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公開番号
2024162643
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-21
出願番号
2023078366
出願日
2023-05-11
発明の名称
コネクタ
出願人
日本航空電子工業株式会社
代理人
個人
主分類
H01R
12/59 20110101AFI20241114BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】導体が接続対象物の表面および裏面のいずれに露出していても、コンタクトを接続対象物の導体に電気的に接続することができるコネクタを提供する。
【解決手段】インナーコンタクト18は、プラグコンタクト13の凹部13Eの内面に接触する第1接点部P1と、第1接点部P1とは嵌合軸Cを挟んだ反対側で凹部13Eの内面に接触する第2接点部P2と、プラグコンタクト13のフランジ13Bの裏面に対向する第3接点部P3と、第2接点部P2よりも凹部13Eの基端に近い位置においてボトムインシュレータ17の規制部17Hに接触する被規制部P4を有し、シート状導電部材15の一部が、嵌合軸Cに沿った方向においてフランジ13Bの裏面とインナーコンタクト18の第3接点部P3との間に挟まれ、フランジ13Bの裏面がシート状導電部材15の表面に接触し、第3接点部P3がシート状導電部材15の裏面に接触する。
【選択図】図22
特許請求の範囲
【請求項1】
嵌合軸に沿って延び且つ内側に凹部が形成された筒状部と、前記筒状部の基端から前記嵌合軸に直交する方向に延びるフランジとを有する導電性のプラグコンタクトと、
一部が前記凹部内に挿入された状態で支持される導電性のインナーコンタクトと、
前記プラグコンタクトを保持するハウジングと
を備え、
前記ハウジングは、前記プラグコンタクトの前記凹部内に配置され且つ前記インナーコンタクトの回転を規制する規制部を有し、
前記インナーコンタクトは、前記凹部の内面に接触して前記プラグコンタクトに電気的に接続される第1接点部と、前記第1接点部とは前記嵌合軸を挟んだ反対側で且つ前記第1接点部よりも前記凹部の前記基端に近い位置における前記凹部の内面に接触する第2接点部と、前記嵌合軸に直交する方向に延び且つ前記フランジに対向する第3接点部と、前記第2接点部よりも前記凹部の前記基端に近い位置において前記第2接点部とは反対方向を向いて前記規制部に接触する被規制部を有し、
少なくとも一方の面に導体が露出しているシート状の接続対象物の一部が、前記嵌合軸に沿った方向において前記プラグコンタクトの前記フランジの裏面と前記インナーコンタクトの前記第3接点部との間に挟まれ、前記フランジの裏面が前記接続対象物の表面に接触し、前記第3接点部が前記接続対象物の裏面に接触することにより、前記導体が前記接続対象物の表面に露出する場合は、前記プラグコンタクトが直接前記導体に電気的に接続され、前記導体が前記接続対象物の裏面に露出する場合は、前記プラグコンタクトが前記インナーコンタクトを介して前記導体に電気的に接続されるコネクタ。
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【請求項2】
前記インナーコンタクトは、
前記凹部内を横断するように前記嵌合軸に沿う軸方向および前記嵌合軸に直交する直交方向の双方に沿って延びる平板部と、
前記直交方向における前記平板部の一端から前記嵌合軸に沿い且つ前記凹部の前記基端に向かって延びる第1伸長部と、
前記第1伸長部の先端から前記直交方向に延びる腕部と、
前記直交方向における前記平板部の他端から前記嵌合軸に沿い且つ前記凹部の前記基端に向かって延びる第2伸長部と
を有し、
前記第1接点部は、前記直交方向における前記平板部の前記一端に配置され、
前記第2接点部は、前記直交方向における前記平板部の前記他端に配置され、
前記第3接点部は、前記腕部の先端に配置され、
前記被規制部は、前記第1伸長部に対向する前記第2伸長部の側面上に配置されている請求項1に記載のコネクタ。
【請求項3】
前記インナーコンタクトは、前記平板部の前記一端から前記直交方向に突出し且つ先端に前記第1接点部が配置された引っ掛け部を有し、
前記プラグコンタクトは、前記凹部の内側に形成され且つ前記引っ掛け部を受け止める受け止め部を有する請求項2に記載のコネクタ。
【請求項4】
前記第3接点部は、弾性変位した状態で前記接続対象物の裏面に接触する請求項1に記載のコネクタ。
【請求項5】
前記ハウジングは、前記嵌合軸に沿って延び且つ前記プラグコンタクトの前記凹部内に挿入される突起を有し、
前記突起は、前記インナーコンタクトが収容されるインナーコンタクト収容溝を有し、
前記規制部は、前記インナーコンタクト収容溝の内部に配置されている請求項1~4のいずれか一項に記載のコネクタ。
【請求項6】
前記ハウジングは、前記突起が形成されたボトムインシュレータを有し、
前記規制部は、前記突起の前記インナーコンタクト収容溝の内部に形成されている請求項5に記載のコネクタ。
【請求項7】
前記インナーコンタクトは、前記平板部の表面から前記平板部の前記表面に直交する方向に突出形成された凸状の圧入部を有し、
前記インナーコンタクト収容溝は、前記インナーコンタクト収容溝の開口端部に配置された第1収容溝と、前記第1収容溝よりも前記インナーコンタクト収容溝の奥部に配置され且つ前記第1収容溝に連通する第2収容溝とを有し、
前記第1収容溝は、前記インナーコンタクトの前記圧入部が形成された部分を挿入可能な第1溝幅を有し、
前記第2収容溝は、前記圧入部が形成された部分における前記インナーコンタクトの厚さ寸法よりも狭い第2溝幅を有する請求項6に記載のコネクタ。
【請求項8】
前記ハウジングは、
凹状のボス収容部が形成されたボトムインシュレータと、
前記ボス収容部に収容され且つ前記突起が形成されたボス部材と
を有し、
前記ボトムインシュレータは、前記ボス収容部の底部から前記嵌合軸に沿って突出する凸部を有し、
前記ボス部材は、前記インナーコンタクト収容溝に連通し且つ前記凸部が収容される凸部収容孔を有し、
前記規制部は、前記凸部の側面により形成されている請求項5に記載のコネクタ。
【請求項9】
前記突起は、前記インナーコンタクト収容溝の底部に配置され且つ前記嵌合軸に沿った方向において前記インナーコンタクトに突き当たる突き当たり部を有する請求項8に記載のコネクタ。
【請求項10】
前記プラグコンタクトの前記筒状部が貫通し且つ前記フランジよりも小さいコンタクト用貫通孔が形成されたトップインシュレータを備える請求項1に記載のコネクタ。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
この発明は、コネクタに係り、特に、少なくとも一方の面に導体が露出しているシート状の接続対象物に接続されるコネクタに関する。
続きを表示(約 2,400 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、着用するだけで心拍数、体温等のユーザの生体情報を取得することができる、いわゆるスマート衣料が注目を浴びている。このスマート衣料は、計測箇所に配置された電極を備え、電極に計測機器としてのウエアラブルデバイスを電気的に接続することで、生体情報をウエアラブルデバイスに伝送することが可能となる。
電極とウエアラブルデバイスとの接続は、例えば、電極から引き出された導体に接続されるコネクタを用いることにより行うことができる。
【0003】
この種のコネクタとして、例えば、特許文献1に、図39に示されるようなコネクタが開示されている。コネクタは、フレキシブル基板1を間に挟んでフレキシブル基板1の両側に配置されたハウジング2およびベース部材3を有し、コンタクト4の筒状部4Aがハウジング2のコンタクト用貫通孔2Aに通され、コンタクト4のフランジ4Bがハウジング2とフレキシブル基板1の表面に露出する導体1Aとの間に挟まれる。
【0004】
この状態で、ベース部材3をハウジング2に向けて押し込むことで、図40に示されるように、ベース部材3の突起3Aが、フレキシブル基板1を間に挟んでコンタクト4の突起収容部4Cに挿入され、突起収容部4Cの内面が導体1Aに所定の接触力で接触し、これによりコンタクト4が導体1Aに電気的に接続される。
また、図39に示されるように、ベース部材3に突出形成されたハウジング固定用ポスト3Bをハウジング2のポスト収容部2Bに圧入することで、ハウジング2とベース部材3が、互いに固定される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2018-129244号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に開示されたコネクタにウエアラブルデバイスを嵌合することにより、導体からなる電極にウエアラブルデバイスを接続することができる。
しかしながら、導体1Aがフレキシブル基板1の裏面上に露出している場合には、特許文献1のコネクタでは、導体1Aをコンタクト4に電気的に接続することができないという問題がある。
【0007】
この発明は、このような従来の問題点を解消するためになされたもので、導体が接続対象物の表面および裏面のいずれに露出していても、コンタクトを接続対象物の導体に電気的に接続することができるコネクタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明に係るコネクタは、
嵌合軸に沿って延び且つ内側に凹部が形成された筒状部と、筒状部の基端から嵌合軸に直交する方向に延びるフランジとを有する導電性のプラグコンタクトと、
一部が凹部内に挿入された状態で支持される導電性のインナーコンタクトと、
プラグコンタクトを保持するハウジングと
を備え、
ハウジングは、プラグコンタクトの凹部内に配置され且つインナーコンタクトの回転を規制する規制部を有し、
インナーコンタクトは、凹部の内面に接触してプラグコンタクトに電気的に接続される第1接点部と、第1接点部とは嵌合軸を挟んだ反対側で且つ第1接点部よりも凹部の基端に近い位置における凹部の内面に接触する第2接点部と、嵌合軸に直交する方向に延び且つフランジに対向する第3接点部と、第2接点部よりも凹部の基端に近い位置において第2接点部とは反対方向を向いて規制部に接触する被規制部を有し、
少なくとも一方の面に導体が露出しているシート状の接続対象物の一部が、嵌合軸に沿った方向においてプラグコンタクトのフランジの裏面とインナーコンタクトの第3接点部との間に挟まれ、フランジの裏面が接続対象物の表面に接触し、第3接点部が接続対象物の裏面に接触することにより、導体が接続対象物の表面に露出する場合は、プラグコンタクトが直接導体に電気的に接続され、導体が接続対象物の裏面に露出する場合は、プラグコンタクトがインナーコンタクトを介して導体に電気的に接続されるものである。
【0009】
インナーコンタクトは、
凹部内を横断するように嵌合軸に沿う軸方向および嵌合軸に直交する直交方向の双方に沿って延びる平板部と、
直交方向における平板部の一端から嵌合軸に沿い且つ凹部の基端に向かって延びる第1伸長部と、
第1伸長部の先端から直交方向に延びる腕部と、
直交方向における平板部の他端から嵌合軸に沿い且つ凹部の基端に向かって延びる第2伸長部と
を有し、
第1接点部は、直交方向における平板部の一端に配置され、
第2接点部は、直交方向における平板部の他端に配置され、
第3接点部は、腕部の先端に配置され、
被規制部は、第1伸長部に対向する第2伸長部の側面上に配置されていることが好ましい。
【0010】
インナーコンタクトは、平板部の一端から直交方向に突出し且つ先端に第1接点部が配置された引っ掛け部を有し、プラグコンタクトは、凹部の内側に形成され且つ引っ掛け部を受け止める受け止め部を有することが好ましい。
また、第3接点部は、弾性変位した状態で接続対象物の裏面に接触することが好ましい。
さらに、ハウジングは、嵌合軸に沿って延び且つプラグコンタクトの凹部内に挿入される突起を有し、突起は、インナーコンタクトが収容されるインナーコンタクト収容溝を有し、規制部は、インナーコンタクト収容溝の内部に配置されていることが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)
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