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公開番号2025020890
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-13
出願番号2023124519
出願日2023-07-31
発明の名称含水飲食品用油脂
出願人不二製油株式会社
代理人
主分類A23D 7/00 20060101AFI20250205BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約【課題】
本発明は、含水飲食品において、加熱工程後に生じる含水飲食品の異風味の発生を抑制することを課題とする。
【解決手段】
以下(1)~(4)全てを満たす含水飲食品用油脂を、水中油型乳化物又は含水飲食品に配合することで、加熱工程後に生じる含水飲食品の異風味の発生を抑制することができる。
(1)構成脂肪酸組成中の中鎖脂肪酸含量が1重量%以上
(2)構成脂肪酸組成中のラウリン酸含量が1重量%以下
(3)構成脂肪酸組成中の炭素数18の不飽和脂肪酸含量が30重量%以上
(4)全トリグリセリド中のCN34~CN44のトリグリセリド含量が7重量%以上
ただし、「CN34~CN44のトリグリセリド」とは、油脂中のトリグリセリドの構成脂肪酸の総炭素数が34~44のトリグリセリドを示す。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
以下(1)~(4)全てを満たす、含水飲食品用油脂。
(1)構成脂肪酸組成中の中鎖脂肪酸含量が1重量%以上
(2)構成脂肪酸組成中のラウリン酸含量が1重量%以下
(3)構成脂肪酸組成中の炭素数18の不飽和脂肪酸含量が30重量%以上
(4)全トリグリセリド中のCN34~CN44のトリグリセリド含量が7重量%以上
ただし、「CN34~CN44のトリグリセリド」とは、油脂中のトリグリセリドの構成脂肪酸の総炭素数が34~44のトリグリセリドを示す。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
さらに以下(5)を満たす、請求項1記載の含水飲食品用油脂。
(5)S2Oトリグリセリド含量に対するSSOトリグリセリド含量の割合が25%以上
ただし、S2Oトリグリセリドとは、炭素数16~18の飽和脂肪酸(S)が2分子、オレイン酸(O)が1分子結合しているトリグリセリドを示し、SSOトリグリセリドとは、トリグリセリド中の1位と2位に結合している脂肪酸が炭素数16~18の飽和脂肪酸(S)で、3位に結合している脂肪酸がオレイン酸(O)であるトリグリセリド及び、トリグリセリド中の2位と3位に結合している脂肪酸が炭素数16~18の飽和脂肪酸(S)で、1位に結合している脂肪酸がオレイン酸(O)であるトリグリセリドを示す。
【請求項3】
請求項1又は請求項2記載の含水飲食品用油脂を含有する、水中油型乳化物。
【請求項4】
請求項1又は請求項2記載の含水飲食品用油脂を含有する、含水飲食品。
【請求項5】
請求項3記載の水中油型乳化物を含有する、含水飲食品。
【請求項6】
請求項1又は請求項2記載の含水飲食品用油脂を含有する、含水飲食品の製造方法。
【請求項7】
請求項1又は請求項2記載の含水飲食品用油脂を配合し、加熱工程を含む、含水飲食品の製造方法。
【請求項8】
請求項1又は請求項2記載の含水飲食品用油脂を含む水中油型乳化物を調製し、該水中油型乳化物を配合する、含水飲食品の製造方法。
【請求項9】
請求項1又は請求項2記載の含水飲食品用油脂を含む水中油型乳化物を調製し、該水中油型乳化物を配合し、加熱工程を含む、含水飲食品の製造方法。
【請求項10】
請求項1又は請求項2記載の含水飲食品用油脂を用いることによる、含水飲食品の加熱工程に由来する異風味の発生を抑制する方法。
(1)構成脂肪酸組成中の中鎖脂肪酸含量が1重量%以上
(2)構成脂肪酸組成中のラウリン酸含量が1重量%以下
(3)構成脂肪酸組成中の炭素数18の不飽和脂肪酸含量が30重量%以上
(4)全トリグリセリド中のCN34~CN44のトリグリセリド含量が7重量%以上
ただし、「CN34~CN44のトリグリセリド」とは、油脂中のトリグリセリドの構成脂肪酸の総炭素数が34~44のトリグリセリドを示す。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、含水飲食品用油脂に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
油脂を含む含水飲食品などが、加熱工程を経て製造される場合において、加熱工程により含水飲食品の劣化が促進され、異風味が発生する場合があり、対応する技術が求められている。
【0003】
特許文献1には、「乳飲料において、SUS(ただしSは炭素数16~22の飽和脂肪酸を、Uは炭素数16~22の不飽和脂肪酸を示す)の量が所定の値となる様に、SUSを含む油脂を配合するという簡易な方法で、その乳味感を向上させる方法を提供できる」旨が記載されている。
特許文献2には、「乳飲料において、及び乳清タンパク質含量を低下させることにより加熱殺菌後の風味劣化を防止できる」旨が記載されている。
特許文献3には、「クリームにおいて、原料となる生乳を濃縮しておき、かつ加熱殺菌を行う前までに脱酸素処理を行うことにより、加熱臭の少ないすっきりとした風味を得ることができる」旨が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2019-149944号公報
特開2010-057435号公報
特開2006-141273号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、含水飲食品において、含水飲食品の加熱工程後に生じる異風味の発生を抑制することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、課題の解決に向け鋭意検討を行った。特許文献1では、同じ技術分野の乳飲料の風味向上に係る発明であったが、乳味感付与に関するものであり、加熱工程に由来する異風味の発生を抑制することへの示唆はされていなかった。また特許文献2や3では、加熱工程に由来する異風味の発生を抑制する方法への提案はされていたが、配合上或いは製造工程上の制限を受ける場合があった。
【0007】
本発明者らは更に検討を行ったところ、予想に反して、(1)構成脂肪酸組成中の中鎖脂肪酸含量が1重量%以上であり、かつ(2)構成脂肪酸組成中のラウリン酸含量が1重量%以下であり、かつ(3)構成脂肪酸組成中の炭素数18の不飽和脂肪酸含量が30重量%以上であり、かつ(4)全トリグリセリド中のCN34~CN44のトリグリセリド含量が7重量%以上であるという特定の組成を有する油脂を含水飲食品に含有させることにより、加熱工程後に生じる異風味の発生を抑制することが可能であることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0008】
すなわち、本発明は、下記の発明を含有するものである。
[1] 以下(1)~(4)全てを満たす、含水飲食品用油脂。
(1)構成脂肪酸組成中の中鎖脂肪酸含量が1重量%以上
(2)構成脂肪酸組成中のラウリン酸含量が1重量%以下
(3)構成脂肪酸組成中の炭素数18の不飽和脂肪酸含量が30重量%以上
(4)全トリグリセリド中のCN34~CN44のトリグリセリド含量が7重量%以上
ただし、「CN34~CN44のトリグリセリド」とは、油脂中のトリグリセリドの構成脂肪酸の総炭素数が34~44のトリグリセリドを示す。
[2] さらに以下(5)を満たす、[1]の含水飲食品用油脂。
(5)S2Oトリグリセリド含量に対するSSOトリグリセリド含量の割合が25%以上
ただし、S2Oトリグリセリドとは、炭素数16~18の飽和脂肪酸(S)が2分子、オレイン酸(O)が1分子結合しているトリグリセリドを示し、SSOトリグリセリドとは、トリグリセリド中の1位と2位に結合している脂肪酸が炭素数16~18の飽和脂肪酸(S)で、3位に結合している脂肪酸がオレイン酸(O)であるトリグリセリド及び、トリグリセリド中の2位と3位に結合している脂肪酸が炭素数16~18の飽和脂肪酸(S)で、1位に結合している脂肪酸がオレイン酸(O)であるトリグリセリドを示す。
[3] [1]又は[2]の含水飲食品用油脂を含有する、水中油型乳化物。
[4] [1]又は[2]の含水飲食品用油脂を含有する、含水飲食品。
[5] [3]の水中油型乳化物を含有する、含水飲食品。
[6] [1]又[2]の含水飲食品用油脂を含有する、含水飲食品の製造方法。
[7] [1]又は[2]の含水飲食品用油脂を配合し、加熱工程を含む、含水飲食品の製造方法。
[8] [1]又は[2]の含水飲食品用油脂を含む水中油型乳化物を調製し、該水中油型乳化物を配合する、含水飲食品の製造方法。
[9] [1]又は[2]の含水飲食品用油脂を含む水中油型乳化物を調製し、該水中油型乳化物を配合し、加熱工程を含む、含水飲食品の製造方法。
[10] [1]又は[2]の含水飲食品用油脂を用いることによる、含水飲食品の加熱工程に由来する異風味の発生を抑制する方法。
(1)構成脂肪酸組成中の中鎖脂肪酸含量が1重量%以上
(2)構成脂肪酸組成中のラウリン酸含量が1重量%以下
(3)構成脂肪酸組成中の炭素数18の不飽和脂肪酸含量が30重量%以上
(4)全トリグリセリド中のCN34~CN44のトリグリセリド含量が7重量%以上
ただし、「CN34~CN44のトリグリセリド」とは、油脂中のトリグリセリドの構成脂肪酸の総炭素数が34~44のトリグリセリドを示す。
[11] [3]の水中油型乳化物を用いることによる、含水飲食品の加熱工程に由来する異風味の発生を抑制する方法。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、含水飲食品において、特定の組成を含む油脂を含有させることにより、加熱工程後に生じる含水飲食品の異風味の発生を抑制することができる。
好ましくは、含水飲食品において、特定の組成を含む油脂を水中油型乳化物に含有させることにより、加熱工程後に生じる含水飲食品の異風味の発生を抑制することができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明をより詳細に説明する。
なお、数値範囲の上限値及び下限値を示した時は、上限値及び下限値を適宜組み合わせることができ、それにより得られた数値範囲も開示しているものとする。
(【0011】以降は省略されています)

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