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公開番号2024153554
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-29
出願番号2024038603
出願日2024-03-13
発明の名称オリーブ果実緑色保持加工装置及び方法
出願人個人
代理人弁理士法人ユニアス国際特許事務所
主分類A23L 19/00 20160101AFI20241022BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約【課題】オリーブ果実緑色保持加工装置を提供する。
【解決手段】緑色保持加工装置は、円筒状本体10と、搬送オーガ20と、搬送モータ1と、伸縮機構2と、送水ポンプ3とを備える。円筒状本体の内部は、上部円筒キャビティ11及び下部円筒キャビティ12に分かれている。上部円筒キャビティの円筒壁には、複数のノズル孔14が設置されている。送水ポンプは、給水パイプライン3aによりノズル孔に連通する。下部円筒キャビティ内には、上下にスライドすることが可能な第一のピストン板31が設置されている。伸縮機構の伸縮端は、第一のピストン板に接続し、第一のピストン板が上下に移動するように駆動する。下部円筒キャビティの側壁には、アルカリ液投入口12a及び酸性液投入口12bが設置されている。下部円筒キャビティの底部には、酸性液排出口12d、アルカリ液排出口12c及び浄水排出口12eが設置されている。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
円筒状本体と、搬送オーガと、搬送モータと、伸縮機構と、送水ポンプとを備え、
前記円筒状本体は、垂直に設置され、前記円筒状本体の内部は、上部円筒キャビティ及び下部円筒キャビティに分かれており、
前記上部円筒キャビティ内には、前記搬送オーガが設置され、前記上部円筒キャビティの側壁の頂部には、材料出入口が設置されており、
前記搬送モータの動力伝達軸は、前記搬送オーガに接続され、前記搬送オーガが回転するように駆動するために用いられ、
前記上部円筒キャビティの円筒壁には、複数のノズル孔が設置されており、送水ポンプは、給水パイプラインにより前記ノズル孔に連通し、ノズル孔により浄水を前記上部円筒キャビティ内にスプレーし、搬送オーガ上の材料を洗浄するために用いられ、
前記下部円筒キャビティ内には、上下にスライドすることが可能な第一のピストン板が設置されており、
前記伸縮機構の伸縮端は、前記第一のピストン板に接続し、前記第一のピストン板が上下に移動するように駆動するために用いられ、前記第一のピストン板には、上下に連通する複数の第一の水通過孔が設けられており、
前記下部円筒キャビティの側壁には、前記下部円筒キャビティ内にアルカリ液及び酸性液をそれぞれ投入するために用いられるアルカリ液投入口及び酸性液投入口が設置されており、
前記下部円筒キャビティの底部には、アルカリ液、酸性液及び浄水をそれぞれ排出するために用いられる酸性液排出口、アルカリ液排出口及び浄水排出口が設置されていることを特徴とするオリーブ果実緑色保持加工装置。
続きを表示(約 2,000 文字)【請求項2】
前記搬送モータは、前記円筒状本体の頂部に設置され、前記伸縮機構は、前記円筒状本体の底部に設置されており、
前記搬送オーガは、中心軸本体及び螺旋羽根を備え、螺旋羽根の外径の大きさは、円筒状本体の内壁径とマッチングし、前記螺旋羽根には、複数の透水孔が設けられ、透水孔の直径は、オリーブオイルの粒径より小さく、オリーブ果実が螺旋羽根と色保護円筒の内壁との間の隙間、透水孔から落下することを回避することを特徴とする請求項1に記載のオリーブ果実緑色保持加工装置。
【請求項3】
前記上部円筒キャビティの側壁の外側には、環状中間層キャビティが設置されており、
前記ノズル孔の入口は、前記環状中間層キャビティ内に設置されており、前記給水パイプラインは、環状中間層キャビティによりノズル孔に連通していることを特徴とする請求項1に記載のオリーブ果実緑色保持加工装置。
【請求項4】
前記下部円筒キャビティ内及び前記第一のピストン板の上方は、第二のピストン板が上下にスライド可能に設置され、第二のピストン板には、第二の水通過孔が設けられ、第一の水通過孔及び第二の水通過孔が完全にずれ、前記第一のピストン板と第二のピストン板は、上下が密着することにより、水が通過しない仕切り板グループを形成し、
伸縮機構の伸縮端が伸び出ることで、仕切り板グループが上部円筒キャビティと下部円筒キャビティの中間領域に置かれ、上部円筒キャビティは、オリーブ果実を浸すための貯水キャビティ室を形成することを特徴とする請求項1に記載のオリーブ果実緑色保持加工装置。
【請求項5】
前記第一の水通過孔と前記第二の水通過孔は、それぞれ異なる同心円上に設置されていることにより、第一の水通過孔と第二の水通過孔が水平投影面上で重なることで前記仕切り板グループの水漏れを招くことを回避することができることを特徴とする請求項4に記載のオリーブ果実緑色保持加工装置。
【請求項6】
前記上部円筒キャビティの側壁と前記第二のピストン板との間には、第二のピストン板が周方向に沿って回転することを防止するために用いられる軸方向ガイド構造が設置されていることを特徴とする請求項4に記載のオリーブ果実緑色保持加工装置。
【請求項7】
前記第一のピストン板の頂面には、第一のネジ部が設置され、前記第二のピストン板の底部には、前記第一のネジ部と螺合する第二のネジ部が設置されており、
前記第一のピストン板を前記第二のピストン板に対して強制的に順方向に回転させることにより、第一のピストン板と前記第二のピストン板は、第一のネジ部及び第二のネジ部によりしっかりと密着し、固定接続され、前記第一のピストン板を前記第二のピストン板に対して強制的に逆方向に回転させることにより、第一のネジ部が第二のネジ部に対して逆方向に回転し、第一のピストン板と前記第二のピストン板が離れることを特徴とする請求項4に記載のオリーブ果実緑色保持加工装置。
【請求項8】
前記伸縮機構と前記第一のピストン板は、前記円筒状本体と相対的に回転可能に設置され、回転機構を更に備え、回転機構は、前記伸縮機構に接続され、前記伸縮機構と前記第一のピストン板が回転するように駆動するために用いられることを特徴とする請求項1に記載のオリーブ果実緑色保持加工装置。
【請求項9】
前記伸縮機構の本体は、前記円筒状本体の底板上に回転可能に設置され、伸縮機構の伸縮ロッドは、円筒状本体の底板上の通過孔を貫通して前記第一のピストン板に固定接続され、前記回転機構は、ステッピングモータを備え、ステッピングモータは、歯車伝動対により伸縮機構本体に接続されていることを特徴とする請求項8に記載のオリーブ果実緑色保持加工装置。
【請求項10】
色保護剤パイプラインを更に備え、色保護剤パイプラインの一端は、前記環状中間層キャビティに接続され、色保護剤パイプラインの他端は、色保護剤供給源に接続され、色保護剤パイプライン上には、色保護剤を環状中間層キャビティ及びノズル孔により前記上部円筒キャビティ内に注入し、搬送オーガ上のオリーブ果実に対して色保護処理を行うために用いられる色保護剤ポンプ本体が設置されており、
及び/又は、蒸気パイプラインを更に備え、蒸気パイプラインの一端は、前記環状中間層キャビティに接続され、蒸気パイプラインの他端は、蒸気源に接続され、蒸気パイプラインには、蒸気を環状中間層キャビティ及びノズル孔により前記上部円筒キャビティ内に注入し、搬送オーガ上のオリーブ果実に対して熱処理を実施して変色を防ぐために用いられる蒸気ポンプ本体が設置されていることを特徴とする請求項3に記載のオリーブ果実緑色保持加工装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、大量に収穫された果物の加工処理技術分野に関し、特に、オリーブ果実緑色保持加工装置及び方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
オリーブ(Olea europaea)は、世界において重要な油料作物及び食用作物であり、オリーブ果実には、不飽和脂肪酸が豊富に含まれるほか、バニリン酸、カフェ酸、p-クマリン酸、アラビン酸、マスリン酸、ヒドロキシチロソール、ルテオリン、アピゲニン、ケルセチン、チロソール等のような機能性成分も豊富に含まれている。オリーブは、抗酸化作用、抗菌作用、抗炎症作用、抗腫瘍作用、抗がん作用等の効果があるので、常時に摂取することは、亜健康の人に有益である。
【0003】
現在、国内に導入されたオリーブは、主にオリーブオイルの生産に用いられているが、産業チェーンの拡張性が高くない。国内市場におけるオリーブ類食品が単一であり、オリーブ製品開発に関する技術が依然として実験室での研究開発段階に留まり、実際の生産に移すことができない。食用オリーブは、オリーブ果実の缶詰を加工するためによく用いられているが、オリーブ果実に苦グルコシド及びタンニン物質が含まれているため、オリーブ果実の缶詰は、加工工程全体において果実の色を維持することがボトルネック問題であり、アルカリ液の濃度を適切にコントロールできないと、黒くなったり皮が剥がれやすくなったりし、脱アルカリ工程での脱アルカリが不完全だと、缶詰の液が白濁したり、色が濃すぎたりし、品質が悪すぎる。
【0004】
また、従来のオリーブ果実の脱苦味及び脱アルカリの方法は、効率が比較的悪い。係る工程が多く、工程のつなぎに長時間を要するので、オリーブ果実が長時間空気に曝されやすく、酸化による色艶や品質の低下を容易に招いてしまう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、従来技術における少なくとも1つの上述した技術課題を解決するために、オリーブ果実緑色保持加工装置及び方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した技術課題を解決するために、本発明によるオリーブ果実緑色保持加工方法は、S10、S20、S30、S40及びS50のステップを備える。S10においては、摘み取ったオリーブ果実を浄水で洗い、表面の汚れを取り除くための一回目のクリーニングを行う。S20においては、設定された濃度の水酸化ナトリウムアルカリ液を用いてオリーブ果実を、設定された時間で浸漬するオリーブ果実の脱オレウロペインを行う。S30においては、オリーブ果実の表面のアルカリ液を浄水で洗うための二回目のクリーニングを行う。S40においては、有機酸クエン酸水溶液を用いてオリーブ果実を浸漬し、オリーブ果実に対して脱アルカリ処理をするための脱アルカリを行う。S50においては、色保護剤を用いてオリーブ果実に対して色保護をするための色保護鮮度保持処理を行う。
【0007】
また、前記色保護剤は、0.005%クロロフィル銅ナトリウム塩、0.02%カロチン粉末、0.03%ルテイン粉末及び0.5%Lアスコルビン酸カルシウムを含む。
【0008】
また、ステップS50においては、色保護剤を用いてオリーブ果実を2~10時間で浸漬する。
【0009】
本願の色保護方法は、脱苦味及び脱アルカリの後のオリーブ果実を明るい黄緑色に保つことができ、従来の緑色保護剤方法におけるクロロフィル構造中のマグネシウム原子の代わり、銅、亜鉛、マグネシウム等の低試薬剤を用いる。緑色保護検出における銅の残留物は、0.5ppmであり、国の衛生基準要件(10ppm以下)よりも遥かに低く、オリーブ果実の缶詰においては、非常に衛生で且つ安全な方法である。本願においては、当該色保護剤の組み合わせを用いて浸漬し、後続する硬化及び脆性の保持工程が減り、硬化剤の添加が減り、得られたオリーブの缶詰が高温殺菌を経ても、柔らかくなったり、噛み応えがなくなったりしない。
【0010】
また、前記有機酸クエン酸水溶液の濃度は、0.3%~0.5%である。
(【0011】以降は省略されています)

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