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公開番号
2024118305
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-08-30
出願番号
2023024661
出願日
2023-02-20
発明の名称
香味改善剤
出願人
長谷川香料株式会社
代理人
主分類
A23L
27/00 20160101AFI20240823BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約
【課題】香味改善剤を提供する。
【解決手段】2-フェニルベンズアルデヒド、3-フェニルベンズアルデヒドおよび4-フェニルベンズアルデヒドからなる群から選択される1種または2種以上の化合物からなる香味改善剤を提供し、当該香味改善剤は、香料組成物用香味改善剤、飲食品用香味改善剤、飲食品用コク感改善剤、または果汁感改善剤であってよく、さらに、2-フェニルベンズアルデヒド、3-フェニルベンズアルデヒドおよび4-フェニルベンズアルデヒドからなる群から選択される1種または2種以上の化合物を、消費財に添加する工程を含む、消費財の香味改善方法が提供される。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
2-フェニルベンズアルデヒド、3-フェニルベンズアルデヒドおよび4-フェニルベンズアルデヒドからなる群から選択される1種または2種以上の化合物からなる、香味改善剤(ただし、2-フェニルベンズアルデヒドからなる場合はビーフ香味改善剤、ポーク香味改善剤およびチキン香味改善剤を除く)。
続きを表示(約 650 文字)
【請求項2】
前記香味改善剤が、香料組成物用香味改善剤、飲食品用香味改善剤、飲食品用コク感改善剤、または果汁感改善剤である、請求項1に記載の香味改善剤。
【請求項3】
2-フェニルベンズアルデヒド、3-フェニルベンズアルデヒドおよび4-フェニルベンズアルデヒドからなる群から選択される1種または2種以上の化合物を有効成分として含有する、消費財添加用組成物(ただし、2-フェニルベンズアルデヒドのみを有効成分として含有する、ビーフ香味を改善するための消費財添加用組成物、ポーク香味を改善するための消費財添加用組成物およびチキン香味を改善するための消費財添加用組成物は除く。)。
【請求項4】
前記消費財添加用組成物が、香料組成物、飲食品用香味改善組成物、飲食品用コク感改善組成物、または果汁感改善組成物である、請求項3に記載の消費財添加用組成物。
【請求項5】
2-フェニルベンズアルデヒド、3-フェニルベンズアルデヒドおよび4-フェニルベンズアルデヒドからなる群から選択される1種または2種以上の化合物を、消費財に添加する工程を含む、消費財の香味改善方法。
【請求項6】
請求項5に記載の消費財の香味改善方法において、前記消費財が飲食品であって、前記工程では、前記飲食品の全質量を基準として、前記化合物の合計濃度が100ppt~100ppmの範囲となるように前記化合物を添加し、前記飲食品の香味を改善する、消費財の香味改善方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、香味改善剤、消費財添加用組成物、および消費財の香味改善方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
昨今、飲食品や香粧品における消費者の要求は高度化および多様化しているが、特に、香りに注目が集まっており、香りの特性が製品の訴求力に重要な要素となっている。例えば、配合によって、香りや味を改善することや、香りや味に持続性、天然感、コク感などを付与または増強できる香料化合物への要求が高まっている。
【0003】
これまで、香りや風味を改善可能な様々な組成物が提案されているが、例えば、ベンゼン環を2個有する化合物としては、本出願人は、2-フェニルエチルシンナメートと2-ヒドロキシ-3-メチルペンタン酸とを有効成分とする飲食品用香料組成物(特許文献1)を提案した。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平8-228713号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の技術も十分有用といえるが、多様化している消費財の香味を改善する要望に対応すべく、消費者製品によりよい香味を付与して既存製品の香味との差別化を可能とする、香味改善効果の高い新たな香味改善剤の開発が期待されている。
【0006】
以上より、本発明の課題は、新規な香味改善剤、消費財添加用組成物、および消費財の香味改善方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を行った結果、2-フェニルベンズアルデヒド、3-フェニルベンズアルデヒドおよび4-フェニルベンズアルデヒドが幅広い香味において優れた香味改善効果を奏することを見出し、本願に係る発明を完成するに至った。
【0008】
かくして、本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次の通りである。
[1] 2-フェニルベンズアルデヒド、3-フェニルベンズアルデヒドおよび4-フェニルベンズアルデヒドからなる群から選択される1種または2種以上の化合物からなる、香味改善剤(ただし、2-フェニルベンズアルデヒドからなる場合はビーフ香味改善剤、ポーク香味改善剤およびチキン香味改善剤を除く)。
[2] 前記香味改善剤が、香料組成物用香味改善剤、飲食品用香味改善剤、飲食品用コク感改善剤、または果汁感改善剤である、[1]に記載の香味改善剤。
[3] 2-フェニルベンズアルデヒド、3-フェニルベンズアルデヒドおよび4-フェニルベンズアルデヒドからなる群から選択される1種または2種以上の化合物を有効成分として含有する、消費財添加用組成物(ただし、2-フェニルベンズアルデヒドのみを有効成分として含有する、ビーフ香味を改善するための消費財添加用組成物、ポーク香味を改善するための消費財添加用組成物およびチキン香味を改善するための消費財添加用組成物は除く。)。
[4] 前記消費財添加用組成物が、香料組成物、飲食品用香味改善組成物、飲食品用コク感改善組成物、または果汁感改善組成物である、[3]に記載の消費財添加用組成物。
[5] 2-フェニルベンズアルデヒド、3-フェニルベンズアルデヒドおよび4-フェニルベンズアルデヒドからなる群から選択される1種または2種以上の化合物を、消費財に添加する工程を含む、消費財の香味改善方法。
[6] [5]に記載の消費財の香味改善方法において、前記消費財が飲食品であって、前記工程では、前記飲食品の全質量を基準として、前記化合物の合計濃度が100ppt~100ppmの範囲となるように前記化合物を添加し、前記飲食品の香味を改善する、消費財の香味改善方法。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、新規な香味改善剤、消費財添加用組成物、および消費財の香味改善方法を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の一実施の形態について、詳細に説明する。本明細書において、「~」は下限値および上限値を含む範囲を意味し、「濃度(ppm、ppb、ppt)」、「%」は特に断りのない限りそれぞれ「質量濃度」、「質量パーセント濃度」を表すものとする。また、本明細書において、「香味」とは、香気(香り)によって変化し得る1種または複数種の感覚、代表的には嗅覚および/または味覚を含む感覚を意味する。本明細書において、用語「香味改善(香味を改善する)」には、香味を付与する(新たに加える)、および/または、香味を増強することを含み、香味を付与乃至増強した結果、香味が改善されることを意味する。また、本明細書において、飲食品の香味を風味と呼ぶこともある。また、本明細書において、「消費財の香味改善」には、上記「香味」の定義の通り、嗅覚および味覚に寄与する「飲食品等の香味改善」と、嗅覚に寄与するが味覚に寄与しない「香粧品等の香気改善」との両方が含まれる。また、本明細書において、「添加」とは、ある対象に噴霧、滴下などによって単に加えること、およびある対象と混ぜ合わせることの、少なくとも1つを含む。
(【0011】以降は省略されています)
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