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公開番号2024144332
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-11
出願番号2024051060
出願日2024-03-27
発明の名称酸味及び/又は酸臭抑制用組成物
出願人味の素株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類A23L 27/00 20160101AFI20241003BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約【課題】食品や医薬の有する酸味及び/又は酸臭を抑制しうる組成物を提供する。
【解決手段】(A)グルタミルバリルグリシン又はその塩、(B)三温糖及び(C)うま味成分からなる群から選択される少なくとも2つを含む酸味及び/又は酸臭抑制用組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
(A)グルタミルバリルグリシン又はその塩、(B)三温糖及び(C)うま味成分からなる群から選択される少なくとも2つを含む酸味及び/又は酸臭抑制用組成物。
続きを表示(約 790 文字)【請求項2】
成分(A)に対する成分(B)の重量比((A):(B))が、フリー体に換算して、1:0.1~200,000,000である、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
成分(A)に対する成分(C)の重量比((A):(C))が、フリー体に換算して、1:0.000001~100である、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
成分(C)に対する成分(B)の重量比((C):(B))が、フリー体に換算して、1:500~20,000,000である、請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
成分(A)、(B)及び(C)を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
成分(A)に対する成分(B)及び(C)の重量比(A:B:C)が、フリー体に換算して、1:0.1~200,000,000:0.000001~100である、請求項5に記載の組成物。
【請求項7】
酸味及び/又は酸臭が有機酸又はその塩に起因する、請求項1に記載の組成物。
【請求項8】
成分(A)の食品又は医薬への添加量が、フリー体に換算して、食品又は医薬の総重量に対して、喫食時の濃度が0.00001~50重量ppmとなるように用いられる、請求項1に記載の組成物。
【請求項9】
成分(B)の食品又は医薬への添加量が、食品又は医薬の総重量に対して、喫食時の濃度が0.0001~50重量%となるように用いられる、請求項1に記載の組成物。
【請求項10】
成分(C)の食品又は医薬への添加量が、フリー体に換算して、食品又は医薬の総重量に対して、喫食時の濃度が0.000005~100重量ppmとなるように用いられる、請求項1に記載の組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、食品又は医薬の酸味及び/又は酸臭抑制用組成物及び当該酸味及び/又は酸臭抑制方法、ならびに当該酸味及び/又は酸臭が抑制された食品又は医薬及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 5,600 文字)【背景技術】
【0002】
食品分野において、酢などの有機酸は、マヨネーズやドレッシングの原料として使用されたり酢の物や和え物などの料理に直接使用されるほかにも、酸味料、調味料、保存料、日持向上剤、およびpH調整剤等として広く使用されている。特に酢の主成分である酢酸はその防腐及び抗菌作用により、従来から食品に添加されることが多いが、鼻をつく酸味とともに刺激臭(酸臭)を有するため、食品本来の風味を損ない一部の消費者に敬遠される原因にもなっている。
【0003】
こうした食品等の酸味・酸臭を抑制する方法について、従来、種々の提案がなされている。例えば、グルタミルバリルグリシン及び/又はその塩を、有機酸又はその塩と併用することで、有機酸又はその塩に特有の酸味や酸臭が抑制できること(特許文献1)、シクロテン、プロピオン酸、(±)-シトロネラール、2-メチルピラジン、酪酸、アントラニル酸メチル、ノートカトン及びβ-カリオフィレンオキシド等の化合物が酸味及び酸臭を効果的に抑制できること(特許文献2)等が報告されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2019-187326号公報
特開2022-170686号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、食品等が有する酸味及び/又は酸臭を幅広く抑制しうる組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、上述の課題を解決するべく鋭意検討した結果、グルタミルバリルグリシンに加え、意外にも三温糖を食品等に添加するだけで、食品等の酸味及び/又は酸臭が抑制されることを見出し、本発明を完成するに至った。またさらにうま味成分も前記成分と組み合わせることで食品等の酸味及び/又は酸臭が抑制されることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の通りである。
【0007】
[1](A)グルタミルバリルグリシン又はその塩、および(B)三温糖を含む酸味及び/又は酸臭抑制用組成物。
[2]成分(A)に対する成分(B)の重量比が、フリー体に換算して、1:0.00001~200,000,000である、[1]に記載の組成物。
[3]酸味及び/又は酸臭が有機酸又はその塩に起因する、[1]又は[2]に記載の組成物。
[4]成分(A)の食品又は医薬への添加量が、フリー体に換算して、食品又は医薬の総重量に対して、喫食時の濃度が0.001~100,000重量ppmとなるように用いられる、[1]~[3]のいずれかに記載の組成物。
[5]成分(B)の食品又は医薬への添加量が、食品又は医薬の総重量に対して、喫食時の濃度が0.0001~20重量%となるように用いられる、[1]~[4]のいずれかに記載の組成物。
[6]成分(A)の食品又は医薬への添加量が、フリー体に換算して、食品又は医薬中の有機酸100重量部に対して、0.0005~1.25重量部となるように用いられる、[1]~[5]のいずれかに記載の組成物。
[7]成分(B)の食品又は医薬への添加量が、食品又は医薬中の有機酸100重量部に対して、0.1~2000重量部となるように用いられる、[1]~[6]のいずれかに記載の組成物。
[8](A)グルタミルバリルグリシン又はその塩、および(B)三温糖を添加することを含む、食品又は医薬の酸味及び/又は酸臭抑制方法。
[9]成分(A)の添加量に対する成分(B)の添加量の重量比が、フリー体に換算して、1:0.00001~200,000,000である、[8]に記載の方法。
[10]酸味及び/又は酸臭が有機酸又はその塩に起因する、[8]又は[9]に記載の方法。
[11]食品又は医薬の総重量に対する、成分(A)の添加量が、フリー体に換算して、0.001~100,000重量ppmである、[8]~[10]のいずれかに記載の方法。
[12]食品又は医薬の総重量に対する、成分(B)の添加量が、0.0001~20重量%である、[8]~[11]のいずれかに記載の方法。
[13]食品又は医薬中の有機酸100重量部に対する、成分(A)の添加量が、フリー体に換算して、0.0005~1.25重量部である、[8]~[12]のいずれかに記載の方法。
[14]食品又は医薬中の有機酸100重量部に対する、成分(B)の添加量が、0.1~2000重量部である、[8]~[13]のいずれかに記載の方法。
[15](A)グルタミルバリルグリシン又はその塩、および(B)三温糖を添加することを含む、酸味及び/又は酸臭が抑制された食品又は医薬の製造方法。
[16]成分(A)の添加量に対する成分(B)の添加量の重量比が、フリー体に換算して、1:0.00001~200,000,000である、[15]に記載の方法。
[17]酸味及び/又は酸臭が有機酸又はその塩に起因する、[15]又は[16]に記載の方法。
[18]食品又は医薬の総重量に対する、成分(A)の添加量が、フリー体に換算して、0.001~100,000重量ppmである、[15]~[17]のいずれかに記載の方法。
[19]食品又は医薬の総重量に対する、成分(B)の添加量が、0.0001~20重量%である、[15]~[18]のいずれかに記載の方法。
[20]食品又は医薬中の有機酸100重量部に対する、成分(A)の添加量が、フリー体に換算して、0.0005~1.25重量部である、[15]~[19]のいずれかに記載の方法。
[21]食品又は医薬中の有機酸100重量部に対する、成分(B)の添加量が、0.1~2000重量部である、[15]~[20]のいずれかに記載の方法。
[1a](A)グルタミルバリルグリシン又はその塩、(B)三温糖及び(C)うま味成分からなる群から選択される少なくとも2つを含む酸味及び/又は酸臭抑制用組成物。
[1a-1]成分(A)及び(B)を含む、[1a]に記載の組成物。
[1a-2]成分(A)及び(C)を含む、[1a]に記載の組成物。
[1a-3]成分(B)及び(C)を含む、[1a]に記載の組成物。
[2a]成分(A)に対する成分(B)の重量比((A):(B))が、フリー体に換算して、1:0.1~200,000,000である、[1a]又は[1a-1]に記載の組成物。
[3a]成分(A)に対する成分(C)の重量比((A):(C))が、フリー体に換算して、1:0.000001~100である、[1a]又は[1a-2]に記載の組成物。
[4a]成分(C)に対する成分(B)の重量比((C):(B))が、フリー体に換算して、1:500~20,000,000である、[1a]又は[1a-3]に記載の組成物。
[5a]成分(A)、(B)及び(C)を含む、[1a]に記載の組成物。
[6a]成分(A)に対する成分(B)及び(C)の重量比(A:B:C)が、フリー体に換算して、1:0.1~200,000,000:0.000001~100である、[5a]に記載の組成物。
[7a]酸味及び/又は酸臭が有機酸又はその塩に起因する、[1a]~[6a]のいずれかに記載の組成物。
[8a]成分(A)の食品又は医薬への添加量が、フリー体に換算して、食品又は医薬の総重量に対して、喫食時の濃度が0.00001~50重量ppmとなるように用いられる、[1a]~[1a-2]、[2a]~[3a]及び[5a]~[7a]のいずれかに記載の組成物。
[9a]成分(B)の食品又は医薬への添加量が、食品又は医薬の総重量に対して、喫食時の濃度が0.0001~50重量%となるように用いられる、[1a]~[1a-1]、[1a-3]~[2a]及び[4a]~[7a]のいずれかに記載の組成物。
[10a]成分(C)の食品又は医薬への添加量が、フリー体に換算して、食品又は医薬の総重量に対して、喫食時の濃度が0.000005~100重量ppm又は0.000005~1重量ppmとなるように用いられる、[1a]、[1a-2]~[1a-3]及び[3a]~[7a]のいずれかに記載の組成物。
[11a]成分(A)の食品又は医薬への添加量が、フリー体に換算して、食品又は医薬中の有機酸100重量部に対して、0.00000005~2重量部となるように用いられる、[1a]~[1a-2]、[2a]~[3a]及び[5a]~[7a]のいずれかに記載の組成物。
[12a]成分(B)の食品又は医薬への添加量が、食品又は医薬中の有機酸100重量部に対して、0.001~2000重量部となるように用いられる、[1a]~[1a-1]、[1a-3]~[2a]及び[4a]~[7a]のいずれかに記載の組成物。
[13a]成分(C)の食品又は医薬への添加量が、フリー体に換算して、食品又は医薬中の有機酸100重量部に対して、0.00000005~0.001重量部となるように用いられる、[1a]、[1a-2]~[1a-3]及び[3a]~[7a]のいずれかに記載の組成物。
[14a](A)グルタミルバリルグリシン又はその塩、(B)三温糖及び(C)うま味成分からなる群から選択される少なくとも2つを添加することを含む、食品又は医薬の酸味及び/又は酸臭抑制方法。
[14a-1](A)及び(B)を添加することを含む、[14a]に記載の方法。
[14a-2](A)及び(C)を添加することを含む、[14a]に記載の方法。
[14a-3](B)及び(C)を添加することを含む、[14a]に記載の方法。
[15a]成分(A)の添加量に対する成分(B)の添加量の重量比((A):(B))が、フリー体に換算して、1:0.1~200,000,000である、[14a]又は[14a-1]に記載の方法。
[16a]成分(A)の添加量に対する成分(C)の添加量の重量比((A):(C))が、フリー体に換算して、1:0.000001~100である、[14a]又は[14a-2]に記載の方法。
[17a]成分(C)の添加量に対する成分(B)の添加量の重量比((C):(B))が、フリー体に換算して、1:500~20,000,000である、[14a]又は[14a-3]に記載の方法。
[18a]成分(A)、(B)及び(C)を添加することを含む、[14a]に記載の方法。
[19a]成分(A)の添加量に対する成分(B)及び(C)の添加量の重量比(A:B:C)が、フリー体に換算して、1:0.1~200,000,000:0.000001~100である、[18a]に記載の方法。
[20a]酸味及び/又は酸臭が有機酸又はその塩に起因する、[14a]~[19a]のいずれかに記載の方法。
[21a]食品又は医薬の総重量に対する、成分(A)の添加量が、フリー体に換算して、0.00001~50重量ppmである、[14a]~[14a-2]、[15a]~[16a]及び[18a]~[20a]のいずれかに記載の方法。
[22a]食品又は医薬の総重量に対する、成分(B)の添加量が、0.0001~50重量%である、[14a]~[14a-1]、[14a-3]~[15a]及び[17a]~[20a]のいずれかに記載の方法。
[23a]食品又は医薬の総重量に対する、成分(C)の添加量が、0.000005~100重量ppm又は0.000005~1重量ppmである、[14a]、[14a-2]~[14a-3]及び[16a]~[20a]のいずれかに記載の方法。
【0008】
本発明により、簡便かつ安全に酸味及び/又は酸臭が抑制された食品等を提供することができ、小児から高齢者まで幅広い層において気軽に長期にわたり摂取することが容易になる。
本発明により、抗菌効果を維持したまま、簡便に酸味及び/又は酸臭を抑制することができるので、様々な加工食品や医薬等も製造することができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明は、(A)グルタミルバリルグリシン又はその塩、ならびに(B)三温糖及び(C)うま味成分からなる群から選択される少なくとも2つを有効成分として含む酸味及び/又は酸臭抑制用組成物に関する(本明細書中、「本発明の組成物」と称することもある)。より詳細には、本発明の組成物は、成分(A)及び(B)、成分(A)及び(C)、成分(B)及び(C)の2つまたは成分(A)、(B)及び(C)の3種の組み合わせを有効成分として含む。
【0010】
(A)グルタミルバリルグリシン又はその塩
本発明におけるグルタミルバリルグリシンは、グルタミン酸、バリン、グリシンの3つのアミノ酸が結合したトリペプチドと呼ばれる化合物であり、帆立貝や魚醤などにも含まれている物質である。
(【0011】以降は省略されています)

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