TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
公開番号
2025003192
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-09
出願番号
2023103726
出願日
2023-06-23
発明の名称
吊下型の流体封入式防振装置
出願人
住友理工株式会社
代理人
弁理士法人笠井中根国際特許事務所
,
個人
,
個人
主分類
F16F
13/10 20060101AFI20241226BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約
【課題】軸方向視が異形状とされたアウタ筒金具をブラケット部材に対して安定して圧入することのできる、新規な流体封入式防振装置を提供する。
【解決手段】吊下型の流体封入式防振装置10において、アウタ筒金具20はストレート部34とテーパ部36とを有しており、アウタ筒金具20には、かしめ部50に対してかしめ固定されるかしめ片40が設けられており、かしめ片40の厚さ寸法がかしめ部50よりも大きくされており、ストレート部34は一対の2面幅部42と一対の湾曲部44とを有する長円筒形状とされており、ストレート部34が圧入されるブラケット部材76が設けられており、ブラケット部材76は、かしめ片40に対して下方に離隔していると共にテーパ部36に対して離隔しており、2面幅部42における圧入代が湾曲部44よりも大きくされており、2面幅部42の周方向長さ寸法Cがストレート部34の長径寸法Lの1/4倍以上とされている。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
インナ軸部材がアウタ筒金具の下開口部に差し入れられて、それらインナ軸部材とアウタ筒金具とが本体ゴム弾性体で連結されており、
壁部の一部が該本体ゴム弾性体で構成された受圧室と壁部の一部が可撓性膜で構成された平衡室とが内部に形成されて、それら受圧室と平衡室に非圧縮性流体が封入された吊下型の流体封入式防振装置において、
前記アウタ筒金具は、上部が一定断面で延びるストレート部とされていると共に、下部が下方へ向けて小径となるテーパ部とされており、
該アウタ筒金具の上端部には、前記可撓性膜に固着された固定部材のかしめ部に対してプレスかしめ固定されるかしめ片が設けられており、
該かしめ片の厚さ寸法が該かしめ部の厚さ寸法よりも大きくされており、
該アウタ筒金具の該ストレート部は、軸方向視において直線的な一対の2面幅部とそれら一対の2面幅部を周方向で相互に連結する一対の湾曲部とを有する長円筒形状とされており、
該アウタ筒金具の該ストレート部が圧入固定されるブラケット部材が設けられており、
該ブラケット部材は、該アウタ筒金具のかしめ片に対して下方に離隔しており、
該ブラケット部材は、該アウタ筒金具の該テーパ部に対して離隔しており、
該2面幅部における該ストレート部の該ブラケット部材に対する圧入代が、該湾曲部における該ストレート部の該ブラケット部材に対する圧入代よりも大きくされており、
該2面幅部の周方向長さ寸法が、該ストレート部の長径寸法の1/4倍以上とされている吊下型の流体封入式防振装置。
続きを表示(約 270 文字)
【請求項2】
前記ブラケット部材の上部は、前記アウタ筒金具の前記ストレート部が圧入される圧入筒部とされており、
該ブラケット部材の下部は、下方へ向けて小径となるテーパ状の縮径部とされており、該ブラケット部材の該縮径部が、該アウタ筒金具の前記テーパ部に外挿されて、該テーパ部に対して軸方向で下方に離隔している請求項1に記載の吊下型の流体封入式防振装置。
【請求項3】
前記2面幅部の上下方向幅寸法は、該2面幅部の周方向長さ寸法の1/2倍以上とされている請求項1又は2に記載の吊下型の流体封入式防振装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば自動車のエンジンマウント等に用いられる流体封入式防振装置に係り、特にいわゆる吊下型の流体封入式防振装置に関するものである。
続きを表示(約 2,700 文字)
【背景技術】
【0002】
従来から、自動車のエンジンマウント等に用いられる防振装置としては、インナ部材と筒状のアウタ部材とを本体ゴム弾性体によって弾性連結した構造を有するものがある。また、防振装置の一種として、内部に封入された非圧縮性流体の流動作用に基づいて発揮される防振効果を利用する流体封入式防振装置も知られている。このような流体封入式防振装置において、インナ部材がアウタ部材よりも下方に位置するものは吊下型(倒立型)と呼ばれており、例えば特開2019-207022号公報(特許文献1)において提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2019-207022号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、近年では車両の小型化が求められる場合があり、流体封入式防振装置の配設スペースを十分に確保できない場合がある。この場合、アウタ部材を、配設スペースに合わせて、平面視(軸方向視)において一般的な真円形状とは異なる形状とすることが考えられるが、それにより、アウタ部材におけるブラケットへの圧入が困難となるおそれがあった。
【0005】
本発明は上述の如き事情を背景としてなされたものであって、その解決課題とするところは、軸方向視が異形状とされたアウタ筒金具をブラケット部材に対して安定して圧入することのできる、新規な吊下型の流体封入式防振装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
先ず、本発明者らは、要求される配設スペースに合わせて、アウタ筒金具を軸方向視において略矩形状とすることを考えた。ところが、従来構造の流体封入式防振装置において単にアウタ筒金具を軸方向視で略矩形状とするだけでは各壁部における剛性を十分に確保することができず、ブラケット部材への圧入が困難であった。そこで、本発明者らは研究を重ねて、異形状とされたアウタ筒金具においてもブラケット部材に安定して圧入することのできる構造を見出し、本発明に至ったのである。
【0007】
以下、本発明を把握するための好ましい態様について記載するが、以下に記載の各態様は、例示的に記載したものであって、適宜に互いに組み合わせて採用され得るだけでなく、各態様に記載の複数の構成要素についても、可能な限り独立して認識及び採用することができ、適宜に別の態様に記載の何れかの構成要素と組み合わせて採用することもできる。それによって、本発明では、以下に記載の態様に限定されることなく、種々の別態様が実現され得る。
【0008】
第一の態様は、インナ軸部材がアウタ筒金具の下開口部に差し入れられて、それらインナ軸部材とアウタ筒金具とが本体ゴム弾性体で連結されており、壁部の一部が該本体ゴム弾性体で構成された受圧室と壁部の一部が可撓性膜で構成された平衡室とが内部に形成されて、それら受圧室と平衡室に非圧縮性流体が封入された吊下型の流体封入式防振装置において、前記アウタ筒金具は、上部が一定断面で延びるストレート部とされていると共に、下部が下方へ向けて小径となるテーパ部とされており、該アウタ筒金具の上端部には、前記可撓性膜に固着された固定部材のかしめ部に対してプレスかしめ固定されるかしめ片が設けられており、該かしめ片の厚さ寸法が該かしめ部の厚さ寸法よりも大きくされており、該アウタ筒金具の該ストレート部は、軸方向視において直線的な一対の2面幅部とそれら一対の2面幅部を周方向で相互に連結する一対の湾曲部とを有する長円筒形状とされており、該アウタ筒金具の該ストレート部が圧入固定されるブラケット部材が設けられており、該ブラケット部材は、該アウタ筒金具のかしめ片に対して下方に離隔しており、該ブラケット部材は、該アウタ筒金具の該テーパ部に対して離隔しており、該2面幅部における該ストレート部の該ブラケット部材に対する圧入代が、該湾曲部における該ストレート部の該ブラケット部材に対する圧入代よりも大きくされており、該2面幅部の周方向長さ寸法が、該ストレート部の長径寸法の1/4倍以上とされているものである。
【0009】
本態様によれば、アウタ筒金具の上部におけるストレート部を、直線的な一対の2面幅部とそれら一対の2面幅部を周方向で相互に連結する一対の湾曲部とを有する長円筒形状とした。そして、ストレート部が圧入固定されるブラケット部材が設けられており、2面幅部におけるストレート部のブラケット部材に対する圧入代が、湾曲部におけるストレート部のブラケット部材に対する圧入代より大きくされており、湾曲部に比して2面幅部でより大きな圧入固定力を得られるようにした。ここにおいて、2面幅部を単に直線状に延びる壁部で連結する場合(アウタ筒金具を軸方向視で略矩形状とする場合)、十分な剛性が得られず圧入に際して変形してしまうおそれがあったが、2面幅部を湾曲した壁部(湾曲部)で連結する構造とすることで、2面幅部を連結する壁部(湾曲部)だけでなく、湾曲部から連続する2面幅部自体の剛性を向上することができる。また、アウタ筒金具の上端部におけるかしめ片の厚さ寸法を、固定部材におけるかしめ部の厚さ寸法よりも大きくした。これにより、かしめ片の強度を向上させて、アウタ筒金具に対して固定部材を安定してかしめ固定できるようにしただけでなく、かしめ片から連続するアウタ筒金具におけるストレート部の剛性の更なる向上も達成した。特に、2面幅部の周方向長さ寸法はストレート部の長径寸法の1/4倍以上である。これにより、2面幅部の面積を大きく確保して、剛性のより一層の向上を図ることができる。これらのことから、上記のようにアウタ筒金具を軸方向視において長円形状とした場合でも、2面幅部の剛性を効果的に向上させることができて、アウタ筒金具におけるブラケット部材への圧入を安定して実現することができて、ブラケット部材からのアウタ筒金具の抜けに対する抵抗力を安定して得ることができる。
【0010】
加えて、ブラケット部材は、アウタ筒金具のテーパ部に対して離隔しており、ブラケット部材がアウタ筒金具に対して軸方向で当接していないことにより、アウタ筒金具とブラケット部材を軸方向で精度良く位置決めすることができると共に、部材のばらつき等によってアウタ筒金具とブラケット部材とが打ち当たり異音が発生すること等が防止され得る。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPatで参照する
関連特許
住友理工株式会社
粘性壁
3か月前
住友理工株式会社
粘性壁
3か月前
住友理工株式会社
断熱材
29日前
住友理工株式会社
筒型防振装置
1か月前
住友理工株式会社
心拍測定装置
2か月前
住友理工株式会社
防振システム
1日前
住友理工株式会社
積層チューブ
1日前
住友理工株式会社
積層チューブ
1日前
住友理工株式会社
センサユニット
23日前
住友理工株式会社
冷却用熱交換器
3か月前
住友理工株式会社
ウレタン発泡成形体
2か月前
住友理工株式会社
燃料電池セルアセンブリ
1日前
住友理工株式会社
車両補機用の筒型防振装置
17日前
住友理工株式会社
鉄道車両用の筒型防振装置
16日前
住友理工株式会社
吊下型の流体封入式防振装置
1日前
住友理工株式会社
粘性壁、および粘性壁の製造方法
3か月前
トヨタ自動車株式会社
サスペンション支持構造
1か月前
住友理工株式会社
車両用冷却液輸送チューブ用樹脂組成物および車両用冷却液輸送チューブ
1か月前
住友理工株式会社
リチウムイオン二次電池用負極材料、その製造方法、およびそれを用いたリチウムイオン二次電池用負極
3か月前
個人
保持機
2か月前
個人
免震留具
1か月前
個人
振り子式免震装置
2か月前
株式会社フジキン
配管
4か月前
藤井電工株式会社
フック
2か月前
個人
ロックナット
4か月前
個人
ネジの緩み防止装置
2か月前
個人
緩み防止ナット
3か月前
カヤバ株式会社
緩衝器
1か月前
カヤバ株式会社
緩衝器
1日前
カヤバ株式会社
緩衝器
1日前
株式会社テイエルブイ
排気弁
3か月前
株式会社テイエルブイ
自動弁
2か月前
矢崎化工株式会社
連結具
1日前
株式会社キッツ
逆止め弁
3か月前
株式会社フジキン
バルブ
3か月前
株式会社不二工機
電磁弁
3か月前
続きを見る
他の特許を見る