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公開番号2025101543
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-07
出願番号2023218457
出願日2023-12-25
発明の名称鉛蓄電池
出願人古河電池株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類H01M 50/114 20210101AFI20250630BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】鉛蓄電池の車両搭載状態での振動による活物質の脱落を抑制する。
【解決手段】電槽1のセル室4を区画する隔壁13の両面に、電槽1の底面から立ち上がり、積層体30の配列方向と電槽1の上下方向とに垂直なY方向における複数の位置から突出し、積層体30の配列方向端面に接触する複数のリブ61~64が形成され、正極中間極柱310aの最も近くに配置された第一の近接リブ62aの上端は、正極ストラップ310の下面位置H2と同じかそれより高い位置にあり、負極中間極柱の最も近くに配置された第二の近接リブの上端は、負極ストラップ320の下面位置H2と同じかそれより高い位置にあり、Y方向において、第一の近接リブ62aと正極中間極柱310aとの距離および第二の近接リブと負極中間極柱との距離が1mm以上5mm以下である。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
隔壁により区画されて一方向に沿って配列された複数のセル室を有する電槽と、
前記複数のセル室にそれぞれ収納された複数の極板群と、
を備え、
前記極板群は、交互に配置された複数枚の正極板および負極板とセパレータとを備えた積層体を有し、
前記複数枚の正極板は、幅方向の所定位置から上方に延びる正極耳部を有し、
前記複数枚の負極板は、幅方向の前記正極耳部とは異なる位置から上方に延びる負極耳部を有し、
前記極板群は、複数枚の前記正極耳部を連結する正極ストラップと、複数枚の前記負極耳部を連結する負極ストラップを、さらに有し、
前記複数のセル室のうちの配列方向両端以外の前記セル室に収納された前記極板群は、前記正極ストラップの長手方向一端から立ち上がる正極中間極柱と、前記負極ストラップの長手方向他端から立ち上がる負極中間極柱と、を有し、
配列方向両端の前記セル室に配置された前記極板群の一方は、前記正極中間極柱と、前記負極ストラップから上方に延びる負極極柱を有し、他方は、前記負極中間極柱と、前記正極ストラップから上方に延びる正極極柱を有し、
隣り合う二つの前記セル室の一方に配置された前記正極中間極柱と他方に配置された前記負極中間極柱とが溶融接合されて形成された金属部を、前記隔壁に形成された貫通孔内に有し、
前記隔壁の両面に、前記電槽の底面から立ち上がり、前記配列方向と前記電槽の上下方向とに垂直な方向における複数の位置から突出し、前記積層体の前記配列方向端面に接触する複数のリブが形成され、
前記複数のリブのうち、前記正極中間極柱の最も近くに配置された第一の近接リブの上端は、前記正極ストラップの下面位置と同じかそれより高い位置にあり、前記負極中間極柱の最も近くに配置された第二の近接リブの上端は、前記負極ストラップの下面位置と同じかそれより高い位置にあり、
前記配列方向と前記電槽の上下方向とに垂直な方向において、前記第一の近接リブと前記正極中間極柱との距離および前記第二の近接リブと前記負極中間極柱との距離が1mm以上5mm以下である鉛蓄電池。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、鉛蓄電池に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
鉛蓄電池の従来例として、合成樹脂製の電槽の上面(開口面)が合成樹脂製の蓋で封止された構造のものがある。この構造の鉛蓄電池において、合成樹脂製の電槽は、隔壁により区画されて一方向に沿って配列された複数のセル室を有する。また、複数の極板群が一群ずつ各セル室に収納されている。
【0003】
極板群は、交互に配置された複数枚の正極板および負極板とセパレータを備えた積層体と、複数枚の正極板および負極板をそれぞれ幅方向の別の位置で連結する正極ストラップおよび負極ストラップと、を有し、隔壁を介して隣接する極板群が、隔壁に設けた貫通孔を介して接続されている。この接続は、通常、極板群が有する正負の各ストラップから立ち上がる中間極柱同士で、隔壁の貫通孔およびその周辺部を挟み、抵抗溶接することで行われている。
【0004】
近年、環境規制などの観点からハイブリッド車や電気自動車が多くなってきた。それに伴い、鉛蓄電池の役割も変わってきており、エンジン始動用途から車両システムの立ち上げや各種電装品への電力の供給が求められ、放電容量が重視されるようになってきた。放電容量の低下の一因として、車両搭載状態での振動による活物質の脱落が挙げられる。
【0005】
特許文献1には、車両搭載状態での振動に伴う鉛蓄電池の課題として、電槽の内壁面に最近接の電極板が露出した状態の場合、車両の振動の影響を受けやすく極柱または極板群同士の接続部分に破損が生じる恐れがあるとの記載がある。
【0006】
特許文献1に記載された鉛蓄電池では、電槽のセル室に、交互に配置された複数枚の正極板および負極板とセパレータを備えた積層体が収納され、正極および負極の各耳部同士が正極ストラップおよび負極ストラップで集合溶接されている。そして、上記課題を解決する手段として、セパレータのベース部の厚さや正極板とセパレータとの間にスペーサを設けることが記載されている。
【0007】
また、特許文献1に記載された鉛蓄電池は、電槽の隔壁の両面に、積層体を適切に加圧する機能を有するリブ(つまり、積層体のセル室配列方向端面に接触するリブ)を備えている。なお、特許文献1には、リブと正極ストラップおよび負極ストラップとの位置関係およびリブの上端位置に関する記載はない。
【0008】
特許文献2には、電槽の内壁に形成された高さ方向に延びるリブを備えた鉛蓄電池が記載されている。この鉛蓄電池において、電極群(積層体)を構成する電極の配列方向における最外電極の耳部と、一対の内壁のうちの当該耳部に近い方の内壁との間の位置に、リブを配置せず、リブの上端部を、高さ方向において最外電極の耳部の下端と同等の位置又はそれより下側に位置させることが記載されている。
【0009】
なお、特許文献2の[0044]には、「リブ146の上端部146aは、高さ方向Zにおいて、負極114の棚部134aの下端(電槽140の底面側の一端。以下同様)と同等の位置又はそれより下側に位置してよく、負極114の棚部134aの下端と同等の位置又はそれより上側に位置してよい。」と記載されているが、「リブ146の上端部146aが、負極114の棚部134aの下端と同等の位置より上側に位置した」構成では、特許文献2に記載された課題(短絡を抑制可能な鉛蓄電池を提供すること)が解決できない。
【0010】
特許文献2には、この課題に関して以下の記載がある。リブの上端部等に電極活物質が堆積すると、電極の配列方向における電極群の少なくとも一方の端部の最外電極の耳部に電極活物質が接触しやすい。また、リブの上端部等に電極活物質が堆積すると、電極の配列方向における電極群の少なくとも一方の端部の最外電極を含む複数の同極の電極のそれぞれの耳部に接続された導電部材に電極活物質が接触しやすい。例えば、電極群と導電部材との間に向かって電極活物質が伸びて耳部又は導電部材に接触しやすい。これにより、最外電極の耳部又は導電部材が、電極活物質を介して、異なる極性の部材に導通することで短絡が生じる。
(【0011】以降は省略されています)

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