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公開番号2024165611
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-28
出願番号2023081947
出願日2023-05-18
発明の名称ケーブル防護具及びケーブル防護方法
出願人株式会社レールテック,株式会社ミツテック
代理人個人
主分類B61L 23/14 20060101AFI20241121BHJP(鉄道)
要約【課題】短時間で施工でき、ケーブルを防護するケーブル防護具を提供する。
【解決手段】ケーブル防護具1は、ケーブルカバー3と、アンカーボルト4とを備える。ケーブルカバー3は、まくらぎ5の側面51との間にケーブル2を収容する収容空間Sを形成する。アンカーボルト4は、ケーブルカバー3をまくらぎ5に取り付ける。ケーブルカバー3は、まくらぎ5の上面52に取り付けられる天板31と、その天板31におけるまくらぎ幅方向の端部から下方に延びる側板32とを有する。天板31は、アンカーボルト4が挿通される貫通孔34を有する。アンカーボルト4は、まくらぎ5に穿孔された下穴53に挿入された部分の径が拡張されてまくらぎ5に固定される金属系アンカーである。天板31がまくらぎ5の上面52に取り付けられたとき、側板32の下端とまくらぎ5の側面51との隙間寸法Gは、ケーブル2の直径Dよりも小さい。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
バラスト軌道を横断するケーブルを防護するためのケーブル防護具であって、
まくらぎの側面との間にケーブルを収容する収容空間を形成するケーブルカバーと、
前記ケーブルカバーをまくらぎに取り付けるアンカーボルトとを備え、
前記ケーブルカバーは、まくらぎの上面に取り付けられる天板と、その天板におけるまくらぎ幅方向の端部から下方に延びる側板とを有し、
前記天板は、前記アンカーボルトが挿通される貫通孔を有し、
前記アンカーボルトは、まくらぎに穿孔された下穴に挿入された部分の径が拡張されてまくらぎに固定される金属系アンカーであり、
前記天板がまくらぎの上面に取り付けられたとき、前記側板の下端とまくらぎの側面との隙間寸法は、前記ケーブルの直径よりも小さいことを特徴とするケーブル防護具。
続きを表示(約 870 文字)【請求項2】
前記天板がまくらぎの上面に取り付けられたとき、前記側板の下端とまくらぎの側面との隙間寸法は、前記ケーブルの半径よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載のケーブル防護具。
【請求項3】
前記収容空間を2つ有し、
前記各収容空間に2本の前記ケーブルを収容可能であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のケーブル防護具。
【請求項4】
前記天板の下面とまくらぎの上面との間に絶縁制振層を有し、
前記絶縁制振層は、電気絶縁性及び粘弾性を有する材料から成ることを特徴とする請求項1に記載のケーブル防護具。
【請求項5】
前記天板の下面とまくらぎの上面との間に接着剤によって形成される接着層を有することを特徴とする請求項1に記載のケーブル防護具。
【請求項6】
請求項1に記載のケーブル防護具を用いるケーブル防護方法であって、
既設のまくらぎの上面に下穴を穿孔する工程と、
前記ケーブルカバーの内側にケーブルを入れて、そのケーブルカバーをまくらぎに被せる工程と、
前記アンカーボルトを前記貫通孔に挿通して前記下穴に挿入する工程と、
前記アンカーボルトをまくらぎに固定して、前記天板をまくらぎの上面に取り付ける工程とを有することを特徴とするケーブル防護方法。
【請求項7】
請求項2に記載のケーブル防護具を用いるケーブル防護方法であって、
既設のまくらぎの上面に下穴を穿孔する工程と、
前記ケーブルカバーをまくらぎに被せて、そのケーブルカバーをまくらぎ幅方向の一方に偏らせる工程と、
一方の前記側板の下端とまくらぎの側面との隙間から前記収容空間にケーブルを入れる工程と、
前記アンカーボルトを前記貫通孔に挿通して前記下穴に挿入する工程と、
前記アンカーボルトをまくらぎに固定して、前記天板をまくらぎの上面に取り付ける工程とを有することを特徴とするケーブル防護方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、バラスト軌道を横断しているケーブルを線路保守用機械、特にマルチプルタイタンパから防護するためのケーブル防護具、及びそれを用いるケーブル防護方法に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
バラスト軌道の保守において、マルチプルタイタンパが用いられる。マルチプルタイタンパは、そのタンピングツールで軌道の道床バラストを連続的につき固める大型機械である。軌道には、信号保安装置等のケーブルが横断している箇所がある。そのような箇所でマルチプルタイタンパを用いると、ケーブルを切断するおそれがある。マルチプルタイタンパを用いることができない箇所では、作業員がハンドタイタンパ等でつき固めを行っており、作業負担が大きい。また、マルチプルタイタンパ以外の線路保守用機械がケーブルを損傷するリスクもゼロではない。
【0003】
ケーブルを防護するものとして、カバー付きの防護専用まくらぎがあるが、既設のまくらぎを防護専用まくらぎに交換する作業は多大の労力と時間とを要する。
【0004】
ATS地上子の設置においてATS地上子に接続されるケーブルをまくらぎ側面に沿って保持するケーブルカバーが知られている(特許文献1参照)。このケーブルカバーは、まくらぎにATS地上子のケーブルを新たに取り付けるために用いられる。ケーブルカバーをまくらぎに取り付ける際、まくらぎに穿設した穴の中にインサートが接着され、そのインサートにボルトが螺合されるか、接着系アンカー(「ケミカルアンカー」(登録商標))が用いられる(特許文献1の段落[0031]参照)。接着剤や接着系アンカーの硬化時間が必要であるので、このケーブルカバーは施工に長時間を要する。信号保安装置であるATSの新設は長い間合を確保して行われるので、その長い間合の中でケーブルカバーをまくらぎに取り付けることができる。しかし、このようなケーブルカバーは、通常の短い列車間合では既設のまくらぎに取り付けることができないので、軌道を横断している既設のケーブルの防護に利用することは困難である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2007-38837号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記問題を解決するものであり、既設のまくらぎに短時間で施工でき、ケーブルを防護するケーブル防護具及びケーブル防護方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のケーブル防護具は、バラスト軌道を横断するケーブルを防護するためのものであって、まくらぎの側面との間にケーブルを収容する収容空間を形成するケーブルカバーと、前記ケーブルカバーをまくらぎに取り付けるアンカーボルトとを備え、前記ケーブルカバーは、まくらぎの上面に取り付けられる天板と、その天板におけるまくらぎ幅方向の端部から下方に延びる側板とを有し、前記天板は、前記アンカーボルトが挿通される貫通孔を有し、前記アンカーボルトは、まくらぎに穿孔された下穴に挿入された部分の径が拡張されてまくらぎに固定される金属系アンカーであり、前記天板がまくらぎの上面に取り付けられたとき、前記側板の下端とまくらぎの側面との隙間寸法は、前記ケーブルの直径よりも小さいことを特徴とする。
【0008】
このケーブル防護具において、前記天板がまくらぎの上面に取り付けられたとき、前記側板の下端とまくらぎの側面との隙間寸法は、前記ケーブルの半径よりも大きいことが好ましい。
【0009】
このケーブル防護具において、前記収容空間を2つ有し、前記各収容空間に2本の前記ケーブルを収容可能であることが好ましい。
【0010】
このケーブル防護具において、前記天板の下面とまくらぎの上面との間に絶縁制振層を有し、前記絶縁制振層は、電気絶縁性及び粘弾性を有する材料から成ることが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

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