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公開番号2025012177
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-24
出願番号2023114819
出願日2023-07-13
発明の名称免疫グロブリン結合性タンパク質の製造方法
出願人東ソー株式会社
代理人
主分類C12N 15/31 20060101AFI20250117BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】 Finegoldia属細菌由来Protein Lを発現可能な遺伝子組換え大腸菌を用いて、当該Protein Lを動物性由来の成分を含まない条件で効率的に製造する方法を提供すること。
【解決手段】 前記遺伝子組換え大腸菌を、糖質量が380mg/g以下である非動物性由来のペプトンを含む培地であって、前記非動物性由来のペプトンの添加量が80g/L以下である培地で培養し、前記Protein Lを発現させる工程と、発現した前記Protein Lを回収する工程とを含む、方法で製造することで、前記課題を解決する。
【選択図】 図2
特許請求の範囲【請求項1】
免疫グロブリン結合性タンパク質をコードするポリヌクレオチドを含む遺伝子組換え大腸菌を培養し前記タンパク質を発現させる工程と、
発現した前記タンパク質を回収する工程と
を含む、免疫グロブリン結合性タンパク質の製造方法であって、
免疫グロブリン結合性タンパク質が、FpLの免疫グロブリン結合ドメインを少なくとも含むポリペプチドであり、
遺伝子組換え大腸菌の培養に用いる培地が、非動物性由来のペプトンを少なくとも含む培地であり、
前記非動物性由来のペプトンの糖質量が380mg/g以下であり、
前記非動物性由来のペプトンの添加量が80g/L以下である、前記製造方法。
続きを表示(約 94 文字)【請求項2】
培地に酵母エキスを含む、請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
非動物性由来のペプトンがソイトンである、請求項1または2に記載の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、遺伝子工学的手法により得られた、免疫グロブリン結合性タンパク質を発現可能な遺伝子組換え大腸菌を用いて、前記タンパク質を効率的に工業的製造する方法に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
抗体医薬は生体内の免疫機能を担う分子である抗体(免疫グロブリン)を利用した医薬である。抗体医薬は抗体が有する可変領域の多様性により標的分子に対し高い特異性と親和性をもって結合する。そのため抗体医薬は副作用が少なく、また、近年では適応疾患が広がってきていることもあり市場が急速に拡大している。
【0003】
抗体医薬の製造は培養工程と精製工程を含み、培養工程では生産性を向上させるために抗体産生細胞の改質や培養条件の最適化が図られている。また、精製工程では粗精製としてアフィニティークロマトグラフィーが採用され、その後の中間精製、最終精製、およびウイルス除去を経て製剤化される。
【0004】
精製工程では抗体分子を特異的に認識するアフィニティー担体が用いられる。前記担体で用いられるリガンドタンパク質として、抗体(免疫グロブリン)に結合する性質を有した、ブドウ球菌(Staphylococcus)属細菌由来Protein Aが多く用いられている(特許文献1)。しかしながら、Protein Aは抗体のFc領域に特異的に結合するタンパク質であるため、シングルチェーンFv(scFv)、Fab、F(ab’)

、IgAおよび二重特異性T細胞誘導(BiTE)抗体といったFc領域を有しない抗体の精製には適用できなかった。一方、Finegoldia属細菌由来Protein L(以下、「FpL」とも表記する)は、免疫グロブリンのκ軽鎖に結合するタンパク質であり、FpLをリガンドタンパク質とすることで、前述したProtein Aでは精製できない、Fc領域を有しない抗体の精製も可能となる(特許文献2)。
【0005】
FpLを安価に製造することを目的に、FpLを発現可能な遺伝子組換え体を利用した製造方法についてこれまで検討されており、例えば、組換え大腸菌を用いたFpLの製造方法が報告されている(特許文献3)。しかし、従来は動物性由来成分である、トリプトンを含む培地を用いたFpLの製造方法が検討されていたが、FpLの工業的製造のためには、伝達性海綿状脳症(Transmissible spongiform encephalopathy;TSE)の一つである、牛海綿状脳症(Bovine spongiform encephalopathy;BSE)の感染リスクを最小限に抑える必要があり、動物性由来の成分を含まない培地を用いるのが望ましい。FpLと同様に、抗体結合性を有するタンパク質である、Fc結合性タンパク質は、動物性由来の成分を含まない培地による製造方法が検討されている(特許文献4)。しかしながら、FpLの製造では、かかる培地を用いた培養検討は不十分であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特表2010-504754号公報
WO2017/191748号
WO2016/121701号
特開2018-011515号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、Finegoldia属細菌由来Protein Lを発現可能な遺伝子組換え大腸菌を用いて、当該Protein Lを動物性由来の成分を含まない培地を用いて効率的に製造する方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは前記課題に対し、Finegoldia属細菌由来Protein L(以下、「FpL」とも表記)を発現可能な遺伝子組換え大腸菌の培養条件、および当該FpLの発現条件を鋭意検討した結果、本発明の完成に至った。
【0009】
すなわち、本発明は以下の態様を包含する:
[1]免疫グロブリン結合性タンパク質をコードするポリヌクレオチドを含む遺伝子組換え大腸菌を培養し前記タンパク質を発現させる工程と、
発現した前記タンパク質を回収する工程と
を含む、免疫グロブリン結合性タンパク質の製造方法であって、
免疫グロブリン結合性タンパク質が、FpLの免疫グロブリン結合ドメインを少なくとも含むポリペプチドであり、
遺伝子組換え大腸菌の培養に用いる培地が、非動物性由来のペプトンを少なくとも含む培地であり、
前記非動物性由来のペプトンの糖質量が380mg/g以下であり、
前記非動物性由来のペプトンの添加量が80g/L以下である、前記製造方法。
[2]培地に酵母エキスを含む、[1]に記載の製造方法。
[3]非動物性由来のペプトンがソイトンである、[1]または[2]に記載の製造方法。
【発明の効果】
【0010】
本発明は、Finegoldia属細菌由来Protein Lの免疫グロブリン結合ドメインを少なくとも含むポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを含む遺伝子組換え大腸菌を用いて当該ポリペプチドを、動物性由来の成分を含まない条件で製造する際、前記遺伝子組換え大腸菌を、糖質量が380mg/g以下である非動物性由来のペプトンを含み、前記非動物性由来のペプトンの培地への添加量が80g/L以下である培地で培養することを特徴としている。本発明の製造方法は、動物性由来のペプトンであるトリプトンを用いた従来の免疫グロブリン結合性タンパク質の製造方法よりも、発現量が向上しているため、前記タンパク質を工業的に効率的に製造できる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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