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公開番号
2024170490
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-10
出願番号
2024151038,2020552643
出願日
2024-09-02,2019-10-28
発明の名称
高タンパク質の乳原料の製造方法
出願人
株式会社明治
代理人
個人
,
個人
主分類
A23J
3/08 20060101AFI20241203BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約
【課題】風味が良好な高タンパク質の乳原料の製造方法を提供する。
【解決手段】乳原料から乳流体を調製し、この乳流体をナノ濾過膜で濃縮処理することにより、本発明の液体状の高タンパク質の乳原料を製造することができる。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
乳原料から、全固形分中のタンパク質の含有量が60質量%以上である高タンパク質の乳流体を調製する工程、および、
該乳流体をナノ濾過膜で濃縮処理する工程を含み、
該乳流体をナノ濾過膜で濃縮処理する際の保持液の濃縮倍率が、屈折糖度として1.2倍以上1.4倍以下である、
液体状の高タンパク質の乳原料の製造方法。
発明の詳細な説明
【関連出願の参照】
【0001】
本願特許出願は、2018年10月26日に出願された日本出願である特願2018-202203号に基づく優先権の主張を伴うものであり、この日本出願の全開示内容は、引用することにより本願発明の開示の一部とされる。
続きを表示(約 4,200 文字)
【技術分野】
【0002】
本発明は、新規な乳原料の製造方法に関し、より詳細には、高タンパク質の乳流体をナノ濾過膜で濃縮処理する工程を含む、乳原料の製造方法に関する。
【背景技術】
【0003】
タンパク質の含有の食品において、高タンパク質の乳原料を原料乳へ高濃度に配合すると、風味が悪くなる場合がある。これまでに、タンパク質の含有の食品において、リン酸架橋構造を有するデンプンを添加することにより、タンパク質に特有の臭いが低減されることは知られているが(特許文献1参照)、タンパク質に特有の臭いを低減させるため、特定の物質を添加する必要があった。
【0004】
また、これまでに、原料乳をナノ濾過膜の透析濾過で処理することにより、無脂乳固形分を多く含みながら風味に優れたバターを製造できることは知られているが(特許文献2参照)、ナノ濾過膜で処理することにより、高タンパク質の乳原料において、特定の風味を低減できることは知られていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2017-55710号公報
WO2012/176719
【発明の概要】
【0006】
本発明者らは、高タンパク質の乳流体をナノ濾過膜で濃縮処理して、高タンパク質の乳原料を製造すると、この乳原料において、スッキリ感が向上され、タンパク質臭が低減され、還元臭が低減されることを見出した。
【0007】
本発明によれば、スッキリ感が向上された、風味が良好な高タンパク質の乳原料を提供することができる。また、本発明によれば、タンパク質臭が低減された、風味が良好な高タンパク質の乳原料を提供することができる。また、本発明によれば、還元臭が低減された、風味が良好な高タンパク質の乳原料を提供することができる。
【0008】
本発明によれば、以下の発明が提供される。
[1]乳原料から、全固形分中のタンパク質の含有量が60質量%以上である高タンパク質の乳流体を調製する工程、および、
該乳流体をナノ濾過膜で濃縮処理する工程を含む、
液体状の高タンパク質の乳原料の製造方法。
[2]高タンパク質の乳流体を調製するために用いられる乳原料が、全固形分中のタンパク質の含有量が60質量%以上である、[1]に記載の乳原料の製造方法。
[3]高タンパク質の乳流体をナノ濾過膜で濃縮処理する際の保持液の濃縮倍率が、屈折糖度として1.1倍以上である、[1]または[2]に記載の乳原料の製造方法。
[4]高タンパク質の乳流体中の全固形分の濃度が2~20質量%である、[1]~[3]のいずれかに記載の乳原料の製造方法。
[5]高タンパク質の乳流体中のタンパク質の濃度が1.5~18質量%である、[1]~[4]のいずれかに記載の乳原料の製造方法。
[6]液体状の高タンパク質の乳原料が、液体状のミルクタンパク質濃縮物(MPC)または液体状のホエイタンパク質濃縮物(WPC)である、[1]~[5]のいずれかに記載の乳原料の製造方法。
[7][1]~[6]のいずれかに記載の製造方法により製造された液体状の高タンパク質の乳原料を更に乾燥処理する工程を含む、該乾燥処理する工程を経て得られた固体状の高タンパク質の乳原料の製造方法。
[8]固体状の高タンパク質の乳原料が、固体状のミルクタンパク質濃縮物(MPC)または固体状のホエイタンパク質濃縮物(WPC)である、[7]に記載の乳原料の製造方法。
[9][1]~[8]のいずれかに記載の製造方法により製造された乳原料の屈折糖度(Brix)と、高タンパク質の乳流体の屈折糖度(Brix)とを同一(同等)に調整して、ジメチルジサルファイドの含有量を測定した場合、[1]~[8]のいずれかに記載の製造方法により製造された乳原料中のジメチルジサルファイドの含有量が、高タンパク質の乳流体中のジメチルジサルファイドの含有量に比較して、20%以上変化している、[1]~[8]のいずれかに記載の乳原料の製造方法。
[10][1]~[9]のいずれかに記載の製造方法により製造された乳原料が、スッキリ感が向上されたものである、[1]~[9]のいずれかに記載の乳原料の製造方法。
[11][1]~[10]のいずれかに記載の製造方法により製造された乳原料が、タンパク質臭が低減されたものである、[1]~[10]のいずれかに記載の乳原料の製造方法。
[12]乳原料から、全固形分中のタンパク質の含有量が60質量%以上である高タンパク質の乳流体を調製し、かつ該乳流体をナノ濾過膜で濃縮処理して液体状の高タンパク質の乳原料を得る、乳原料のスッキリ感向上方法。
[13]乳原料から、全固形分中のタンパク質の含有量が60質量%以上である高タンパ
ク質の乳流体を調製し、かつ該乳流体をナノ濾過膜で濃縮処理した後に乾燥処理して固体状の高タンパク質の乳原料を得る、乳原料のスッキリ感向上方法。
[14]乳原料から、全固形分中のタンパク質の含有量が60質量%以上である高タンパク質の乳流体を調製し、かつ該乳流体をナノ濾過膜で濃縮処理して液体状の高タンパク質の乳原料を得る、乳原料のタンパク質臭低減方法。
[15]乳原料から、全固形分中のタンパク質の含有量が60質量%以上である高タンパク質の乳流体を調製し、かつ該乳流体をナノ濾過膜で濃縮処理した後に乾燥処理して固体状の高タンパク質の乳原料を得る、乳原料のタンパク質臭低減方法。
[16][1]~[11]のいずれかに記載の製造方法により製造された乳原料を飲食品に含有させる工程を含む、飲食品の製造方法。
[17]飲食品が殺菌されたものである、[16]に記載の飲食品の製造方法。
[18]飲食品が容器詰めされたものである、[16]または[17]に記載の飲食品の製造方法。
[19][1]~[11]のいずれかに記載の製造方法により製造された乳原料を含む、飲食品。
[20]殺菌されたものである、[19]に記載の飲食品。
[21]容器詰めされたものである、[19]または[20]に記載の飲食品。
【0009】
本発明の製造方法により製造された高タンパク質の乳原料では、スッキリ感が向上され、タンパク質臭が低減され、および/または還元臭が低減されているため、タンパク質の含有の飲食品において、高タンパク質の乳原料を原料乳へ高濃度に配合しても、風味が良い(風味が悪くならない)観点から有利である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
未処理のMPC(ミルクタンパク質濃縮物:全固形分中のタンパク質の含有量が80質量%程度の乳原料)(未処理の乳原料)に対する、ナノ濾過膜で濃縮処理した後の液体状のMPC(ナノ濾過膜の濃縮処理後)および、ナノ濾過膜で濃縮処理してから乾燥処理した後の固体状(粉体状)のMPC(噴霧乾燥処理後)のジメチルジサルファイドの変化の割合を示す。
未処理のMPC(未処理の乳原料)に対する、ナノ濾過膜で濃縮処理した後の液体状のMPC(ナノ濾過膜の濃縮処理後)および、ナノ濾過膜で濃縮処理してから乾燥処理した後の固体状(粉体状)のMPC(噴霧乾燥処理後)のノナナールの変化の割合を示す。
未処理のMPC(未処理の乳原料)に対する、ナノ濾過膜で濃縮処理した後の液体状のMPC(ナノ濾過膜の濃縮処理後)および、ナノ濾過膜で濃縮処理してから乾燥処理した後の固体状(粉体状)のMPC(噴霧乾燥処理後)のペンタナールの変化の割合を示す。
未処理のMPC(未処理の乳原料)に対する、ナノ濾過膜で濃縮処理した後の液体状のMPC(ナノ濾過膜の濃縮処理後)および、ナノ濾過膜で濃縮処理してから乾燥処理した後の固体状(粉体状)のMPC(噴霧乾燥処理後)のペンタノールの変化の割合を示す。
MPCの粉末(NF膜)(粉体状の高タンパク質の乳原料)の還元液(5重量%)について、NF膜の処理前に対する処理後の栄養成分(全固形分、脂質、タンパク質、炭水化物(糖質)、灰分)の変化の割合を示す。
MPCの粉末(NF膜)(粉体状の高タンパク質の乳原料)の還元液(5重量%)について、NF膜の処理前に対する処理後の塩類成分(Na、K、Mg、Ca、Cl、およびP)の変化の割合を示す。
MPCの粉末(NF膜)(MPC6631)(粉体状の高タンパク質の乳原料)の還元液(5重量%)について、NF膜の処理前に対する処理後のジメチルジサルファイドの変化の割合を示す。
MPCの粉末(NF膜)(MPC6631)(粉体状の高タンパク質の乳原料)の還元液(5重量%)について、NF膜の処理前に対する処理後のノナナールの変化の割合を示す。
MPCの粉末(NF膜)(MPC6631)(粉体状の高タンパク質の乳原料)の還元液(5重量%)について、NF膜の処理前に対する処理後のペンタナールの変化の割合を示す。
MPCの粉末(NF膜)(MPC6631)(粉体状の高タンパク質の乳原料)の還元液(5重量%)について、NF膜の処理前に対する処理後のペンタノールの変化の割合を示す。
MPCの粉末(NF膜)(MPC6631)(粉体状の高タンパク質の乳原料)の還元液(5重量%)について、NF膜の処理前に対する処理後のアミノアセトフェノンの変化の割合を示す。
MPC(MPC6631)の粉末(NF膜)(粉体状の高タンパク質の乳原料)の還元液(5重量%)について、NF膜の処理前に対する処理後の栄養成分(全固形分、脂質、タンパク質、炭水化物(糖質)、灰分)の変化の割合を示す。
MPC(MPC6631)の粉末(NF膜)(粉体状の高タンパク質の乳原料)の還元液(5重量%)について、NF膜の処理前に対する処理後の塩類成分(Na、K、Mg、Ca、Cl、およびP)の変化の割合を示す。
【発明の具体的説明】
(【0011】以降は省略されています)
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