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公開番号2024044344
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-02
出願番号2022149819
出願日2022-09-21
発明の名称台車
出願人愛知機械テクノシステム株式会社
代理人個人
主分類B61G 1/02 20060101AFI20240326BHJP(鉄道)
要約【課題】台車に対して複数の方向から無人搬送車を接近させて、牽引ピンを台車に係合することができ、かつ、牽引ピンを確実に台車に係合させること。
【解決手段】牽引ピン12を凹部42まで案内可能な4本の通路と、4本の通路の考査部に配置された凹部42と、各通路の凹部42の直前に揺動可能に配置されたアンチバックブロック50a,50b,50c,50dと、を有するストライカー20を台車1に配置する。この結果、4方向から前側牽引ピン12を凹部42に係合することができる。また、前側牽引ピン12が進行する通路に配置されたアンチバックブロックは、前側牽引ピン12に押圧されて、先端が凹部42の奥側に向かう方向に揺動し、他の通路に配置されたアンチバックブロックは、先端が自重によって凹部42の奥側から遠ざかる方向に揺動する。この結果、前側牽引ピン12が、凹部42を超えて他の通路へ進入することを良好に防止することができる。
【選択図】図21
特許請求の範囲【請求項1】
突出方向に付勢された牽引ピンを有する無人搬送車によって牽引される台車であって、
車枠と、
前記車枠に配置されると共に前記牽引ピンが係合可能な凹部を有する係合部と、
前記車枠に配置されると共に前記牽引ピンを前記凹部まで案内可能に第1方向に延在する第1経路を有する第1案内部と、
前記車枠に配置されると共に前記牽引ピンを前記凹部まで案内可能に第2方向に延在する第2経路を有する第2案内部と
前記第1経路上であって前記凹部に隣接した位置に配置され、前記凹部の深さ方向および前記第1方向の両方向に直交する方向に延在する第1揺動軸を有すると共に、該第1揺動軸の軸線方向の一方側から見たときの第1仮想投影面上における前記第1揺動軸の中心に関して、前記第1仮想投影面上における前記凹部寄りの位置に重心を有する第1駒部材と、
前記第2経路上であって前記凹部に隣接して配置され、前記凹部の深さ方向および前記第2方向の両方向に直交する方向に延在する第2揺動軸を有すると共に、該第2揺動軸の軸線方向の一方側から見たときの第2仮想投影面上における前記第2揺動軸の中心に関して、前記第2仮想投影面上における前記凹部寄りの位置に重心を有する第2駒部材と、
前記第1駒部材の揺動を規制可能なよう、該第1駒部材の揺動軌跡上であって、前記第1仮想投影面上における前記第1揺動軸に関して前記第1仮想投影面上における前記凹部とは反対側に配置された第1ストッパーと、
前記第2駒部材の揺動を規制可能なよう、該第2駒部材の揺動軌跡上であって、前記第2仮想投影面上における前記第2揺動軸に関して前記第2仮想投影面上における前記凹部とは反対側に配置された第2ストッパーと、
を備える台車。
続きを表示(約 2,200 文字)【請求項2】
前記第1案内部は、前記牽引ピンが当接可能な第1当接面を有しており、
前記第2案内部は、前記牽引ピンが当接可能な第2当接面を有しており、
前記第1および第2当接面は、それぞれ前記凹部に近付くのに伴って、該凹部の深さ方向において該凹部から遠ざかる方向への傾斜を有しており、
前記第1駒部材は、前記牽引ピンが当接可能な第3当接面を有しており、
前記第2駒部材は、前記牽引ピンが当接可能な第4当接面を有しており、
前記第1ストッパーは、前記第3当接面が前記第1当接面と略同じ傾斜を有する状態で前記第1駒部材の揺動を規制可能であり、
前記第2ストッパーは、前記第4当接面が前記第2当接面と略同じ傾斜を有する状態で前記第2駒部材の揺動を規制可能である
請求項1に記載の台車。
【請求項3】
前記第1駒部材は、前記牽引ピンが当接可能な第5当接面をさらに有しており、
前記第2駒部材は、前記牽引ピンが当接可能な第6当接面をさらに有しており、
前記第5当接面は、前記第1方向において、前記第3当接面よりも前記凹部寄りに配置されると共に、前記第3当接面よりも前記凹部の深さ方向において該凹部寄りに配置されており、
前記第6当接面は、前記第2方向において、前記第4当接面よりも前記凹部寄りに配置されると共に、前記第4当接面よりも前記凹部の深さ方向において該凹部寄りに配置されている
請求項2に記載の台車。
【請求項4】
前記第5および第6当接面は、それぞれ前記第3および第4当接面と平行である
請求項3に記載の台車。
【請求項5】
前記牽引ピンを前記凹部まで案内可能に、前記凹部に関して前記第1経路とは反対側に配置されると共に前記第1方向に延在する第3経路を有する第3案内部と、
前記牽引ピンを前記凹部まで案内可能に、前記凹部に関して前記第2経路とは反対側に配置されると共に前記第2方向に延在する第4経路を有する第4案内部と、
前記第3経路上であって前記凹部に隣接した位置に配置され、前記凹部の深さ方向および前記第1方向の両方向に直交する方向に延在する第3揺動軸を有すると共に、該第3揺動軸の軸線方向の一方側から見たときの第3仮想投影面上における前記第3揺動軸の中心に関して、前記第3仮想投影面上における前記凹部寄りの位置に重心を有する第3駒部材と、
前記第4経路上であって前記凹部に隣接して配置され、前記凹部の深さ方向および前記第2方向の両方向に直交する方向に延在する第4揺動軸を有すると共に、該第4揺動軸の軸線方向の一方側から見たときの第4仮想投影面上における前記第4揺動軸の中心に関して、前記第4仮想投影面上における前記凹部寄りの位置に重心を有する第4駒部材と、
前記第3駒部材の揺動を規制可能なよう、該第3駒部材の揺動軌跡上であって、前記第3仮想投影面上における前記第3揺動軸に関して前記第3仮想投影面上における前記凹部とは反対側に配置された第3ストッパーと、
前記第4駒部材の揺動を規制可能なよう、該第4駒部材の揺動軌跡上であって、前記第4仮想投影面上における前記第4揺動軸に関して前記第3仮想投影面上における前記凹部とは反対側に配置された第4ストッパーと、
をさらに備え、
前記第1方向と前記第2方向とは、交差する
請求項1ないし4のいずれか1項に記載の台車。
【請求項6】
前記第3案内部は、前記牽引ピンが当接可能な第7当接面を有しており、
前記第4案内部は、前記牽引ピンが当接可能な第8当接面を有しており、
前記第7および第8当接面は、それぞれ前記凹部に近付くのに伴って、該凹部の深さ方向において該凹部から遠ざかる方向への傾斜を有しており、
前記第3駒部材は、前記牽引ピンが当接可能な第9当接面を有しており、
前記第4駒部材は、前記牽引ピンが当接可能な第10当接面を有しており、
前記第3ストッパーは、前記第9当接面が前記第7当接面と略同じ傾斜を有する状態で前記第3駒部材の揺動を規制可能であり、
前記第4ストッパーは、前記第10当接面が前記第8当接面と略同じ傾斜を有する状態で前記第4駒部材の揺動を規制可能である
請求項5に記載の台車。
【請求項7】
前記第3駒部材は、前記牽引ピンが当接可能な第11当接面をさらに有しており、
前記第4駒部材は、前記牽引ピンが当接可能な第12当接面をさらに有しており、
前記第11当接面は、前記第1方向において前記第9当接面よりも前記凹部寄りに配置されると共に、前記第9当接面よりも前記凹部の深さ方向において該凹部寄りに配置されており、
前記第12当接面は、前記第2方向において前記第10当接面よりも前記凹部寄りに配置されると共に、前記第10当接面よりも前記凹部の深さ方向において該凹部寄りに配置されている
請求項6に記載の台車。
【請求項8】
前記第11および第12当接面は、それぞれ前記第9および第10当接面と平行である
請求項7に記載の台車。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、牽引ピンを有する無人搬送車によって牽引される台車に関する。
続きを表示(約 3,000 文字)【背景技術】
【0002】
特開2014-162399号公報(特許文献1)には、牽引ピンを有する無人搬送車によって牽引される台車が記載されている。当該台車は、牽引ピンが係合可能な連結器を備えている。当該連結器は、牽引ピンが係合可能な差し込み部と、当該差し込み部に牽引ピンを案内可能に第1方向に延在する案内部と、差し込み部の深さ方向および第1方向の両方向に直交する方向に延在する揺動軸と、差し込み部に関して揺動軸が配置された側とは反対側に配置された錘と、を備えている。連結器は、揺動軸を支点に台車に揺動可能に支持されている。
【0003】
当該台車によれば、台車に揺動可能に支持された連結器が、差し込み部および案内部を備える構成であるため、牽引ピンを差し込み部に確実に係合させることできる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2014-162399号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、工場の生産ラインなどのように限られたスペースにおいては、台車を牽引するに際して、台車に対して複数の方向から無人搬送車を接近させて、牽引ピンを差し込み部に係合可能な構成を有することが望まれる場合がある。この場合、案内部を複数方向に延在するように構成する必要がある。しかしながら、上述した公報に記載の台車では、台車に揺動可能に支持された連結器が、差し込み部および案内部を備える構成であるため、案内部を複数方向に延在するように構成することができない。
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、台車に対して複数の方向から無人搬送車を接近させて、牽引ピンを台車に係合することができると共に、当該牽引ピンの台車への係合を確実に実現可能な技術を提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の台車は、上述の目的を達成するために以下の手段を採った。
【0008】
本発明に係る台車の好ましい形態によれば、牽引ピンを有する無人搬送車によって牽引される台車が構成される。当該台車は、車枠と、当該車枠に配置されると共に牽引ピンが係合可能な凹部を有する係合部と、車枠に配置されると共に牽引ピンを凹部まで案内可能に第1方向に延在する第1経路を有する第1案内部と、車枠に配置されると共に牽引ピンを凹部まで案内可能に第2方向に延在する第2経路を有する第2案内部と、第1経路上であって凹部に隣接した位置に配置された第1駒部材と、第2経路上であって前記凹部に隣接して配置された第2駒部材と、第1および第2駒部材の揺動を規制可能な第1および第2ストッパーと、を備えている。第1駒部材は、凹部の深さ方向および第1方向の両方向に直交する方向に延在する第1揺動軸を有している。また、第1駒部材は、第1揺動軸の軸線方向の一方側から見たときの第1仮想投影面上における前記第1揺動軸の中心に関して、第1仮想投影面上における凹部寄りの位置に重心を有している。第2駒部材は、凹部の深さ方向および第2方向の両方向に直交する方向に延在する第2揺動軸を有している。また、第2駒部材は、第2揺動軸の軸線方向の一方側から見たときの第2仮想投影面上における第2揺動軸の中心に関して、第2仮想投影面上における凹部寄りの位置に重心を有している。そして、第1ストッパーは、第1駒部材の揺動を規制可能なように、当該第1駒部材の揺動軌跡上であって、第1仮想投影面上における第1揺動軸に関して第1仮想投影面上における凹部とは反対側に配置されている。また、第2ストッパーは、第2駒部材の揺動を規制可能なように、当該第2駒部材の揺動軌跡上であって、第2仮想投影面上における第2揺動軸に関して第2仮想投影面上における凹部とは反対側に配置されている。ここで、本発明における「車枠に配置される」とは、車枠に直接配置される態様の他、車枠に間接的に配置される態様を好適に包含する。なお、車枠に間接的に配置される態様としては、例えば、別部材を介して車枠に配置される態様がこれに該当する。また、本発明における「凹部」は、底面を有する有底孔のみならず、深さ方向に貫通する(深さ方向の両側が開口された)貫通孔を好適に包含する。
【0009】
本発明によれば、台車に対して第1方向から無人搬送車を接近させて、牽引ピンを凹部に係合することができると共に、台車に対して第2方向から無人搬送車を接近させて、牽引ピンを凹部に係合することができる。ここで、牽引ピンは、バネ力によって突出する方向に付勢された状態で凹部に係合する。より具体的には、牽引ピンは、第1経路や第2経路上にあるときには、バネ力に抗して引っ込む方向に押圧された状態となり、凹部に到達したときに、バネ力によって突出して凹部に係合する。したがって、牽引ピンが第1案内部によって凹部まで案内されるときには、第1駒部材は、突出方向に付勢された牽引ピンに押圧されて、第1駒部材の先端が凹部の奥側に向かう方向に揺動する。これにより、第1方向からの牽引ピンの凹部への係合を円滑に行うことができる。一方、第2駒部材は、当該第2駒部材の先端が自重によって凹部の奥側から遠ざかる方向に揺動した状態となっているため、第1方向から凹部へ向かう牽引ピンが、凹部を超えて第2方向へ逸れることを良好に防止することができる。また、牽引ピンが第2案内部によって凹部まで案内されるときには、第2駒部材は、突出方向に付勢された牽引ピンに押圧されて、第2駒部材の先端が凹部の奥側に向かう方向に揺動する。これにより、第2方向からの牽引ピンの凹部への係合を円滑に行うことができる。一方、第1駒部材は、当該第1駒部材の先端が自重によって凹部の奥側から遠ざかる方向に揺動した状態となっているため、第2方向から凹部へ向かう牽引ピンが、凹部を超えて第1方向へ逸れることを良好に防止することができる。ここで、凹部の奥側とは、牽引ピンが凹部に係合する際に、牽引ピンの先端が向く側であって、凹部が有底の場合には底面側がこれに該当する。
【0010】
本発明に係る台車の更なる形態によれば、第1案内部は、牽引ピンが当接可能な第1当接面を有している。第2案内部は、牽引ピンが当接可能な第2当接面を有している。第1および第2当接面は、それぞれ凹部に近付くのに伴って、当該凹部の深さ方向において当該凹部から遠ざかる方向への傾斜を有している。また、第1駒部材は、牽引ピンが当接可能な第3当接面を有している。第2駒部材は、牽引ピンが当接可能な第4当接面を有している。そして、第1ストッパーは、第3当接面が第1当接面と略同じ傾斜を有する状態で第1駒部材の揺動を規制可能である。第2ストッパーは、第4当接面が第2当接面と略同じ傾斜を有する状態で第2駒部材の揺動を規制可能である。ここで、本発明における「凹部から遠ざかる方向」とは、凹部の奥側から遠ざかる方向がこれに該当する。なお、凹部の奥側とは、牽引ピンが凹部に係合する際に、牽引ピンの先端が向く側であって、凹部が有底の場合には底面側がこれに該当する。
(【0011】以降は省略されています)

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