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公開番号
2024086029
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-06-27
出願番号
2022200882
出願日
2022-12-16
発明の名称
座席装置
出願人
コイト電工株式会社
代理人
個人
主分類
B61D
33/00 20060101AFI20240620BHJP(鉄道)
要約
【課題】座席背面が壁に沿うロング状態にあるときは、テーブルの使用を物理的に制限することができる座席装置を提供する。
【解決手段】座席1の状態を変換可能な座席装置10において、座席1の側方にしまう収納状態と、着座者の前方へ引き出し展開する使用状態と、に操作可能なテーブル70を備え、座席1がロング状態にあるとき、テーブル70を収納状態に拘束して引き出す操作を制限した。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
座席の状態を変換可能な座席装置において、
座席の側方にしまう収納状態と、着座者の前方へ引き出し展開する使用状態と、に操作可能なテーブルを備え、
座席が特定の状態にあるとき、前記テーブルを収納状態に拘束して引き出す操作を制限したことを特徴とする座席装置。
続きを表示(約 1,700 文字)
【請求項2】
前記テーブルを収納状態に拘束可能なテーブルロック機構と、
座席の固定側に設けられた係合部と、
座席の可動側に設けられ、座席が前記特定の状態になると、前記係合部に係合して変位する被係合部と、を備え、
前記被係合部と前記テーブルロック機構とは、互いに伝動手段を介して連結され、
前記伝動手段を介して、前記被係合部の変位が前記テーブルロック機構に伝達されると、該テーブルロック機構は、前記テーブルを収納状態に拘束することを特徴とする請求項1に記載の座席装置。
【請求項3】
座席の側方に前記テーブルを収納可能な袖部が設けられ、
前記袖部の上端側は、前記テーブルをしまう内部を覆う肘掛として開閉可能であり、
前記テーブルロック機構は、前記肘掛が袖部の内部を覆う閉位置にあるとき、該肘掛に対して係脱可能なロック部を備え、
前記ロック部は、前記伝動手段を介して、前記被係合部の変位が伝達されると前記肘掛に係合し、該肘掛を閉位置に拘束することを特徴とする請求項2に記載の座席装置。
【請求項4】
座席の背凭れを傾倒可能なリクライニング機構を備え、
前記テーブルを収納状態に拘束する動作に連動して、前記リクライニング機構による背凭れを傾倒させる操作を不能としたことを特徴とする請求項3に記載の座席装置。
【請求項5】
前記リクライニング機構により背凭れを傾倒させる操作を行うリクライニング操作部と、
前記リクライニング操作部を操作不能に拘束可能なリクライニングロック機構と、
前記リクライニング操作部と前記リクライニング機構とを互いに連結して、前記リクライニング操作部に対する操作力を前記リクライニング機構に伝達する第2伝動手段と、を備え、
前記リクライニングロック機構は、前記伝動手段の途中に設けられた規制部と、前記第2伝動手段の途中に設けられた被規制部と、を備え、
座席が前記特定の状態にあり、前記伝動手段が前記被係合部の変位を前記ロック部に伝達しているとき、前記規制部が前記被規制部に係合して前記第2伝動手段の動きを規制し、前記リクライニング操作部を操作不能に拘束することを特徴とする請求項4に記載の座席装置。
【請求項6】
前記伝動手段は、前記被係合部側に連結された入力側ケーブルと、前記ロック部側に連結された出力側ケーブルと、を備え、
前記入力側ケーブルと前記出力側ケーブルとは、前記規制部を介して連結され、
前記第2伝動手段は、前記リクライニング操作部側に連結された第2入力側ケーブルと、前記リクライニング機構側に連結された第2出力側ケーブルと、を備え、
前記第2入力側ケーブルと前記第2出力側ケーブルとは、前記被規制部を介して連結され、
前記規制部と前記被規制部とは、同一のハウジング内に収められ、前記リクライニングロック機構はユニットとして構成されたことを特徴とする請求項5に記載の座席装置。
【請求項7】
座席を回転軸周りに回転させる回転機構と、
座席を固定側より前記回転機構ごと進退させるスライド機構と、を備え、
前記回転機構および前記スライド機構の連動によって座席の状態は、
座席背面が壁に略平行に沿うロング状態と、
前記ロング状態と略直交する向きで壁から離れたクロス状態と、に変換可能であり、
座席の前記特定の状態は、前記ロング状態に相当することを特徴とする請求項6に記載の座席装置。
【請求項8】
座席の固定側として、床面上に固定された脚台と、
座席の可動側として、前記脚台に前記スライド機構を介して進退可能に取り付けられ、前記回転機構を介して座席の台枠が回転可能に支持された移動台と、を備え、
前記係合部は、前記脚台に設けられ、
前記被係合部は、前記移動台に設けられたことを特徴とする請求項7に記載の座席装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、座席の状態を変換可能な座席装置に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)
【背景技術】
【0002】
従来より、例えば鉄道車両に搭載される座席には、両側方向に長く2人用等と複数人が掛けられる腰掛タイプがあり、通常は客室内で両側の壁際に沿って設置されている。この腰掛タイプには、座席背面が壁に平行に沿うロング状態と、座席背面が壁と直交するクロス状態とに、座席中心の回転軸周りに回転させて向きを変換できる回転座席が知られている。
【0003】
このような回転座席では、座席を壁に沿ったロング状態からクロス状態へ回転させるとき、座席の軌跡(回転半径)が壁と干渉しないように、座席の回転機構に加えてスライド機構を備え、さらに各機構を連動させる伝達機構も備えた座席装置が既に提案されている(例えば特許文献1参照)。
【0004】
すなわち、前記座席装置では、客室内で両側の座席間の通路幅をなるべく広げて快適な空間を確保するために、ロング状態のときは座席の回転軸を壁際に位置させる一方、クロス状態のときは座席が壁と干渉しないように、座席の回転軸を通路側にスライドさせていた。このような座席装置も含めて一般に回転座席では、通勤時間帯等の混雑時には、座席をロング状態に変換して運用していた。
【0005】
また、鉄道車両の座席には、着座者の便宜を図るためにテーブルを備えたものがある。ここでテーブルは、通常は肘掛下の袖部に収納されており、肘掛を開閉することでテーブルを引き出して展開するように構成されている(例えば特許文献2参照)。このようなテーブルを前記回転座席に搭載することが検討されていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特許第3431772号公報
特開2008-74396号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、従来の回転座席にテーブルをそのまま搭載すると、座席がクロス状態の時はテーブルを展開しても特に問題はないが、座席がロング状態の時にテーブルを展開すると、混雑時における乗客の乗り降りの障害となる虞があった。そのため、回転座席にテーブルを搭載するには、座席のロング状態における何らかの対策が希求されていた。
【0008】
本発明は、以上のような従来の技術の有する問題点に着目してなされたものであり、回転座席にテーブルを搭載するにあたって、テーブルの使用が問題となる特定の状態(ロング状態)にあるときだけ、テーブルの使用を確実かつ容易に制限することができる座席装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前述した目的を達成するため、本発明の一態様は、
座席の状態を変換可能な座席装置において、
座席の側方にしまう収納状態と、着座者の前方へ引き出し展開する使用状態と、に操作可能なテーブルを備え、
座席が特定の状態にあるとき、前記テーブルを収納状態に拘束して引き出す操作を制限したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係る座席装置によれば、座席の状態を変換可能であっても、テーブルを搭載してその使用を可能とするが、テーブルの使用が問題となる特定の状態のときだけ、テーブルの使用を制限する一方、特定の状態以外のときでは、テーブルを使用可能に切り替えて着座者の便宜を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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