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公開番号
2024145793
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-15
出願番号
2023058295
出願日
2023-03-31
発明の名称
酒類含有チョコレート
出願人
株式会社ロッテ
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
A23G
1/32 20060101AFI20241004BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約
【課題】保形性が良いため製造適性が良好であり、酒類の風味が十分に感じられる酒類含有チョコレートを提供すること。
【解決手段】1つの層内にチョコレート生地と、酒類とを含む酒類含有チョコレートであって、前記1つの層内に、第1の水あめ、または、第2の水あめと前記チョコレート生地由来ではない植物油脂を含み、前記第1の水あめは、還元澱粉加水分解物であり、水分の含有量が25.0質量%以上35.0質量%以下であり、前記第2の水あめは、酵素糖化水飴であり、水分の含有量が10.0質量%以上20.0質量%以下である、酒類含有チョコレートである。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
1つの層内にチョコレート生地と、酒類とを含む酒類含有チョコレートであって、
前記1つの層内に、第1の水あめ、または、第2の水あめと前記チョコレート生地由来ではない植物油脂を含み、
前記第1の水あめは、還元澱粉加水分解物であり、水分の含有量が25.0質量%以上35.0質量%以下であり、
前記第2の水あめは、酵素糖化水飴であり、水分の含有量が10.0質量%以上20.0質量%以下である、酒類含有チョコレート。
続きを表示(約 1,100 文字)
【請求項2】
前記1つの層内に前記第1の水あめと場合により前記チョコレート生地由来ではない植物油脂とを含み、
前記チョコレート生地の量と前記酒類の量と前記第1の水あめの量と前記チョコレート生地由来ではない植物油脂の量との合計量に対する前記第1の水あめの量が、1.0質量%以上3.0質量%以下である、請求項1に記載の酒類含有チョコレート。
【請求項3】
前記1つの層内に前記第2の水あめと前記チョコレート生地由来ではない植物油脂とを含み、
前記チョコレート生地の量と前記酒類の量と前記第2の水あめの量と前記チョコレート生地由来ではない植物油脂の量との合計量に対する前記第2の水あめの量が、3.0質量%以上5.0質量%以下である、請求項1に記載の酒類含有チョコレート。
【請求項4】
前記1つの層内に前記チョコレート生地由来ではない植物油脂を含み、
前記チョコレート生地の量と前記酒類の量と前記第1の水あめの量と前記第2の水あめの量と前記チョコレート生地由来ではない植物油脂の量との合計量に対する前記チョコレート生地由来ではない植物油脂の量が、2.2質量%以上5.0質量%以下である、請求項1に記載の酒類含有チョコレート。
【請求項5】
前記1つの層内に場合により前記チョコレート生地由来ではない植物油脂を含み、
前記チョコレート生地の量と前記酒類の量と前記第1の水あめの量と前記第2の水あめの量と前記チョコレート生地由来ではない植物油脂の量との合計量に対する前記酒類の量が、18.5質量%以上20.1質量%以下である、請求項1に記載の酒類含有チョコレート。
【請求項6】
水分の含有量が、17.0質量%以上18.4質量%以下である、請求項1に記載の酒類含有チョコレート。
【請求項7】
アルコール分の含有量が、2.3質量%以上2.6質量%以下である、請求項1に記載の酒類含有チョコレート。
【請求項8】
前記チョコレート生地由来ではない植物油脂が、ヒマワリ油およびパーム油を含む、請求項1に記載の酒類含有チョコレート。
【請求項9】
前記酒類が、日本酒、ビール、ワイン、焼酎、泡盛、ウイスキー、ブランデー、ウォッカ、ジン、ラムおよびリキュールからなる群より選ばれる少なくとも1つである、請求項1に記載の酒類含有チョコレート。
【請求項10】
前記酒類が、日本酒である、請求項1に記載の酒類含有チョコレート。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、酒類含有チョコレートに関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、酒類を含有するチョコレートとして、シェル型のチョコレートが知られていた。シェル型のチョコレートとは、例えば、チョコレート層を外層とし、内層に酒類を含有する層が形成されているチョコレートのことである。このようなシェル型のチョコレートは、外層のチョコレート層が硬いのに対し、内層の酒類を含有する層は柔らかく、外層と内層で食感に差異を感じるものである。最近は、食感の高いチョコレートが要求されるようになっていて、口どけが滑らかなチョコレートが開発されている。
【0003】
特許文献1は、含水チョコレート菓子の文献であり、1つの層からなるチョコレートについて、実施例などで、含水原料としてイチゴ果汁やソルビトールを含み、水分含有量が10.1%以下であることが記載されている。一見、これを応用して、1つの層からなる酒類含有チョコレートを作製すれば、酒類含有チョコレートは、シェル型では得られないような、全体として滑らかな食感が得られ、かつ、酒類の風味を十分に感じることができるかのように思われる。しかし、酒類含有チョコレートには、いくつかの課題があった。
【0004】
1つの層からなり、酒類の風味が豊かな酒類含有チョコレートとして、洋酒を含有しているガナッシュやトルッフェルなどが知られている。通常、ガナッシュクリーム、トルッフェルクリームといわれるものは、生クリーム、バター、シロップなどを加温、沸騰させた後に加熱を止め、細かく切り刻んだチョコレートを加えて攪拌乳化することによりエマルジョンとし、冷えてから洋酒などを加えて製造される。このガナッシュやトルッフェルは、常温では保形性が悪く、製造が難しいものであり、工場での生産には向かないものであった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開第2020/111270号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ガナッシュやトルッフェルに限らず、一般的に、酒類の風味を十分に感じられるほど、酒類含有チョコレートが酒類を含んでいると、酒類含有チョコレートは、含まれる水分が多く柔らかいため、保形性が悪く、製造適性をえられないという問題があった。そこで、本発明では、保形性が良いため製造適性が良好であり、酒類の風味が十分に感じられる酒類含有チョコレートを提供することを目的の1つとする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明は、
1つの層内にチョコレート生地と、酒類とを含む酒類含有チョコレートであって、
前記1つの層内に、第1の水あめ、または、第2の水あめと前記チョコレート生地由来ではない植物油脂を含み、
前記第1の水あめは、還元澱粉加水分解物であり、水分の含有量が25.0質量%以上35.0質量%以下であり、
前記第2の水あめは、酵素糖化水飴であり、水分の含有量が10.0質量%以上20.0質量%以下である、酒類含有チョコレートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
<一実施の形態>
本発明の一実施の形態は、酒類含有チョコレートに関する。
本発明の酒類含有チョコレートは、1つの層内にチョコレート生地と、酒類とを含む酒類含有チョコレートであって、前記1つの層内に、第1の水あめ、または、第2の水あめと前記チョコレート生地由来ではない植物油脂を含み、前記第1の水あめは、還元澱粉加水分解物であり、水分の含有量が25.0質量%以上35.0質量%以下であり、前記第2の水あめは、酵素糖化水飴であり、水分の含有量が10.0質量%以上20.0質量%以下である。
1つの層内にチョコレート生地と酒類とを含み、さらに1つの層内に第1の水あめ、または、第2の水あめと前記チョコレート生地由来ではない植物油脂を含むことで、酒類含有チョコレートは口どけが滑らかとなることができる。
以下、各項目について説明する。
【0009】
(チョコレート生地)
本発明の酒類含有チョコレートは、1つの層内にチョコレート生地を含む。チョコレート生地とはチョコレートの素材となる生地をいう。酒類含有チョコレートの製造に用いるチョコレート生地はココアバターを含み、好ましくはココアバターを10質量%以上含む。チョコレート生地が、セミビターチョコレートを含むことが好ましい。
【0010】
チョコレート生地の量と酒類の量と第1の水あめの量と第2の水あめの量とチョコレート生地由来ではない植物油脂の量との合計量に対するチョコレート生地の量が、72.9質量%以上79.5質量%以下であることが好ましい。このようにすることで、酒類含有チョコレートにチョコレートの風味を感じることができる。
(【0011】以降は省略されています)
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