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公開番号2024168404
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-05
出願番号2023085038
出願日2023-05-24
発明の名称車両用冷却液輸送チューブ用樹脂組成物および車両用冷却液輸送チューブ
出願人住友理工株式会社
代理人個人
主分類F16L 11/06 20060101AFI20241128BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】ポリプロピレン系樹脂の結晶化を抑制することで物性および無機フィラーの分散性を両立できる車両用冷却液輸送チューブ用樹脂組成物および車両用冷却液輸送チューブを提供する。
【解決手段】下記(A)~(C)を含有し、ポリマー成分100質量%中、(A)が75質量%以上99質量%以下、(B)が1質量%以上25質量%以下、(A)および(B)の合計100質量部に対し(C)が5質量部以上35質量部以下、(A)と(B)のメルトフローレートの差が5g/10分以上50g/10分以下である車両用冷却液輸送チューブ用樹脂組成物とする。車両用冷却液輸送チューブは、車両用冷却液輸送チューブ用樹脂組成物からなる。
(A)230℃、2.16kg荷重で測定されるメルトフローレートが0.2g/10分以上1.5g/10分以下のプロピレン-α-オレフィンブロック共重合体
(B)プロピレン単独重合体
(C)無機フィラー
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
下記の(A)~(C)を含有し、
ポリマー成分100質量%中、下記(A)が75質量%以上99質量%以下、下記(B)が1質量%以上25質量%以下であり、
下記(A)および下記(B)の合計100質量部に対し、下記(C)が5質量部以上35質量部以下であり、
下記(A)と下記(B)の230℃、2.16kg荷重で測定されるメルトフローレートの差が、5g/10分以上50g/10分以下である、車両用冷却液輸送チューブ用樹脂組成物。
(A)230℃、2.16kg荷重で測定されるメルトフローレートが0.2g/10分以上1.5g/10分以下であるプロピレン-α-オレフィンブロック共重合体
(B)プロピレン単独重合体
(C)無機フィラー
続きを表示(約 970 文字)【請求項2】
前記(A)と前記(B)の230℃、2.16kg荷重で測定されるメルトフローレートの差が、10g/10分以上50g/10分以下である、請求項1に記載の車両用冷却液輸送チューブ用樹脂組成物。
【請求項3】
前記(B)の230℃、2.16kg荷重で測定されるメルトフローレートが、10g/10分以上50g/10分以下である、請求項1または請求項2に記載の車両用冷却液輸送チューブ用樹脂組成物。
【請求項4】
ポリマー成分100質量%中、前記(A)が90質量%以上97質量%以下、前記(B)が3質量%以上10質量%以下である、請求項1または請求項2に記載の車両用冷却液輸送チューブ用樹脂組成物。
【請求項5】
前記(A)が、エチレン-プロピレンブロック共重合体である、請求項1または請求項2に記載の車両用冷却液輸送チューブ用樹脂組成物。
【請求項6】
前記ポリマー成分中における前記(C)の凝集塊の径が、15μm以上60μm以下である、請求項1または請求項2に記載の車両用冷却液輸送チューブ用樹脂組成物。
【請求項7】
前記(C)のメジアン径が、25μm以下である、請求項1または請求項2に記載の車両用冷却液輸送チューブ用樹脂組成物。
【請求項8】
前記(A)と前記(B)の230℃、2.16kg荷重で測定されるメルトフローレートの差が、10g/10分以上50g/10分以下であり、
前記(B)の230℃、2.16kg荷重で測定されるメルトフローレートが、10g/10分以上50g/10分以下であり、
ポリマー成分100質量%中、前記(A)が90質量%以上97質量%以下、前記(B)が3質量%以上10質量%以下であり、
前記(A)が、エチレン-プロピレンブロック共重合体であり、
前記ポリマー成分中における前記(C)の凝集塊の径が、15μm以上60μm以下であり、
前記(C)のメジアン径が、25μm以下である、請求項1に記載の車両用冷却液輸送チューブ用樹脂組成物。
【請求項9】
請求項1に記載の車両用冷却液輸送チューブ用樹脂組成物からなる車両用冷却液輸送チューブ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用冷却液輸送チューブ用樹脂組成物および車両用冷却液輸送チューブに関し、さらに詳しくは、自動車等の冷却システムにおける冷却液を輸送するためのチューブとして好適な車両用冷却液輸送チューブ用の樹脂組成物および車両用冷却液輸送チューブに関するものである。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
ガソリン車や電気自動車などの冷却システムにおける冷却液を輸送するためのチューブとして、冷却液輸送チューブがある。冷却液輸送チューブには、耐熱性の観点から、ポリアミド樹脂がよく採用されている。近年、冷却液輸送チューブの材料として、コスト的に有利なポリプロピレン系樹脂が検討されている。ポリプロピレン系樹脂には、チューブ強度の向上などを目的として、無機フィラーが配合されることがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
国際公開2020/195143
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
チューブの製造地や製造時期などの違いにより気候や温度などの外部環境が異なる。外部環境が異なると、チューブの押出成形時において、材料のポリプロピレン系樹脂が結晶化することがある。ポリプロピレン系樹脂の結晶化したところには無機フィラーが入らないため、成形されたチューブには強度の低いところが生じるおそれがある。
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、ポリプロピレン系樹脂の結晶化を抑制することで物性および無機フィラーの分散性を両立できる車両用冷却液輸送チューブ用樹脂組成物および車両用冷却液輸送チューブを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る車両用冷却液輸送チューブ用樹脂組成物は、下記の(A)~(C)を含有し、ポリマー成分100質量%中、下記(A)が75質量%以上99質量%以下、下記(B)が1質量%以上25質量%以下であり、下記(A)および下記(B)の合計100質量部に対し、下記(C)が5質量部以上35質量部以下であり、下記(A)と下記(B)の230℃、2.16kg荷重で測定されるメルトフローレートの差が、5g/10分以上50g/10分以下である。
(A)230℃、2.16kg荷重で測定されるメルトフローレートが0.2g/10分以上1.5g/10分以下であるプロピレン-α-オレフィンブロック共重合体
(B)プロピレン単独重合体
(C)無機フィラー
【0007】
前記(A)と前記(B)の230℃、2.16kg荷重で測定されるメルトフローレートの差は、10g/10分以上50g/10分以下であるとよい。前記(B)の230℃、2.16kg荷重で測定されるメルトフローレートは、10g/10分以上50g/10分以下であるとよい。ポリマー成分100質量%中、前記(A)が90質量%以上97質量%以下、前記(B)が3質量%以上10質量%以下であるとよい。前記(A)は、エチレン-プロピレンブロック共重合体であるとよい。前記ポリマー成分中における前記(C)の凝集塊の径は、15μm以上60μm以下であるとよい。前記(C)のメジアン径は、25μm以下であるとよい。
【0008】
そして、本発明に係る車両用冷却液輸送チューブは、上記車両用冷却液輸送チューブ用樹脂組成物からなる。
【0009】
(1)本発明に係る車両用冷却液輸送チューブ用樹脂組成物は、下記の(A)~(C)を含有し、ポリマー成分100質量%中、下記(A)が75質量%以上99質量%以下、下記(B)が1質量%以上25質量%以下であり、下記(A)および下記(B)の合計100質量部に対し、下記(C)が5質量部以上35質量部以下であり、下記(A)と下記(B)の230℃、2.16kg荷重で測定されるメルトフローレートの差が、5g/10分以上50g/10分以下である。
(A)230℃、2.16kg荷重で測定されるメルトフローレートが0.2g/10分以上1.5g/10分以下であるプロピレン-α-オレフィンブロック共重合体
(B)プロピレン単独重合体
(C)無機フィラー
【0010】
(2)上記(1)において、前記(A)と前記(B)の230℃、2.16kg荷重で測定されるメルトフローレートの差は、10g/10分以上50g/10分以下であるとよい。
(【0011】以降は省略されています)

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