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公開番号2024054706
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-17
出願番号2022161115
出願日2022-10-05
発明の名称地上子
出願人株式会社京三製作所
代理人個人,個人,個人
主分類B61L 3/12 20060101AFI20240410BHJP(鉄道)
要約【課題】ガラスクロスを貼り付ける技術とは異なる注型剤の変形を抑制するための技術であって、ガラスクロスを貼り付ける技術を導入した場合のような製造リードタイムの長期化を招くことの無い技術を提供すること。
【解決手段】地上子2は、凹凸形状部23を有する周縁部20によって上方に開口した凹空間を有する外殻4と、凹凸形状部23に至るまで凹空間に満たされた樹脂層8と、凹空間に配置され樹脂層内に埋没した地上子機能部品6と、を備える。樹脂層8が凹凸形状部23に至るまで形成されることで、樹脂層8と外殻4との接着面積が十分に確保されるので、ガラスクロスが無くとも、樹脂層8の変形を抑制できる。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
凹凸形状部を有する周縁部によって上方に開口した凹空間を有する外殻と、
前記凹凸形状部に至るまで前記凹空間に満たされた樹脂層と、
前記凹空間に配置され、前記樹脂層内に埋没した地上子機能部品と、
を備える地上子。
続きを表示(約 490 文字)【請求項2】
前記周縁部は、外側縁部と内側縁部とを有し、
前記内側縁部は、前記凹凸形状部を有し、
前記外側縁部は、上端が前記内側縁部よりも高く、
前記樹脂層は、前記内側縁部よりも高い位置まで満たされている、
請求項1に記載の地上子。
【請求項3】
前記凹凸形状部は、高さの異なる複数種類の部位が前記周縁部の周方向に連なって構成されている、
請求項1又は2に記載の地上子。
【請求項4】
前記周縁部は、平面視形状が矩形状を有しており、
前記凹凸形状部は、平面視における前記周縁部の角部に、前記複数種類の部位のうちの最も高さの高い部位を有する、
請求項3に記載の地上子。
【請求項5】
前記樹脂層は、樹脂の種類が異なる複数層で構成されている、
請求項1又は2に記載の地上子。
【請求項6】
前記樹脂層は、前記地上子機能部品が埋没した層と、前記凹凸形状部に係る層とが異なる種類の樹脂で構成されている、
請求項1又は2に記載の地上子。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、地上子に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
地上子は、列車位置等を正確に把握する目的で軌道内に設置される。軌道内は、列車振動・降雨・日射等の影響を受ける過酷な環境にあり、地上子には、厳しい環境に耐える構造が求められる。
【0003】
例えば、降雨の影響から内部の電子部品を保護するために、地上子外殻と地上子機能部品との間に形成される間隙に注型剤(液状合成樹脂)が充填されている。しかし、注型剤の樹脂は、周囲環境の温度変化によって膨張・収縮を繰り返す。そのため、地上子外殻と注型剤との間で剥離が発生することが起こり得る。剥離箇所から降雨等の水滴が侵入すると、地上子機能部品を腐食させるなどの不具合を発生させる可能性がある。そこで、従来の技術として、注型剤の充填後にガラスクロス(ガラス繊維の入ったシート)を貼り付ける技術が知られている(例えば、特許文献1を参照)。ガラスクロスによって注型剤の変形が抑えられ、地上子外殻と注型剤との間の剥離の発生が防止される技術である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2000-127970号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、ガラスクロスを貼り付ける技術を導入した場合、地上子の製造リードタイムが長期化するという問題があった。具体的には、(1)ガラスクロスの接着面の強度を確保するために、注型剤の表面を荒らす工程と、(2)ガラスクロスを貼り付ける工程と、(3)ガラスクロスの接着剤を乾燥させる工程と、(4)地上子を設置する作業者が鋭利なガラスクロスの端面で怪我をしないように、端面を滑らかに仕上げる工程と、が必要となるためである。特に端面を滑らかに仕上げる工程は、熟練を要するため経験豊富な作業者にしか対応できず、作業工程上のクリティカルパスとなっていた。近年、地上子の更新需要が高まっており、リードタイムの改善が強く求められている状況にある。
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、ガラスクロスを貼り付ける技術とは異なる注型剤の変形を抑制するための技術であって、ガラスクロスを貼り付ける技術を導入した場合のような製造リードタイムの長期化を招くことの無い技術を提供すること、である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するための第1の発明は、凹凸形状部を有する周縁部によって上方に開口した凹空間を有する外殻と、前記凹凸形状部に至るまで前記凹空間に満たされた樹脂層と、前記凹空間に配置され、前記樹脂層内に埋没した地上子機能部品と、を備える地上子である。
【0008】
地上子機能部品とは、地上子としての機能を実現するための電子・電気素子およびその回路である。例えば、コイル、プリント基板、半導体、抵抗、コンデンサーなどがこれに該当する。
【0009】
第1の発明の地上子は、樹脂層が外殻の開口の周縁部に被さるように凹凸形状内で硬化した部位によって、従来よりも遥かに強固に外殻と一体化している。凹凸形状部を設けたことで外殻と樹脂層との接着面積が、凹凸形状部が無い構成よりも広くなる。十分な接着面を確保したことにより、軌道内の過酷な環境に設置されたとしても、樹脂層の膨張や収縮に耐えるほどに外殻との結合が強固に維持される。より具体的には膨張や収縮によって外殻に対して樹脂層が相対的に変形しようとしても、外殻の凹凸形状部と、その凹凸形状部に嵌合する凹凸形状で形成された樹脂層とが噛み合い、樹脂層が変形しようとしても、それをさせない方向に束縛する機能を発揮する。従来の地上子においてガラスクロスが担っていた樹脂層の変形抑制の効果を、第1の発明の地上子では外殻の凹凸形状部と樹脂層とが果たすことで、第1の発明の地上子はガラスクロスを貼り付ける技術とは異なる注型剤の変形を抑制するための技術を実現できる。また、ガラスクロスを貼り付ける技術を導入した場合のような製造リードタイムの長期化を招くことも無い。
【0010】
第2の発明は、上記の地上子において、前記周縁部は、外側縁部と内側縁部とを有し、前記内側縁部は、前記凹凸形状部を有し、前記外側縁部は、上端が前記内側縁部よりも高く、前記樹脂層は、前記内側縁部よりも高い位置まで満たされている地上子である。
(【0011】以降は省略されています)

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