TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024177873
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-24
出願番号2023096256
出願日2023-06-12
発明の名称車両補機用の筒型防振装置
出願人住友理工株式会社
代理人弁理士法人笠井中根国際特許事務所,個人,個人
主分類F16F 15/08 20060101AFI20241217BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】車両補機用に適した低ばね特性の本体ゴム弾性体を採用できる、新規な構造の車両補機用の筒型防振装置を提供する。
【解決手段】車両補機用の筒型防振装置10であって、車両補機32と車両ボデー側の支持部材34との各一方に取り付けられるインナ軸部材16とアウタブラケット14とが設けられ、アウタブラケット14にはインナ軸部材16に外挿される筒状部44が設けられており、インナ軸部材16と筒状部44とが本体ゴム弾性体20で連結されており、インナ軸部材16は、本体ゴム弾性体20から軸方向に突出する位置で外周側に突出するストッパ突部24を備えており、アウタブラケット14は、本体ゴム弾性体20から軸方向に突出する位置において、ストッパ突部24と軸直角方向で対向する軸直当接面48を有する第一のストッパ部46と、ストッパ突部24と軸方向で対向する軸方向当接面52を有する第二のストッパ部50とを、備えている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
車両補機を車両ボデー側の支持部材へ防振支持させる車両補機用の筒型防振装置であって、
前記車両補機と前記支持部材との一方に取り付けられるインナ軸部材と、
該インナ軸部材の外周側に離隔して配される筒状部を備えて、該車両補機と該支持部材との他方に取り付けられるアウタブラケットと、
該インナ軸部材と該アウタブラケットの該筒状部とを連結する本体ゴム弾性体と
を、備えており、
該インナ軸部材には、該本体ゴム弾性体から軸方向に突出する位置において外周側に突出するストッパ突部が設けられていると共に、
該アウタブラケットには、該本体ゴム弾性体から軸方向に突出する位置において、該ストッパ突部に対して軸直角方向で離隔して対向する軸直当接面を有する第一のストッパ部と、該ストッパ突部に対して軸方向に離隔して対向する軸方向当接面を有する第二のストッパ部とが、設けられている車両補機用の筒型防振装置。
続きを表示(約 880 文字)【請求項2】
前記ストッパ突部が前記インナ軸部材において全周に亘って外周へ突出するフランジ部とされており、
前記アウタブラケットには、前記筒状部から軸方向外方へ延び出した筒状周壁部が設けられて、該筒状周壁部によって前記第一のストッパ部が構成されており、
該筒状周壁部から内周に向かって環状に突出する内フランジ状部によって前記第二のストッパ部が構成されている請求項1に記載の車両補機用の筒型防振装置。
【請求項3】
前記ストッパ突部と前記アウタブラケットとの間にはストッパゴムが設けられており、
該ストッパゴムが、該ストッパ突部と前記第一のストッパ部との対向面間に配された軸直緩衝ゴムと、該ストッパ突部と前記第二のストッパ部との対向面間に配された軸方向緩衝ゴムとを、含んで構成されている請求項1又は2に記載の車両補機用の筒型防振装置。
【請求項4】
前記ストッパゴムは、前記本体ゴム弾性体と一体形成されて前記インナ軸部材の前記ストッパ突部に固着されている請求項1又は2に記載の車両補機用の筒型防振装置。
【請求項5】
前記車両補機が電動コンプレッサーとされている請求項1又は2に記載の車両補機用の筒型防振装置。
【請求項6】
前記インナ軸部材の外周側に離隔して配されて、前記本体ゴム弾性体に固着されたアウタ筒部材が設けられており、
該アウタ筒部材が前記アウタブラケットの前記筒状部に圧入固定されている請求項1又は2に記載の車両補機用の筒型防振装置。
【請求項7】
前記インナ軸部材の中心軸が車両上下方向に延びており、
該インナ軸部材の下側に前記車両補機が取り付けられており、
前記アウタブラケットが該車両補機よりも上側で前記支持部材に取り付けられている請求項1又は2に記載の車両補機用の筒型防振装置。
【請求項8】
前記ストッパ突部が前記インナ軸部材に一体形成されている請求項1又は2に記載の車両補機用の筒型防振装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電動コンプレッサーなどの車両補機を防振支持する車両補機用の筒型防振装置に関するものである。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、電動コンプレッサーなどの車両補機を車両ボデーに防振支持させる車両補機用の筒型防振装置が知られている。車両補機用の筒型防振装置は、例えば、米国特許第11,078,985号明細書(特許文献1)のメインブッシュ130にも示されているように、インナ軸部材と筒状部を有するアウタブラケットとが本体ゴム弾性体によって連結された構造を有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
米国特許第11,078,985号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、電動コンプレッサー等の車両補機は比較的に軽量であり、防振装置に対する入力荷重が小さいことから、車両補機用の筒型防振装置には、エンジンマウントやサスペンションブッシュに用いられる筒型防振装置に比して、柔らかいばね特性が求められる。
【0005】
ところが、本体ゴム弾性体のばね定数を小さくして柔らかいばね特性を実現しようとすると、本体ゴム弾性体の変形量が大きくなったり、車両衝突時の大荷重や本体ゴム弾性体の経年劣化等によって本体ゴム弾性体の破断が発生したりするおそれがある。そして、本体ゴム弾性体の大変形や破断によって、車両補機が周囲の他部材や地面に衝突して損傷すること等も考えられた。昨今では、環境問題への意識の高まりが顕著であるが、例えば、車両補機である電動コンプレッサーが損傷したり、電動コンプレッサーの配管が抜けたりすると、冷媒の漏れ出しによる環境への負荷も懸念される。
【0006】
本発明の解決課題は、車両補機用として求められる低ばね特性の本体ゴム弾性体を採用可能となる、新規な構造の車両補機用の筒型防振装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以下、本発明を把握するための好ましい態様について記載するが、以下に記載の各態様は、例示的に記載したものであって、適宜に互いに組み合わせて採用され得るだけでなく、各態様に記載の複数の構成要素についても、可能な限り独立して認識及び採用することができ、適宜に別の態様に記載の何れかの構成要素と組み合わせて採用することもできる。それによって、本発明では、以下に記載の態様に限定されることなく、種々の別態様が実現され得る。
【0008】
第一の態様は、車両補機を車両ボデー側の支持部材へ防振支持させる車両補機用の筒型防振装置であって、前記車両補機と前記支持部材との一方に取り付けられるインナ軸部材と、該インナ軸部材の外周側に離隔して配される筒状部を備えて、該車両補機と該支持部材との他方に取り付けられるアウタブラケットと、該インナ軸部材と該アウタブラケットの該筒状部とを連結する本体ゴム弾性体とを、備えており、該インナ軸部材には、該本体ゴム弾性体から軸方向に突出する位置において外周側に突出するストッパ突部が設けられていると共に、該アウタブラケットには、該本体ゴム弾性体から軸方向に突出する位置において、該ストッパ突部に対して軸直角方向で離隔して対向する軸直当接面を有する第一のストッパ部と、該ストッパ突部に対して軸方向に離隔して対向する軸方向当接面を有する 第二のストッパ部とが、設けられているものである。
【0009】
車両主機に比して軽量の車両補機を防振支持する車両補機用の筒型防振装置は、車両主機用の筒型防振装置に比して、柔らかいばね特性(低ばね特性)が要求されるが、通常振動の入力に対するばね特性を車両補機用として十分な程度に低く設定すると、大荷重入力時に車両補機と車両ボデー側の支持部材との相対変位量が過度に大きくなって、車両補機と周辺の他部材や地面との接触等が問題となる。そこで、本態様に従う構造とされた車両補機用の筒型防振装置では、インナ軸部材のストッパ突部とアウタブラケットの第一,第二のストッパ部との当接によって、インナ軸部材とアウタブラケットとの相対変位量が制限されるようにした。これにより、車両補機用の筒型防振装置に要求される低ばね特性を設定しながら、車両補機と車両ボデー側の支持部材との相対変位量を制限して、車両補機の他部材や地面との接触等を防止することができる。
【0010】
また、大荷重入力時に本体ゴム弾性体の変形量が大きくなると、本体ゴム弾性体が破断することも考えられるが、本体ゴム弾性体の変形量がストッパ突部と第一,第二のストッパ部との当接によって制限されることから、本体ゴム弾性体の過大な変形が回避されて、本体ゴム弾性体の破断を防ぐこともできる。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

住友理工株式会社
断熱材
1か月前
住友理工株式会社
心拍測定装置
2か月前
住友理工株式会社
防振システム
9日前
住友理工株式会社
筒型防振装置
1か月前
住友理工株式会社
積層チューブ
9日前
住友理工株式会社
積層チューブ
9日前
住友理工株式会社
給紙用ロール
1日前
住友理工株式会社
冷却用熱交換器
1日前
住友理工株式会社
センサユニット
1か月前
住友理工株式会社
冷却用熱交換器
1日前
住友理工株式会社
ウレタン発泡成形体
1日前
住友理工株式会社
ウレタン発泡成形体
1日前
住友理工株式会社
燃料電池セルアセンブリ
9日前
住友理工株式会社
鉄道車両用の筒型防振装置
24日前
住友理工株式会社
車両補機用の筒型防振装置
25日前
住友理工株式会社
吊下型の流体封入式防振装置
9日前
住友理工株式会社
架橋反応シミュレーション装置
2日前
トヨタ自動車株式会社
サスペンション支持構造
1か月前
住友理工株式会社
車両用冷却液輸送チューブ用樹脂組成物および車両用冷却液輸送チューブ
1か月前
個人
クラッチ装置
2日前
個人
回転伝達機構
5か月前
個人
保持機
2か月前
個人
免震留具
1か月前
株式会社フジキン
配管
4か月前
個人
振り子式免震装置
3か月前
個人
ロックナット
5か月前
個人
弁装置
6か月前
藤井電工株式会社
フック
2か月前
個人
ネジの緩み防止装置
3か月前
個人
リンクプレート
6か月前
個人
緩み防止ナット
3か月前
株式会社キッツ
管継手
6か月前
マフレン株式会社
自動給脂器
6か月前
カヤバ株式会社
緩衝器
1か月前
株式会社テイエルブイ
自動弁
2か月前
カヤバ株式会社
緩衝器
9日前
続きを見る