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公開番号2025005850
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-17
出願番号2023106249
出願日2023-06-28
発明の名称冷却用熱交換器
出願人住友理工株式会社
代理人弁理士法人笠井中根国際特許事務所,個人,個人
主分類H05K 7/20 20060101AFI20250109BHJP(他に分類されない電気技術)
要約【課題】合成樹脂化による重量の軽減を有効に実現しつつ、強度の確保や品質の安定化を実現することができる、新規な構造の冷却用熱交換器を提供する。
【解決手段】冷却対象36に重ね合わされる金属プレート12と、凹溝20を備えた板状の樹脂部材14とが、相互に重ね合わされて固着されており、凹溝20の開口が金属プレート12で覆われることによって金属プレート12と樹脂部材14の間に熱媒体が流動する冷却流路34が形成された冷却用熱交換器10であって、樹脂部材14で構成された冷却流路34の底面28が、流路長さ方向と直交する横断面において凹状湾曲面を有している。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
冷却対象に重ね合わされる金属プレートと、凹溝を備えた板状の樹脂部材とが、相互に重ね合わされて固着されており、該凹溝の開口が該金属プレートで覆われることによって該金属プレートと該樹脂部材の間に熱媒体が流動する冷却流路が形成された冷却用熱交換器であって、
前記樹脂部材で構成された前記冷却流路の底面が、流路長さ方向と直交する横断面において凹状湾曲面を有している冷却用熱交換器。
続きを表示(約 850 文字)【請求項2】
前記金属プレートには、前記樹脂部材に向けて開口して該樹脂部材と反対側へ突出する溝状のビード部が設けられており、該ビード部が前記冷却流路の壁部を構成している請求項1に記載の冷却用熱交換器。
【請求項3】
前記冷却流路の底面が流路幅方向の全体に亘って連続する前記凹状湾曲面を含んで構成されている請求項1又は2に記載の冷却用熱交換器。
【請求項4】
前記凹状湾曲面の曲率が0.5以下とされている請求項3に記載の冷却用熱交換器。
【請求項5】
前記冷却流路の底面が流路幅方向で並列的に設けられた複数の前記凹状湾曲面を含んで構成されている請求項1又は2に記載の冷却用熱交換器。
【請求項6】
前記凹状湾曲面の曲率が2.0以下とされている請求項5に記載の冷却用熱交換器。
【請求項7】
前記金属プレートがアルミニウム合金製とステンレス鋼製との何れかであり、
前記凹溝を外れた部分における前記樹脂部材の板厚寸法は、該金属プレートがアルミニウム合金製の場合に該金属プレートの板厚寸法に対して2.6倍未満であり、該金属プレートがステンレス鋼製の場合に該金属プレートの板厚寸法に対して8.8倍未満とされている請求項1又は2に記載の冷却用熱交換器。
【請求項8】
前記凹溝を外れた部分における前記樹脂部材の板厚寸法は、該金属プレートがアルミニウム合金製の場合に該金属プレートの板厚寸法に対して1.0倍以上且つ2.5倍以下の範囲内とされており、該金属プレートがステンレス鋼製の場合に該金属プレートの板厚寸法に対して3.5倍以上且つ8.7倍以下の範囲内とされている請求項7に記載の冷却用熱交換器。
【請求項9】
前記凹溝を外れた部分における前記樹脂部材の板厚寸法に対する前記凹溝の底壁部の最小厚さ寸法が0.3倍以上且つ1.0倍以下の範囲内とされている請求項1又は2に記載の冷却用熱交換器。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電気自動車等の電動化車両においてバッテリーパック等の冷却対象の冷却に用いられる冷却用熱交換器に関するものである。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
電気自動車やハイブリッド自動車等の電動化車両において、冷却対象であるバッテリーパックや電子機器等は、小型化や高性能化によって発熱量が大きくなっており、冷却性能の重要性が増している。バッテリーパック等の冷却には、従来、相互に重ね合わされた金属製のプレート間に冷却流路が形成された構造の冷却用熱交換器が採用されていた。この冷却用熱交換器は、一方のプレートがバッテリーパック等の冷却対象に重ね合わされており、当該一方のプレートが冷却流路を流れる冷媒で冷却されることによって冷却対象が冷却されるようになっている。
【0003】
また、電動化車両では車両の軽量化への強い要求があることから、冷却用熱交換器の軽量化も検討されている。例えば、国際公開第2020/196878号(特許文献1)には、冷却対象に重ね合わされて高い熱伝導率が求められる一方のプレートを金属製とし、熱伝導性能を求められない他方のプレートを金属よりも比重が小さい合成樹脂製の樹脂部材とすることが提案されている。特許文献1において、樹脂部材は、上方へ開口する箱体とされており、箱体内には流路形成用リブが箱体と一体的に設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2020/196878号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、本発明者が検討したところ、特許文献1の構造では、樹脂部材の重量が大きくなってしまい、他方のプレートを金属製から合成樹脂製に変更する目的の1つである軽量化が十分に達成されないおそれがあることが分かった。
【0006】
すなわち、特許文献1のような内部に流路形成用リブが設けられた箱体を合成樹脂で形成しようとする場合に、品質の安定性や強度(変形剛性)を十分に確保できる肉厚を設定すると、樹脂部材の重量が大きくなって、軽量化のメリットが十分に得られなくなるおそれがある。一方、樹脂部材の軽量化のために箱体及び流路形成用リブの各部の肉厚を薄くすると、射出成形時の成形不良が発生し易くなって安定した品質で製造することが難しくなったり、冷却流路を流れる冷媒の液圧や外部からの入力に対する強度が確保できなくなったりするおそれがあった。
【0007】
本発明の解決課題は、合成樹脂化による重量の軽減を有効に実現しつつ、強度の確保や品質の安定化を実現することができる、新規な構造の冷却用熱交換器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
以下、本発明を把握するための好ましい態様について記載するが、以下に記載の各態様は、例示的に記載したものであって、適宜に互いに組み合わせて採用され得るだけでなく、各態様に記載の複数の構成要素についても、可能な限り独立して認識及び採用することができ、適宜に別の態様に記載の何れかの構成要素と組み合わせて採用することもできる。それによって、本発明では、以下に記載の態様に限定されることなく、種々の別態様が実現され得る。
【0009】
第一の態様は、冷却対象に重ね合わされる金属プレートと、凹溝を備えた板状の樹脂部材とが、相互に重ね合わされて固着されており、該凹溝の開口が該金属プレートで覆われることによって該金属プレートと該樹脂部材の間に熱媒体が流動する冷却流路が形成された冷却用熱交換器であって、前記樹脂部材で構成された前記冷却流路の底面が、流路長さ方向と直交する横断面において凹状湾曲面を有しているものである。
【0010】
本態様に従う構造とされた冷却用熱交換器によれば、樹脂部材が板状とされており、箱状の場合に比して、成形用金型のキャビティにおける屈曲部分が少なくなることから、樹脂材料がキャビティの全体に充填され易く、ヒケやボイド等の成形不良が発生し難い。また、樹脂部材が板状とされていることによって、箱状の場合に問題となり得る屈曲部分への応力集中が回避されることから、樹脂部材の薄肉化を有利に実現することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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