりも側方に突出してしまうことで建物の壁や机等に接触してしまうといった事態を防止するべく、ハンドルを把持する作業者の手を保護する保護具をハンドルに取付けるといった技術がある(例えば、特許文献1等参照。)。例えば、ハンドルのうち略水平方向に延在する水平部の両端部近傍部位に対してそれぞれ保護具を取付けることにより、作業者が水平部を把持する範囲が制限され、ハンドルを把持する手がハンドルよりも側方に突出してしまうといった事態を防止することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2020-104705号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1の保護具は、一対の鍔部材を備えており、保護具をハンドルに取付けるべく、ハンドルを構成するパイプ体を挟んで突き合わせるようにして一対の鍔部材同士の位置合わせを行うとともに、一対の鍔部材間を2箇所においてそれぞれ鍔部材とは別体の連結手段(ボルト及びナット)を用いて連結するように構成されている。このため、保護具をハンドルに取付ける作業が煩雑になることが懸念される。
【0005】
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであって、その目的は、取付作業性の向上を図ることのできる保護具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以下、上記目的等を解決するのに適した各手段につき項分けして説明する。なお、必要に応じて対応する手段に特有の作用効果等を付記する。
【0007】
手段1.台車のハンドルに取付けられる保護具において、
前記ハンドルを構成する筒状、又は、棒状のハンドル構成体を挟むようにして取付けられる第1部材、及び、第2部材を備え、
前記第1部材、及び、前記第2部材は、それぞれ前記ハンドル構成体に当接可能な当接部を備え、
前記保護具は、前記第1部材と前記第2部材とを相対変位可能に連結する連結部を備え、前記連結部により前記第1部材と前記第2部材とが連結された連結状態を維持しつつ、前記ハンドルに対して着脱不可能な取付状態と、前記ハンドルに対して着脱可能な取付解除状態とに状態変化可能に構成されていることを特徴とする保護具。
【0008】
手段1によれば、保護具は、連結部により第1部材と第2部材とが連結された連結状態とされていても、取付状態と取付解除状態とに状態変化可能であることから、一度、保護具を連結状態としてしまえば、保護具をハンドルに取付ける際に、逐一、別離している第1部材と第2部材とをハンドル構成体を挟んで突き合わせるようにして(3次元的に)位置合わせして連結したり、保護具をハンドルから取外す度に、連結状態を解消したりするといった手間を省略することができる。さらに、保護具をハンドルに取付ける際に、連結部により既に第1部材の所定箇所と第2部材の所定箇所とが連結されていることから、もう1箇所ほど、別体の連結手段、又は、第1部材及び第2部材と一体形成の係止手段等を使用して、第1部材と第2部材とを連結することにより、取付状態とした保護具をハンドルに対して十分に固定する(取付固定状態とする)ことができる。従って、保護具の取付作業性の向上を図ることができる。また、前記別体の連結手段を保管・管理する負担が軽減され、又は、なくなり、保護具を利用する場合の利便性の向上等を図ることができる。
【0009】
手段2.前記ハンドルに対して前記取付状態とされた前記保護具が前記ハンドルに対して相対変化不可能な取付固定状態となるように前記第1部材と前記第2部材とを連結可能な連結手段を備え、
前記保護具が前記取付状態とされた場合に、前記ハンドル構成体を挟んで前記連結部の反対側に前記連結手段が位置するように構成されていることを特徴とする手段1に記載の保護具。
【0010】
手段2によれば、連結部と、取付状態において第1部材と第2部材との間に形成され、ハンドル構成体が挿入される挿入部と、連結手段により連結される部位、ひいては、取付解除状態においてハンドル構成体を挿通可能な挿通開口部が形成される部位との相対位置関係が良好となる。すなわち、保護具が取付状態から取付解除状態とされる(挿通開口部の開口幅が十分に確保される)までの第1部材及び第2部材の相対変位量を比較的小さくして、着脱作業性の向上、及び、構成の簡素化等を図りつつ、保護具の取付固定状態の安定化を図ることができる。また、第1部材と第2部材とを同一形状とすることも可能となり、その場合、利便性の向上、及び、生産性の向上等を図ることができる。尚、「前記取付状態とされた前記保護具が前記ハンドルに対して相対変化不可能な取付固定状態となる」の「取付固定状態」には、所定の力を強引に(無理に)加えた場合に前記保護具がスライド変位したり回動変位したりしてしまうような場合も含まれる。
(【0011】以降は省略されています)

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