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公開番号
2024127500
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-09-20
出願番号
2023036688
出願日
2023-03-09
発明の名称
搬送設備
出願人
株式会社ダイフク
代理人
弁理士法人R&C
主分類
B61B
3/00 20060101AFI20240912BHJP(鉄道)
要約
【課題】防火扉の設置箇所において、搬送車を走行させる際の搬送車の振動を少なく抑えることができる搬送設備を実現する。
【解決手段】壁体20に形成された開口部21を通る走行経路Rに沿って配置され、搬送車の走行を案内する案内レール30と、開口部21を開閉する防火扉40を備え、防火扉40は、開放位置から並び方向第1側Y1へ向かって閉鎖位置まで移動するように構成され、防火扉40の切欠き部45は、走行方向Xに貫通していると共に並び方向第1側Y1が開放され、防火扉40が開放位置から閉鎖位置まで移動する間、防火扉40と第1レール体31及び第2レール体32とが干渉しないように形成されている。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
壁体に形成された開口部を通る走行経路に沿って配置され、搬送車の走行を案内する案内レールと、
前記開口部を開閉する防火扉と、
を備えた搬送設備であって、
前記案内レールは、水平方向に離間して設置された第1レール体及び第2レール体を備え、
前記走行経路に沿う方向を走行方向とし、前記第1レール体と前記第2レール体とが並ぶ方向を並び方向とし、前記並び方向の一方側を並び方向第1側とし、前記並び方向の他方側を並び方向第2側として、
前記防火扉は、前記開口部を開放した状態となる開放位置から、前記開口部を閉鎖する場合に、前記壁体の壁面に沿って前記並び方向第1側へ向かって閉鎖位置まで移動するように構成され、
前記防火扉は、前記閉鎖位置に配置された状態で、前記開口部における前記第1レール体及び前記第2レール体に対して上側の領域を閉鎖する上側閉鎖部と、前記開口部における前記第1レール体及び前記第2レール体に対して下側の領域を閉鎖する下側閉鎖部と、前記第1レール体及び前記第2レール体に対して前記並び方向第2側に配置されて前記上側閉鎖部と前記下側閉鎖部とを上下方向に接続する接続部と、前記上側閉鎖部と前記下側閉鎖部と前記接続部とに囲まれて形成された切欠き部と、を備え、
前記切欠き部は、前記走行方向に貫通していると共に前記並び方向第1側が開放され、前記防火扉が前記開放位置から前記閉鎖位置まで移動する間、前記防火扉と前記第1レール体及び前記第2レール体とが干渉しないように形成されている、搬送設備。
続きを表示(約 1,000 文字)
【請求項2】
前記第1レール体及び前記第2レール体の上面が、前記搬送車の車輪が走行する走行面とされ、
前記第1レール体及び前記第2レール体のそれぞれは、前記走行面よりも下側であって上下方向視で前記閉鎖位置の前記防火扉と重複する領域に、前記並び方向に貫通すると共に下側に開放された凹溝を備え、
前記防火扉が前記閉鎖位置に配置された状態で、前記下側閉鎖部の一部が、前記凹溝の中に配置される、請求項1に記載の搬送設備。
【請求項3】
前記切欠き部は、前記並び方向に平行な帯状に形成され、
前記切欠き部の上下方向の幅は、前記第1レール体及び前記第2レール体の上面と前記凹溝の天面との上下方向の距離よりも大きく、前記第1レール体及び前記第2レール体の上面と前記第1レール体及び前記第2レール体の下面との上下方向の距離よりも小さく設定されている、請求項2に記載の搬送設備。
【請求項4】
前記第1レール体及び前記第2レール体のそれぞれにおける前記凹溝が形成された部分が、前記第1レール体及び前記第2レール体の他の部分に比べて耐熱性の高い材料により構成されている、請求項2に記載の搬送設備。
【請求項5】
前記防火扉と共に前記開口部を閉鎖する補助扉を更に備え、
前記補助扉は、前記防火扉とは異なる方向に移動することで開放姿勢から閉鎖姿勢となり、前記閉鎖姿勢で前記切欠き部における前記第1レール体と前記第2レール体との前記並び方向の間の領域を閉鎖するように構成されている、請求項1から4のいずれか一項に記載の搬送設備。
【請求項6】
前記補助扉は、前記壁体の壁面及び前記並び方向に沿うように配置された揺動軸心回りに揺動するように構成され、
前記補助扉が前記走行方向に沿う姿勢が前記開放姿勢であり、前記補助扉が前記壁体の壁面に沿う姿勢が前記閉鎖姿勢である、請求項5に記載の搬送設備。
【請求項7】
前記案内レール、前記防火扉、及び、前記補助扉の少なくともいずれかに、火災の熱により膨張する断熱材が取り付けられ、
前記断熱材は、膨張した状態で、前記防火扉と前記案内レールとの隙間、前記防火扉と前記補助扉との隙間、及び、前記補助扉と前記案内レールとの隙間の少なくともいずれかを埋めるように配置されている、請求項5に記載の搬送設備。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、防火扉と案内レールとを備えた搬送設備に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
防火扉と案内レールとを備えた搬送設備が知られている。特許文献1(特開昭62-086286号公報)には、案内レールに走行経路に沿う方向における切断部が設けられ、火災の発生時に当該切断部を防火扉が通過する搬送設備が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開昭62-086286号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
案内レールの切断部を搬送車が通過する際には、振動が発生し易いという問題がある。特許文献1の搬送設備では防火扉を2本の案内レールに対して斜めに横断するように配置することで、2本の案内レールの切断部を同時に搬送車の車輪が通過しないようにし、案内レールの切断部を搬送車が通過する際の振動を軽減している。しかし、案内レールの切断部を搬送車の車輪が通過することには変わりがないため、依然として車輪が通過する際の振動が発生する。そのため、搬送車による搬送対象物の保護や搬送車の走行の安定性の観点で改善の余地があった。
【0005】
そこで、防火扉の設置箇所において、搬送車を走行させる際の搬送車の振動を少なく抑えることができる搬送設備の実現が望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係る搬送設備は、壁体に形成された開口部を通る走行経路に沿って配置され、搬送車の走行を案内する案内レールと、前記開口部を開閉する防火扉と、を備えた搬送設備であって、前記案内レールは、水平方向に離間して設置された第1レール体及び第2レール体を備え、前記走行経路に沿う方向を走行方向とし、前記第1レール体と前記第2レール体とが並ぶ方向を並び方向とし、前記並び方向の一方側を並び方向第1側とし、前記並び方向の他方側を並び方向第2側として、前記防火扉は、前記開口部を開放した状態となる開放位置から、前記開口部を閉鎖する場合に、前記壁体の壁面に沿って前記並び方向第1側へ向かって閉鎖位置まで移動するように構成され、前記防火扉は、前記閉鎖位置に配置された状態で、前記開口部における前記第1レール体及び前記第2レール体に対して上側の領域を閉鎖する上側閉鎖部と、前記開口部における前記第1レール体及び前記第2レール体に対して下側の領域を閉鎖する下側閉鎖部と、前記第1レール体及び前記第2レール体に対して前記並び方向第2側に配置されて前記上側閉鎖部と前記下側閉鎖部とを上下方向に接続する接続部と、前記上側閉鎖部と前記下側閉鎖部と前記接続部とに囲まれて形成された切欠き部と、を備え、前記切欠き部は、前記走行方向に貫通していると共に前記並び方向第1側が開放され、前記防火扉が前記開放位置から前記閉鎖位置まで移動する間、前記防火扉と前記第1レール体及び前記第2レール体とが干渉しないように形成されている。
【0007】
本構成によれば、案内レールが水平方向に離間して設置された第1レール体及び第2レール体を備える場合において、防火扉を閉鎖位置に配置した状態で、第1レール体及び第2レール体に対して上側及び下側の領域と第1レール体及び第2レール体に対して並び方向第2側の領域とを防火扉により閉鎖することができる。また、第1レール体及び第2レール体の搬送車が走行する走行面を、走行方向に切れ目なく連続させることが可能となる。従って、搬送車を走行させる際における搬送車の振動を少なく抑え易い。また、防火扉の切欠き部は並び方向第1側が開放され、防火扉が移動中に第1レール体及び第2レール体と干渉しないように形成されているため、防火扉の閉鎖を適切に行うことができる。また、防火扉は、壁体の壁面に沿って第1レール体及び第2レール体の並び方向に移動する構成であるため、第1レール体及び第2レール体と防火扉との干渉を回避しつつ、防火扉の移動方向に直交する方向の切欠き部の幅を小さく抑え易い。よって、防火扉と案内レールとの隙間を小さく抑え易い。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本実施形態に係る搬送設備の斜視図
図1の搬送設備における防火扉及び補助扉が開いた状態を示す図
図1の搬送設備における防火扉及び補助扉が閉じた状態を示す図
図1の搬送設備の断面図
図1の補助扉に取り付けられた断熱材の斜視拡大図
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、搬送設備10の実施形態について図面を参照して説明する。
【0010】
図1は、本実施形態に係る搬送設備10の斜視図である。搬送設備10は、壁体20に形成された開口部21を通る走行経路Rに沿って配置された案内レール30と、壁体20に形成された開口部21を開閉する防火扉40と、を備えている。本実施形態では、搬送設備10は、防火扉40と共に開口部21を閉鎖する補助扉50を更に備えている。
(【0011】以降は省略されています)
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