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公開番号2024165908
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-28
出願番号2023082494
出願日2023-05-18
発明の名称大気開放弁
出願人リンナイ株式会社,リンナイ精機株式会社
代理人個人,個人
主分類F16K 31/126 20060101AFI20241121BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】給湯装置の水抜きに伴って大気開放弁が開弁した状態で、給湯通路の湯水の排出を促進する。
【解決手段】給湯装置から浴槽に湯水を導く給湯通路に接続された大気開放弁37の構造として、給湯通路との接続通路53が上方に向けて延設された開放室52と、給湯装置への給水の圧力が検圧通路18を介して導入される背圧室51とがダイヤフラム50で上下に仕切られている。開放室内に収容された弁体55は、上下動が可能にダイヤフラムで支持されていると共に、付勢部材56で背圧室側に向けて付勢されている。また、開放室の側面には排出通路58の一端が開口している。背圧室に導入された給水圧力で弁体が上方に移動して開放室の上面における接続通路の開口部を囲む弁座54に当接することで閉弁し、給水圧力の低下に伴い弁体が弁座から離間することで開弁する。そして、接続通路の内周面には、開放室側の端部を拡径することで段差Dが設けられている。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
給湯装置から浴槽に湯水を導く給湯通路に接続されて、前記給湯装置への給水の圧力を受けることで閉弁すると共に、該給水の圧力が低下すると開弁して前記給湯通路の湯水を排出する大気開放弁において、
前記給湯通路に接続される接続通路が上方に向けて延設された開放室と、
前記開放室の下方にダイヤフラムで仕切られて設けられ、前記給水の圧力が検圧通路を介して導入される背圧室と、
前記開放室内に収容され、上下動が可能に前記ダイヤフラムで支持された弁体と、
前記弁体を前記背圧室側に向けて付勢する付勢部材と、
前記開放室の側面に一端が開口し、他端が大気に開放された排出通路と
を備え、
前記背圧室に導入された前記給水の圧力で前記ダイヤフラムが前記開放室側に押し込まれると、前記開放室の上面における前記接続通路の開口部を囲む弁座に、前記弁体が前記付勢部材の付勢力に抗して当接することで閉弁すると共に、前記給水の圧力の低下に伴い、前記付勢部材の付勢力で前記弁体が前記弁座から離間することで開弁し、
前記接続通路の内周面には、前記開放室側の端部を拡径することで段差が設けられている
ことを特徴とする大気開放弁。
続きを表示(約 750 文字)【請求項2】
請求項1に記載の大気開放弁において、
前記弁体には、前記弁座に当接する環状の当接部よりも内側に、複数のガイド片が上方に向かって立設されていると共に、
前記弁体の前記当接部が前記弁座から離間した開弁状態で、前記複数のガイド片の先端側は、前記接続通路における前記段差の前記給湯通路側である細径部の内側に挿入されており、
前記複数のガイド片が、前記細径部の内周面に沿って摺動することにより、前記弁体の上下動を案内する
ことを特徴とする大気開放弁。
【請求項3】
請求項1に記載の大気開放弁において、
前記弁体は、前記弁座に当接する環状の当接部よりも内側に、該当接部よりも上方に突出して設けられた凸部を有し、
前記凸部の外径は、前記接続通路における前記段差の前記給湯通路側である細径部の内径よりも大きくなっており、
前記弁体の前記当接部が前記弁座に当接した閉弁状態で、前記凸部は、前記接続通路における前記段差の前記開放室側である太径部の内側空間に収容されている
ことを特徴とする大気開放弁。
【請求項4】
請求項1ないし請求項3の何れか一項に記載の大気開放弁において、
前記弁体は、前記弁座に当接する環状の当接部を有する当接台と、前記ダイヤフラムに貼付される貼付板とが、該当接台および該貼付板よりも小径な支柱を介して連結されており、該当接台と該貼付板との間に該支柱の全周にわたって環状空間を有し、
前記弁体の前記当接部が前記弁座から離間した開弁状態で、前記開放室の側面に開口した前記排出通路の一端と、前記弁体の前記環状空間とが面している
ことを特徴とする大気開放弁。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、給湯装置から浴槽に湯水を導く給湯通路に接続されて、給湯装置への給水の圧力を受けることで閉弁すると共に、給水の圧力が低下すると開弁して給湯通路の湯水を排出する大気開放弁に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
給湯装置から浴槽に湯水を導く給湯通路に大気開放弁を接続しておくことにより、断水時などに浴槽からの湯水の逆流を防止することが提案されている(例えば、特許文献1)。大気開放弁は、可撓性のダイヤフラムによって上方の開放室と下方の背圧室とに仕切られた構造が一般的であり、開放室から上方に向けて延設された接続通路が給湯通路に接続されると共に、給湯装置への給水の圧力が検圧通路を介して背圧室に導入されるようになっている。また、開放室内に収容された弁体は、上下動が可能にダイヤフラムで支持されていると共に、付勢部材によって背圧室側に向けて付勢されている。さらに、開放室の側面には排出通路の一端が開口しており、排出通路の他端は大気に開放されている。
【0003】
このような大気開放弁は、給湯装置に正常に給水されていれば、背圧室に導入された給水の圧力でダイヤフラムが開放室側に押し込まれ、開放室の上面における接続通路の開口部を囲む弁座に、弁体が付勢部材の付勢力に抗して当接することで閉弁している。一方、断水などで給水の圧力が低下すると、付勢部材の付勢力で弁体が弁座から離間して大気開放弁が開弁し、給湯通路の湯水が排出されることにより、浴槽から給湯装置に湯水が逆流するのを防ぐことができる。また、断水時だけでなく、給湯装置の水抜きに伴って大気開放弁が開弁し、給湯通路の湯水が排出されると共に流入する空気に置換されることで、冬季の凍結膨張による破損を防止することが可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2009-270698号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、従来の大気開放弁では、給湯装置の水抜きに伴って開弁しても、給湯通路の湯水が排出されないことがあるという問題があった。これは、大気開放弁の小型化に伴い、弁体が弁座から離間して開弁しても十分な開度を確保できないと、表面張力によって支えられて湯水の排出が妨げられることに起因しており、特に、温度が下がるほど表面張力が大きくなることから、冬季に湯水が排出されない不具合が起こり易くなる。
【0006】
この発明は従来の技術における上述した課題に対応してなされたものであり、給湯装置の水抜きに伴って大気開放弁が開弁した状態で、給湯通路の湯水の排出を促進することが可能な技術の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決するために、本発明の大気開放弁は次の構成を採用した。すなわち、
給湯装置から浴槽に湯水を導く給湯通路に接続されて、前記給湯装置への給水の圧力を受けることで閉弁すると共に、該給水の圧力が低下すると開弁して前記給湯通路の湯水を排出する大気開放弁において、
前記給湯通路に接続される接続通路が上方に向けて延設された開放室と、
前記開放室の下方にダイヤフラムで仕切られて設けられ、前記給水の圧力が検圧通路を介して導入される背圧室と、
前記開放室内に収容され、上下動が可能に前記ダイヤフラムで支持された弁体と、
前記弁体を前記背圧室側に向けて付勢する付勢部材と、
前記開放室の側面に一端が開口し、他端が大気に開放された排出通路と
を備え、
前記背圧室に導入された前記給水の圧力で前記ダイヤフラムが前記開放室側に押し込まれると、前記開放室の上面における前記接続通路の開口部を囲む弁座に、前記弁体が前記付勢部材の付勢力に抗して当接することで閉弁すると共に、前記給水の圧力の低下に伴い、前記付勢部材の付勢力で前記弁体が前記弁座から離間することで開弁し、
前記接続通路の内周面には、前記開放室側の端部を拡径することで段差が設けられている
ことを特徴とする。
【0008】
このような本発明の大気開放弁では、接続通路における開放室側の端部を拡径して内周面に段差を設けておくことにより、弁座から弁体の当接部が離間した開弁状態で、弁体との間隔を確保し、弁座と弁体の当接部との間隔よりも狭い狭窄部分を除去することが可能である。その結果、大気開放弁が開弁した状態で、接続通路における開放室側の端部で湯水に表面張力が働きに難くなり、給湯通路の湯水の排出を促すことが可能となる。
【0009】
上述した本発明の大気開放弁では、次のようにしてもよい。まず、弁体には、弁座に当接する環状の当接部よりも内側に、複数のガイド片が上方に向かって立設されていると共に、弁体の当接部が弁座から離間した開弁状態で、複数のガイド片の先端側は、接続通路における段差の給湯通路側である細径部の内側に挿入されている。そして、複数のガイド片が、細径部の内周面に沿って摺動することにより、弁体の上下動を案内する。
【0010】
このような構成の大気開放弁では、接続通路の内径を全体的に拡げるのではなく、段差を設けることにより、段差の給湯通路側(上側)である細径部では、ガイド片の摺動面として弁体の上下動を案内する機能を残しながら、段差の開放室側(下側)である太径部では、開弁時の弁体との間隔を確保して、湯水の排出を促すことができる。
(【0011】以降は省略されています)

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