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公開番号
2025054506
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-08
出願番号
2023163572
出願日
2023-09-26
発明の名称
ホウ化クロム含有クロム焼結体及びその製造方法
出願人
東ソー株式会社
代理人
主分類
C23C
14/34 20060101AFI20250331BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約
【課題】
ホウ化クロム相の面積を低下することなく、スパッタリング中のパーティクルの発生の抑制が可能であり、なおかつ、スパッタリングターゲットとして適用し得る強度を有する、ホウ化クロムを含有する焼結体及びその製造方法の少なくともいずれかを提供する。
【解決手段】
ホウ素の含有量が16atom%以上であり、クロム相及びホウ化クロム相を含む結晶相からなり、相対密度が90%以上であり、なおかつ、前記ホウ化クロム相は平均結晶粒径が10μm以下及び面積率が40%超である、ホウ化クロムを含有する焼結体。
【選択図】 なし
特許請求の範囲
【請求項1】
ホウ素の含有量が16atom%以上であり、クロム相及びホウ化クロム相を含む結晶相からなり、相対密度が90%以上であり、なおかつ、前記ホウ化クロム相は平均結晶粒径が10μm以下及び面積率が40%超である、ホウ化クロムを含有する焼結体。
続きを表示(約 530 文字)
【請求項2】
前記クロム相の平均結晶粒径が、150μm以下である、請求項1に記載の焼結体。
【請求項3】
クロムの含有量が33atom%以上84atom%以下、ホウ素の含有量が16atom%以上67atom%以下である、請求項1又は請求項2に記載の焼結体。
【請求項4】
前記ホウ化クロム相が、CrB、Cr
2
B、Cr
5
B
3
、Cr
3
B
4
、CrB
2
及びCrB
4
の群から選ばれる1以上の相である、請求項1又は請求項2に記載の焼結体。
【請求項5】
クロムを70質量%以上96質量%以下、ホウ素を4質量%以上30質量%以下の割合で含有する原料粉末を不活性雰囲気、1250℃超2000℃以下で加圧焼成する熱処理工程、を有する請求項1又は請求項2に記載の焼結体の製造方法。
【請求項6】
請求項1又は請求項2に記載の焼結体を備えるスパッタリングターゲット。
【請求項7】
請求項1又は請求項2に記載の焼結体を使用する、ホウ化クロム膜の成膜方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、ホウ化クロムを含有する焼結体及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
工具や半導体部材の製造工程において使用されるホウ化クロム膜は、ホウ化クロムを含有する焼結体をターゲットとするスパッタリング法により作製されている。加工やスパッタリング中の割れを抑制するため、スパッタリング法に使用される焼結体の高強度化が検討されている。例えば、特許文献1では、ホウ素の含有量が16atom%以上である焼結体において、ホウ化クロム相の面積を40%以下にすることで、焼結体が高強度化することが開示されており、ホウ化クロム相の面積率が低下するに伴い、抗折強度が向上することが開示されている。
【0003】
また、近年では特に半導体業界でのホウ化クロム膜の生産歩留まりの向上が求められており、スパッタリング中のパーティクル発生等の抑制が課題とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2000-199055号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ホウ素含有量が16atom%以上であるホウ化クロムを含有する焼結体において、ホウ化クロム相が少なくなると、スパッタリング中の異常放電の原因となる未反応のホウ素相が生成することに加え、焼結体が低密度化しやすい。そのため、特許文献1の焼結体は、抗折強度は高いものの、スパッタリング中のパーティクルが多く発生しやすく、これを用いたホウ化クロムの成膜は歩留まりが低かった。
【0006】
本開示は、ホウ化クロム相の面積を低下することなく、スパッタリング中のパーティクルの発生の抑制が可能であり、なおかつ、スパッタリングターゲットとして適用し得る強度を有する、ホウ化クロムを含有する焼結体及びその製造方法の少なくともいずれかを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、ホウ化クロム成膜用のスパッタリングターゲットとして適したホウ化クロムを含有する焼結体であって、ホウ素の含有量が多いものについて検討した。その結果、ホウ化クロム相の結晶粒径を制御することで、高強度であり、なおかつ、パーティクルの発生が抑制され得るスパッタリングターゲットとして適した焼結体が得られることを見出した。
【0008】
すなわち、本発明は特許請求の範囲に記載の通りであり、また、本開示の要旨は以下の通りである。
[1] ホウ素の含有量が16atom%以上であり、クロム相及びホウ化クロム相を含む結晶相からなり、相対密度が90%以上であり、なおかつ、前記ホウ化クロム相は平均結晶粒径が10μm以下及び面積率が40%超である、焼結体。
[2] 前記クロム相の平均結晶粒径が、150μm以下である、上記[1]に記載の焼結体。
[3] クロムの含有量が33atom%以上84atom%以下、ホウ素の含有量が16atom%以上67atom%以下である、上記[1]又は[2]に記載の焼結体。
[4] 前記ホウ化クロム相が、CrB、Cr
2
B、Cr
5
B
3
、Cr
3
B
4
、CrB
2
及びCrB
4
の群から選ばれる1以上の相である、上記[1]乃至[3]のいずれかひとつに記載の焼結体。
[5] クロムを70質量%以上96質量%以下、ホウ素を4質量%以上30質量%以下の割合で含有する原料粉末を不活性雰囲気、1250℃超2000℃以下で加圧焼成する熱処理工程、を有する上記[1]乃至[4]のいずれかひとつに記載の焼結体の製造方法。
[6] 上記[1]乃至[4]のいずれかひとつに記載の焼結体を備えるスパッタリングターゲット。
[7] 上記[1]乃至[4]のいずれかひとつに記載の焼結体を使用する、ホウ化クロム膜の成膜方法。
【発明の効果】
【0009】
本開示により、ホウ化クロム相の面積を低下させることなく、スパッタリング法によるホウ化クロム膜の成膜が可能である、ホウ化クロム膜の成膜材料及びその製造方法、スパッタリングターゲット及びホウ化クロム膜の製造方法の少なくともいずれかを提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示について詳細に説明する。しかしながら、以下に記載する構成要件の説明は本開示の実施形態の一例であり、本開示はこれらの内容に限定されるものではない。また、本明細書で開示した各構成及びパラメータは任意の組合せとすることができ、また、本明細書で開示した値の上限及び下限は任意の組合せとすることができる。
[焼結体]
本実施形態の焼結体は、ホウ素の含有量が16atom%以上であり、クロム相及びホウ化クロム相を含む結晶相からなり、相対密度が90%以上であり、なおかつ、前記ホウ化クロム相は平均結晶粒径が10μm以下及び面積率が40%超である、焼結体、である。本実施形態の焼結体は、スパッタリング法によるホウ化クロム膜の製造が可能なスパッタリングターゲット(以下、単に「ターゲット」ともいう。)として使用することができる。
(【0011】以降は省略されています)
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