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公開番号
2024145755
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-15
出願番号
2023058240
出願日
2023-03-31
発明の名称
澱粉性食品用酸臭マスキング剤とその製造方法および澱粉性食品
出願人
昭和産業株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
A23L
27/00 20160101AFI20241004BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約
【課題】pH調整剤を添加して保存性を向上させる米飯類、麺類、ベーカリー製品、フライ食品の衣等の澱粉性食品において、pH調整剤に含まれる酸臭をマスキングできる剤を提供する。
【解決手段】本発明の澱粉性食品の酸臭マスキング剤は、海藻類、キノコ類、または魚介類から選ばれる1種以上を、食用油脂に浸漬することで得られる、食用油脂中にそれらの油溶性成分が抽出された食用油脂組成物からなる。これをそのまま、あるいは食用油脂で希釈等して澱粉性食品の製造時に使用することにより、酸臭がマスキングされたpH調整剤を添加して保存性を向上させた澱粉性食品を製造できる。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
海藻類、キノコ類、または魚介類の油溶性成分のうち1種以上を含む食用油脂を含有する、澱粉性食品のための酸臭マスキング剤。
続きを表示(約 640 文字)
【請求項2】
前記食用油脂がキャノーラ油、ヒマワリ油、米油、コーン油から選ばれる1種以上である、請求項1に記載の酸臭マスキング剤。
【請求項3】
前記海藻類が褐藻類であり、前記キノコ類がシイタケ若しくはエノキタケであり、または前記魚介類が魚節若しくは煮干しである、請求項1に記載の酸臭マスキング剤。
【請求項4】
食用油脂100質量部に対して、海藻類、キノコ類、および魚介類から選ばれる1種以上を、乾燥質量換算で0.1~70質量部浸漬する工程を含む、澱粉性食品のための酸臭マスキング剤の製造方法。
【請求項5】
前記浸漬する工程が、40~200℃で1分以上である、請求項4に記載の製造方法。
【請求項6】
請求項1ないし3のいずれかに記載の澱粉性食品のための酸臭マスキング剤を含む、澱粉性食品用油脂組成物。
【請求項7】
請求項1ないし3のいずれかに記載の澱粉性食品のための酸臭マスキング剤を含む、pH調整剤を添加して保存性を向上させた澱粉性食品。
【請求項8】
前記澱粉性食品が米飯類、麺類、またはベーカリー製品のいずれかである、請求項7に記載の澱粉性食品。
【請求項9】
pH調整剤を添加して保存性を向上させる澱粉性食品に、調理前または後に、請求項1ないし3のいずれかに記載の澱粉性食品のための酸臭マスキング剤を添加する、pH調整剤由来の酸臭をマスキングする方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、pH調整剤を添加して保存性を向上させる澱粉性食品において、pH調整剤に含まれる酸の酸臭をマスキングするための剤およびその製造方法と、酸臭がマスキングされた澱粉性食品に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
スーパーマーケットやコンビニエンスストアで販売されるおにぎりなどの米飯類や、うどん、そば、パスタ、ラーメンなどの麺類やベーカリー製品に代表される澱粉性食品には、消費期限を延長し、保存、販売時における菌の増殖を抑えて保存性を確保するために、醸造酢等の酸を含むpH調整剤を添加することが広く行われている。
醸造酢に含まれる酢酸は、大腸菌などの他にも、食品中のサルモネラ菌、黄色ブドウ球菌、腸炎ビブリオ菌などの食中毒菌の増殖を抑制する効果を有することが知られており、この菌増殖抑制効果は酢酸の濃度に依存する。
【0003】
酢酸は、防腐力は高いものの揮発酸であるため、炊飯米や麺類に独特の刺激臭である酸臭や酸味を付与することがあり、この酸臭や酸味をマスキングするための研究開発がなされている。たとえば、酸を添加して炊飯する際に焙煎油を生米に少量添加して、酸味または酸臭をマスキングする(特許文献1)、米に香り米または香り米抽出物を添加して米飯酢臭をマスキングする(特許文献2)、または、発酵乳酸及びグルコン酸を含有させてpHを3.0~5.5に調整した低pH茹で麺に、カテキン含有液状油をまぶしてカテキン類を0.03~1000ppm含有させて、酸味・酸臭をマスキングする(特許文献3)技術が報告されている。
【0004】
一方、業務用のような大きなスケールで炊飯する米飯の製造においては、炊飯後の米飯の釜はがれを向上させ、ほぐれ性を改良することを目的として、炊飯油と称される食用油脂を、炊飯前の生米と水が入った炊飯釜に添加して炊飯することが行われている。また、麺類の製造においても、麺類の調理器具への付着抑制や攪拌時の混ぜやすさの向上を目的として、麺生地に油を練り込むことや茹でた麺類に食用油脂を添加することが行われているが、いずれも、食用油脂特有の風味が付与されることがあるという不具合があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2011-55750号公報
特開2005-333915号公報
特開2007-20525号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、pH調整剤を添加して保存性を向上させる澱粉性食品において、炊飯油、練り込み油、ほぐし油等としてだけでなく、pH調整剤に含まれる酸の臭いのマスキング剤としても機能する食用油脂組成物を含む、酸臭マスキング剤とその製造方法を提供すること、および酸臭がマスキングされた、pH調整剤を添加して保存性を向上させた澱粉性食品を提供することを、その課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、出汁の素材である海藻類、キノコ類、または魚介類から選ばれる1種以上を、食用油脂に浸漬することで得られ、食用油脂中にそれらの油溶性成分が抽出された食用油脂組成物である風味オイルが、pH調整剤を添加して保存性を向上させる澱粉性食品の酸臭をマスキングすることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
本発明は、下記(1)~(3)の澱粉性食品のための酸臭マスキング剤に関する。
(1)海藻類、キノコ類、または魚介類の油溶性成分のうち1種以上を含む食用油脂を含有する、澱粉性食品のための酸臭マスキング剤。
(2)前記食用油脂がキャノーラ油、ヒマワリ油、米油、コーン油から選ばれる1種以上である、上記(1)に記載の酸臭マスキング剤。
(3)前記海藻類が褐藻類であり、前記キノコ類がシイタケ若しくはエノキタケ、または前記魚介類が魚節若しくは煮干しである、上記(1)に記載の酸臭マスキング剤。
【0009】
また、本発明は、以下(4)、(5)の酸臭マスキング剤の製造方法、または(6)の澱粉性食品用油脂組成物に関する。
(4)食用油脂100質量部に対して、海藻類、キノコ類、および魚介類から選ばれる1種以上を、乾燥質量換算で0.1~70質量部浸漬する工程を含む、澱粉性食品のための酸臭マスキング剤の製造方法。
(5)前記浸漬する工程が、40~200℃で1分以上である、上記(4)に記載の製造方法。
(6)請求項1ないし3のいずれかに記載の澱粉性食品のための酸臭マスキング剤を含む、澱粉性食品用油脂組成物。
【0010】
さらに、本発明は、以下(7)、(8)の澱粉性食品、または(9)の酸臭をマスキングする方法に関する。
(7)上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の澱粉性食品のための酸臭マスキング剤を含む、pH調整剤を添加して保存性を向上させた澱粉性食品。
(8)前記澱粉性食品が米飯類、麺類、またはベーカリー製品のいずれかである、上記(7)に記載の澱粉性食品。
(9)pH調整剤を添加して保存性を向上させる澱粉性食品に、調理前または後に、上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の澱粉性食品のための酸臭マスキング剤を添加する、pH調整剤由来の酸臭をマスキングする方法。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
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