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公開番号
2024172350
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-12
出願番号
2023090006
出願日
2023-05-31
発明の名称
物品の固定構造
出願人
トヨタ自動車株式会社
代理人
弁理士法人あーく事務所
主分類
F16B
21/07 20060101AFI20241205BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約
【課題】磁石を用いることなく、物品の着脱を容易に行うことができる物品の固定構造を提供する。
【解決手段】テーブルTaの下部に取り付けられた固定部材1が、フロアパネルに取り付けられた被固定ユニット2に挿入される過程において、その挿入方向に沿う方向および当該挿入方向に直交する外側方向にバネ部材3を弾性変形させ、固定部材1が所定の挿入位置に達してバネ部材3が固定部材1の係止溝15に嵌まり込んだ状態で、バネ部材3の変形によって固定部材1を挿入方向の下流側に付勢するようにしている。これにより、磁石を用いることなく、テーブルTaを安定的に固定できると共にテーブルTaの着脱を容易に行うことが可能である。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
被固定物に取り付けられた被固定手段に対して、物品に取り付けられた固定部材を挿入して固定することにより、前記物品を前記被固定物に固定する物品の固定構造において、
前記被固定手段は、
前記固定部材が当該被固定手段に挿入される過程において、当該固定部材からの押圧力を受けることによって、その挿入方向に沿う方向および当該挿入方向に直交する外側方向に弾性変形し、前記固定部材が所定の挿入位置に達した際に当該固定部材の外周部に形成された係止溝に嵌まり込むように内側方向に形状復帰して前記係止溝に係止される係止部、および、該係止部に連続して外周側に延在する被支持部を有するバネ部材と、
前記固定部材が前記所定の挿入位置に達した状態において当該固定部材に当接する底板部、および、前記バネ部材の前記係止部の外周部位を支持するバネ座面を有する台座部材と、
前記台座部材の前記バネ座面に支持された前記バネ部材の前記係止部の前記外周部位に対向するバネ抑え部、および、前記固定部材が挿入される挿入開口部を有する抑え部材とを備え、
前記固定部材の前記係止溝は、当該固定部材が前記所定の挿入位置に達した状態において前記バネ部材の前記係止部の内周部位が当接する当接面を備えており、
前記固定部材が前記所定の挿入位置に達した状態では、前記係止溝の前記当接面の位置が前記台座部材の前記バネ座面の位置よりも前記挿入方向の上流側に位置し、前記当接面に前記バネ部材の前記係止部の前記内周部位が当接し且つ前記バネ座面に前記バネ部材の前記係止部の前記外周部位が当接することによる当該バネ部材の変形によって前記固定部材を前記挿入方向の下流側に付勢していることを特徴とする物品の固定構造。
続きを表示(約 490 文字)
【請求項2】
請求項1記載の物品の固定構造において、
前記台座部材は、前記バネ部材が前記固定部材からの押圧力を受けて外側方向に弾性変形する際、当該バネ部材の前記係止部の前記外周部位を前記挿入方向の上流側に案内するように、外側方向に向かって前記挿入方向の上流側に傾斜するスロープ部を備えていることを特徴とする物品の固定構造。
【請求項3】
請求項1または2記載の物品の固定構造において、
前記台座部材の前記底板部は、前記挿入方向の上流側に向けて膨出する湾曲形状となっていることを特徴とする物品の固定構造。
【請求項4】
請求項1または2記載の物品の固定構造において、
前記台座部材には、前記バネ部材における前記被支持部の前記外側方向への変形を規制するように当該被支持部を位置規制するバネ固定部が設けられていることを特徴とする物品の固定構造。
【請求項5】
請求項1または2記載の物品の固定構造において、
前記バネ部材の断面形状は、円形、または、矩形で成ることを特徴とする物品の固定構造。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば車両のフロアパネルにテーブルを固定する場合等に適用可能な物品の固定構造に係る。特に、本発明は、着脱が容易な固定構造の改良に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、例えばキャンピングカー等の車両の車室内にテーブルや棚等の物品を設置する場合、これら物品を移動不能に固定する必要がある。一般的には、テーブルの下部をフロアパネルにボルト締結したり、棚を車室内の壁パネルにボルト締結したりすることが行われている。また、車両に固定用フックを備えさせ、この固定用フックに物品を係止して固定することも行われている。しかし、このような固定構造は、物品の着脱作業が煩雑であるため改良の余地があった。例えば、キャンピングカー等の車両にあっては、車室内空間の使用形態を変更する度にテーブルや棚等の物品の設置場所を変更したいといった要求があるため、これら物品の着脱作業の簡略化が求められていた。
【0003】
この点に鑑みられたものとして特許文献1が提案されている。この特許文献1のものは、物品に設けられた第1閉鎖部材とフロアパネルに設けられた第2閉鎖部材とを備え、第1閉鎖部材に、磁力を利用して出没移動自在とされた係止片が収容された構成が開示されている。そして、フロアパネルに物品を固定する際、第1閉鎖部材が第2閉鎖部材に近付くと、第2閉鎖部材に収容されている磁石の磁力によって第1閉鎖部材から係止片が突出し、この係止片を、第2閉鎖部材に収容されたロック要素のラッチ部に係止可能な構成となっている。また、第1閉鎖部材のロック状態を解除する際には、該第1閉鎖部材を水平方向に移動させて前記ロック要素の側方開口部を通過させる構成となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
独国特許第102013203440号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に開示されている物品の固定構造にあっては、磁石を使用するものであることから以下の課題があった。
【0006】
先ず、小型で磁力が高い磁石が必要となったり、磁石をインサートするための樹脂製部材の形状が複雑になって成形金型が複雑化したりすることから製造コストが高騰してしまうことが挙げられる。また、磁石の磁力によって砂鉄等の磁性体が吸着してしまう可能性があることも挙げられる。磁性体が部材同士の間に噛み込んでしまった場合には安定した固定強度が得られないばかりでなく場合によっては物品を固定できなくなる可能性がある。また、物品の固定位置の近くに電子デバイスが存在する場合には磁力が電子デバイスに悪影響を与えてしまう虞もある。この悪影響を防止するためには、磁気シールドを設ける必要があり、これも製造コストの高騰を招く要因となる。
【0007】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、磁石を用いることなく、物品を安定的に固定できると共に物品の着脱を容易に行うことができる物品の固定構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記の目的を達成するための本発明の解決手段は、被固定物に取り付けられた被固定手段に対して、物品に取り付けられた固定部材を挿入して固定することにより、前記物品を前記被固定物に固定する物品の固定構造を前提とする。そして、この物品の固定構造は、前記被固定手段が、バネ部材、台座部材、および、抑え部材を備えている。バネ部材は、前記固定部材が当該被固定手段に挿入される過程において、当該固定部材からの押圧力を受けることによって、その挿入方向に沿う方向および当該挿入方向に直交する外側方向に弾性変形し、前記固定部材が所定の挿入位置に達した際に当該固定部材の外周部に形成された係止溝に嵌まり込むように内側方向に形状復帰して前記係止溝に係止される係止部、および、該係止部に連続して外周側に延在する被支持部を有する。台座部材は、前記固定部材が前記所定の挿入位置に達した状態において当該固定部材に当接する底板部、および、前記バネ部材の前記係止部の外周部位を支持するバネ座面を有する。抑え部材は、前記台座部材の前記バネ座面に支持された前記バネ部材の前記係止部の前記外周部位に対向するバネ抑え部、および、前記固定部材が挿入される挿入開口部を有する。そして、前記固定部材の前記係止溝は、当該固定部材が前記所定の挿入位置に達した状態において前記バネ部材の前記係止部の内周部位が当接する当接面を備えており、前記固定部材が前記所定の挿入位置に達した状態では、前記係止溝の前記当接面の位置が前記台座部材の前記バネ座面の位置よりも前記挿入方向の上流側に位置し、前記当接面に前記バネ部材の前記係止部の前記内周部位が当接し且つ前記バネ座面に前記バネ部材の前記係止部の前記外周部位が当接することによる当該バネ部材の変形によって前記固定部材を前記挿入方向の下流側に付勢していることを特徴とする。
【0009】
この特定事項によれば、物品を被固定物に固定するに際しては、被固定物に取り付けられた被固定手段に対して、物品に取り付けられた固定部材を挿入して固定する。この際、バネ部材は、固定部材が被固定手段に挿入される過程において、固定部材からの押圧力を受けることによって、その挿入方向に沿う方向および当該挿入方向に直交する外側方向に弾性変形し、固定部材が所定の挿入位置に達した際に当該固定部材の外周部に形成された係止溝に嵌まり込むように内側方向に形状復帰して係止溝に係止される。そして、この状態では、係止溝の当接面の位置が台座部材のバネ座面の位置よりも挿入方向の上流側に位置しており、当接面にバネ部材の係止部の内周部位が当接し且つバネ座面にバネ部材の係止部の外周部位が当接することによる当該バネ部材の変形によって固定部材を挿入方向の下流側に付勢している。このように固定部材は被固定手段に付勢された状態で固定されるため、磁石を用いることなく物品を安定的に固定できる。また、固定部材を被固定手段から離脱させる際にはバネ部材の変形(外側方向への変形)によって容易に離脱させることができるため物品の着脱を容易に行うことが可能である。
【0010】
また、前記台座部材は、前記バネ部材が前記固定部材からの押圧力を受けて外側方向に弾性変形する際、当該バネ部材の前記係止部の前記外周部位を前記挿入方向の上流側に案内するように、外側方向に向かって前記挿入方向の上流側に傾斜するスロープ部を備えている。
(【0011】以降は省略されています)
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