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公開番号
2024066680
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-05-16
出願番号
2022176249
出願日
2022-11-02
発明の名称
鉄道車両
出願人
株式会社日立製作所
代理人
青稜弁理士法人
主分類
B61G
11/16 20060101AFI20240509BHJP(鉄道)
要約
【課題】妻構体の車外側に衝撃吸収部材を設け、妻構体車外側の衝撃吸収部材から鉄道車両の台枠に効率高く衝突による荷重を伝達し、妻構体の変形を抑えることができる鉄道車両を提供できる。
【解決手段】鉄道車両であって、妻構体及び前記妻構体の車外側下部に衝撃吸収部材を備え、衝撃吸収部材は内部に補強壁を有し、前記妻構体と前記衝撃吸収部材との界面における境界面において、複数の妻構体補強壁を境界面に投影した第一の投影面と、複数の衝撃吸収補強壁を境界面に投影した第二の投影面と、が重畳するよう構成された鉄道車両を提供する。
【選択図】 図3
特許請求の範囲
【請求項1】
軌道を走行する台車と、前記台車と接続され床面をなす台枠と、前記台枠の幅方向の両端部に立設される側構体と、前記台枠の長手方向の両端部に立設される妻構体と、前記側構体及び前記妻構体の上端部に載置される屋根構体と、を備える鉄道車両において、
前記妻構体に設置された衝撃吸収部材と、
前記衝撃吸収部材が取り付けられる位置に、前記妻構体の強度を補強する妻構体補強部と、を有し、
前記妻構体補強部は、内部に前記妻構体を補強する複数の妻構体補強壁を有し、
前記衝撃吸収部材は、前記複数の妻構体補強壁に対応する位置に、内部に前記衝撃吸収部材を補強する複数の衝撃吸収補強壁を有し、
前記妻構体と前記衝撃吸収部材との境界面において、
前記複数の妻構体補強壁を前記境界面に投影した第一の投影面と、
前記複数の衝撃吸収補強壁を前記境界面に投影した第二の投影面と、が重畳する、
鉄道車両。
続きを表示(約 1,700 文字)
【請求項2】
請求項1に記載の鉄道車両において、
前記複数の妻構体補強壁は、前記鉄道車両の長手方向と高さ方向で形成される面に平行な複数の妻構体垂直補強壁を有し、
前記複数の衝撃吸収補強壁は、前記鉄道車両の長手方向と高さ方向で形成される面に平行な複数の衝撃吸収垂直補強壁と、を有する
鉄道車両。
【請求項3】
請求項1に記載の鉄道車両において、
前記複数の妻構体補強壁は、前記鉄道車両の長手方向と幅方向で形成される面に平行な複数の妻構体水平補強壁を有し、
前記複数の衝撃吸収補強壁は、前記鉄道車両の長手方向と幅方向で形成される面に平行な複数の衝撃吸収水平補強壁と、を有する
鉄道車両。
【請求項4】
請求項1に記載の鉄道車両において、
前記複数の妻構体補強壁または前記複数の衝撃吸収補強壁は、前記鉄道車両の長手方向に対し、前記境界面と空隙を有する、
鉄道車両。
【請求項5】
請求項1に記載された鉄道車両であって、
前記複数の妻構体補強壁は、
前記鉄道車両の長手方向と高さ方向で形成される面に平行な複数の妻構体垂直補強壁と、
前記鉄道車両の長手方向と幅方向で形成される面に平行な複数の妻構体水平補強壁とを有し、
前記複数の衝撃吸収補強壁は、
前記鉄道車両の長手方向と高さ方向で形成される面に平行な複数の衝撃吸収垂直補強壁と、
前記鉄道車両の長手方向と幅方向で形成される面に平行な複数の衝撃吸収水平補強壁と、を有する
鉄道車両。
【請求項6】
請求項5に記載の鉄道車両において、
前記複数の妻構体垂直補強壁または前記複数の衝撃吸収垂直補強壁の一部は、
前記鉄道車両の長手方向に対し傾けられ、
前記境界面において、一つの妻構体垂直補強壁に対して複数の衝撃吸収垂直補強壁、あるいは、一つの衝撃吸収垂直補強壁に対して複数の妻構体垂直補強壁が設けられている
鉄道車両。
【請求項7】
請求項3に記載の鉄道車両において、
前記複数の妻構体水平補強壁または前記複数の衝撃吸収水平補強壁の一部は、
前記鉄道車両の高さ方向に対し傾けられ、
前記境界面において、一つの妻構体水平補強壁に対して複数の衝撃吸収水平補強壁、あるいは、一つの衝撃吸収水平補強壁に対して複数の妻構体水平補強壁が設けられている
鉄道車両。
【請求項8】
軌道を走行する台車と、前記台車と接続されて床面をなす台枠と、前記台枠の幅方向の両端部に立設される側構体と、前記台枠の長手方向の両端部に立設される妻構体と、前記側構体及び前記妻構体の上端部に載置される屋根構体と、を備える鉄道車両において、
前記妻構体に設置された衝撃吸収部材と、
前記妻構体における前記衝撃吸収部材が取り付けられる位置に、前記妻構体の強度を補強する妻構体補強部と、を有し、
前記妻構体補強部は、内部に前記妻構体を補強する前記鉄道車両の長手方向と高さ方向で形成される面に平行な複数の妻構体垂直補強壁と、前記鉄道車両の長手方向と幅方向で形成される面に平行な複数の妻構体水平補強壁とを有し、
前記衝撃吸収部材は、前記複数の妻構体垂直補強壁に対応するように、内部に前記衝撃吸収部材を補強する前記鉄道車両の長手方向と高さ方向で形成される面に平行な複数の衝撃吸収垂直補強壁と、前記複数の妻構体水平補強壁に対応するように、内部に前記衝撃吸収部材を補強する前記鉄道車両の長手方向と幅方向で形成される面に平行な複数の衝撃吸収体水平補強壁とを有し、
前記妻構体と前記衝撃吸収部材との境界面において、
前記複数の妻構体垂直補強壁と前記複数の妻構体垂直補強壁とは、それぞれ前記鉄道車両の幅方向において一致する位置に設けられ、
前記複数の妻構体水平補強壁と前記複数の衝撃吸収体水平補強壁とは、それぞれ前記鉄道車両の高さ方向において一致する位置に設けられる
鉄道車両。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、鉄道車両に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)
【背景技術】
【0002】
鉄道車両は、床面をなす台枠と、台枠の幅方向の両端部に立設される側構体と、台枠の長手方向の両端部に立設される妻構体と、側構体及び妻構体の上端部に載置される屋根構体と、から構成される箱状態(六面体)である。鉄道車両が物体と衝突した場合の衝突安全性を向上させるため、鉄道車両の端部の妻構体に近接する部位は衝撃吸収部材を備えることがある。妻構体に接続する台枠に衝撃吸収部材を備える例が、特許文献1に開示されている。また、鉄道車両の中には、先頭車両の妻構体に先頭ステップが設けられている車両もあるが、先頭ステップは作業用ステップであって、作業者の体重を支える強度を有するだけである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2020-100198号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に、鉄道車両が受ける衝突荷重を妻構体から台枠に接続される衝撃吸収部材に効率高く伝達する構造が記載されている。妻構体の近くに位置する運転士の安全性を向上させるためには、衝突による妻構体の変形を抑えることが好ましい。
【0005】
また、一般的な先頭ステップは、作業者の体重を支えるだけの強度であって、中が空洞の外枠だけで構成されているため、車両衝突の衝撃を吸収する機能は有さない。
【0006】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、妻構体の車外側に衝撃吸収部材を設け、妻構体車外側の衝撃吸収部材から鉄道車両の台枠に効率高く衝突による荷重を伝達し、妻構体の変形を抑えることができる鉄道車両を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
鉄道車両において、妻構体に設置された衝撃吸収部材と、衝撃吸収部材が取り付けられる位置に、前記妻構体の強度を補強する妻構体補強部と、を有し、妻構体補強部は、内部に妻構体を補強する複数の妻構体補強壁を有し、衝撃吸収部材は、複数の妻構体補強壁に対応する位置に、内部に前記衝撃吸収部材を補強する複数の衝撃吸収補強壁を有する。
【0008】
そして、妻構体と衝撃吸収部材との境界面において、複数の妻構体補強壁を境界面に投影した第一の投影面と、複数の衝撃吸収補強壁を境界面に投影した第二の投影面と、が重畳する、鉄道車両を、提供する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、妻構体の車外側に備える衝撃吸収部材から効率高く台枠に衝突荷重を伝達する鉄道車両を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1は、鉄道車両の側面図である。
図2は、鉄道車両の斜視図である。
図3は、実施例1に係る鉄道車両の上面断面図である。
図4は、実施例1に関わる鉄道車両の側面断面図である。
図5は、実施例2に係る鉄道車両の上面断面図である。
図6は、実施例3に係る鉄道車両の上面断面図である。
図7は、実施例4に係る鉄道車両の側面断面図及び正面部分図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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