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公開番号
2024163248
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-21
出願番号
2024152139,2022179310
出願日
2024-09-04,2018-02-02
発明の名称
RNAの製造方法
出願人
味の素株式会社
代理人
弁理士法人秀和特許事務所
主分類
C12N
15/10 20060101AFI20241114BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約
【課題】RNAの製造方法を提供する。
【解決手段】リボヌクレアーゼIIIの活性が低下するように改変された、目的RNAの発現ユニットを有するコリネ型細菌を培地で培養し、目的RNAを発現させ、該細菌の菌体内に目
的RNAを蓄積すること、および前記菌体より目的RNAを採取することにより、目的RNAを製
造する。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
目的RNAの製造方法であって、
目的RNAの発現ユニットを有するコリネ型細菌を培地で培養し、目的RNAを発現させ、該細菌の菌体内に目的RNAを蓄積すること、および
前記菌体より目的RNAを採取すること、
を含み、
前記細菌が、非改変株と比較して、リボヌクレアーゼIIIの活性が低下するように改変
されている、方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、微生物を用いた発酵法によるRNA(リボ核酸)の製造方法に関する。
続きを表示(約 4,000 文字)
【背景技術】
【0002】
微生物を利用したRNAの製造法としては、例えば、リボヌクレアーゼIII(RNaseIII)を欠損したエシェリヒア・コリ(Escherichia coli)を宿主として、菌体内にRNAを蓄積す
る方法(非特許文献1)、φ6バクテリオファージの機能を利用し、シュードモナス・シリンガエ(Pseudomonas syringae)を宿主として、キャプシド内にRNAを蓄積する方法(
非特許文献2)、Escherichia coliを宿主として、tRNAの部分配列を融合したRNAを菌体
内に蓄積する方法(非特許文献3)、Escherichia coliを宿主として、siRNAをそれと結
合するタンパク質と複合体を形成させて製造する方法(非特許文献4)、ロドブルム属(Rhodovulum)細菌を宿主として、RNAを分泌生産する方法(特許文献1)、酵母を宿主と
して、酵母ミトコンドリア内にRNAを蓄積する方法(特許文献2)が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
WO2009/063969
WO2010/084371
【非特許文献】
【0004】
Tenllado F, et. al., Crude extracts of bacterially expressed dsRNA can be used to protect plants against virus infections. BMC Biotechnol. 2003 Mar 20;3:3.
Aalto AP, et. al., Large-scale production of dsRNA and siRNA pools for RNA interference utilizing bacteriophage phi6 RNA-dependent RNA polymerase. RNA. 2007 Mar;13(3):422-9.
Ponchon L, et. al., A generic protocol for the expression and purification of recombinant RNA in Escherichia coli using a tRNA scaffold. Nat Protoc. 2009;4(6):947-59.
Huang L, et. al., Efficient and specific gene knockdown by small interfering RNAs produced in bacteria. Nat Biotechnol. 2013 Apr;31(4):350-6.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、効率的なRNAの製造方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、リボヌクレアーゼIII(RNaseIII)を欠損したコリネ型細菌でRNAを発現させることにより、RNAを効率的に製造できることを見出し、本発明を完成させた。
【0007】
すなわち、本発明は以下の通り例示できる。
[1]
目的RNAの製造方法であって、
目的RNAの発現ユニットを有するコリネ型細菌を培地で培養し、目的RNAを発現させ、該細菌の菌体内に目的RNAを蓄積すること、および
前記菌体より目的RNAを採取すること、
を含み、
前記細菌が、非改変株と比較して、リボヌクレアーゼIIIの活性が低下するように改変
されている、方法。
[2]
前記リボヌクレアーゼIIIが、下記(a)、(b)、または(c)に記載のタンパク質
である、前記方法:
(a)配列番号52に示すアミノ酸配列を含むタンパク質;
(b)配列番号52に示すアミノ酸配列において、1~10個のアミノ酸残基の置換、欠失、挿入、および/または付加を含むアミノ酸配列を含み、且つ、リボヌクレアーゼIII
活性を有するタンパク質;
(c)配列番号52に示すアミノ酸配列に対して90%以上の同一性を有するアミノ酸配列を含み、且つ、リボヌクレアーゼIII活性を有するタンパク質。
[3]
リボヌクレアーゼIIIをコードする遺伝子の発現を低下させることにより、または該遺
伝子を破壊することにより、リボヌクレアーゼIIIの活性が低下した、前記方法。
[4]
リボヌクレアーゼIIIをコードする遺伝子を欠損させることにより、リボヌクレアーゼIIIの活性が低下した、前記方法。
[5]
前記細菌が、前記発現ユニットを、5コピー/cell以上のコピー数で有する、前記方法。
[6]
前記細菌が、前記発現ユニットを、70コピー/cell以上のコピー数で有する、前記方法。
[7]
前記細菌が、前記発現ユニットを含むベクターを有する、前記方法。
[8]
前記発現ユニットが、5’から3’方向に、コリネ型細菌で機能するプロモーター配列および目的RNAをコードする塩基配列を含む、前記方法。
[9]
前記プロモーター配列が、ファージ由来のプロモーターである、前記方法。
[10]
前記プロモーター配列が、F1プロモーターまたはT7プロモーターである、前記方法。
[11]
前記プロモーター配列が、下記(a)または(b)に記載のプロモーターである、前記方法:
(a)配列番号13または78に示す塩基配列を含むプロモーター;
(b)配列番号13または78に示す塩基配列に対して90%以上の同一性を有する塩基配列を含むプロモーター。
[12]
前記細菌が、コリネバクテリウム(Corynebacterium)属細菌である、前記方法。
[13]
前記細菌が、コリネバクテリウム・グルタミカム(Corynebacterium glutamicum)である、前記方法。
【図面の簡単な説明】
【0008】
プラスミドpPBS4SΔrncの構築手順を示す図。
rnc遺伝子欠損確認のためのアガロースゲル電気泳動図(写真)。
プラスミドpVC7-sacBの構築手順を示す図。
プラスミドpVC7-Pf1-U1Ainsertの構築手順を示す図。
プラスミドの構築手順を示す図。(A)pVC7-Pf1-Hv-iap。(B)pVC7-Pf1-Hv-iap-Pf1rev。
rnc遺伝子の欠損によるRNA生産量の向上効果を示すアガロースゲル電気泳動図(写真)。
RNA発現用プラスミドの高コピー数化によるRNA生産量の向上効果を示すアガロースゲル電気泳動図(写真)。
プラスミドpL4440-Pt7-U1Ainsertの構築手順を示す図。
プラスミドpL4440-Pt7-Hv-iap-Pt7revの構築手順を示す図。
C. glutamicumでのF1プロモーター発現系とE. coliでのT7プロモーター誘導発現系によるRNA生産量の比較結果を示すアガロースゲル電気泳動図(写真)。
プラスミドpPK4 XB-T7 terの構築手順を示す図。
プラスミドpPK-T7lacの構築手順を示す図。
プラスミドpPK-T7lac-vd-antiOlacの構築手順を示す図。
プラスミドpVC54の構築手順を示す図。
プラスミドpBS5t-ptrB*の構築手順を示す図。
プラスミドpBS5t-ptrB*-2Terの構築手順を示す図。
プラスミドpBS5t-ptrB*-T7polの構築手順を示す図。
プラスミドpVC54-T7polの構築手順を示す図。
C. glutamicumでのT7プロモーター誘導発現系によるRNA生産を示すアガロースゲル電気泳動図(写真)。レーン1~2および6~7:クローンA、レーン3~4および8~9:クローンB、レーン5:Century-Plus RNA Marker (Ambion AM7145)。
プラスミドpPK4-T7polの構築手順を示す図。
プラスミドpVC7-Pt7-Hv-iap-Pt7revの構築手順を示す図。
C. glutamicumでのT7プロモーター誘導発現系によるRNA生産を示すアガロースゲル電気泳動図(写真)。
高コピー数プラスミドpPK4H1によるRNA生産を示すアガロースゲル電気泳動図(写真)。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0010】
本発明の方法は、目的RNAの発現ユニットを有するコリネ型細菌を培地で培養すること
、および転写された目的RNAを採取すること、を含む目的RNAの製造方法であって、前記細菌がリボヌクレアーゼIIIの活性が低下するように改変されている、方法である。同方法
に用いられるコリネ型細菌を「本発明の細菌」ともいう。
(【0011】以降は省略されています)
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