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公開番号2024128304
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-24
出願番号2023037224
出願日2023-03-10
発明の名称加工食品
出願人不二製油株式会社
代理人
主分類A23L 5/00 20160101AFI20240913BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約【課題】本発明は、加工食品の製造において、作業性が良く、風味も良く、加熱調理工程で生じるドリップ等の流出を抑制することで歩留まり低下を改善することができる加工食品を提供することを課題とする。
【解決手段】原料にパーム系油脂を含むエステル交換油脂を含有し、特定の固体脂含量(SFC)を有する食用油脂を加工食品に配合することで、加工食品製造時の作業性が良く、加工食品の歩留まりを抑制することができることを見出した。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
以下(A)~(C)を全て満たす食用油脂を配合した、加工食品。
(A)少なくとも1種以上のパーム系油脂を原料に含む、エステル交換油脂を含有する。
(B)10℃での固体脂含量(SFC)/30℃でのSFC比率が0.2~15である。
(C)30℃でのSFCが1~30%である。
続きを表示(約 730 文字)【請求項2】
該食用油脂がさらに(D)を満たす、請求項1に記載の加工食品。
(D)10℃でのSFCが10~60%である。
【請求項3】
前記(B)が下記である、請求項1又は2に記載の加工食品。
(B)の10℃でのSFC/30℃でのSFC比率が1.2~10である。
【請求項4】
前記(A)が下記である、請求項1又は2に記載の加工食品。
(A)ヨウ素価が44以上のパーム系油脂を原料に含む、エステル交換油脂を含有する。
【請求項5】
前記(A)が下記である、請求項3に記載の加工食品。
(A)ヨウ素価が44以上のパーム系油脂を原料に含む、エステル交換油脂を含有する。
【請求項6】
以下(A)~(C)を満たす全て食用油脂を、植物性蛋白質素材を含む加工食品の生地に練り込み、成型する工程と、成型物を加熱調理する工程を含む、加工食品の製造方法。
(A)少なくとも1種以上のパーム系油脂を原料に含む、エステル交換油脂を含有する。
(B)10℃でのSFC/30℃でのSFC比率が0.2~15である。
(C)30℃でのSFCが1~30%である。
【請求項7】
植物性蛋白質素材を含む加工食品に、以下(A)~(C)を満たす食用油脂を配合することによる、加熱調理時における加工食品の歩留まり低下を抑制する方法。
(A)少なくとも1種以上のパーム系油脂を原料に含む、エステル交換油脂を含有する。
(B)10℃でのSFC/30℃でのSFC比率が0.2~15である。
(C)30℃でのSFCが1~30%である。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、加工食品に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
近年のライフスタイル等の変化により、加工食品の利用は拡大している。特に、Plant based foods(PBF)と称される、植物由来の素材を原料に用いた加工食品の開発が増加している。加工食品は加熱調理の際にうま味を含むドリップ等が加工食品から流出してしまうことがある。また、加工食品は消費者や小売業者らが喫食前に再度加熱を施すこともあり、度重なる加熱調理によって、歩留まり低下だけでなく、うま味も減少してしまう場合がある。
【0003】
このような課題に対し、特許文献1ではエステル交換油脂を含む固形状水中油型乳化物を畜肉加工食品の生地に配合すると、作業性向上、ジューシー感やコク味の向上、加熱時の歩留まり抑制効果が得られることが示されている。また特許文献2では、特定の固体脂含量を有する油脂組成物を加熱調理食品に用いることで、成型性、作業性が良く、加熱調理食品の作りたての美味しさやソフトな食感を維持させることができることが開示されている。特許文献3では、液状油と極度硬化油とのエステル交換油脂を含み、油相が特定の固体脂含量を示す流動状油脂組成物を魚肉に混合することで、魚肉とのなじみが良く、ドリップの発生が抑制されることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2017-51156号公報
特開2018-38430号公報
特開2015-89350号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1では、エステル交換油脂を調製し、さらにこれを配合した水中油型乳化物でないと効果が得られないことから、製造に煩雑さが残る。特許文献2では、10℃~30℃での温度域において、適度な結晶量が存在する油脂を用いることで、加熱調理食品に練り込んだ際の成型性、作業性が向上するとある。また、10℃~30℃での固体脂含量の変化が少ない横型油脂と言われる油脂を使用することで、この効果が高まることも記載されている。しかしながら、食感の評価が示されているものの、歩留まり改善までは示されていない。特許文献3では、加熱するような加工食品に流動状油脂組成物を配合した時の作業性やドリップ抑制は示されておらず、加熱条件下で同様の効果が得られるか不明である。
【0006】
よって、本発明は、加工食品の製造において、作業性が良く、風味も良く、加熱調理工程で生じるドリップ等の流出を抑制することで歩留まり低下を改善することができる加工食品を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者が検討を行ったところ、原料にパーム系油脂を含むエステル交換油脂を含有し、特定の固体脂含量(SFC)を有する食用油脂を加工食品に配合することで、加工食品製造時の作業性が良く、加工食品の歩留まりを抑制することができることを見出し、本発明を完成させた。
【0008】
すなわち、本発明は、
(1)以下(A)~(C)を全て満たす食用油脂を配合した、加工食品、
(A)少なくとも1種以上のパーム系油脂を原料に含む、エステル交換油脂を含有する、
(B)10℃での固体脂含量(SFC)/30℃でのSFC比率が0.2~15である、
(C)30℃でのSFCが1~30%である、
(2)該食用油脂がさらに(D)を満たす、(1)に記載の加工食品、
(D)10℃でのSFCが10~60%である、
(3)前記(B)が下記である、(1)又は(2)に記載の加工食品、
(B)の10℃でのSFC/30℃でのSFC比率が1.2~10である、
(4)前記(A)が下記である、(1)又は(2)に記載の加工食品、
(A)ヨウ素価が44以上のパーム系油脂を原料に含む、エステル交換油脂を含有する、
(5)前記(A)が下記である、(3)に記載の加工食品、
(A)ヨウ素価が44以上のパーム系油脂を原料に含む、エステル交換油脂を含有する、
(6)以下(A)~(C)を全て満たす食用油脂を、植物性蛋白質素材を含む加工食品の生地に練り込み、成型する工程と、成型物を加熱調理する工程を含む、加工食品の製造方法、
(A)少なくとも1種以上のパーム系油脂を原料に含む、エステル交換油脂を含有する、
(B)10℃でのSFC/30℃でのSFC比率が0.2~15である、
(C)30℃でのSFCが1~30%である、
(7)植物性蛋白質素材を含む加工食品に、以下(A)~(C)を満たす食用油脂を配合することによる、加熱調理時における加工食品の歩留まり低下を抑制する方法、
(A)少なくとも1種以上のパーム系油脂を原料に含む、エステル交換油脂を含有する、
(B)10℃でのSFC/30℃でのSFC比率が0.2~15である、
(C)30℃でのSFCが1~30%である、
に関するものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、加工食品の作業性が良好で、加熱時の歩留まりが抑制された、風味の良い加工食品を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を具体的に説明する。
(【0011】以降は省略されています)

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