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公開番号2024166018
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-28
出願番号2023149668
出願日2023-09-14
発明の名称リチウムニッケルマンガン酸化物コアシェル材料及びその製造方法
出願人台湾中油股ふん有限公司,CPC Corporation,Taiwan
代理人個人
主分類H01M 4/505 20100101AFI20241121BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】放電率性能を向上させ、サイクルテストの放電容量の安定性を維持するだけでなく、さらなるコスト削減も実現できるリチウムニッケルマンガン酸化物コアシェル材料、及びその製造方法を提供する。
【解決手段】第一リチウムニッケルマンガン酸化物からなるコアと、第二リチウムニッケルマンガン酸化物からなり、かつ前記コアを包むシェルが含まれるリチウムニッケルマンガン酸化物コアシェル材料であって、前記第一リチウムニッケルマンガン酸化物及び前記第二リチウムニッケルマンガン酸化物にマンガン及びニッケルが含まれ、かつ前記第一リチウムニッケルマンガン酸化物においてマンガンとニッケルの割合が、前記第二リチウムニッケルマンガン酸化物においてマンガンとニッケルの割合とは異なっていることを特徴とするリチウムニッケルマンガン酸化物コアシェル材料。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
第一リチウムニッケルマンガン酸化物からなるコアと、第二リチウムニッケルマンガン酸化物からなり、かつ前記コアを包むシェルが含まれるリチウムニッケルマンガン酸化物コアシェル材料であって、
前記第一リチウムニッケルマンガン酸化物及び前記第二リチウムニッケルマンガン酸化物にマンガン及びニッケルが含まれ、かつ前記第一リチウムニッケルマンガン酸化物においてマンガンとニッケルの割合が、前記第二リチウムニッケルマンガン酸化物においてマンガンとニッケルの割合とは異なっていることを特徴とするリチウムニッケルマンガン酸化物コアシェル材料。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記第一リチウムニッケルマンガン酸化物がLiNi

Mn



で表される組成物であり、かつx+y=2、xは0.3~0.5、yは1.5~1.7であることを特徴とする請求項1に記載のリチウムニッケルマンガン酸化物コアシェル材料。
【請求項3】
前記第二リチウムニッケルマンガン酸化物がLiNi

Mn



で表される組成物であり、かつx+y=2、xは0.5~0.7、yは1.3~1.5であることを特徴とする請求項1に記載のリチウムニッケルマンガン酸化物コアシェル材料。
【請求項4】
前記第一リチウムニッケルマンガン酸化物の粒子径が5~15μmであることを特徴とする請求項1に記載のリチウムニッケルマンガン酸化物コアシェル材料。
【請求項5】
前記第二リチウムニッケルマンガン酸化物の粒子径が3~6μmであることを特徴とする請求項1に記載のリチウムニッケルマンガン酸化物コアシェル材料。
【請求項6】
前記第一リチウムニッケルマンガン酸化物の粒子径が10~12μmであることを特徴とする請求項4に記載のリチウムニッケルマンガン酸化物コアシェル材料。
【請求項7】
前記第二リチウムニッケルマンガン酸化物の粒子径が4~5μmであることを特徴とする請求項5に記載のリチウムニッケルマンガン酸化物コアシェル材料。
【請求項8】
第一金属溶液、第二金属溶液及びアンモニア溶液を容器の中で混合することにより沈殿物が得られ、前記沈殿物を純水で遠心洗浄し、オーブンで乾燥し、ふるいにかけて反応前駆体を得る、共沈ステップと、
前記反応前駆体にリチウム塩を添加して、焼結してリチウムニッケルマンガン酸化物コアシェル材料を得る、焼結ステップと、が含まれるリチウムニッケルマンガン酸化物コアシェル材料の製造方法であって、
前記第一金属溶液及び前記第二金属溶液にマンガンとニッケルが含まれ、かつ前記第一金属溶液においてのマンガンとニッケルの割合と前記第二金属溶液においてのマンガンとニッケルの割合が異なっていることを特徴とするリチウムニッケルマンガン酸化物コアシェル材料の製造方法。
【請求項9】
前記第一金属溶液がマンガンとニッケルのモル比が1:3~1:5.6の金属溶液であり、前記第二金属溶液がマンガンとニッケルのモル比が1:1.8~1:3の金属溶液であることを特徴とする請求項8に記載のリチウムニッケルマンガン酸化物コアシェル材料の製造方法。
【請求項10】
前記共沈ステップにおいて、容器に、前記第一金属溶液を入れてから前記第二金属溶液を入れることを特徴とする請求項8に記載のリチウムニッケルマンガン酸化物コアシェル材料の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明はリチウムニッケルマンガン酸化物コアシェル材料及びその製造方法に関し、特にコアとシェルがそれぞれマンガンとニッケルの割合が異なっているリチウムニッケルマンガン酸化物材料が使用されるリチウムニッケルマンガン酸化物コアシェル材料である。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
リチウム電池はエネルギー密度が高いという利点があり、現在、携帯電子製品のエネルギー貯蔵部品の主流となっている。適切な材料選択と改良により、電池の動作電圧と比電気容量を高めることができ、リチウム電池のエネルギー密度をさらに高め、エネルギー貯蔵と電力モバイルキャリアの分野で効果的に応用されている。
【0003】
正極材料がリチウム電池の全体コストの4割を占め、リチウム電池の価格における決定的要因であり、リチウム電池のエネルギー密度、安全性及びサイクル寿命などの性能を左右する重要な指標である。
【0004】
しかしながら、リチウムニッケルマンガン酸化物(LNMO)がリチウム電池の正極材料として、中に含まれたMn
3+
がマンガンの溶解につながる不均化反応を誘発する可能性があり、その結果、スピネルの構造が変化し、電気容量が低下するという欠点がある。
【発明の概要】
【0005】
理想なリチウムニッケルマンガン酸化物の化学式はLiNi
0.5
Mn
1.5


であり、主に空間群P4

32のスピネル構造である。LNMOの中のMn
3+
の存在は、製造条件次第によって引き起こされることが周知されていて、電中性を維持するために、材料の中に「酸素損失」が発生し、LiNi
0.5
Mn
1.5

4-δ
を形成し、空間群がFd-3mの構造に変化する。Fd-3mの組成は構造安定性には好ましくないが、より優れた放電率性能を得ることができる。
【0006】
前述のように、LNMO材料の中のMn
3+
は材料の電気化学的パフォーマンスに影響を与え、それによる利点も制限も存在している。故に、本発明の発明者は、LNMO構造内のMn
3+
/Mn
4+
の濃度分布を調整することにより、構造の安定性と優れる充放電性能を兼ね備えたコアシェル構造材料を得ることを考案した。
【0007】
故に、本発明の目的は従来の技術問題を解決するために、リチウムニッケルマンガン酸化物コアシェル材料及びその製造方法を提供することである。
【0008】
本発明が従来の技術問題を解決するために、第一リチウムニッケルマンガン酸化物からなるコアと、第二リチウムニッケルマンガン酸化物からなり、かつ前記コアを包むシェルが含まれるリチウムニッケルマンガン酸化物コアシェル材料であって、前記第一リチウムニッケルマンガン酸化物及び前記第二リチウムニッケルマンガン酸化物にマンガン及びニッケルが含まれ、かつ前記第一リチウムニッケルマンガン酸化物においてマンガンとニッケルの割合が、前記第二リチウムニッケルマンガン酸化物においてマンガンとニッケルの割合とは異なっていることを特徴とするリチウムニッケルマンガン酸化物コアシェル材料を提供する。
【0009】
本発明の一つの実施形態では、前記第一リチウムニッケルマンガン酸化物がLiNi

Mn



で表される組成物であり、かつx+y=2、xは0.3~0.5、yは1.5~1.7であることを特徴とするリチウムニッケルマンガン酸化物コアシェル材料を提供する。
【0010】
本発明の一つの実施形態では、前記第二リチウムニッケルマンガン酸化物がLiNi

Mn



で表される組成物であり、かつx+y=2、xは0.5~0.7、yは1.3~1.5であることを特徴とするリチウムニッケルマンガン酸化物コアシェル材料を提供する。
(【0011】以降は省略されています)

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