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公開番号2024146903
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-15
出願番号2024056232
出願日2024-03-29
発明の名称パスタフィラータチーズ用チーズカード製造方法
出願人株式会社明治
代理人個人,個人
主分類A23C 19/076 20060101AFI20241004BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約【課題】本発明の課題は、パスタフィラータチーズ用のチーズカードの製造の際において、同カードに乳本来の風味を維持させるようにすることである。
【解決手段】本発明に係るパスタフィラータチーズ用チーズカード製造方法は、pH調整工程、カード形成工程およびカッティング・ホエイ除去工程を備える。pH調整工程では、原料乳に有機酸が混合されて原料乳のpHが5.7以上5.9以下の範囲内に調整されてpH調整原料乳が調製される。カード形成工程では、30℃以上35℃未満の範囲内に調温されたpH調整原料乳が凝固させられてカードが形成される。カッティング・ホエイ除去工程では、カードがカッティングされた後に、カッティングされたカードからホエイが除去されてパスタフィラータチーズ用チーズカードが得られる。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
原料乳に有機酸を混合して前記原料乳のpHを5.7以上5.9以下の範囲内に調整してpH調整原料乳を調製するpH調整工程と、
30℃以上35℃未満の範囲内に調温された前記pH調整原料乳を凝固させてカードを形成するカード形成工程と、
前記カードをカッティングした後に、カッティングされた前記カードからホエイを除去してパスタフィラータチーズ用チーズカードを得るカッティング・ホエイ除去工程と
を備える、パスタフィラータチーズ用チーズカード製造方法。
続きを表示(約 630 文字)【請求項2】
前記カッティング・ホエイ除去工程では、前記pH調整原料乳の凝固開始後1分以上30分以下の範囲内の時間内で前記カードが2回以上カッティングされる
請求項1に記載のパスタフィラータチーズ用チーズカード製造方法。
【請求項3】
前記カード形成工程では、レンネットが10ppm以上30ppm以下の範囲内の濃度となるように前記pH調整原料乳に対して添加される
請求項1に記載のパスタフィラータチーズ用チーズカード製造方法。
【請求項4】
カッティング・ホエイ除去工程において、前記カードをカッティングする際の前記カードの針入硬度が5gf以上15gf以下の範囲内である
請求項1に記載のパスタフィラータチーズ用チーズカード製造方法。
【請求項5】
前記パスタフィラータチーズ用チーズカードを急冷する急冷工程をさらに備える
請求項1に記載のパスタフィラータチーズ用チーズカード製造方法。
【請求項6】
前記パスタフィラータチーズ用チーズカードは、pHが5.7以上5.9であり、
前記パスタフィラータチーズ用チーズカードにおける2-ブタノンの濃度は500ppb以下であり、ペンタナールの濃度は35ppb以下であり、ヘキサナールの濃度は40ppb以下である
請求項1から5のいずれか1項に記載のパスタフィラータチーズ用チーズカード製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、原料乳からパスタフィラータチーズ用チーズカードを製造するカード製造方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
過去に「殺菌済みの原料乳にクエン酸を添加してその原料乳のpHを4.9~6.0に調整し、そのpH調整乳を43℃に調温してインライン中で、パスタフィラータチーズ用のチーズカードを形成する方法(例えば、以下の特許文献1等参照)」や、「原料乳に乳酸やクエン酸を添加してその原料乳のpHを5.2~5.6に調整し、そのpH調整乳を35~40℃に調温してパスタフィラータチーズ用のチーズカードを形成する方法(例えば、以下の非特許文献1等参照)」が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特表2019-505233号公報
【非特許文献】
【0004】
齋藤忠夫、堂迫俊一、井越敬司編,“現代チーズ学”,食品資材研究会,2008年,p.153-169
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上述の方法では、原料乳を35℃以上に調温しているため、原料乳中の乳脂肪が変質しやすく、その結果、得られるカードに酸化臭や加熱臭が生じ、チーズカードが乳本来の風味を失ってしまうという不具合があった。
【0006】
本発明の課題は、パスタフィラータチーズ用のチーズカードの製造の際において、同カードに乳本来の風味を維持させるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)
本発明の第1局面に係るパスタフィラータチーズ用チーズカード製造方法は、pH調整工程、カード形成工程およびカッティング・ホエイ除去工程を備える。なお、このパスタフィラータチーズ用チーズカード製造方法では、全ての工程に亘り、原料乳に乳酸菌が添加されることはない。pH調整工程では、原料乳に有機酸が混合されて原料乳のpHが5.7以上5.9以下の範囲内に調整されてpH調整原料乳が調製される。カード形成工程では、30℃以上35℃未満の範囲内に調温されたpH調整原料乳が凝固させられてカードが形成される。なお、pH調整原料乳を凝固させる手段として、レンネットの添加などが挙げられる。カッティング・ホエイ除去工程では、カードがカッティングされた後に、カッティングされたカードからホエイが除去されてパスタフィラータチーズ用チーズカードが得られる。
【0008】
上述の通り、このパスタフィラータチーズ用チーズカード製造方法では、pHが5.7以上5.9以下の範囲内に調整された原料乳が、30℃以上35℃未満の範囲内に調温された状態で原料乳が凝固させられた後に、その凝固物であるカードがカッティングされ、さらにカッティングされたカードからホエイが除去されてパスタフィラータチーズ用チーズカードが製造される。なお、ホエイの除去後、そのカードを堆積させるなどしてさらにそのホエイを除去することが好ましい。このため、このパスタフィラータチーズ用チーズカード製造方法では、原料乳中の乳脂肪が変質することを極力抑えて、得られるパスタフィラータチーズ用チーズカードに酸化臭や加熱臭を生じさせにくくすることができる。したがって、このパスタフィラータチーズ用チーズカード製造方法では、パスタフィラータチーズ用チーズカードが乳本来の風味を維持することができる。
【0009】
(2)
本発明の第2局面に係るパスタフィラータチーズ用チーズカード製造方法は、第1局面に係るパスタフィラータチーズ用チーズカード製造方法であって、カッティング・ホエイ除去工程では、pH調整原料乳の凝固開始後1分以上30分以下の範囲内の時間内でカードが2回以上カッティングされる。
【0010】
(3)
本発明の第3局面に係るパスタフィラータチーズ用チーズカード製造方法は、第1局面または第2局面に係るパスタフィラータチーズ用チーズカード製造方法であって、カード形成工程では、レンネットが10ppm以上30ppm以下の範囲内の濃度となるようにpH調整原料乳に対して添加される。
(【0011】以降は省略されています)

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