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公開番号
2024159641
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-08
出願番号
2024071087
出願日
2024-04-25
発明の名称
基材及び面状ユニット
出願人
株式会社クラベ
代理人
主分類
H05B
3/20 20060101AFI20241031BHJP(他に分類されない電気技術)
要約
【課題】生産性に優れ、付加的な機能を付与することが可能な基材、及びそれを用いた面状ユニットを提供すること。
【解決手段】高分子材料からなりシート形状の第1発泡体31a及び第2発泡体31bが、主面と異なる面において突き合わされて接しており、一方の発泡体の気孔中にもう一方の発泡体の非気孔部が直接入り込んでおり、第1発泡体31aと第2発泡体31bとが直接固定されている基材31。基材31の主面に線状体11が配設されており、線状体11が第1発泡体31a部分と第2発泡体31b部分にまたがって連続して配設されている面状ユニット1。第1発泡体31aと第2発泡体31bとを、主面と異なる面において突き合わせて配置して基材31とし、その状態で、第1発泡体31a及び第2発泡体を基材31の主面に略垂直な方向に加熱加圧し、第1発泡体31aと第2発泡体を直接固定する基材31の製造方法。
【選択図】 図1
特許請求の範囲
【請求項1】
高分子材料からなりシート形状の第1発泡体と、高分子材料からなりシート形状の第2発泡体とが、主面と異なる面において突き合わされて接しており、上記第1発泡体の気孔中に上記第2発泡体の非気孔部が直接入り込んでいるとともに、上記第2発泡体の気孔中に上記第1発泡体の非気孔部が直接入り込んでおり、上記第1発泡体と上記第2発泡体とが直接固定されている基材。
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【請求項2】
上記基材が凸片部を有しており、上記基材における上記凸片部が上記第1発泡体からなり、上記基材における上記凸片部以外の部分が上記第2発泡体からなる請求項1記載の積層体。
【請求項3】
請求項1又は2記載の基材を有し、該基材の主面に線状体が配設されており、該線状体が上記第1発泡体部分と上記第2発泡体部分にまたがって連続して配設されている面状ユニット。
【請求項4】
上記線状体の外周に熱融着層が形成されている請求項3記載の面状ユニット。
【請求項5】
高分子材料からなりシート形状の第1発泡体と、高分子材料からなりシート形状の第2発泡体とを、主面と異なる面において突き合わせて配置して基材とし、その状態で、第1発泡体及び第2発泡体を上記基材の主面に略垂直な方向に加熱加圧し、第1発泡体と第2発泡体を直接固定する基材の製造方法。
【請求項6】
高分子材料からなりシート形状の第1発泡体と、高分子材料からなりシート形状の第2発泡体とを、主面と異なる面において突き合わせて配置して基材とし、その状態で、外周に熱融着層が形成された線状体を、上記第1発泡体部分と上記第2発泡体部分にまたがるようにして上記基材の主面に連続して配設し、上記第1発泡体、上記第2発泡体及び上記線状体を上記基材の主面に略垂直な方向に加熱加圧し、上記第1発泡体と上記第2発泡体、上記第1発泡体と上記線状体及び上記第2発泡体と上記線状体をそれぞれ直接固定する面状ユニットの製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、例えば、自動車、船舶などに使用されるステアリングホイールのホイール部を暖めるためのヒータユニットと、ステアリングホイールの温度検知や把持検知を行うためのセンサユニットを含む面状ユニット、及び、その面状ユニットなどに使用される基材に係り、特に、生産性に優れ、付加的な機能を付与することが可能なものに関する。
続きを表示(約 2,700 文字)
【背景技術】
【0002】
従来より、特に自動車内においては、寒冷時における採暖器具の態様として、抵抗加熱を利用したヒータユニットが使用されている。例えば、車両用シートにおいては、運転手等の乗員の背部や臀部を暖めるために、車両用シート内にヒータユニットを組付けることが提案されている。車両用シートは、ベースとなるシートフレーム、クッション性を付与する発泡ウレタン樹脂等からなるシートパット、及び、それらを覆うシート表皮から構成される。ヒータユニットは、このシートパットとシート表皮の間に設置される(例えば、特許文献1、2等参照)。また、ステアリングホイールにおいては、運転手の手を温めるために、ステアリングホイールのホイール部にヒータユニットを組付けることが提案されている。ステアリングホイールは、ホイール部、スポーク部、ボス部からなり、ホイール部はホイール芯材と合成樹脂、繊維製品、皮革などからなる被覆材とから構成される。ヒータユニットは、このホイール芯材と被覆材の間に設置され、スポーク部及びボス部を通されたリード線に接続されて給電される(例えば、特許文献3,4等参照)。また、関連する技術として例えば、特許文献5~7が挙げられる。
【0003】
このように車両用シートやステアリングホイールに設置されるヒータユニットとしては、例えば、特許文献1~4に示すような、基材上に所定のパターン形状でヒータ線を配設したものが知られている。ここで、基材としては、各種の発泡樹脂シート、発泡ゴムシート、ゴムシート、不織布、織布などが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許4202071号公報:クラベ
特開2011-229795公報:クラベ
国際公開WO2014/104000公報:豊田合成、クラベ
特許第6468701号公報:クラベ
特許第6675845号公報:クラベ
特許第6810234号公報:クラベ
国際公開WO2022/054701公報:クラベ
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、車両用シートにおいても、ステアリングホイールにおいても、ヒータユニットは運転手等の乗員の極近傍に設置され、座る、握るといったように所定の圧力をもって乗員に接するものである。そのため、ヒータ線が配設される箇所のみに厚みが生じてしまうと、乗員がその凹凸を感じてしまい、違和感を覚えることになってしまう。
【0006】
このような課題に対し、特許文献1によるヒータユニット(シートヒータ)では、ヒータ線が基材布に潜りこむように、ヒータ線の外周の30%以上が基材布と接着しているようにすることが開示されている。特許文献2によるヒータユニット(シートヒータ)では、基材布の空隙が多い側にヒータ線を配置し、空隙が少ない側をシート表皮側として、乗員がヒータ線の感触を受け難くすることが開示されている。特許文献3、4によるヒータユニットでは、ヒータ線が配設される箇所の基材の厚さが、ヒータ線の形状に沿うように薄くなっており、それによって平坦な形状とし、乗員がヒータ線の感触を受け難くすることが開示されている。
【0007】
これらは、現段階では問題なく使用できるものである。しかし、今後は、このような乗員が違和感を覚えることのないという特性を維持したまま、更に生産性を向上させるとともに、特に基材において、付加的な機能を持たせるよう、技術改良が求められる可能性がある。
【0008】
特許文献5,6においては、複数の発泡体からなる基材を使用したヒータユニットが記載されている。ここで、これら複数の発泡体からなる基材は、シート状の発泡体を厚さ方向に積層して固定したものである。これにより、特性の異なる発泡体を組合せることができるものの、厚さ方向で特性を異ならせることしかできていない。
【0009】
本発明は、このような従来技術の欠点を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、生産性に優れ、付加的な機能を付与することが可能な基材、及び、それを使用した面状ユニットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するべく、本発明による基材は、高分子材料からなりシート形状の第1発泡体と、高分子材料からなりシート形状の第2発泡体とが、主面と異なる面において突き合わされて接しており、上記第1発泡体の気孔中に上記第2発泡体の非気孔部が直接入り込んでいるとともに、上記第2発泡体の気孔中に上記第1発泡体の非気孔部が直接入り込んでおり、上記第1発泡体と上記第2発泡体とが直接固定されているものである。
また、上記基材が凸片部を有しており、上記基材における上記凸片部が上記第1発泡体からなり、上記基材における上記凸片部以外の部分が上記第2発泡体からなることが考えられる。
本発明による面状ユニットは、上記の基材を有し、該基材の主面に線状体が配設されており、該線状体が上記第1発泡体部分と上記第2発泡体部分にまたがって連続して配設されているものである。
また、上記線状体の外周に熱融着層が形成されていることが考えられる。
本発明による基材の製造方法は、高分子材料からなりシート形状の第1発泡体と、高分子材料からなりシート形状の第2発泡体とを、主面と異なる面において突き合わせて配置して基材とし、その状態で、第1発泡体及び第2発泡体を上記基材の主面に略垂直な方向に加熱加圧し、第1発泡体と第2発泡体を直接固定するものである。
本発明による面状ユニットの製造方法は、高分子材料からなりシート形状の第1発泡体と、高分子材料からなりシート形状の第2発泡体とを、主面と異なる面において突き合わせて配置して基材とし、その状態で、外周に熱融着層が形成された線状体を、上記第1発泡体部分と上記第2発泡体部分にまたがるようにして上記基材の主面に連続して配設し、上記第1発泡体、上記第2発泡体及び上記線状体を上記基材の主面に略垂直な方向に加熱加圧し、上記第1発泡体と上記第2発泡体、上記第1発泡体と上記線状体及び上記第2発泡体と上記線状体をそれぞれ直接固定するものである。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
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