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公開番号2024172247
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-12
出願番号2023089832
出願日2023-05-31
発明の名称鉄道車両
出願人日本車輌製造株式会社
代理人弁理士法人コスモス国際特許商標事務所
主分類B61D 17/08 20060101AFI20241205BHJP(鉄道)
要約【課題】押出形材を配置した側構体に形成した側出入口におけるスミ金の位置決め精度を向上しつつ、スミ金の補強効果を高め、溶接等の作業量を低減できる鉄道車両を提供すること。
【解決手段】押出し方向が車両長手方向になる複数の押出形材11を配置した側構体GKに形成した側出入口12を補強する入口柱21とスミ金22とを有する入口枠2を備えた鉄道車両10である。入口柱とスミ金は、互いに別体として形成されている。スミ金は、コーナ部に接続されたスミ金本体部22Hと、スミ金本体部の側出入口側に形成された円弧部221と、車両長手方向へ延設された水平部222と、車両上下方向へ延設された垂直部223と、を備え、スミ金本体部と円弧部と水平部と垂直部とが、一体に形成されている。水平部は、側出入口の周端縁と直線状に繋がる境界部23で接続されている。垂直部は、入口柱の周縁部211と直線状に繋がる境界部24で接続されている。
【選択図】 図3
特許請求の範囲【請求項1】
押出し方向が車両長手方向になるように複数の押出形材を配置した側構体に形成した側出入口を備え、前記側出入口の車両上下方向に沿って形成した側端部を補強する入口柱と、前記側出入口のコーナ部を補強するスミ金と、を有し、前記側出入口の周端縁に沿って装着された入口枠を備えた鉄道車両であって、
前記入口柱と前記スミ金は、互いに別体として形成され、
前記スミ金は、前記コーナ部に接続されたスミ金本体部と、前記スミ金本体部の側出入口側で円弧状に形成された円弧部と、前記円弧部の一方の先端側で車両長手方向へ延設された水平部と、前記円弧部の他方の先端側で車両上下方向へ延設された垂直部と、を備え、前記スミ金本体部と前記円弧部と前記水平部と前記垂直部とが、一体に形成され、
前記水平部は、前記側出入口の車両長手方向へ延設された前記周端縁と直線状に繋がる境界部で接続され、前記垂直部は、前記入口柱の側出入口側で車両上下方向へ延設された周縁部と直線状に繋がる境界部で接続されていることを特徴とする鉄道車両。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
請求項1に記載された鉄道車両において、
前記スミ金は、前記スミ金本体部と一体に形成され、車両長手方向へ水平状に延設された水平端部を備え、
前記水平端部は、前記押出形材の外板と内板とを連結する連結板を水平状に切り欠いた切欠き部における前記外板と前記内板との間に挟まれた状態で挿入された挿入部を有し、前記挿入部は、前記連結板が切り欠かれた位置の前記外板及び前記内板と溶接されていることを特徴とする鉄道車両。
【請求項3】
請求項1に記載された鉄道車両において、
前記側出入口の鴨居部又は敷居部を構成する前記周端縁は、前記押出形材の外板と内板とを連結し、前記内板より車両内方へ突出して車両長手方向へ延設された鍔部を一体に有する連結板によって形成されていることを特徴とする鉄道車両。
【請求項4】
請求項1に記載された鉄道車両において、
前記スミ金は、前記スミ金本体部の車両外方側で車両上下方向へ延設された外垂直端部と、前記スミ金本体部の車両内方側で車両上下方向へ延設された内垂直端部と、を備え、
前記外垂直端部は、前記コーナ部及び前記側端部における同一の前記押出形材の外板に接続され、前記内垂直端部は、前記コーナ部及び前記側端部における同一の前記押出形材の内板に接続されていることを特徴とする鉄道車両。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載された鉄道車両において、
前記入口柱は、前記側端部における前記押出形材の外板に接続された外板接続部と、前記側端部における前記押出形材の内板に接続された内板接続部と、を備えた中空形材として形成され、車両幅方向へ折り曲げ可能に形成されていることを特徴とする鉄道車両。
【請求項6】
請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載された鉄道車両において、
前記入口柱は、前記側端部における前記押出形材の外板に接続された外板接続部と、前記側出入口に装着されたヒンジ扉を閉じ位置で受け止める扉受け部とが、連結部によって連結され、車両幅方向で階段状断面に形成された入口柱本体部と、前記扉受け部に車両内方から接続された扉受け補強部と、を備え、
前記入口柱本体部は、車両幅方向へ折り曲げ可能に形成され、前記扉受け補強部は、車両上下方向で分割して形成されていることを特徴とする鉄道車両。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、鉄道車両に関し、より詳しくは、押出し方向が車両長手方向になるように複数の押出形材を配置した側構体に側出入口を備えた鉄道車両に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
近年、車体質量の軽量化、車体剛性の向上、製作費用の低減等の観点から、押出し方向が車両長手方向になるように複数の押出形材(例えば、アルミニウム合金製のダブルスキン形材)を配置した側構体を備えた鉄道車両が、採用されている。このような鉄道車両では、乗客等が乗り降りする側出入口を、必要な強度及び剛性を確保しつつ側構体に形成するため、側出入口の周端縁に沿って装着する、以下のような入口枠が検討されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、図16に示すように、乗客等が乗り降りする側出入口202を側構体201に形成するため、押出し方向が車両長手方向になるように配置した複数の押出形材203を車両上下方向に沿って切断すると共に、側出入口202の上方のコーナ部202bを円弧状に切断し、切断した車両上下方向の側端部202aを補強する直線状の入口柱204Aと、側出入口202のコーナ部202bを補強する円弧状のスミ金204Bとが、一体に形成された入口枠204を、側出入口202の周端縁205に沿って装着した鉄道車両200が、開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2012-25324号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記鉄道車両200では、以下のような問題があった。すなわち、上記鉄道車両200の入口枠204は、図17に示すように、側出入口202側の周縁部204sと、当該周縁部204sの車両幅方向の両端部に直交する外フランジ部204aと、内フランジ部204bと、を備えたチャンネル形材として形成され、外フランジ部204aのフランジ長が内フランジ部204bのフランジ長より短く形成されている。そして、直線状の入口柱204Aにおいては、外フランジ部204aの先端部は、押出形材203の外板203aに室内側から当接し、内フランジ部204bの先端部は、押出形材203の内板203bに室内側から当接し、それぞれの当接部を溶接している。
【0006】
ところが、図16、図18に示すように、上記鉄道車両200の入口枠204は、直線状の入口柱204Aと円弧状のスミ金204Bとが、一体に形成されている。そのため、円弧状のスミ金204Bは、フランジ長の長い内フランジ部204bを切除して、直線状の入口柱204Aに対して曲げ加工して形成する必要があった。その結果、入口柱204Aに対するスミ金204Bのスプリングバックやねじれ等が生じやすく、スミ金204Bの位置決め精度を確保しにくいという問題があった。
【0007】
また、スミ金204Bは、フランジ長の長い内フランジ部204bを切除しているので、切除した内フランジ部204bの隙間を閉じる塞ぎ板206を溶接しているが、溶接部の信頼性から、側出入口202のコーナ部202bを補強する円弧状のスミ金204Bは、十分な補強効果を発揮しにくいという問題があった。さらに、スミ金204Bの内フランジ部204bを切除する作業と、塞ぎ板206を溶接する作業とが、増加するという問題があった。
【0008】
本発明は、かかる課題を解決するためになされたものであり、押出し方向が車両長手方向になるように複数の押出形材を配置した側構体に形成した側出入口における、コーナ部に装着するスミ金の位置決め精度を向上しつつ、そのコーナ部に対するスミ金の補強効果を高め、溶接等の作業量を低減できる鉄道車両を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本発明に係る鉄道車両は、以下の構成を備えている。
(1)押出し方向が車両長手方向になるように複数の押出形材を配置した側構体に形成した側出入口を備え、前記側出入口の車両上下方向に沿って形成した側端部を補強する入口柱と、前記側出入口のコーナ部を補強するスミ金と、を有し、前記側出入口の周端縁に沿って装着された入口枠を備えた鉄道車両であって、
前記入口柱と前記スミ金は、互いに別体として形成され、
前記スミ金は、前記コーナ部に接続されたスミ金本体部と、前記スミ金本体部の側出入口側で円弧状に形成された円弧部と、前記円弧部の一方の先端側で車両長手方向へ延設された水平部と、前記円弧部の他方の先端側で車両上下方向へ延設された垂直部と、を備え、前記スミ金本体部と前記円弧部と前記水平部と前記垂直部とが、一体に形成され、
前記水平部は、前記側出入口の車両長手方向へ延設された前記周端縁と直線状に繋がる境界部で接続され、前記垂直部は、前記入口柱の側出入口側で車両上下方向へ延設された周縁部と直線状に繋がる境界部で接続されていることを特徴とする。
【0010】
本発明においては、入口柱とスミ金は、互いに別体として形成されているので、入口柱とスミ金とを、互いに独立した状態で、側出入口の周端縁における適正位置に装着することができる。そのため、側出入口の車両上下方向に沿って形成した側端部に対して、入口柱を精度良く装着でき、側出入口のコーナ部に対して、スミ金を精度良く装着できる。その結果、側出入口における側端部に装着する入口柱の位置決め精度を向上できると共に、側出入口におけるコーナ部に装着するスミ金の位置決め精度を向上できる。
(【0011】以降は省略されています)

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