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公開番号2024108272
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-13
出願番号2023012559
出願日2023-01-31
発明の名称暖房装置
出願人コイト電工株式会社
代理人個人
主分類B61D 27/00 20060101AFI20240805BHJP(鉄道)
要約【課題】座席の周囲に対する暖房効率を向上させることができ、省スペース化の要請にも応じることができる暖房装置を提供する。
【解決手段】通電により発熱する薄板状の発熱体11と、発熱体11を下面側に取り付けた状態で、脚台1の上面側に配置される防熱板20と、を備え、防熱板20は、発熱体11により加熱され上昇する熱気を下面側に滞留させず、防熱板20の所定方向の端縁まで導き周囲へ分散させる形状とした。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
座席を床面上に設置する脚台に設けられ、前記座席の周囲を暖めるための暖房装置において、
通電により発熱する薄板状の発熱体と、
前記発熱体を下面側に取り付けた状態で、前記脚台の上面側に配置される防熱板と、を備え、
前記防熱板は、前記発熱体により加熱され上昇する熱気を下面側に滞留させず、該防熱板の所定方向の端縁まで導き周囲へ分散させる形状としたことを特徴とする暖房装置。
続きを表示(約 580 文字)【請求項2】
前記防熱板は、一枚の金属板を長手方向の中心線に沿って山折りした山型の縦断面形状を含み、該山型の頂端より前後で下方へ傾斜する下面側の長手方向に沿って、それぞれ前記発熱体を取り付け、前記金属板の両側短辺である端縁の下面側は、それぞれ外側に開口させたことを特徴とする請求項1に記載の暖房装置。
【請求項3】
前記防熱板は、一枚の金属板を長手方向の中心線に沿って谷折りした谷型の縦断面形状を含み、該谷型の底端より前後で上方へ傾斜する下面側の長手方向に沿って、それぞれ前記発熱体を取り付け、前記金属板の両側短辺である端縁の下面側は、それぞれ外側に開口させたことを特徴とする請求項1に記載の暖房装置。
【請求項4】
前記防熱板の下方に、前記発熱体より下方に離隔して前記防熱板に平面視で重なる下部カバーを設けたことを特徴とする請求項2または3に記載の暖房装置。
【請求項5】
前記防熱板は、上方より落下する塵埃を含む異物が前記発熱体に触れることを防ぐ塵除け板を兼ねることを特徴とする請求項4に記載の暖房装置。
【請求項6】
前記座席は、鉄道車両の客室内に装備され、
前記発熱体は、前記座席の周囲である前記客室内を暖めるものであることを特徴とする請求項5に記載の暖房装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、座席を床面上に設置する脚台に設けられ、前記座席の周囲を暖めるための暖房装置に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
従来より、例えば鉄道車両の客室内における暖房器は、座席を床面上に設置する脚台に設けられることが多い(例えば特許文献1参照)。具体的な暖房器としては、発熱体であるシーズ線を、金属製で箱型のケース内に収めて構成されたものであった。このようなシーズ線を用いた暖房器は、シーズ線をケース内壁より離隔させて支持する構成上、ケース全体がかなりの容積を要して、縦幅(厚さ)も例えば60mm等と比較的大きく嵩む形状であった。
【0003】
また、鉄道に関する関連法規では、車両の火災対策として、暖房器等には必要に応じて絶縁性かつ不燃性の防熱板を設けることが定められている。このような防熱板は、例えば図7に示すように、座席の脚台の上面より下方に水平に取り付けられ、さらに防熱板の下方に、暖房器が吊り下がるように設置されていた。これにより、脚台上の座席の座部と暖房器との間に、防熱板は配置されていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平4-314667号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前述した従来の暖房器では、熱せられた空気はそのまま自然対流で上昇するが、水平な防熱板の下面に受け止められて滞留することが多い。ここで防熱板は、その上方の座部への断熱効果を発揮するものであるが、熱気が長い時間滞留すると高温化するため、座部も着座者が不快感を感じるほど熱くなりやすいという問題があった。
【0006】
その反面、暖房器からの熱気が座席の周囲に分散しにくいため、シーズ線は消費電力が比較的多いにも関わらず、座席の周囲に対する暖房効率には問題があった。すなわち、従来の暖房器では、これに付随させる防熱板の構成と相俟って、消費電力の割りに客室内を十分に暖めることができないという問題があった。
【0007】
さらに、従来の暖房器では、シーズ線を備える構成上、ケースが全体的に嵩張る大きさとなる。そのため、脚台内の限られた空間において、暖房器の配置スペースが大きくなり、その取り付け性に問題があるだけでなく、他部品の配置が侵食されたり、脚台内で着座者が足を伸ばせる空間も侵食されるという問題があった。
【0008】
本発明は、以上のような従来の技術の有する問題点に着目してなされたものであり、簡易な構成でもって、発熱体からの熱気を局所的に滞留させずに周囲へ分散させることを可能とし、座席を快適な温度に保つことができると共に、座席の周囲に対する暖房効率を向上させることができ、全体的な構成が嵩張ることなく省スペース化の要請にも応じることができる暖房装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前述した目的を達成するため、本発明の一態様は、
座席を床面上に設置する脚台に設けられ、前記座席の周囲を暖めるための暖房装置において、
通電により発熱する薄板状の発熱体と、
前記発熱体を下面側に取り付けた状態で、前記脚台の上面側に配置される防熱板と、を備え、
前記防熱板は、前記発熱体により加熱され上昇する熱気を下面側に滞留させず、該防熱板の所定方向の端縁まで導き周囲へ分散させる形状としたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係る暖房装置によれば、簡易な構成でもって、発熱体からの熱気を局所的に対流させずに周囲へ分散させることを可能とし、座席を快適な温度に保つことができると共に、座席の周囲に対する暖房効率を向上させることができ、全体的な構成が嵩張ることなく省スペース化の要請にも応じることができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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